ベンツのワゴンが走るのと時を同じくして、女の悲鳴が響く。
犯人は、このワゴンの運転手なのか?

京都・嵐山から城崎、鳥取砂丘へと舞台は進む。
次々と発覚する若い女性ばかりを狙った殺人事件。
謎の女。

警察は見事犯人を上げることが出来るのか?

冤罪で簡単に起訴できてしまうんだな〜という驚き。
「こうだ!」
と思ったら、それしか考えない警察の愚鈍さ。

これはフィクションでは無いだろうなぁ…とそこはかとなく判ってしまう(笑)
長い間生きていると、それなりに例を見てきているので、ね。

「何事もなし」
が一番と考える警察。
ひき逃げ事故が、怪我だけで済めば、互いの不注意で片付けられたりすることも珍しくはない。
被害者が、犯人のように警察で責められたりするのだよ。
いや、ほんま。
つまり、きっと、多分、犯人の捜査なんかして無いだろうなーと思う。

これでは、警察に対する不信感が芽生えるのは、仕方が無いことだと思うよねぇ?

京都が発端の事件であったので、やたら京都市内・嵐山周辺の話が出てくる。
源氏物語所縁の野々宮神社、そして…食事場所としてやたら出てくるのが、私らも贔屓にしている湯豆腐の店だ。
渡月橋の袂近く…うん、まあね。
近くと言えば近くかもしれないが、けっこー歩くんだけどな(笑)
途中、川に面してある吉兆とか通り過ぎて、まだずんずん行かねばならぬ。
昔は天龍寺さんの横の路地を抜けて、駐車場を横切って…と地元の友人に教えてもらった近道を通ったものだったけど、最近はどんどん新しい建物がたったり潰したりするので、不案内な小道には入らないようにしている。
余計に時間がかかりそうだから…

今は、百人一首のイベント館「時雨殿」の斜向かいになったから、お客も自然増えたんではなかろうか?
美味しい割りに安いし、ちょっと引っ込んでいるところに有る店なんで、内緒にしていたんだけどなー(笑)

鳥取砂丘は、会社の慰安旅行で行ったことがある。
海の見えるところまで歩いて…とっても疲れた思い出が。
海からの風を頼りにハングライダーが盛んだったのも覚えている。
どこまでもどこまでも"砂""砂"だったけど、雨が降ってできる湖、なんてあるんだね。

それにしても、嵯峨野の竹林の風の音…は、冬場に人気の無い夜に聞いていると、魑魅魍魎に取り囲まれているか、百鬼夜行にぶつかったような気分になるんじゃないのかなぁ?


ISBN:4198925437 文庫 西村 京太郎 徳間書店 ¥620
このブログで誰かが紹介してくれていたHP…が、とんでもなく面白かったので、時々覗きに行っていた。

それがこの作者宮原るり、と言う人の漫画を知るきっかけである。

3月にそのHPで紹介されているごっつー面白い漫画が本になるらしい…嗚呼それまで待つのか〜と思っていたら、他の本が出ているとの事。
早速注文して入手。
それがこの「小学生日記」
なんと、実話!
それも、旦那さんの小学生の時の日記をアレンジし、ツッコミとイラストを入れて描いた、最高に笑えるシロモノである。

ええなぁ、このノリ。

ストレス解消ですワ。


ISBN:425310570X コミック 宮原 るり 秋田書店 ¥1,050
随分前に注文していたのが、ひょっこりと今頃…入手の一冊だ。

不思議な森に住む、不思議な二人の物語。
今日も不思議な森には不思議なことばかりが巻き起こる。

嗚呼、人生もこれぐらいの谷あり山ありなら、ストレスで体を壊すまでもなく、ほどほどにスリルを味わい楽しんで暮らしてゆけるだろうな。

ある意味、極楽?

