プーチニズム 報道されないロシアの現実
2006年12月2日 読書
ある日いきなり警官がやってきて、貴方を連行する。
そして取調室でこういうのだ。
「麻薬か?武器か?どっちがいい?」
不法所持で貴方は刑務所送りになる。
ある日いきなり雇い主がやってきて、貴方にこう告げる。
「首だ。もうこなくていい」
もう少し親切ならば、こう言い足すだろう。
「でなければ、うちが警察に目をつけられ妨害をされる」
貴方が、チェチェン人である、或いはスラブ系であるというだけで。
チェチェン人は独立を求めてロシアに反抗し、武器を取って戦っている。
これはテロであるとプーチンはいい、西側諸国もそれを認めている。
そして何代も前にチェチェンを離れた人々や、戦争によって焼け出された人々は、新しい地での生活の場と糧を、さっきのようにしてとリ上げられてしまうのだ。
ノルド・オストの劇場占拠事件。
北オセチア学校占拠事件。
どちらもチェチェン人のテロリストが起こした事件であるが、プーチンを筆頭とするロシア政府は、外向けの報道のようには動かなかった。否、なにもしなかったのだと、この本は語る。
そして、学校にいた人質・劇場にいた人質は、その生命を無視され、ガスで窒息し、たまたまそこにいた、被害者であるチェチェン人やスラブ系の人々は、治療もせずに放置され、死ぬまで無視された。
当時のテレビニュースでは、テロリストの学校立てこもりに対して、親族達(男たち)が手に手に銃を取って自分達で<行動した>シーンが流れ、「勝手な真似を…」といわれていたが、とんでもない!
政府が何もせず、人質の命が危ぶまれた時、家族はどうするか。
人間であれば行動するだろう。
政府が何もしてくれないのなら、自分達でやる。
それは正常な反応である。
だが、テレビではニュースでは"自分勝手な行動"といわれる。
それもすべて政府のマスコミ操作である。
マスコミのほとんどは政府の広報機関と成り果てている。
そんなところがどんな真実を見つけるというのか?
なんという世界だろう。
恐ろしい。
ロシア政府は言う。
プーチンは言う。
テロリストを生んだ民族は、民族すべてがその責任を負って死なねば成らない、というのが、今のロシアの思考であるという。
そしてまた、国民もそれを支持しているというのだ。
テロは許されない。
だが、「これでは我々は独立を求めるしかない」というチェチェン人の叫びも、分からないではない。
そう思えてくるではないか。(でもテロはいけない。憎しみは憎しみしか生まない。)
かれらをテロに走らせたいのだろうか?
一体ロシアは、彼自身の国民に、何をさせたいのだろうか?
軍の下級将校達は忘れ去られ、飢えるにまかされ、それでも国を愛し信じている。
そして僻地で死んでゆく。
誰にも省みられず、彼と家族が将来どこに住み(退役すれば軍のアパートから追い出される。なんの保証もなく。)どうして生きてゆくか(年金は出るのかでないのか分からない)分からないまま。
若い兵士は、将校の"奴隷"であり、その命は気ままのうちに費やされる。
気に食わぬことが在れば虐待され・拷問され・惨殺され、その死体は遺族にもわたらない。
行方不明のままである。
恐ろしい。
この本には、圧倒されるばかりである。
常識を超えている、というよりも、まるで出来損ないの映画のようだ。
映画であれば、救世主が現れるのだが。
その望みはない。
プーチンはレーニンでありスターリンである。
否、もうツアーリと言って良いのかもしれない。
彼は皇帝としてロシアに君臨し、自国の民を食い物にして超え太っている。
独裁国家で人権などなく、国民はあえいでいる。
それは北朝鮮のことだと思っていたけれど、あの、表向きは優等生で民主化と自由化の道を歩むロシアがこういう現状であったとは…!
確かに「報道されないロシアの真実」だ。
マフィアは司法(警察・裁判所など)を動かして、暗殺を始めとする非合法な行為をすべて"無罪"で済まし(信じられないけど真実らしい)、軍や国も同じことを弱者である国民に対して行っている。
マフィア同士の抗争の現場では、それぞれ違うマフィアに加担した"警官同士"が殺し合いをしていると言う…
どんな犯罪も、権力者であれば、無罪である。
年金生活者は自宅アパートで凍死し、床に凍りついた遺体をはがすのに苦労したと言う。
国のためにと希望して軍に入った若者は、上官によって拷問され、瀕死の重傷の彼への献血を軍は拒否した。
彼らは、自国の民を痛め付け苦しめて、自国の未来がどうなるのかとは考えないのだろうか?
国は国民が、未来の国民が作ってゆくものであって、永遠に彼らがその指導的立場に立つ訳ではないのに。
……そうか。
永遠にその栄光と権力を手に入れたがるバカな権力者が、不老不死の薬などを求めるわけだ。
著者は、今年の10月に自宅アパートのエレベーター内で暗殺された、ロシアの女性ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤである。
一つ一つの事件を、遺族や生存者は関係者に当って真実を構築してゆく地味な作業を彼女は続けてきたのだろう。
事件の深刻さに圧倒されげんなりとしながらも、本は、とても読みやすい。
理解しやすい平易な文章で書かれている。
彼女の調査によってまとめられたものが、この本である。
最初に英国で出版され、日本語訳が出た。
だが、肝心のロシアではこの本は出版されていない。
この本を読んでいると、先日来マスコミを賑わしている事件、もとロシアKGBの将校(反プーチン派)が暗殺されたのではないか、と言われている例の事件と交差してくる。
やるだろう…きっとやるだろう…それぐらいは。
そう思えてしまう。
それぐらい恐ろしい話なのだ、ここに書かれているのは。
それぐらい衝撃的な内容が羅列されているのだ。
彼はアンナ女史の事件も調べていたらしい…。
西側諸国もしっかりと、このでかすぎて総身に智恵が回りかね…みたいな氷の巨人を導くなり監視すべきなんだろう。
ドイツ首相の一言で、結果が180度転換した事件もあったというほど、外面をとっても気にする人間だというから、プーチンは。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
たった一人の人間の消息を、しかも何十年も前に行方不明になった人間のいのちをしつこくしつこく追及し追いかける日本人などは、きっと理解されないんだろうなぁと、ふと思った。
北朝鮮はもとより、ロシアも。
きっと。
現在の、拉致問題の話である。
ISBN:4140810548 単行本 鍛原 多惠子 NHK出版 ¥2,205
そして取調室でこういうのだ。
「麻薬か?武器か?どっちがいい?」
不法所持で貴方は刑務所送りになる。
ある日いきなり雇い主がやってきて、貴方にこう告げる。
「首だ。もうこなくていい」
もう少し親切ならば、こう言い足すだろう。
「でなければ、うちが警察に目をつけられ妨害をされる」
貴方が、チェチェン人である、或いはスラブ系であるというだけで。
チェチェン人は独立を求めてロシアに反抗し、武器を取って戦っている。
これはテロであるとプーチンはいい、西側諸国もそれを認めている。
そして何代も前にチェチェンを離れた人々や、戦争によって焼け出された人々は、新しい地での生活の場と糧を、さっきのようにしてとリ上げられてしまうのだ。
ノルド・オストの劇場占拠事件。
北オセチア学校占拠事件。
どちらもチェチェン人のテロリストが起こした事件であるが、プーチンを筆頭とするロシア政府は、外向けの報道のようには動かなかった。否、なにもしなかったのだと、この本は語る。
そして、学校にいた人質・劇場にいた人質は、その生命を無視され、ガスで窒息し、たまたまそこにいた、被害者であるチェチェン人やスラブ系の人々は、治療もせずに放置され、死ぬまで無視された。
当時のテレビニュースでは、テロリストの学校立てこもりに対して、親族達(男たち)が手に手に銃を取って自分達で<行動した>シーンが流れ、「勝手な真似を…」といわれていたが、とんでもない!
