太宰治著。
年末の旅行先にもっていき、読了した一冊なので、振り返って書く。

岩波文庫刊は嫌われてかレビューが出ず。
昔話〜つまり、浦島太郎や舌切り雀やかちかち山、瘤取り爺さんの物語を太宰流に解釈し書き換えたもの。

きっかけは、彼の幼い娘が、かちかち山の狸のことを「かわいそう」と発言した、そこから始まる。
時は世界大戦時、場所は空襲真っ只中の東京の自宅の庭の防空壕の中。

御伽噺の理不尽さを太宰治が「大人でも納得できるように」書き換えている。

…が、かちかち山の兎や狸にしろ、龍宮城の亀にしろ、雀のお宿の雀にしろ、随分と"スレた"感じは否めない。
新釈諸国伽は今昔などに書かれた珍しい話をつまんでこれまた太宰流に料理しているが、話自体が"そんなご無体な〜"というシロモノなので、笑えない。

昔の人はこれで笑えたのか?
単に己の境遇を慰めるネタにしたのだろうか?
この忙しい年末だと言うのに…(略)

久しぶりに出た、ファンタジー。
架空の王国は女王が治め、己も女公爵にならんと活躍(?)するエキュー。
女ゆえのいろいろなこと。
些細なことからいろいろと、ふわふわと描いています。

ファンタジーの癖して、なかなかシビアな展開があったりするところが魅力。

ISBN:4199602704 コミック TONO 徳間書店 2004/12/25 ¥560
年末のこの忙しい時に、気がつくと出ていた本。
女尊男卑の漫画で、元気な女戦士たちが楽しい本である。

女主人公を仇敵と狙う女王が、「お姫様ごっこ」を辞めて自ら討伐隊を繰り出した。
ということで、展開はますます急変すると思われる。

強い女=怖い・恐ろしい

けれど、頼りがいもある。

そんな女性にほれ込む男も確かにいるのだろう。
女の癖に厨房なんざ立とうと思うのが間違いだ。そんなことは男に任せてあたしら女は剣のけいこでもしてりゃいいんだよbyネストラ

いいきっぷだなぁ。
あねさん。

ISBN:4253192599 コミック さちみ りほ 秋田書店 2004/12/22 ¥410
夕べの就寝前に、結局読みきってしまった。
やや子供向けのせいか、字と行間が大きく読みやすい&なにより子供むきとは思えないぐらい読ませる。

今回は、鎌倉末期。
楠木正成・新田義貞・後醍醐天皇・足利尊氏などなど…が出てくる。
前作で出てきた吉野の女狐(勿論化けるし人間の男に懸想もする)が大活躍。
女という性は、人間も獣も怖いものであるということをよく知らしめる作品となった。

兄弟という近いものだからこそ、近親憎悪というものが激しく…強く、恐ろしい。
ラストの1冊は「戦国の雲」であるが、まだ手に入らず。
ひとさまにお借りしているものなので、贅沢はいえない。

ISBN:4037442302 単行本 高畠 純 偕成社 2000/05 ¥1,365
すっかり"仙狐"化してしまった白狐魔クン。

今度は鎌倉時代、蒙古襲来に遭遇する。

人は人をなぜ殺そうとするのか。
永遠の謎だ。
今でも判らない。
戦争シーンがリアルすぎて、子供に読ませていいものだろうか?と余計なことを考えもする。

そんな人間たちを遠くで見ながら、元来の好奇心旺盛な心がむくむくと出てきて、人間と関わらずにはいられない。

もともと仙人というのは、感情をもたないものである。
身内が、友人が、とそのいちいちに感情をゆすぶられていては「解脱」なんてできない。
だとすれば、これはやはり仙狐ではなく、魔物なのであろうか?