雲を買ったら、離れない。
いつまでもどこまでもついてくる。
池の上で水分補給をして入道雲に…朝起きたら、窓から差し込んだ朝日で、虹を作っている。
というのは、作者の心の世界なんだろうなぁ。

いいなぁ。

ISBN:4267016291 文庫 坂田 靖子 潮出版社 ¥540
この人のファンなんだけど、時々理屈がついてゆけない(科白が多くてついてゆけないのかも?)と思うときがある。
だから、コミックスで初対面の相手には慎重にならざるを得ない。
この本もその一冊。

久々に。
読んでみると。

なんか絵がかわってるぞー!

というわけで。
大きな理由は【目】かな。
あと、男性のガタイ(体格)がよくなっている。

顔の表情も、目の書き方が変わったせいだろうか、前よりバラエティ豊かになったようでもある。
厳しい、繊細な、男性の顔がほとんどだったのにね。

それとはまた違うエリアを無事開拓されて目出度い、と言ったところだろうか。

漫画家の絵というのは一時ぐんっと変わったりして、読者としては、それについてゆけない時もあったりするのだが、この作者の場合は、大丈夫だった。

私立の超進学校、の、うら若き、つまり青春真っ盛りの若者達の物語。
全国の中学校のトップクラスの子達が集まって、T大進学率トップで、有名な高校…あるよなあるよな、著者の故郷・鹿児島に。
そういう高校が。

だが、意外にも、えらく人間的なかれら彼女らの生活に乾杯だ。

ロリコンやBLの"触り"にも気配りがあったりして、さすが、女流漫画家も40歳を越えると怖いものなし…おっととと、びくともしないものであるな。
…と、感心。

ISBN:4592142659 コミック 川原 泉 白泉社 ¥630

残花亭日暦

2007年1月27日 読書
ノートを自分で区切って、20年日記を作ってみた。
そして、「いいこと」「うれしいこと」だけじゃないけれど、その記憶をちょこちょこっと綴り、ピンで留めるような作業を続けてきた。
    …と著者・おせいさんは語る。

その一部、2001年の6月から次の年の3月までを描いたのがこの「残花亭日暦」
この期間は、ちょうど、おせいさんの旦那様である"おっちゃん"が病魔に倒れ、息を引き取るまでの闘病期間にぴったり重なっている。

日々忙しく駆け回る著者の力強さ(70歳を越えているというのに!)に脱帽。
そして羨ましくなる。
嗚呼。
健康は何をおいても、宝だ。
本当に。
一番の宝なのだ。

世間的には、9月11日に、ニューヨークでのテロがあった時でもある
世界は壊れた。
一線を越えた。
それまでの秩序も、遠慮も、すべて崩壊した。
そして人間はただただ恐れおののき騒ぐばかりであった。

しかし。
まったく個人的なレベルでいうならば、わが身の身近な家族が、苦しみながら死と戦いながら息を引き取るまでの姿を見続けた、その思いのほうが遥かに強いだろう。

残花とは、桜花の、散り残ったものをいう。

姥桜−うばざくら−

では、あまりにも可愛げが無い(笑)
日本にはこのように美しい言葉があるのだから、美しい言葉を使うべきであろう。

ISBN:4041314348 文庫 田辺 聖子 角川書店 ¥500
なにせNHKのドラマに嵌まっちゃったから…困ったものだ。
あれこれと、田辺聖子氏の小説に眼が行ってしまう。
で、私が読んだあとは、母親も読めそうなものを物色して何冊か買ってみた。

出版社も流石である。
ここぞ!とばかりに上手いタイミングで本を出してくるよなぁ。
お商売であるから、これぐらいは、当然だが……。

エッセイが面白い!
この人なりの基準、と言うものがあって、それがまた面白いよな。
「ええ男」はいるのか、たくさんいるのか、妥協するのか、「ええおとこ」の定義はなにか。
など。