政府が何もせず、人質の命が危ぶまれた時、家族はどうするか。
人間であれば行動するだろう。
政府が何もしてくれないのなら、自分達でやる。
それは正常な反応である。
だが、テレビではニュースでは"自分勝手な行動"といわれる。
それもすべて政府のマスコミ操作である。
マスコミのほとんどは政府の広報機関と成り果てている。
そんなところがどんな真実を見つけるというのか?
なんという世界だろう。
恐ろしい。
ロシア政府は言う。
プーチンは言う。
テロリストを生んだ民族は、民族すべてがその責任を負って死なねば成らない、というのが、今のロシアの思考であるという。
そしてまた、国民もそれを支持しているというのだ。
テロは許されない。
だが、「これでは我々は独立を求めるしかない」というチェチェン人の叫びも、分からないではない。
そう思えてくるではないか。(でもテロはいけない。憎しみは憎しみしか生まない。)
かれらをテロに走らせたいのだろうか?
一体ロシアは、彼自身の国民に、何をさせたいのだろうか?
軍の下級将校達は忘れ去られ、飢えるにまかされ、それでも国を愛し信じている。
そして僻地で死んでゆく。
誰にも省みられず、彼と家族が将来どこに住み(退役すれば軍のアパートから追い出される。なんの保証もなく。)どうして生きてゆくか(年金は出るのかでないのか分からない)分からないまま。
若い兵士は、将校の"奴隷"であり、その命は気ままのうちに費やされる。
気に食わぬことが在れば虐待され・拷問され・惨殺され、その死体は遺族にもわたらない。
行方不明のままである。
恐ろしい。
この本には、圧倒されるばかりである。
常識を超えている、というよりも、まるで出来損ないの映画のようだ。
映画であれば、救世主が現れるのだが。
その望みはない。
プーチンはレーニンでありスターリンである。
否、もうツアーリと言って良いのかもしれない。
彼は皇帝としてロシアに君臨し、自国の民を食い物にして超え太っている。
独裁国家で人権などなく、国民はあえいでいる。
それは北朝鮮のことだと思っていたけれど、あの、表向きは優等生で民主化と自由化の道を歩むロシアがこういう現状であったとは…!
確かに「報道されないロシアの真実」だ。
マフィアは司法(警察・裁判所など)を動かして、暗殺を始めとする非合法な行為をすべて"無罪"で済まし(信じられないけど真実らしい)、軍や国も同じことを弱者である国民に対して行っている。
マフィア同士の抗争の現場では、それぞれ違うマフィアに加担した"警官同士"が殺し合いをしていると言う…
どんな犯罪も、権力者であれば、無罪である。
年金生活者は自宅アパートで凍死し、床に凍りついた遺体をはがすのに苦労したと言う。
国のためにと希望して軍に入った若者は、上官によって拷問され、瀕死の重傷の彼への献血を軍は拒否した。
彼らは、自国の民を痛め付け苦しめて、自国の未来がどうなるのかとは考えないのだろうか?
国は国民が、未来の国民が作ってゆくものであって、永遠に彼らがその指導的立場に立つ訳ではないのに。
……そうか。
永遠にその栄光と権力を手に入れたがるバカな権力者が、不老不死の薬などを求めるわけだ。
著者は、今年の10月に自宅アパートのエレベーター内で暗殺された、ロシアの女性ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤである。
一つ一つの事件を、遺族や生存者は関係者に当って真実を構築してゆく地味な作業を彼女は続けてきたのだろう。
事件の深刻さに圧倒されげんなりとしながらも、本は、とても読みやすい。
理解しやすい平易な文章で書かれている。
彼女の調査によってまとめられたものが、この本である。
最初に英国で出版され、日本語訳が出た。
だが、肝心のロシアではこの本は出版されていない。
この本を読んでいると、先日来マスコミを賑わしている事件、もとロシアKGBの将校(反プーチン派)が暗殺されたのではないか、と言われている例の事件と交差してくる。
やるだろう…きっとやるだろう…それぐらいは。
そう思えてしまう。
それぐらい恐ろしい話なのだ、ここに書かれているのは。
それぐらい衝撃的な内容が羅列されているのだ。
彼はアンナ女史の事件も調べていたらしい…。
西側諸国もしっかりと、このでかすぎて総身に智恵が回りかね…みたいな氷の巨人を導くなり監視すべきなんだろう。
ドイツ首相の一言で、結果が180度転換した事件もあったというほど、外面をとっても気にする人間だというから、プーチンは。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
たった一人の人間の消息を、しかも何十年も前に行方不明になった人間のいのちをしつこくしつこく追及し追いかける日本人などは、きっと理解されないんだろうなぁと、ふと思った。
北朝鮮はもとより、ロシアも。
きっと。
現在の、拉致問題の話である。
2004年7月10日はロシアのカレンダーではほかの一日となんら変わりはない。…(略)…
昨夜遅く、ロシア版『フォーブス』誌のパーヴェル・フレブニコフ編集長がモスクワで殺された。社屋を出るところを狙われてのことだった。フレブニコフは新興財閥、ロシアの「ギャング資本主義」の構造、一部の人間が不正に入手した巨額の金に関する執筆活動で有名だった。やはり昨夜のこと、ヴィクトル・チェレプコフがウラジオストクで手榴弾によって吹き飛ばされた。彼はわが国の議会下院の一議員であり、この国の弱者、貧困層の味方としてつとに有名だった。チェレプコフは故郷ウラジオストクの市長選に立候補していた。ウラジオストクはロシア極東の要だ。彼は再選挙にまで持ち込んでおり、あと少しで実際に選出されるところだった。選挙事務所を出たところで、仕掛け線によって起爆された対人地雷に吹き飛ばされた(チェレンコフ候補は負傷した上に、裁判所によって立候補の登録を抹消された。決選投票では、政府寄りのニコラエフ地方議員が当選。彼にはマフィアとの黒い噂がある)。
そう、安定がロシアにやって来た。極悪非道な安定だ。この安定の下では、誰も裁判所に正義は求めない。裁判所は隷従と派閥根性の巣窟だからだ。判断力のない人ならともかく、正常な人ならば誰ひとり法と秩序を司るべき機関に保護を求めたりはしない。彼らは腐り切っているからだ。今日、人の心も行動も私刑の掟に縛られている。目には目を、歯には歯を、だ。大統領自身、良いお手本を示した。わが国の代表的な石油企業ユコスのミハイル・ホドルコフスキー社長を刑務所に入れ、その隙に会社をたたき潰した。プーチンはホドルコフスキーに侮辱されたと感じて、報復したのだった。だが彼個人に報復するだけでは気がすまなかった。ロシアの国庫のために金の卵を産みつづけているアヒルの首を完全に絞めてしまった。ホドルコフスキーと共同経営者はユコスのかれらの持ち株を譲渡する。だから会社は潰さないでくれ、と頼み込んだ。政府はこう答えた。「だめだな。われわれもっと欲しいんだ。」…(略)…
公式の世論調査によれば(これらの調査は大統領府との契約を切られたくない調査会社によって行われている)、プーチンの人気は最高水準にある。プーチンはロシアの圧倒的多数の支持を得ている。みなプーチンを信用している。プーチンがすることに賛成する。
ISBN:4140810548 単行本 鍛原 多惠子 NHK出版 ¥2,205
北宋風雲伝 13 (13)
2006年12月1日 読書
腱鞘炎で4ヶ月ほどお休みしていたと言う著者。
それすら気付かれないほど(私だけか?)のテンポで新刊が出てくるのだから…すごい。
さて。
御猫・展昭の彼女・月華(相思相愛を確認済み)を横から出てきて権力づくで奪い取ると言う…皇帝ならではの無慈悲・横暴ぶりを発揮し始めた仁宗皇帝である。
ほっほっほ…これでようやく"悪の権力者"らしくなってきたぞ…!