人に入れ込みすぎる自分に気がついてフッと自嘲する狐。

…それってもう、狐じゃないよなぁ。

ISBN:4037442205 単行本 斉藤 洋 偕成社 1998/06 ¥1,365
推奨児童図書…のノリである。
だが、結構面白いのだ。

一匹の狐が哲学する。
門前の小僧、習わぬ経を…で狐とは「化ける」もんだと目覚め、山越え野を越え仙人の元へ修行の旅へ出た……のではなく、「化ける狐」を見るために旅に出た。

旅の途中漁師の追われ、猟犬と戦いこれを倒し(個人的にはイヌに同情したが)、仙人と出会い…

いつの間にやら立派に「化ける狐」となっていた。

激しい修行をするわけでもなく。
変身する対象を心に強く思うことで。

思うこと。
そして想像すること。
やはりこれって重要だよね。

そして出会ったのは源義経。
人間が「食べるため」以外の「殺し」をする。
しかも同属同士で殺しあう。
その事実に驚きながら、狐は考える。
一度は心を寄せた義経だったが、所詮は「縄張り争いで兄弟で殺しあうのだ」と。

人間より、ずぅ〜っと考える狐・白狐魔(しらこま)は時代を超えて人間社会を見続けるつもりらしい。(というか勝手に長生きしているような…知らんうちに魔物、というか"仙"になっちゃったかな?)

師匠の仙人は、"修行"と言う言葉が嫌いらしい。
山伏を見ればフンと嘲笑する。
曰く、
山野をどかどか歩いて偉くなれるのなら、熊がいちばん偉くなってしまうではないか

……確かに(笑)

ISBN:4037442108 単行本 斉藤 洋 偕成社 1996/02 ¥1,365
日本人のプレイボーイと並んで、世界に存在しないといわれてきた。
それが
「ドイツ人のコメディアン」

それに対抗すべく、この本は書かれた…わけではないが、まぁ、似たようなものである。

そこそこ頑張っているドイツ人のユーモア集。
程ほど笑いながら読ませてもらっている(笑)わたしである。

ISBN:408720247X 新書 西川 賢一 集英社 2004/06 ¥735

西の魔女が死んだ

2004年12月27日 読書
好きな作家の一人である。
この本は、その彼女が1995年に児童文学新人賞をとった作品。

読みやすく、優しく、作品の中に引き込まれて、あっという間に読破してしまった。

おばあちゃんと孫(女児)というのは、非常に特別な関係にあるものらしい。
まず同性である。
血縁もある。
でも育てることや教育することに、自分の子供のように切羽詰った責任感ももたなくてもいい。

だから…共犯者として冒険もする。
そういうことかな?

英国人は自然と暮らすのがとても上手い。
嘗ての日本人は上手かった。
今は下手。
自然の力に簡単に負けてしまう。
自浄力を持たない、除菌された枠組みの中でだけ生きられるひ弱な存在に成り下がってしまった。

西の魔女は、言う。
自分で決めなさい。
決めたことに向かって力を蓄えなさい。
決めたことを実行する強さを養いなさい。

子供だけではなく、大人たちであるわたしたちすべてを諭す、優しい魔女の言葉である。
西の魔女から東の魔女へ

わたしもそういう風に呼びかけられたい。

ISBN:4092896107 単行本 梨木 香歩 小学館 1996/03 ¥1,229

呪われた航海

2004年12月27日 読書
夜中に寝つきが悪かったがために、ちょっとと思って手を出したのが運のつき。
とうとう読破してしまい、睡眠時間は3時間に満たず…。
月曜日なのに…。

18世紀末。
英国はコーンウォール地方の小村・ペンデニス村。

嵐の日、
風の強い日、
波の高い日、
新月(暗闇)の日、

この村では奇妙な現象が起こる。

目のくらむ崖の上に、村人が集まり、嵐の中、風の中、雨の中、じっと沖を見つめるのだ。
そして、岬に近づく帆船を追って、右に左にと幽鬼のように動き回る。
これを不気味といわずして何といおうか。
法律では、難破船のものは何でも自由に回収できることになっている。でも、それが難破船と認められるには、生き残りがいてはいけないの。人間であろうと動物であろうと。もし、ひとりでも、そう、もしイヌ一匹でも無事に岸にたどりついたら、もうそれは難破とは認められない。