「男が女を作るように、女も男をつくらなきゃならん。いい男をつくるのは、女の責任。」

なるほど。
教育って…大変ですね。

でも、男は可愛げがあるのが一番だそうで、これはドラマでも出ていたはつげんだなぁとシミジミ。
だからこれは田辺さんの本音の本音なんだろうと思う。

ところで、この方は恋愛小説がメインだったのかー?
実は、私、この人の本を読んだことが無いのだ。
申し訳ないけど。

名前は知っていたんだけどね。
何故か、縁がなくて、最初に読んだのがエッセイ見たいなものだったわけ。
恋愛小説はなぁ…苦手だからなぁ…どうしたものか。
…シミジミ。


読んでいて、これは!と思ったものを抜粋。
かさ高くて邪魔なのは、犬と男…という話。
男は犬に似ている。場所ふさぎでカサ高いわりに、甘エタで、かまってやらないと淋しがってシャックリ(体調の違和感を訴える・これ見よがしに不興をみせびらかすこと)をする。

著者が飼っていた中型犬について、
私が通っても薄目をあけて横着に尻尾の先だけちょっと振ってみせ、それで仁義を切ったつもりでいる。カサ高い、というコトバの意味をつくづく思い知らされる。
それでも老いてはいないから、元気のありあまっている時は、私の姿が目の隅に入ると、勇気りんりんと胴体を撓(しな)わせ、前肢をこすり合わせる感じで、
(おッ散歩か?遊ぶのか?ケンカか?ようし、久しぶりにやろやないけ、かかって来くされ!)
という感じで跳ね、吠えたける。私はいう、
<あたしゃ今日は忙しいのっ。あんたなんか、相手にしてられないんだから。オーラ、オーラ、のいたのいた>
と手で押しのけてゆきすぎると、
(くそう、売られた喧嘩は買えやっ、おんどれ!)
とばかり夢中で吠えて、地だんだふんでいるーという手のかかるヤツ。人生的に場所ふさぎだ、とつくづく思った。

…というのが、つまり、男だと言うわけだ(笑)
ほんとに賢い犬なら、私が忙しそうだなとわかると、つつましく控えて、前肢をつくね、いじらしく、
(お仕事、ご苦労さまです)
といわんばかりにほほえむ。−(まさか)
まあ、まして男にそれを求めるのは無理か。

という次第。
犬が大好きな私は、このたとえにはまんまとひっかかった。
そう。
以前飼っていた犬も、こういうやつだった。
犬って…そうか、男と同じなのかな〜?
"おせいさん"は頼もしく続ける。
<男はアカンなあ……>
の大合唱。老嬢、老夫人、みな口を揃えて、男は弱い、という。心身ともに刃こぼれしやすい。弱きもの、その名は男、という。
私も含めて、だが、その年代は終戦直後の国家崩壊に遭遇している。天が地に、地が天にひっくり返った時代。政府は瓦解し、軍隊は壊滅する。前途の再建はまだ五里霧中で、町は一望の焦土、食料はどこにもない。誇りたかい大和民族は、いまや、亡国の民同然、飢えてさまようのである。
何を信じ、何にすがって生きればいいのかわからない。社会の基盤が丸ごとぶっ毀れてしまったのだ。当時の柳誌「番傘」に、
≪日本中空腹だったよく倒(こ)けた≫(岸本水府)という川柳があるが、日本の男たちは転倒(こけ)たまま、起き上がれなんだのも多かったのである。

NHKのドラマに出てきた作者の父親も、写真館が空襲で焼けてすっかり意気消沈し、そのまま寝付いて終戦の年のうちに亡くなった。
病気は胃がんであったというが、その死の原因は"悲観"であったと"おせいさん"は言う。
当時強かったのは、母であった。
深窓の令嬢も、奥方も、殺人的な買出し列車に乗り込み、官憲の手入れを逃れるために線路に飛び降り、そうして家族を養ったのだ。
<この時期、主婦のしっかりしている家庭だけが生き延びられた。いや日本の主婦でしっかりとしていない主婦なんか、このときいなかった>

なんと逞しいことであるか。
こうありたいものである。
たとえ逆境に陥らなくとも。(陥りたくは無いものだ)