そして、鼠こと白玉堂(彼も女に振られた)とふたりして自棄酒を飲む姿が…愛らしい、というか、すっかりお友達だね、猫と鼠のはずの二人とも。
後宮に入ったがために、頭の装飾が…大変だとのたまう著者。
…だよねぇ…。
でも私は清朝の女性の(特に頭の)装飾よりも、唐・宋代のそれのほうが好き。
頭の上に鳥だの牡丹だのあって…華やかなのだ。
小悪の貴妃もあっさり水死し、おちゃめな太師は都所払いで、油断ならない新たな"大悪"も登場してきて代替わり。
物語はまだまだ波乱万丈…っぽいですが、恋愛話に偏ることなく、武侠とバランスをとって続けて欲しい。
ISBN:4253193889 コミック 滝口 琳々 秋田書店 ¥410
それすら気付かれないほど(私だけか?)のテンポで新刊が出てくるのだから…すごい。
さて。
御猫・展昭の彼女・月華(相思相愛を確認済み)を横から出てきて権力づくで奪い取ると言う…皇帝ならではの無慈悲・横暴ぶりを発揮し始めた仁宗皇帝である。
ほっほっほ…これでようやく"悪の権力者"らしくなってきたぞ…!
そして、鼠こと白玉堂(彼も女に振られた)とふたりして自棄酒を飲む姿が…愛らしい、というか、すっかりお友達だね、猫と鼠のはずの二人とも。
後宮に入ったがために、頭の装飾が…大変だとのたまう著者。
…だよねぇ…。
でも私は清朝の女性の(特に頭の)装飾よりも、唐・宋代のそれのほうが好き。
頭の上に鳥だの牡丹だのあって…華やかなのだ。
小悪の貴妃もあっさり水死し、おちゃめな太師は都所払いで、油断ならない新たな"大悪"も登場してきて代替わり。
物語はまだまだ波乱万丈…っぽいですが、恋愛話に偏ることなく、武侠とバランスをとって続けて欲しい。
ISBN:4253193889 コミック 滝口 琳々 秋田書店 ¥410
1975年京都生まれ。
2003年独立。
……それがこの写真集のカメラマン。
まだまだ若い。
とあるお寺で見つけて購入してみたこの本、もしかして!とみょーな勘が働いたんだよね。
中を確認して「むむむむ……」
私は唸った。
こやつ……ばらしまくり!
人の秘密の○△▼を!
なんだって○○も▼▼も※※も…!!!
ばらしちゃうんだよぅぅ!?
というわけで、ちょっと珍しい場所をいくつか選んで写真に撮ってます。(勿論メジャーな場所も)
サイズが小さいので、もって歩くのにはちょうどいいかも。
それにしても……ブツブツブツブツ…
ISBN:4838199430 単行本 小川 康貴 光村推古書院 ¥1,680
2003年独立。
……それがこの写真集のカメラマン。
まだまだ若い。
とあるお寺で見つけて購入してみたこの本、もしかして!とみょーな勘が働いたんだよね。
中を確認して「むむむむ……」
私は唸った。
こやつ……ばらしまくり!
人の秘密の○△▼を!
なんだって○○も▼▼も※※も…!!!
ばらしちゃうんだよぅぅ!?
というわけで、ちょっと珍しい場所をいくつか選んで写真に撮ってます。(勿論メジャーな場所も)
サイズが小さいので、もって歩くのにはちょうどいいかも。
それにしても……ブツブツブツブツ…
ISBN:4838199430 単行本 小川 康貴 光村推古書院 ¥1,680
日本語の物言いのおかしさ。
「て」「に」「を」「は」
の使い方による、"何を目的語とするか?"或いは"何を強調するか?"による使い方の微妙〜な違いを検証してます。
なんかな…もっと面白ろ可笑しく抱腹絶倒な内容かと思いました。
いえ。
学者先生の真面目なお遊び本だった…と言うだけのことなんですけどね。
もっとこう、なんというか、上げられている対象ももっと多くて「わはは!」と笑えるのかと、勝手に思ってました。
まさかこんなくそ真面目に 正面から検証しているとは思わなくてあてが外れた一冊です。
悪くはない。
私の勝手な希望と、かなり食い違っただけのことで。
ISBN:4469221813 単行本 定延 利之 大修館書店 ¥1,050
「て」「に」「を」「は」
の使い方による、"何を目的語とするか?"或いは"何を強調するか?"による使い方の微妙〜な違いを検証してます。
なんかな…もっと面白ろ可笑しく抱腹絶倒な内容かと思いました。
いえ。
学者先生の真面目なお遊び本だった…と言うだけのことなんですけどね。
もっとこう、なんというか、上げられている対象ももっと多くて「わはは!」と笑えるのかと、勝手に思ってました。
まさかこんな
悪くはない。
私の勝手な希望と、かなり食い違っただけのことで。
ISBN:4469221813 単行本 定延 利之 大修館書店 ¥1,050
いけません、ドクター、半ズボンでないと。艦長だけは長ズボンをはいておられるかもしれませんが、これからは、せめて半ズボンとフリル付きのシャツでないといけません
厳しい海軍のしきたりである。…(笑)
イオニア諸島の群雄割拠のなか、我らがジャック・オーブリーは厳しい選択を迫られる!
精神的に上がったり下がったり…でもラストはオーブリーらしく、堂々たる戦闘で勝ちを得た!
ドクター・マチュリンも随分オーブリーに影響されて"海軍的"考え方を身につけたようで、重畳重畳。
仮住まいの牧師をからかって、口も聞いてもらえないドクターMでありました。(これは上巻だったかな?)
コーセルテルの竜術士物語 4 (4)
2006年11月28日 読書
それぞれの竜術士(保育士?)の顔ぶれや性格も分かってきた今日この頃。
それぞれの心の奥底にあるものや事情がぽつりぽつりと出始める。
物語としては中盤に差し掛かって、さて、ここからぐんとひと伸びするのか。
このままほのぼの終息にむかうのか?
マシェルは7人の子竜を連れて海へ行くぞ!
…計画を本格的に進めていた。
だが、7人の子竜に保護者が1人では危ない〜と許可はなかなかもらえない。
さて、保父さん、どうする?
心温まるほのぼの漫画。
第4弾も期待通り。
ISBN:4758052581 コミック 石動 あゆま 一迅社 ¥580
それぞれの心の奥底にあるものや事情がぽつりぽつりと出始める。
物語としては中盤に差し掛かって、さて、ここからぐんとひと伸びするのか。
このままほのぼの終息にむかうのか?
マシェルは7人の子竜を連れて海へ行くぞ!
…計画を本格的に進めていた。
だが、7人の子竜に保護者が1人では危ない〜と許可はなかなかもらえない。
さて、保父さん、どうする?
心温まるほのぼの漫画。
第4弾も期待通り。
ISBN:4758052581 コミック 石動 あゆま 一迅社 ¥580
封鎖艦、イオニア海へ (下)
2006年11月28日 読書
「オーブリー」で出るとは…助かる。
表紙の絵が迫力満点。
細部まで、そして知りたいところ(マニア向け?)まで書き込まれているのが最高に嬉しいね♪
特に帆船に縁の薄い、従って愛情を持ちにくい日本人向けには訴えるものが在る、と思う。
さて。
もうちょっとでH提督の陰謀に嵌まりそうになったジャック・オーブリーである。
あぶないあぶない…奥さんとの不倫は、いつまでも尾を引くものだ。
でも、「しつこいなぁ、いつまでも」とか言わないところはまあ宜しい。
自分が何をやったか、承知してます!(だから、用心してます!)