…であれば、どうなるか。
考えるまでもない。(コワイですねー)

法律があるから「怖いことが」起こる。
そんな法律があるから、貧しい寒村に住む人々は幽鬼にも悪魔にもなるのだと。

船乗りになろうとした主人公の少年が、まさにこの岬で難破したのは村人たちの行った「恐ろしいこと」によってである。
その「恐ろしいこと」によって、過去に起こった犯罪の真実を再び辿ることになろうとは。

こういう殺人罪に匹敵する違法行為が歴史上行われていたことは周知の事実である。
ゆえに非常に薄ら寒い感慨を覚えつつ、一気に読みきった。

字の大きさは「子供向き」とも思える作品では有るが……ショックで悪夢にうなされるのではなかろうか。
そういう気もしないではない。

ISBN:4652077033 単行本 三辺 律子 理論社 2001/09 ¥1,575
「女房が宇宙を…」と言う本は、NASAへの認識を一新させてくれる。
単に「女房を専門とする医学者ライターのエッセイ」では片付けられない。
そこに面白味があった。

例えば。
*スペースシャトルの帰還時、蚊を追い払いながらじっと我慢で滑走路脇にたつのは乗務員の配偶者のみ。
宇宙から帰って、「最初に目にする」のが、配偶者(だけ)であるという計らい。
残っていた配偶者も、最初に彼等を迎えられるという気配り。

*研究や講演の関連で海外へ行く場合、NASAは予算を切り詰めて、エコノミーしか手配しない。

*その反面、乗務員とその家族にまで支援の係りがしっかり付いてケアーをする。

  云々……
ほとんどが日本人には馴染みのないことばかり(当たり前だ。日本独力で有人宇宙船は出せていないのだから)
しかしてその支援の下になる発想が日本人にはあまりにも馴染めない思考・発想であるがゆえに、果たして将来日本が独自の宇宙開発をできるかどうか、女性飛行士をはぐくめるかどうかはとっても疑問に思ったわたしである。

世界的に見て、女性飛行士として旅立った彼女らは、軍人でなければ医師である確率が異常に高い。
というのは、女性としてまた民間人として、社会的に自己を確立しそれなりの仕事をしていると認められるためには、国家資格をもって「比較的男性と方を並べて仕事をしていると思われる」医師にでもなるしかない、そういうことの裏返しなのだと。

うう〜ん。
奥が深い。
考えさせられる考察であった。
そういうことを、飄々とこのダンナさんは綴るのである。

向井千秋さんが言ったという、
「地球に帰ってきて重力のあることを感じたことが一番」
ということ。
「地球は美しい」よりも「地球はひとつ」よりも、そのことが一番感動的だったこと。
行ったことがないわたしたちには及ばない感覚かもしれないが、なんとなく「想像」することは出来る。
地球の偉大さというか。
存在感というか。
きっと、一生経験することのない、こと。

さてさて。

次は大好きなわかぎえふさんのエッセイ。
大阪弁で、どんどん言う。
実に爽快で気持ちの良い人である。
早速「大阪弁でラジオをやったら、"言葉遣いが悪い"との苦情が次々と…」で始まる。

言葉使いか…大阪弁では、確かに不利かも。
別に怒っているわけでも、喧嘩を吹っかけているわけでもないのに、「怖い」といわれるかわいそうな文化圏だからなー。

俺俺詐欺が通用しないというのもむべなるかな。
(「今日中にそんな大金振り込めるか!アホッツ!!」ガチャン!!とやられるらしい…大阪のおばちゃんには)