強かった母親、というのは、この人たちがモデルなんだろうな。
きっと。

ISBN:404131433X 文庫 田辺 聖子 角川書店 ¥500
事件はまず東京で起こった。
が、遡ってゆくと、その発端は、山形に、鶴岡にあると推測される。

山形の文化を守り・育て・拡げる。
そう標榜する団体。

だがそこは、おきまりの政治家との癒着、そして金と欲とが絡みあい、魑魅魍魎が跋扈する、薄汚い場所でもあった。

最近のこのシリーズを読んでいると、十津川警部がボケで、もっぱらカメさんこと亀井刑事が突っ込みをする、之図が出来上がっている。
被疑者や証人を相手に話を引き出そうという計略なんだろうが…十津川警部、ちょっとお年を召して疲れてきたのかな?
と不遜なことを考えたりして。

カメさんに負けるな!
十津川警部!
ウチの母親はアナタのファンなんだからして(笑)


あ〜。
そうそう。
山形が良く出てくるので、郷土の名物などもイロイロ出てくる。
あの、お騒がせなエチゼンクラゲをソフトクリームに入れてみたり最中にしたりジュースにしたりとさまざまな工夫をやっているらしいのだ、ここ。
すごい。
そういう研究をやっているとは知っていたが、まさか商品化されていたとはな。

あとは、ジャンボ鍋で芋煮大会!…の場面も出てくる。
なんだか、テレビ化されたときのシナリオを考えているかのようなストーリー……(笑)

でも、いいなぁ。
美味しそうだ。

そういえば、妹が芋煮のレシピが欲しいといっていたのだった。
忘れていたよ(笑)
すっかりと。



ISBN:4198507295 新書 西村 京太郎 徳間書店 ¥860

百鬼夜行抄(15)

2007年1月24日 読書
妖しい話ももう15巻目に突入。
私の贔屓のおじろ・おぐろが、意外に人の認識にはいい加減であることが判明。
コラッ!

さて。
この辺りになってくると、新しい展開も必要なわけで、身内の不始末とか関わりあった妖怪の後始末とか、そういうものだけでは話は成り立たなくなってきた。

そこで、半分、拝み屋稼業…。

いやだいやだと言ってなかったっけ?
上の伯父さんも、
「律と開がコンビを組んだら恐ろしいことに…」
と怖い想像をしてなかったっけ?
話はどうやらそっち方面に流れていっているような気配で…怖い(面白い?)事になりそう。

捻った話が多くて読み甲斐はあった。
そして、どの話を読んでいても、妄執や妖怪を発生させる源は人間で、人間ほど怖いものは無い!という結論にちゃんと行き着くようになっている。

近藤君は、すっかり律の"お友達"のようで、結構結構。
笑っている律が、逆に怖いが。
愛想笑いなら、尚のこと。

ISBN:4257905727 コミック 今 市子 朝日ソノラマ ¥800
東洋の(多分中国の)血が半分入った主人公・ローレンスは拝み屋を生業としている。

エクソシストで祓えないものは、東洋式のお札や祈祷(?)で祓うしかないからである。
ところが。
なんでもかんでも"あやかし"と感じるアメリカ人は、福の神までも祓ってくれと依頼する。
ああ、もったいない〜♪勿体無い〜♪
勿体無いオバケが出るぞ〜♪

まあ処変われば、ということで。
福の神も単なる不気味笑いの妖怪にしか見えないかも…。
仕方が無いっちゅうのもあるか。

さて、ローレンス君の学生時代のお友達・アーネストは悪徳不動産(でも小物)と成り果てて、訳ありの建物をお祓いをして高く売りつけるというあこぎな真似をしているが、どうも上手くいかぬ。
そこでローレンスに頭を下げにやってくるわけだ。
だがだがだが……(笑)