という態度は好感を持て…る?、だろうか?(笑)
フランス艦隊がお籠もり場所から出てくるのをじっと我慢で待つ英国艦隊。
何年も気のめいる仕事をしていると寿命まで縮まる。
戦いになれば、戦いが始まれば、あっという間に若返る!
というのも軍人のサガだろうね。
ISBN:4150411328 文庫 高津 幸枝 早川書房 ¥777
表紙の絵が迫力満点。
細部まで、そして知りたいところ(マニア向け?)まで書き込まれているのが最高に嬉しいね♪
特に帆船に縁の薄い、従って愛情を持ちにくい日本人向けには訴えるものが在る、と思う。
さて。
もうちょっとでH提督の陰謀に嵌まりそうになったジャック・オーブリーである。
あぶないあぶない…奥さんとの不倫は、いつまでも尾を引くものだ。
でも、「しつこいなぁ、いつまでも」とか言わないところはまあ宜しい。
自分が何をやったか、承知してます!(だから、用心してます!)
という態度は好感を持て…る?、だろうか?(笑)
フランス艦隊がお籠もり場所から出てくるのをじっと我慢で待つ英国艦隊。
何年も気のめいる仕事をしていると寿命まで縮まる。
戦いになれば、戦いが始まれば、あっという間に若返る!
というのも軍人のサガだろうね。
ISBN:4150411328 文庫 高津 幸枝 早川書房 ¥777
鶉の恐怖 「イオニア海」上巻より
2006年11月28日 読書
ジャックは風邪を引いてしまった。
当たり前である。
地中海とは言え、寒い時に泳いでみたりするからだ。
しかも、目撃者多数…。
……
上巻228ページ。
ウズラが羽休めにウスター号に飛来。先を争って捕まえようとする水夫たち。
そこで、ウズラによる疫病の発生(貪欲の罪)を説く従軍牧師、ミスタ・マーティン。
まるで映像のように頭に活き活きと浮かぶ素敵な場面である。
⇒ 教訓:牧師も使いよう。
当たり前である。
地中海とは言え、寒い時に泳いでみたりするからだ。
しかも、目撃者多数…。
……
風邪を引いているのなら、オーブリー……もっと離れて座ってくれるとありがたい。
上巻228ページ。
ウズラが羽休めにウスター号に飛来。先を争って捕まえようとする水夫たち。
そこで、ウズラによる疫病の発生(貪欲の罪)を説く従軍牧師、ミスタ・マーティン。
まるで映像のように頭に活き活きと浮かぶ素敵な場面である。
礼拝は終わった。残っているウズラは、今では凶事をもたらすヨナのように、深い疑いの目で見られ、艦を離れるように仕向けられ、ウスター号の者たちは日曜日の豚肉とプラム入りプディングを強い期待を込めて待ちわびるようになった。
⇒ 教訓:牧師も使いよう。
封鎖艦、イオニア海へ (上)
2006年11月27日 読書
新婚ホヤホヤ家庭のドクター・マチュリンは船出した(笑)
またしても陸の債務者に追われて(自業自得だが)さっさと外へ出てゆきたい我らがラッキー・オーブリーとともに。
…でも、あんまりいやじゃないみたいだ、ドクターも。
艦長たちが揃って嫌がる牧師を6人(!)も乗っけて、何を見てきたんだ経験してきたんだという無能な士官と母親との別離に鼻を啜るような候補生を引き取って、地中海をゆく戦列艦・ウスター号は、一見よれよれのばあさんだがその中身はまだまだしっかりしている(プリングス副長言)←悲壮(笑)
出だしは上々♪
仕上げをごろうじろ♪
…と、ただいま読書中。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ハート提督、ミッチェル提督、副官に部下の艦長たち+(勿論!)オーブリー…の脛をかみまくるばあさんパグ犬・タビサに祝福を!
ISBN:415041131X 文庫 高津 幸枝 早川書房 ¥777
またしても陸の債務者に追われて(自業自得だが)さっさと外へ出てゆきたい我らがラッキー・オーブリーとともに。
…でも、あんまりいやじゃないみたいだ、ドクターも。
艦長たちが揃って嫌がる牧師を6人(!)も乗っけて、何を見てきたんだ経験してきたんだという無能な士官と母親との別離に鼻を啜るような候補生を引き取って、地中海をゆく戦列艦・ウスター号は、一見よれよれのばあさんだがその中身はまだまだしっかりしている(プリングス副長言)←悲壮(笑)
出だしは上々♪
仕上げをごろうじろ♪
…と、ただいま読書中。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ハート提督、ミッチェル提督、副官に部下の艦長たち+(勿論!)オーブリー…の脛をかみまくるばあさんパグ犬・タビサに祝福を!
ISBN:415041131X 文庫 高津 幸枝 早川書房 ¥777
十津川警部捜査行―愛と哀しみの信州
2006年11月26日 読書
短編5編を収録した作品で、すべて<信州もの>で統一している。
だから、表紙はりんごなんだね。
列車のミステリは影が薄くなったけど、それでも時々ひょっこりと何気なく顔を出しているのが流石、と思う。
信州は…関西からでもなかなか遠い。
距離ではなく、交通の便でね。
いいところなんだが…。
でも、苦労して時間をかけてゆくからこそ、値打ちもあるし「ああ、きたなぁ〜」と感慨深くもなるというもの。
最近の世の中の傾向もあるのか、西村氏が描く犯罪(犯人)の質も様変わりしてきた。
金が目当てなのに金に糸目をつけない犯行(保険金や遺産をあてにして?)
20代のみそらで何千万を稼ぐ女子学生やOL(………)
絶句しちゃういますね(笑)
ほんまにいるのか?そんなんと思いますが。
むか〜しむかし。
不倫ドラマがはやって世の上司たちが妙な期待の目で部下の女子社員を見つめていたころの話である。
一人暮らしのOL(一般事務職)で、勿論20歳前半で、都心で(環状線内で)豪華マンションにすんでいる女性が被害者…というサスペンスドラマが多かったのだ。
それを聞くたび「そんなOLいるか!」と思ったものである。(おじさんである上司もそういっていた)
そりゃ、OLじゃなくて、副業もっているとしか考えられないんだけど、ドラマ上は真面目で一所懸命な働き者で、純然たる被害者の設定なわけだ。
ますます、
「そんなOLいるかっ!」
(というか)
「そんな会社があるかっ!」
現実と随分とかけ離れたものを"夢"として作るのがドラマでも、これはあまりい酷すぎない?
それともここまで媚ないと視聴率が稼げないのだろうか?
小説ではここまで読者にこびなくてもよかろうから、まだ安心して読めるというものだが…。
だから、妙な設定をして読者に笑われないように、小説家こそ、社会勉強が必要なんだろうね。
ISBN:4575511056 文庫 西村 京太郎 双葉社 ¥680
だから、表紙はりんごなんだね。
列車のミステリは影が薄くなったけど、それでも時々ひょっこりと何気なく顔を出しているのが流石、と思う。
信州は…関西からでもなかなか遠い。
距離ではなく、交通の便でね。
いいところなんだが…。
でも、苦労して時間をかけてゆくからこそ、値打ちもあるし「ああ、きたなぁ〜」と感慨深くもなるというもの。
最近の世の中の傾向もあるのか、西村氏が描く犯罪(犯人)の質も様変わりしてきた。
金が目当てなのに金に糸目をつけない犯行(保険金や遺産をあてにして?)
20代のみそらで何千万を稼ぐ女子学生やOL(………)
絶句しちゃういますね(笑)
ほんまにいるのか?そんなんと思いますが。
むか〜しむかし。
不倫ドラマがはやって世の上司たちが妙な期待の目で部下の女子社員を見つめていたころの話である。
一人暮らしのOL(一般事務職)で、勿論20歳前半で、都心で(環状線内で)豪華マンションにすんでいる女性が被害者…というサスペンスドラマが多かったのだ。
それを聞くたび「そんなOLいるか!」と思ったものである。(おじさんである上司もそういっていた)
そりゃ、OLじゃなくて、副業もっているとしか考えられないんだけど、ドラマ上は真面目で一所懸命な働き者で、純然たる被害者の設定なわけだ。
ますます、
「そんなOLいるかっ!」
(というか)
「そんな会社があるかっ!」
現実と随分とかけ離れたものを"夢"として作るのがドラマでも、これはあまりい酷すぎない?