ISBN:4087471098 文庫 わかぎ えふ 集英社 1999/10 ¥460
日本人女性初の宇宙パイロット…を奥さんにもつ、某医学関係者のエッセイ。

…の、その続編。

前作は、「みんなの知らないパイロットの秘密」

…てなもんで、打ち上げまでの毎日の訓練とか、打ち上げ直前の色々な準備とか、当事者でなければわからないことを面々と綴っていた。

…ので、面白かった。

だんなさんが、妻・向井千秋になりきって断言口調の文章を書く、というのが何だか不思議。
女房はそのとき、……かしら、…だわ、っと思った。

という表現が、続いて、なんだかミョーなんである。

ま、文学者じゃないのであるから、仕方がない。
後は内容の面白さでカバーするしかないだろう。
(前作は充分していた、と覚えている)

それにしても。
著者近影で笑っちゃいけないとわかっちゃいるが…。
ごめんなさい。
でも、おかっぱに口ひげはやはり似合わないよぅ。

ISBN:4062566869 文庫 向井 万起男 講談社 2002/12 ¥819
鳥の漫画で此処まで喜怒哀楽が…と思えるぐらい、感情豊かなシリーズコミックス。

作者は心温まる妖怪漫画を書いている人。
その反動だろうか…?

先日、ペットショップに出かけて、本物の文鳥を見た。
この漫画に影響されているせいか、文鳥は皆凶暴、のイメージがあったのだが、
「割とまともやん」
そう。
数匹の文鳥が同居するケージにしみじみと思う。

そして、
「おお、なんて漫画にそっくり!」
…いや、逆か。
漫画が本物にそっくりなのだな。

生き物大好きな私だが、鳥や金魚は弱くてすぐ死ぬから怖くて飼えない。
ペットショップでぼ〜っと眺めているのが一番の幸せなのだった。
或いはこのコミックスで満足するか。

ISBN:4873172322 コミック 今 市子 あおば出版 2002/04/16 ¥683
狸犬デュカスは人の言葉をしゃべる(自称)天才犬。
だが大事なご主人の龍一にはあくまで可愛いワンちゃんを貫き通す。
その代わり、っと言ってはなんだが、手取り月給40万円(!)で就職した秘書兼経理兼営業の谷待冴子には遠慮がない。
次から次へと事件に巻き込まれ(解決し?)る主人公・冴子とデュカスのテンポのいいおしゃべりが見もののコミックス。

…というわけで。
犬好きには「こんな犬がいればいいな」と思わせる。
犬は本来おしゃべりなんだよ

というデュカスの科白に大きく頷く私である。

たしかに。
話しかけて欲しい〜♪
そこらへんを散歩しているワンちゃんに。

といったらやっぱり変だろうか?

ISBN:4575332461 コミック 坂田 靖子 双葉社 2001/01 ¥650
大好きなダヤンの作者の英国&アイルランド旅行記。

単なる旅行記か〜と思って手を出さなかったのが、友人に借りてようやく読めるように。
で、誤解をしていたことが判明!

ダヤンの世界は"わちふぃーるど"
所謂、御伽噺の国だ。
だが、勿論そのモデルはある。

それが、著者にとっては、自然の残る、英国とアイルランドの田舎だったわけ…。

うんうん。
その気持ちはわかる。

自分のキャラクターをどういうところに済ませたいか。
どういうところで活躍させたいか。

創作好きにはこたえられない楽しさだ。
そういうことを考えていると、楽しくって仕方がない。
時間がどんどん過ぎてゆく。

私もまた。
生活圏にそういう場所をもっている。
京都市内のほぼど真ん中。
某デパート所有のふる〜い洋館。

詳しいことは判らないが、いわゆるその〜チューダー洋式ってやつだと思う。
16世紀から17世紀にかけて英国で建てられたちょっと大き目の館。
2階建てであくまでも黒ずんだ廊下は歩くとみしみしと音が鳴る。
(油引きを済ませたばかりの昔の田舎の小学校!)