彼は妖しのものに好かれ易い体質である。
猫にマタタビ状態で魔物が妖怪が寄ってくる。
おまけに本人にはなにも見えないから話がややこしいのだが。

ある時、ある妖怪(ありがた〜い、お酒の精である。銘酒呑み放題!)のお陰で、すっきりすかすかすととんっと何でも見える体質にはや代わり。

だが、自分めがけて寄ってくる魔物や妖怪を、見られるようになったからといってなにが嬉しいだろう…見えるだけに不幸かも。

文字通り、借金のカタにローレンスの助手をせざるをなくなったアーネスト君の苦労は今日も続く…。
あ、でも、龍王の公主とは恋人同士になれたんだから良かったのかな…好かれる体質で。

この笑える「唐人屋敷」のシリーズが5編。
そして後は短編ばかりが続くのだが、中でも最高に笑えるのが、「NEKOMATA・PAPA」
貴方の父親が猫又だったら?!
でもって、世間でそれが珍しい!格好いい!ご近所の奥さんにモテまくり!だとしたら…!
(かわうそやももんがの親だと、学校で馬鹿にされるらしい…)

「あいかわらずかっこいいよなぁ。あの毛並み、あのしっぽの割れ方」← !
「父親が猫又だからって、いい気になりやがって」← !

わたしも言われてみたい……い、いや、言ってみたいゾ!

彼女の母親が○○○だったら、さぞかし将来は絶世の美女だ!
がんばれ!朝之助!(←猫父がつけたのかなぁ?この名前は…)

ISBN:4257904178 コミック 波津 彬子 朝日ソノラマ ¥790

漱石の孫

2007年1月22日 読書
どうなんだろう〜と思いつつ、しょっぱなから、笑いながら読み進んでいる。

漱石の孫、と言われるのがとっても嫌だった若い頃。
嫌、なんて大人しいものではなかったらしく、「血筋」と「漱石」と言う言葉を同時に話題にもってくるだけで、ぎろりと相手を睨んでいたというからすさまじい。

有名すぎる、というだけではないのか。
なにかを比較される、というだけでは無いらしい。

ちなみに著者は、漫画も描くし評論も述べる、文章書きでもあるので、こういうエッセイも表われる。
ある程度歳を経て、真正面から落ち着いて受け入れられるようになった"漱石"について、著者が語ってくれるのは嬉しい。
こんなに楽しく話を読めるのが嬉しい。

ロンドンの漱石の下宿。
…は、なにかと話題になる。
著者が訪れた(テレビの企画で)下宿は、随分綺麗に整頓され、改修されていたようだ。
わたしが何かで読んだ時は、田舎の納屋よりず〜っと汚くて狭くて寒くて…どうしようもなかった、その下宿の、下宿代を払えずにもっと悪い(安い)下宿に移ったのだと落涙しそうな話だったな。

おまけにそんな具合でお金がなかったので(国費留学生だしなー)みすぼらしい格好で、食べるものも切り詰めて本を買っていたらしい。
夏目漱石という人は洒落た人だったそうで、薄汚い格好で当時の大帝国の首都ロンドンを歩くのはとっても辛かったのではないだろうか。
むこうからみすぼらしいサルみたいなヤツが来ると思ったら、鏡に映った自分だった……なんて、日記に書くには辛すぎる。

もちろん(?)友人Uからの、レンタル本である。

ISBN:4101335125 文庫 夏目 房之介 新潮社 ¥500

空飛び猫

2007年1月22日 読書
うっひゃ〜♪

猫に…仔猫の背中に羽が〜♪

可愛いじゃないか!

なんで羽なんかを背負って生まれてきたのだろう、この子達は?
そう思いつつも、いざとなったら飛んで逃げることが出来るじゃないか。
こりゃいいわ。
と、ばかりに、お母さん猫は4匹の子供たちを独立の旅に出す。
彼氏との新しい生活に入るためでもある。
(野性はある意味厳しいのである)

森の木の、うろに住むようになった仔猫たち。
フクロウに苛められ、羽をむしられかけ、さあ、しっかり生きてゆけるのか?