それともここまで媚ないと視聴率が稼げないのだろうか?
小説ではここまで読者にこびなくてもよかろうから、まだ安心して読めるというものだが…。
だから、妙な設定をして読者に笑われないように、小説家こそ、社会勉強が必要なんだろうね。
ISBN:4575511056 文庫 西村 京太郎 双葉社 ¥680
十津川警部「荒城の月」殺人事件
2006年11月26日 読書
(実は)母のお気に入りシリーズを先に拝借・読了……。(手垢をつけないように気をつけねば!)
世の中にはお気楽な方も大勢いる。
金持ちで、自分の趣味だけで生きてゆける…嗚呼羨まし。
だから、その趣味が高じて非人間的な行為(=犯罪)に走ったり、殺し合いをしたりするのが、一般庶民からすれば「へっ」てな風に"バカにできて""安心できる"材料なのかもしれないね…とふと思う。
今回は、滝廉太郎の秘密の楽譜♪ を巡り、金に糸目をつけない収集家とそれを騙そうとする詐欺師の間で起こった犯罪である。
すっぱりとは解決しないが、有力な通報により、逮捕できるであろう、ヒントはもらえた十津川警部である。よかったね…。
数十億の遺産が転がり込んできて、殺された父の仇を討とうとして、何億ものお金をぱっぱぱっぱと使ってゆく20歳代の娘……の心境はようわからぬ。
もともとおじょうーさまだからか?
すごいよね。
仇を討とうとするのが理解できないのではなく、お金の使い方が…もっと有効に使えよ、と思うのである。
警察が頼りに成らないなら、探偵社を雇うとか、ゴルゴ13に頼むとか(笑)
この著者の作品はどっかぶっとんでいるところがあって、まぁそれはそれで作風でよいのでしょう。
本当の警察活動はもっと地道で大変みたいだけどね(先日乗ったタクシーの運転手さんの娘さんは京都府警に二人しかいない女刑事のひとりだと言った。大変みたいです…毎日あざだらけで帰宅するって。)
まあいいか。
娯楽小説なんだしー。
ISBN:4062755610 文庫 西村 京太郎 講談社 ¥600
世の中にはお気楽な方も大勢いる。
金持ちで、自分の趣味だけで生きてゆける…嗚呼羨まし。
だから、その趣味が高じて非人間的な行為(=犯罪)に走ったり、殺し合いをしたりするのが、一般庶民からすれば「へっ」てな風に"バカにできて""安心できる"材料なのかもしれないね…とふと思う。
今回は、滝廉太郎の秘密の楽譜♪ を巡り、金に糸目をつけない収集家とそれを騙そうとする詐欺師の間で起こった犯罪である。
すっぱりとは解決しないが、有力な通報により、逮捕できるであろう、ヒントはもらえた十津川警部である。よかったね…。
数十億の遺産が転がり込んできて、殺された父の仇を討とうとして、何億ものお金をぱっぱぱっぱと使ってゆく20歳代の娘……の心境はようわからぬ。
もともとおじょうーさまだからか?
すごいよね。
仇を討とうとするのが理解できないのではなく、お金の使い方が…もっと有効に使えよ、と思うのである。
警察が頼りに成らないなら、探偵社を雇うとか、ゴルゴ13に頼むとか(笑)
この著者の作品はどっかぶっとんでいるところがあって、まぁそれはそれで作風でよいのでしょう。
本当の警察活動はもっと地道で大変みたいだけどね(先日乗ったタクシーの運転手さんの娘さんは京都府警に二人しかいない女刑事のひとりだと言った。大変みたいです…毎日あざだらけで帰宅するって。)
まあいいか。
娯楽小説なんだしー。
ISBN:4062755610 文庫 西村 京太郎 講談社 ¥600
動物と向きあって生きる―旭山動物園獣医・坂東元
2006年11月26日 読書
これからの子供たちのために、いや、子供たちにわかって欲しい、日本と世界の未来を、地球を救うのは子供たちだから。
…という思いが吹き寄せてくるような本である。
著者は、言わずと知れた、北海道旭山動物園の副園長にして獣医、そして旭山動物園のHP ⇒ ⇒ (http://www5.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/)
の日記の著者、坂東氏である。
HPの日記を読んだ時は気がつかなかったけれど、かなりぎりぎりと"突っ張った"状況で旭山動物園は走っているんだなぁと、ちょっと驚いた。
その動物園としての"野性を見せる"姿勢にまだまだ批判の嵐が叩きつけていようだなんて思わなかった。
その姿勢を理解しているからあれだけの入場者数になるのだと、私も思っていた。
が。
現実は、単純ではない。
この人は。
最初の生い立ちの話などを読んでいると「うわ、これは…」とちょっと引いてしまう部分もあるのだよね。
正直に言えば。
だけど、それは本を読んでいくとこの人の人となりが分かってくるから「さもありなん」と思う。あるいは些細なことだと感じてしまう。
それぐらいに強烈な人だと思う。
そして、なによりも、<正直すぎる>
だから、(野生動物にするように)素のままで相手に当るから、一所懸命表を飾っている相手は、虚飾がはがれて生身がばれて、焦ってしまうのだ。
私も然り。
読んでいてのなんともいえない、お尻の辺りがむずむずする感触は、その辺から来ているのではないだろうか?と思ったりする。
旭山動物園が「野性」を「見せる」のであれば、今の日本人の動物に対する感覚は反省し、変更してゆかねばなるまい。
テレビでは、アフリカのドキュメントで、親を失ったり怪我をした野性動物の子供を、ただ見守るだけのスタッフがいる。
彼らは肉食獣の餌となる運命であると、分かっていても手を出さない。
いまでは堂々と、そういう行動を見せ、何故そうするかを語る番組を多い。
だから、日本人もわかっているはず…と思っていたのは私だけ?
大自然はそんなに甘くない。
人間が足を踏み込めるようなところじゃないだろう…。
速攻、ヒグマのご飯になります。
でも、知床で観光客がヒグマに餌を与え、ヒグマもそれを食するのが現状であるというから(おそろしいことに!)、餌をもらう為に、ヒグマが人家を訪れる、ということはもう奇異な話ではない。
ヒグマなんて…遠くから姿を見ただけで「こわい!」と感じ、脱兎の如く逃げ出す相手でしょうに……。
こっちは「かわいい」と思って見ていても、向こうは「ご飯♪」と思ってこっちを見ているのです。
キタキツネがブームで、異様に人間なれした時期、なんと家の中まで入り込んでいたそうだ。
で、そのかわいーかわいーされていたキタキツネが何をしたかといえば、「子供の餌にその家の飼い猫をくわえて帰った」とのこと。
ほら。
野性ってこういうことだよね。
ISBN:4046210826 単行本 あべ 弘士 角川学芸出版 ¥1,470
…という思いが吹き寄せてくるような本である。
著者は、言わずと知れた、北海道旭山動物園の副園長にして獣医、そして旭山動物園のHP ⇒ ⇒ (http://www5.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/)
の日記の著者、坂東氏である。
HPの日記を読んだ時は気がつかなかったけれど、かなりぎりぎりと"突っ張った"状況で旭山動物園は走っているんだなぁと、ちょっと驚いた。
その動物園としての"野性を見せる"姿勢にまだまだ批判の嵐が叩きつけていようだなんて思わなかった。
その姿勢を理解しているからあれだけの入場者数になるのだと、私も思っていた。
が。
現実は、単純ではない。
この人は。
最初の生い立ちの話などを読んでいると「うわ、これは…」とちょっと引いてしまう部分もあるのだよね。
正直に言えば。
だけど、それは本を読んでいくとこの人の人となりが分かってくるから「さもありなん」と思う。あるいは些細なことだと感じてしまう。
それぐらいに強烈な人だと思う。
そして、なによりも、<正直すぎる>
だから、(野生動物にするように)素のままで相手に当るから、一所懸命表を飾っている相手は、虚飾がはがれて生身がばれて、焦ってしまうのだ。
私も然り。
読んでいてのなんともいえない、お尻の辺りがむずむずする感触は、その辺から来ているのではないだろうか?と思ったりする。
旭山動物園が「野性」を「見せる」のであれば、今の日本人の動物に対する感覚は反省し、変更してゆかねばなるまい。
テレビでは、アフリカのドキュメントで、親を失ったり怪我をした野性動物の子供を、ただ見守るだけのスタッフがいる。
彼らは肉食獣の餌となる運命であると、分かっていても手を出さない。
いまでは堂々と、そういう行動を見せ、何故そうするかを語る番組を多い。
だから、日本人もわかっているはず…と思っていたのは私だけ?