一方、朝食やティータイム向けの、さんさんと日当たりの良いテラスもあり、庭の花々を見渡せる。
(今時のお茶と一緒に排気ガスを吸い込んでいる街中のカフェより遥かに素敵!)

天井の隅までは中間照明の光も届かず、いかにも隙間風が吹いていそうな各部屋(やはり暗くて黒くて窓は小さい)は冬場は凍りそうに思える…

でも、見てくれが最高に素敵!なのだ。

ここで某デパートが展示会を催した時、何をまかり間違ったのか我が家にも招待状が迷い込んで…まさかここまで凄い洋館とも思わずに出かけたのである。
勿論!
並ぶのは学生の手に余る高級品ばかり。
記念に買い求めたのは、安くて小さなガラスのハットピンひとつのみ。
買い物よりも、たまたまもっていたコンパクトカメラで係員の目を盗んで写真を撮ることに専念していた。
(ああだがしかし、ボケてばかりで残念至極!)

この洋館。
それ以後、催し物に使用した形跡がない。
それどころか、高い塀と高い樹木に覆われて、街中にあるにもかかわらず人目につかない。
意外と知られていないようだ。
まぁ…そりゃそーだろ、と思うけど。

こういうところに住ませられたら!
住ませてやりたい!
いやいや、いっそ、自分が住みたい!!

夢と妄想はなんぼでも膨らみます。

英国&アイルランドの田舎も、とっても楽しそ〜♪

ISBN:412203647X 文庫 池田 あきこ 中央公論新社 2000/05 ¥720

旅はゲストルーム

2004年12月21日 読書
思わぬ収入(図書券)が有ったので、嬉しがって衝動買いをした本。

旅の本。
否。
旅先で泊まる、ホテルの本だ。

私は旅が好き。
ホテルも好き。
でも、「高級ホテルじゃないとイヤ!」というわけではない。
寝るだけの"ディズニーランドツアー"なら、1泊5千円のビジネスホテルでもぜんぜん平気。

でも、高級ホテルも勿論好きだ。

この本の著者はその、ホテルの設計者である。
勿論、この場合のホテルとは、世界に名を轟かすようなホテルである。
そこらへんのビジネスホテルではない。

著者が、某ホテルで、ロビーに展開する「クロスの緞子張り」にうっとりとすれば、それを見た従業員がきらりと目を光らせて「同業者」と確認、さりげに日本語のガイドブックを差し出す…

こういう著者だから、世界各国を飛び回って、「これぞ!」と言うホテル(の部屋)に入ると、バスの大きさ、洗面台の高さ、サニタリーの種類等々ありとあらゆるところを採寸してスケッチせずにはいられないという病をもっている。

…そう。それは、もうビョーキである。

だから、ちょっといい部屋に泊まると、あらゆる扉を開き、中を覗き、「へぇーえ」「ふ〜ん」「ほぉーぅ」と声を上げている私も似たようなモンかもしれない。

だから、たとえ逆立ちしたって泊まれそうもないホテルの部屋の広さや、バスルームの形状や、壁紙のデザインや、サニタリーグッズの種類が克明に記されていても、十二分に楽しめてしまうのだ。
だってどう考えても、ブータンのホテルになんざ一生行けそうにもない。

そういえば。
昔、地方局でみょーなホテル紹介番組をやっていたのを覚えている。
「欧州旅籠事情」とか言ったろうか…。
舞台はヨーロッパ。
地元の若い美女を案内役に、これぞと決めたホテルに宿泊する。
そして、その施設やサービスを細かく採点して総合点を出し、勝手にひそかにランク付けをしちゃおう!というお茶目な番組であった。
なぜか、おねーちゃんのシャワーシーンが毎回付いていたのだが、それは兎も角、私はこれが大好きであったのだ。