一番いいのは、「良い手」にめぐり合うこと。
母さん猫はそう言った。
良い手…そう、それは食事を運んでくれる。
それは優しく撫でてくれる。


…就寝前につらつらと読んで、幸せな気分で寝ています。

ISBN:4062058804 単行本 S.D. シンドラー 講談社 ¥1,575
もつれにもつれ、悩みに悩んだ物語(ストーリー)。
……ここまでやっちゃって、どうやって収集をつけるんだ?とまあそのまま突入した下巻である。

収まるところに収まったか。
でも、やはり人の気持ちを弄んでいるような感じが…。

やはり時代性かなぁ?
可愛い女の子の、あくまでかわいい女心と揺れる瞳が、男心をくすぐるのかも、なんて考えるのは邪心?(笑)

わたしは面倒くさがりなので、あっというまに戦線離脱しちゃうだろうな、とおもうような戦況が続いてました。

それよりも!
後書きで驚いた。

太刀掛 秀子氏って、10年以上前に漫画家をリタイアしていたんだって!
漫画家って…リタイアするもんだったんだ…とまあそれに驚いて、確かに健康障害などで描けなくなったらリタイアするしかないよね?
と思いなおす。

だけど、ああ、だけど。
この人のデビューってわたしの学生時代の話しだしな。
そういう世代の人がとうにリタイアしていた、というのはなにかしらショックだわ。
ほんま。


ISBN:4086172828 文庫 太刀掛 秀子 集英社 ¥650
少女漫画!という漫画を描くのがこの太刀掛 秀子という人なのだ。
昔から。

しかし、なんですね。
血の繋がらない親子間の葛藤、というのは、よほどこういう風に見えて・思えてしまうものだったらしい。

生みの親より育ての親。

それに、夫婦間の問題を子供に八つ当たりすることで解消しようとするのは、幾らなんでも大人気ない。
幼稚だ。
母親と言う前に、大人として成人して無いと思うけどなぁ。
この事態を父親が無策で気付かないでいるというのも変だ。
絶対おかしい。

「氷点」はもっと複雑な問題があったわけだけど、あの場合は兄が母親に逆らってでも腹違いの妹を庇っていた。
それが本当じゃないのかな〜?と思う。
父親だって変心してからはせっせと庇ってたじゃぁないか(負けてたけど)

このシチュエーションって、日本人は本当に好きだけど、私にとってみれば、昔から首を捻るストーリー運び(というか、感情の変遷)なのである。

まあこれも時代か。
今なら芸能界にスカウトされて…とか羨ましがることばかりに思えるけどね。
昔は毛色が違うというだけで苛めの対象になったからね。

子供は本当に残酷だから。

特に"本当のこと"しかいわないからなぁ(笑)
やれやれ。

ISBN:408617281X 文庫 太刀掛 秀子 集英社 ¥650
去年の11月に出たばかりの11巻目に突入。

宇宙学校の3年生に進級したアスミたち。
4年生に進級できるのは、宇宙パイロットとしての未来を約束されたものだけ。
つまり、極少数のその人たち以外は、3年生を終えれば卒業、となる。
宇宙へ行くこと無しに。

そうはならじ!と奮起する一同(笑)

気がつけば、同期の女子はアスミとマリカ、そしてケイの三人だけになっていた。

きびしーよねー。

どんなに技術が進歩しても(この漫画では電車は無人操縦で走っている)、人間にしか出来ないことはある。


ISBN:4840116350 コミック 柳沼 行 メディアファクトリー ¥540
借りたのは後二冊。
いっそこのまま最後まで突っ走りましょうと、スパートをかけたところ(笑)

この第10巻は、去年の3月に刊行されたところ。
ようやく追いついてきたか…。

そういや、アスミが言うたびに訂正されている「ロケットの運転手」という言葉だが、わたしだって「飛行機の運転手」といまだに口走っている。
どちらもパイロットだが…。

いーじゃんか。
運転手に代わりはあるまい。

ダメかなぁ?