ホッキョクグマがプールに飛び込むのを見て、「かわいい」と思うのだ。何のために動物園に来るのかといえば、動物の中にペット的な"かわいさ"を見つけるために足を運ぶ。それが実情なのかもしれない。こんなことをしていたら、今度は動物の"かわいさ"を見つけるために大自然の中に足を運ぶような事態になりかねない。
大自然はそんなに甘くない。
人間が足を踏み込めるようなところじゃないだろう…。
速攻、ヒグマのご飯になります。
でも、知床で観光客がヒグマに餌を与え、ヒグマもそれを食するのが現状であるというから(おそろしいことに!)、餌をもらう為に、ヒグマが人家を訪れる、ということはもう奇異な話ではない。
ヒグマなんて…遠くから姿を見ただけで「こわい!」と感じ、脱兎の如く逃げ出す相手でしょうに……。
こっちは「かわいい」と思って見ていても、向こうは「ご飯♪」と思ってこっちを見ているのです。
キタキツネがブームで、異様に人間なれした時期、なんと家の中まで入り込んでいたそうだ。
で、そのかわいーかわいーされていたキタキツネが何をしたかといえば、「子供の餌にその家の飼い猫をくわえて帰った」とのこと。
ほら。
野性ってこういうことだよね。
ISBN:4046210826 単行本 あべ 弘士 角川学芸出版 ¥1,470
ラバーバが渋くて格好よいですな、フム。
…こういうお話だったのね、と今頃気がつく私だった。
夢中で読んだのになー。
あまり分かってなかった、ということですね。
地球や銀河や、ご近所さんではなく、遠くて賢い知的生物が、かってに太陽系第4惑星をどうにかしようと手を出してくる。
それに対抗するはずの地球は、過去に流刑星として利用し廃棄した、"生物のいない星"(であるはず)の火星に、流刑囚の子孫である火星人が生息していることにあたふたしている始末。
火星人は、空気も水もないその地で、自らの体を替え、超能力を身につけることで生き延びていた。(つまり、世代を経るほどに超能力は強くなるのだ)
その超能力が…地球人類にとっては驚異なのである。
ついでにいうなら、遠い星の、あんまり関係なさそうな彼らにも驚異なのである。
まったくおせっかいな話、彼らは火星を破壊し、火星人の力を封じ込めようとするが…。
傲慢は罪であると、誰か教えてあげるべきか。
火星人で一番世代を重ねた(=超能力が強い)セイは、自分の故郷(火星)と同胞(火星人)を求め、やがて彼らに追われ、宇宙の彼方まで放浪する。
自分のアイデンティティを求める彼女の旅はどこまで続くのか?
…ラストのもっていきかたは、当時かなり奇抜であったはず。
ぶっ飛びましたよ…(笑)
でも、ラバーバは好き。
だから、いいかな、と…(笑)
ISBN:4091910122 文庫 萩尾 望都 小学館 ¥840
…こういうお話だったのね、と今頃気がつく私だった。
夢中で読んだのになー。
あまり分かってなかった、ということですね。
地球や銀河や、ご近所さんではなく、遠くて賢い知的生物が、かってに太陽系第4惑星をどうにかしようと手を出してくる。
それに対抗するはずの地球は、過去に流刑星として利用し廃棄した、"生物のいない星"(であるはず)の火星に、流刑囚の子孫である火星人が生息していることにあたふたしている始末。
火星人は、空気も水もないその地で、自らの体を替え、超能力を身につけることで生き延びていた。(つまり、世代を経るほどに超能力は強くなるのだ)
その超能力が…地球人類にとっては驚異なのである。
ついでにいうなら、遠い星の、あんまり関係なさそうな彼らにも驚異なのである。
まったくおせっかいな話、彼らは火星を破壊し、火星人の力を封じ込めようとするが…。
傲慢は罪であると、誰か教えてあげるべきか。
火星人で一番世代を重ねた(=超能力が強い)セイは、自分の故郷(火星)と同胞(火星人)を求め、やがて彼らに追われ、宇宙の彼方まで放浪する。
自分のアイデンティティを求める彼女の旅はどこまで続くのか?
…ラストのもっていきかたは、当時かなり奇抜であったはず。
ぶっ飛びましたよ…(笑)
でも、ラバーバは好き。
だから、いいかな、と…(笑)
ISBN:4091910122 文庫 萩尾 望都 小学館 ¥840
いや〜なつかし〜な〜。
昔は数冊で読んだものだが、いまではこの小さな文庫で続編「東の地平・西の永遠」、そして4コマ漫画のようなお遊びが入っているのだ。
結構結構。
昔の本は始末をしたのかも知れぬ。
理由はどうあれ見当たらぬのだから仕方がない。
買うしかない。
なにせ、ぼろぼろになるまで友人達で読み回しをしたのが私たちの時代。
大抵の本は、綴じの部分が外れてぼろぼろになったものだ。
SFというものの正体(らしきもの)を知ったのは、多分、萩尾望都氏のこのあたりの作品か。或いは竹宮恵子氏の作品だったと思う。
そういう意味では、ワタクシ的にも歴史的作品であるのだね。
密閉された宇宙船のなかで、異質分子が混じっていることを承知しながら生活をする。
それが試験ならば、仕方がない。
なんと大人な対応だろう!(笑)
ハッピーエンドで終わる標題作もいいけれど、哀しい別れが待ち受ける「東の…」も印象的に心に残った作品だった。
銀河連邦のスパイには火種(扮装を起こす)と火消し(扮装を収める)がある、と読んで、科白はたったそれだけだったけれど、「大人の世界」を感じたものだ。
宇宙規模でも「どっちがより田舎か!?」と言い争うのがなんとも…笑えます。
ISBN:4091910114 文庫 萩尾 望都 小学館 ¥590
昔は数冊で読んだものだが、いまではこの小さな文庫で続編「東の地平・西の永遠」、そして4コマ漫画のようなお遊びが入っているのだ。
結構結構。
昔の本は始末をしたのかも知れぬ。
理由はどうあれ見当たらぬのだから仕方がない。
買うしかない。
なにせ、ぼろぼろになるまで友人達で読み回しをしたのが私たちの時代。
大抵の本は、綴じの部分が外れてぼろぼろになったものだ。
SFというものの正体(らしきもの)を知ったのは、多分、萩尾望都氏のこのあたりの作品か。或いは竹宮恵子氏の作品だったと思う。
そういう意味では、ワタクシ的にも歴史的作品であるのだね。
密閉された宇宙船のなかで、異質分子が混じっていることを承知しながら生活をする。
それが試験ならば、仕方がない。
なんと大人な対応だろう!(笑)
ハッピーエンドで終わる標題作もいいけれど、哀しい別れが待ち受ける「東の…」も印象的に心に残った作品だった。
銀河連邦のスパイには火種(扮装を起こす)と火消し(扮装を収める)がある、と読んで、科白はたったそれだけだったけれど、「大人の世界」を感じたものだ。
宇宙規模でも「どっちがより田舎か!?」と言い争うのがなんとも…笑えます。
ISBN:4091910114 文庫 萩尾 望都 小学館 ¥590
友人からの頂き物…なので、この人の作品は初めて読む。
ファンタジーとあるが、最初は幻想小説かい?と…思うぐらい、慣れてないので、世界観がつかめなくて困った。
そも、ファンタジーとしては古典的で、受動的であるらしい(解説より)