何を採点するのか。
例えば、

ドアボーイのサービス
フロントでチェックインに懸かる時間
ルームサービスを頼んでから来るまでの時間
ベッド、バスルーム等の大きさ
部屋からのロケーション
グッズの種類

…なんてのはまあ、普通だろう。

しかし、必ずやるのが、もってこさせた「お茶用のお湯の温度を、温度計で測る」こと。
毎回違う美女が真剣に、ポットに温度計を突っ込んでメモリを謀っていたのが印象的であった。

この本では、ほぼそれに近いことをやっているような気がする。
"同類"の匂いがするんだよね。
どうも。

ISBN:4334783317 文庫 浦 一也 光文社 2004/12/08 ¥900

退屈姫君伝

2004年12月20日 読書
この作家の本では2冊目。

東北の雄藩の末娘・めだかは、年頃の若君姫君を調査する某秘密機関によると「極々大凶」な姫君…。

そんな彼女が輿入れを?

で始まる、期待すべき一冊。

前読の「風流冷飯伝」に出てきた風見藩がちゃっかり絡んでくるのもなかなか…。
やるな。

「ぬしさまへ」も面白かったし、やはり江戸もなかなかであるな。
うん。

ISBN:4104304026 単行本 米村 圭伍 新潮社 2000/04 ¥1,680

ぬしさまへ

2004年12月19日 読書
江戸の若だんなの、妖怪ごちゃごちゃいろいろあります繁盛記?

体力もない、寿命もあまり長くはなさそうに思える若だんな。
だが、無敵の妖怪軍団がお側に仕えているので大丈夫?

ほのぼの妖怪・推理・シリーズものの第二弾を楽しみに読み始めることになった。

「江戸」という太平後生楽な時代も注目を浴び続けるテーマであるな。
NHKの大河ドラマに頼るまでもなく、○○時代というテーマだけで随分著作も多い。

前述の「風流冷飯伝」も飄々としつつしっかりとした内容で、読み応えのある作品だったから"江戸もの"も、そうは馬鹿にしたものではない。
堅苦しい"拙者""みども"だけではない世界も描けるということだ。

いや、結構結構。

ISBN:4104507024 単行本 畠中 恵 新潮社 2003/05 ¥1,365

風流冷飯伝

2004年12月17日 読書
ちょいと江戸の(お笑い)お話をたのしんでみようかいな。

ひとさまの日記を読んでいて、ふと、そんな気になったのである。

もともと歴史は好きなんだし。

第一発目は四国の讃岐。
小さな小藩の物語。




ISBN:4101265313 文庫 米村 圭伍 新潮社 2002/03 ¥540
新しい推理小説に手をつけたばかりだが、仕事で行った本屋で見つけてしまった。

これは、あっという間に読めるので、先に読むことにする。

「お師匠さまは魔物」
に始まったシリーズが、今回から共作になる。
しかも相手は女性。
ジョデイ・リン・ナイというアメリカの女流作家である。

ちょっと心配…でもま、アスプリンだし。
おかしなことにはさせまい。

とりあえず、短編でお手並み拝見、というところ。

ISBN:4150203768 文庫 矢口 悟 早川書房 2004/12 ¥630

死より蒼く

2004年12月15日 読書
英国人女性作家による推理小説なのだが、
「家族史探偵」
って何?

ここから、既に私の疑問が始まってしまった。

表紙はミレイの「オフィーリア」
例の有名な、花散る小川をぷかぷかうきながら(結局彼女は沈むのだが)流れてゆくところを描いたもの。

有栖川有栖の「宿(ホテル)シリーズ」がなかなか楽しく読めたので、その勢いを借りて着手する。

推理小説はいいな。
頭はそんなに使わないし(私は)。
はらはらどきどきで飽きないし。
勿論眠くもならない。

疲れたときにはもってこいだ。
エログロさえなけえれば……

ISBN:4062749319 文庫 竹内 さなみ 講談社 2004/11 ¥980

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