獅子号事件の内容もちょっとづつ明らかにされてくる。
人間の命をなんとも思わないのが政治。
政治家達は利害と体面で動くから。
自分の命がかかっていないから平気の平左でコトをぶち壊す。

どこでも、何に対してでも、同じことをしている。
漫画での話だけど、この国は、同じだ。


ISBN:4840113777 コミック 柳沼 行 メディアファクトリー ¥540
これってSFファンタジーだったのか!
後ろ表紙を見て、初めて気がつく。

幽霊とか出てきているけどね、普通の楽園もので青春ドラマなのかと思ってたわ、わたし。
それも変ですかー?

出会いと分かれは人間の一生では何度も繰り返すけれど、それが最後の別れとは決まっていないし、単なる出会いとも決まってない。

ま、人生は偶然と確率と奇跡のトライアングルみたいなもの(もちっとマシな例えが無いものか)ですから。

人の本音ってものも、なかなか隠れていて他人には見えないもの。
それを「判っている」なんて豪語するのは、やめたほうがいい。
自分に、どこまで他人の心が見えるのか?
そう思えば、そんな思いあがった科白は吐けないと、思う。

ISBN:4840113491 コミック 柳沼 行 メディアファクトリー ¥540
もう。
どんどん一気読みですな。

引き込まれちゃったんだから、仕方が無い。

牢屋脱出作戦!
お見事でした〜つぅか、よく考えるなぁ。
笑えるし。

そして青春にはつきものの淡〜い恋が進行中なり。
いいよなぁ。
やっぱり。
10代って。


ISBN:4840113076 コミック 柳沼 行 メディアファクトリー ¥540
「自分はいらないこ」
「もらいっこ」
「どこかに本当の両親が…」
というのは、子供が幼心に抱く定番商品、もとえ考えで、はしかのようなもの。

クローン技術は現実世界でも大躍進だけど、どうなんだろうなぁ…クローン人間の意識とか、人権とか、その他いろいろなものは。
本人も回りも、どう捕えたらいいのか、私にはわからない。

臓器移植が密か(でもないか?)に売買されているのが現実世界の出来事なんだから、安易なクローンは本当に怖い。
それだけは、思う。

だって、実際自分の命がかかっていたら、クローンがあってそこから安全な移植ができるとしたら。
クローンの人格とか命の尊厳とか、思えるかどうか言えるかどうか、自分でもわからない。

青春真っ只中の、アスミたち。
みな、いい子だね。

こんな時代がわたしにもあったのだろうか?

………記憶が…(笑)

あったと思いたいが(笑)

ISBN:4840109842 コミック 柳沼 行 メディアファクトリー ¥540
人生は、待ってはくれない。
どんどんどんどん進んでいく。

私たちの気持ちなんてお構い無しだ。

幼かろうがなんだろうが、関係なし。
人生の、生きてゆくことの厳しさを受け止められないほど、人間は弱い生き物では無いってことを、再確認させるかのように。

多感な年頃に、夢を、持ちきれないほどのたくさんの夢を、持つこと。
ひとつひとつがシャボンのようにつぶれて消えていったとしても、何かは残る。
どこかに残る。
だから、怖がらずに、たくさんの夢を持ちなさい。



ISBN:4840109443 コミック 柳沼 行 メディアファクトリー ¥540
宇宙飛行士のための訓練…というのは、NASAの訓練とをニュースでつまみ食いしても向井千秋氏の旦那さんのエッセイを読んでもそうそう簡単には把握できない。
せいぜい飛行機で無重力状態を作り出す訓練ぐらいかな?
察しがついたのは。

だけど、この漫画に出てくる訓練は面白い。
無責任だけど、他人がやっていると思えば、面白い。

緊急避難カプセルがとんでもないところに不時着して、そこから集合地点まで自力で帰って来い、なんて、なんて生かした訓練なんだろう…あくまでも、自分がやらないということを前提にして、の話である。


ああ。
それにしても、10代。

いいなぁ。
かーわーいーいー♪

ISBN:4840109060 コミック 柳沼 行 メディアファクトリー ¥540

< 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 >

 

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