今のファンタジーは、少年少女が元気でてきぱき、はじけるように跳ね回っている…とのこと。
フム。
私かに、私の知っているファンタジーもどっちかといえばそっちだねぇ。
王宮が、石の王宮が歴史とともに地下に沈む。
王宮が沈むとともに国の歴史も失われて行く。(意識の外に流れてゆく消えてゆく)
地下を徘徊する幽霊達。
黒い影。
囁き声。
………
おどろおどろしいイメージ。
これって、こういうのって、ファンタジーの分野だったのか?日本だったら怪奇小説の分類では?と驚きつつ先に進む私。
人の心に巣食う闇。
理屈ではない、人の心の動き。
そして結末。
なかなかに新鮮で驚きの一遍であった。
だれが生きていて死んでいて幽霊であるのか、さっぱり分からなかったけどね。
なんとも不思議なストーリー。
そしてこの表紙絵は、国際結婚した日本人女性によるものだそうだ。
まるでイタリア絵画のようで豪勢ですばらしい。
ISBN:4150203822 文庫 井辻 朱美 早川書房 ¥798
ファンタジーとあるが、最初は幻想小説かい?と…思うぐらい、慣れてないので、世界観がつかめなくて困った。
そも、ファンタジーとしては古典的で、受動的であるらしい(解説より)
今のファンタジーは、少年少女が元気でてきぱき、はじけるように跳ね回っている…とのこと。
フム。
私かに、私の知っているファンタジーもどっちかといえばそっちだねぇ。
王宮が、石の王宮が歴史とともに地下に沈む。
王宮が沈むとともに国の歴史も失われて行く。(意識の外に流れてゆく消えてゆく)
地下を徘徊する幽霊達。
黒い影。
囁き声。
………
おどろおどろしいイメージ。
これって、こういうのって、ファンタジーの分野だったのか?日本だったら怪奇小説の分類では?と驚きつつ先に進む私。
人の心に巣食う闇。
理屈ではない、人の心の動き。
そして結末。
なかなかに新鮮で驚きの一遍であった。
だれが生きていて死んでいて幽霊であるのか、さっぱり分からなかったけどね。
なんとも不思議なストーリー。
そしてこの表紙絵は、国際結婚した日本人女性によるものだそうだ。
まるでイタリア絵画のようで豪勢ですばらしい。
ISBN:4150203822 文庫 井辻 朱美 早川書房 ¥798
寒々しい…と思ったら、ラストは本当にさむかった。
冬の京都で…金閣寺の池なんて氷張ってますよ。
そこをおしどりは自力で氷をぶち割って道を作り、そうして餌を得るのです。
(私は見た!)
ちーっとも金儲けが出来ない探偵・巫(かんなぎ)に、おせっかいな程心を砕き(だって彼女探しまでしてるよ、この娘)それが無残にも…嗚呼…。
御手洗さんだって、もうちょいマシな生活というか探偵業を細々ながらやっていたのにね。
うら寂しい、というのか、哀しい寒い風の吹きすぎてゆくような結末の一冊でした。
う〜さぶっ!
冬の京都はほんまに寒い。
ようこそ、おこしやす(笑)
ちなみに、何度も出てくる<韋駄天>という神さまですが。
禅宗のお寺に行ったら、厨房の近くにその絵が描かれている。
その謎は…?(笑)
出来たご飯を、なるべく早く、ちょっとでも冷めないうちに、少しでも早く、お坊さんの口に供するようにとの心遣いでございます。
いや、本当ですって。
ISBN:4122035929 文庫 北村 薫 中央公論新社 ¥620
冬の京都で…金閣寺の池なんて氷張ってますよ。
そこをおしどりは自力で氷をぶち割って道を作り、そうして餌を得るのです。
(私は見た!)
ちーっとも金儲けが出来ない探偵・巫(かんなぎ)に、おせっかいな程心を砕き(だって彼女探しまでしてるよ、この娘)それが無残にも…嗚呼…。
御手洗さんだって、もうちょいマシな生活というか探偵業を細々ながらやっていたのにね。
うら寂しい、というのか、哀しい寒い風の吹きすぎてゆくような結末の一冊でした。
う〜さぶっ!
冬の京都はほんまに寒い。
ようこそ、おこしやす(笑)
ちなみに、何度も出てくる<韋駄天>という神さまですが。
禅宗のお寺に行ったら、厨房の近くにその絵が描かれている。
その謎は…?(笑)
出来たご飯を、なるべく早く、ちょっとでも冷めないうちに、少しでも早く、お坊さんの口に供するようにとの心遣いでございます。
いや、本当ですって。
ISBN:4122035929 文庫 北村 薫 中央公論新社 ¥620
100年前の(作者、好きですな、これ…)、東京。
ええとこのおじょーさま・花村英子は、ある日、父親からとんでもないことを言い渡される。
これからおまえの送り迎えは(つまり車の運転手は)別口みつ子なる女性があたる、と。
家族の貴族の士族出身の、そして「ごきげんよう」だの言っている時代に女性運転手〜?!
ハイカラなんだか、平等主義者なのか、わけのわからんおとーさまの言い分。
大丈夫なの?
うち、わけの分からない社会運動家に狙われたりしてますけどぉ〜とおじょーさまはおもいつつ、でも「おもしろそう」
そして、家長の命令は聞かねばならぬ。
次々興る奇怪奇怪な事件を、英子おじょーさまと、やっぱりタダモノではなかった女性運転手兼用心棒兼ワトソン君であるみつ子(通称:ベッキーさん)が糸を手繰る。
必ずしもおじょーさまがホームズではない。
必ずしもみつ子がワトスンではない。
常に立ち居地を変えながら互いに智恵を振絞って力を惜しむことなく解決へとひた走る。
華やかなりし帝都の繁栄と、おじょーさまが絶滅危惧種ではなかった時代の、宝塚(っぽい)ミステリー(笑)
ISBN:4167586045 文庫 北村 薫 文藝春秋 ¥500
ええとこのおじょーさま・花村英子は、ある日、父親からとんでもないことを言い渡される。
これからおまえの送り迎えは(つまり車の運転手は)別口みつ子なる女性があたる、と。
家族の貴族の士族出身の、そして「ごきげんよう」だの言っている時代に女性運転手〜?!
ハイカラなんだか、平等主義者なのか、わけのわからんおとーさまの言い分。
大丈夫なの?
うち、わけの分からない社会運動家に狙われたりしてますけどぉ〜とおじょーさまはおもいつつ、でも「おもしろそう」
そして、家長の命令は聞かねばならぬ。
次々興る奇怪奇怪な事件を、英子おじょーさまと、やっぱりタダモノではなかった女性運転手兼用心棒兼ワトソン君であるみつ子(通称:ベッキーさん)が糸を手繰る。
必ずしもおじょーさまがホームズではない。
必ずしもみつ子がワトスンではない。
常に立ち居地を変えながら互いに智恵を振絞って力を惜しむことなく解決へとひた走る。
華やかなりし帝都の繁栄と、おじょーさまが絶滅危惧種ではなかった時代の、宝塚(っぽい)ミステリー(笑)
ISBN:4167586045 文庫 北村 薫 文藝春秋 ¥500
シリーズ最終巻。
いいところで終わっている。
後は読者のご想像で…ムフフフ…という、どこまでも(?)古典的手法であった。
これも良し。
蜂の事件はシビアである。
苛められッ子は、とことん追い詰められると凄まじい反撃に出る、というか、それしか道がないからそうするしかないのだ。
昔から言うでしょ?
窮鼠猫を噛む。
だから、逃げ道は用意しとけっていうでしょ?
今の苛めはそれがないからねぇ。
窮鼠も自滅するパターンが多いしなぁ…。
追い詰められた猫が仔猫をかみ殺すように……。
まあどっちにしろいい例えではないですが。
「国家大観」という本を謎解きの資料として当たる話は、推理過程への興味と言うよりも万葉や百人一首など。そういう世界への興味でふんふんと読んでしまった。
折角なので、資料を抜粋しとこう。
「堀川百首」より
これをそれぞれお題にホイっと貰って、ひょいひょいひょいと歌を詠んでいたそうです。
お貴族様ってすごいですねー。
そういえば、春秋の曲水宴では同じようにお題を貰って歌を詠むわけですが、最初はその歌をせっせと書き取ってる勉学の徒が目立ってました。
ところが最近はすっかり観光化してただわいわいと…ひたすらぱしゃぱしゃと写真をとって雑談するのみ。
歌詠みの人はそれなりの人たちばかり(=素人ではない)なのだから、見学者側も襟を正すべきだとおもうんだけどなぁ…。
「観光に来てやっている」と思う気持ちしかないのなら、別に京都にきてもらわんでもええけどなぁ〜(笑)
うちらは観光だけで喰っているわけやない。
…つうか、私の家計に観光はなんの影響力もないし。
ISBN:4043432038 文庫 北村 薫 角川書店 ¥480
いいところで終わっている。
後は読者のご想像で…ムフフフ…という、どこまでも(?)古典的手法であった。
これも良し。
蜂の事件はシビアである。
苛められッ子は、とことん追い詰められると凄まじい反撃に出る、というか、それしか道がないからそうするしかないのだ。
昔から言うでしょ?
窮鼠猫を噛む。
だから、逃げ道は用意しとけっていうでしょ?
今の苛めはそれがないからねぇ。
窮鼠も自滅するパターンが多いしなぁ…。
追い詰められた猫が仔猫をかみ殺すように……。
まあどっちにしろいい例えではないですが。
「国家大観」という本を謎解きの資料として当たる話は、推理過程への興味と言うよりも万葉や百人一首など。そういう世界への興味でふんふんと読んでしまった。
折角なので、資料を抜粋しとこう。
「堀川百首」より
<春>?.立春2.子日(ねのひ)3.霞4.鶯5.若葉6.残雪7.梅8.柳9.早蕨10.桜11.春雨12.春駒13.帰雁14.喚子鳥(よぶこどり)15.苗代16.菫菜(すみれ)17.杜若18.藤19.款冬(やまぶき)20.三月尽
<夏>21.更衣22.卯花23.葵24.郭公(ほととぎす)25.菖蒲(あやめ)26.早苗27.照射(ともし)28.五月雨29.蘆橘(はなたちばな)30.蛍31.蚊遣火(かやりび)32.蓮33.氷室34.泉水35.荒和祓(なごしのはらえ)
<秋>36.立秋37.七夕38.萩39.女郎花40.薄41.刈萱(かるかや)42.蘭(ふじばかま)43.荻44.刈45.鹿46.露47.霧48.槿(あさがお)49.駒迎(こまむかえ)50.月51.擣衣(とうい)52.虫53.菊54.紅葉55.九月尽
<冬>56.初冬57.時雨58.霜59.霰60.雪61.寒蘆62.千鳥63.氷64.水鳥65.網代66.神楽67.鷹狩68.炭窯69.炉火(うずみび)70.除夜
<恋>71.初恋72.不被知人恋73.不遇恋74.初逢恋75.後朝恋(きぬぎぬのこい)76.会不逢恋(あいてあわざるこい)77.旅恋78.思79.片思80.恨
<雑>81.暁82.松83.竹84.苔85.鶴86.山87.川88.野89.関90.橋91.海路92.旅93.別94.山家95.田家96.懐旧97.夢98.無常99.述懐100.祝詞
これをそれぞれお題にホイっと貰って、ひょいひょいひょいと歌を詠んでいたそうです。
お貴族様ってすごいですねー。
そういえば、春秋の曲水宴では同じようにお題を貰って歌を詠むわけですが、最初はその歌をせっせと書き取ってる勉学の徒が目立ってました。
ところが最近はすっかり観光化してただわいわいと…ひたすらぱしゃぱしゃと写真をとって雑談するのみ。
歌詠みの人はそれなりの人たちばかり(=素人ではない)なのだから、見学者側も襟を正すべきだとおもうんだけどなぁ…。
「観光に来てやっている」と思う気持ちしかないのなら、別に京都にきてもらわんでもええけどなぁ〜(笑)
うちらは観光だけで喰っているわけやない。
…つうか、私の家計に観光はなんの影響力もないし。
ISBN:4043432038 文庫 北村 薫 角川書店 ¥480
前巻では、警視庁勤めのユースケおにーさまが「二人いたらいいのに…」的発言で物議を醸した(?)が、この巻ではさっさと愛する人を見つけ、いい雰囲気まで発展させている。
すばやい!
主人公(のはず)の編集者・リョースケくんもおちおちしてはいられない筈なのだが…暢気なのか?
いや、どんくさい(のろまに近い意味:関西弁?京都弁?)のか?
しかし、おじょーさまは手ごわい。
そうだ。
早々簡単に陥落するのではおじょーさまの値打ちがないというものだ。
とかなんとか…このまま第三巻になだれ込むのである。
ちなみに、私の大学では、<優>は80点以上。
<良>は70点以上。
60点以上が、単位獲得の最低限度ラインで<可>(合格可能の可だ、もちろん)
59点までが<不可>(その授業においては落第の意味)であった。
…ってどこもいっしょか?
ISBN:404343202X 文庫 北村 薫 角川書店 ¥540
すばやい!
主人公(のはず)の編集者・リョースケくんもおちおちしてはいられない筈なのだが…暢気なのか?
いや、どんくさい(のろまに近い意味:関西弁?京都弁?)のか?
しかし、おじょーさまは手ごわい。
そうだ。
早々簡単に陥落するのではおじょーさまの値打ちがないというものだ。
とかなんとか…このまま第三巻になだれ込むのである。
ちなみに、私の大学では、<優>は80点以上。
<良>は70点以上。
60点以上が、単位獲得の最低限度ラインで<可>(合格可能の可だ、もちろん)
59点までが<不可>(その授業においては落第の意味)であった。
…ってどこもいっしょか?
ISBN:404343202X 文庫 北村 薫 角川書店 ¥540
以前借りて読んだ本を、この度ありがたく頂きました…有難うございます。
で、読み直しても、やっぱり面白いね。
ありえない設定?
いやいや…あるかもよ、とのめり込みます。
推理の道順が凡俗には追いかけられないあたりも某アニメでなれた(笑)ことだし、それでも説明されば「嗚呼なるほど」と納得。
なにしろ、おじょーさまは、貴重品なのである。
ISBN:4043432011 文庫 北村 薫 角川書店 ¥504
で、読み直しても、やっぱり面白いね。
ありえない設定?
いやいや…あるかもよ、とのめり込みます。
推理の道順が凡俗には追いかけられないあたりも某アニメでなれた(笑)ことだし、それでも説明されば「嗚呼なるほど」と納得。
なにしろ、おじょーさまは、貴重品なのである。
ISBN:4043432011 文庫 北村 薫 角川書店 ¥504