灼熱の罠、紅海遥かなり 上 (1)
2007年6月19日 読書
「出版されたら教えてあげよう」システムに登録しているのに…!
5月に出ていたのに、6月になって友人から教えて貰うまで出ていたことすら知らなかったというこの本!
(ボースンさま、有難うございます!…実はそうやったんですよ。)
マチュリンに近づく敵の黒い影。
罠。
そのダシに使われるらしい我らがオーブリー♪
相変わらずやな、あんた……。
ま、そやから、もてるんやと思ぅておきなさい。
同情票ってやつ?
「ぐずぐずしないでさっさと丘を登ってよー!パパー!」(意訳)
と、オーブリの娘達が言う科白がなによりも最高でございました♪(我らがオーブリーは、太くて重くてなかなか機敏には動けないのである)
ええ教育してるね、ソフィ…いや、オーブリー家にいる元船乗りの皆さんの教育か。
さすが!
ISBN:4150411417 文庫 高津 幸枝 早川書房 2007/05 ¥777
5月に出ていたのに、6月になって友人から教えて貰うまで出ていたことすら知らなかったというこの本!
(ボースンさま、有難うございます!…実はそうやったんですよ。)
マチュリンに近づく敵の黒い影。
罠。
そのダシに使われるらしい我らがオーブリー♪
相変わらずやな、あんた……。
ま、そやから、もてるんやと思ぅておきなさい。
同情票ってやつ?
「ぐずぐずしないでさっさと丘を登ってよー!パパー!」(意訳)
と、オーブリの娘達が言う科白がなによりも最高でございました♪(我らがオーブリーは、太くて重くてなかなか機敏には動けないのである)
ええ教育してるね、ソフィ…いや、オーブリー家にいる元船乗りの皆さんの教育か。
さすが!
ISBN:4150411417 文庫 高津 幸枝 早川書房 2007/05 ¥777
九州新幹線「つばめ」誘拐事件
2007年6月17日 読書
今走っているつばめという新幹線。
これができるまで、代替え(?)の新幹線が走っていた?
その名も「リレーつばめ」。
博多から鹿児島まで。
けっこーな距離である。
だいたい、甲子園出場チームを見ていれば判る。
熊本や宮崎の高校はJRを利用している。
だが、これが鹿児島となるともう飛行機利用になる。
お隣の県だけど、何かが違う。
そこを越えると何かが違うのね。
…ではなく、"越えられない何か"があるんだ、絶対に(笑)
山あり谷あり。
JRは端っこを走っているんじゃないか?
そのJRも国鉄時代にとっとと廃線になっちゃったしなー。
誘拐を繰り返しては、目的の判らないものを要求し、人質は無事に帰す。
それが続いて、挙句、容疑者(共犯者)が先に殺された。
主犯の男は何を考えているのか?
ぎりぎりまで逆転が続き、残りページを見て、これってもしかして迷宮入りか?と思わせる粋な作品だったよね。
上手の手から水が漏れ…て、島国日本では完全犯罪は難しい…けど、ええ度胸をしている、この犯人は。
図々しさは少し前に読んだ「復讐するは我にあり」の犯人みたいだ。
大昔(笑)
熊本経由で京都に戻る列車の旅でのこと。
辿りついた熊本駅(多分)のホームには、蒸気を上げる(すなわち現役の)蒸気機関車が納まっていたのを覚えている。
それが客車を引っ張っていたんだ、まだ。
流石にカメラマン(大人の男の人たち=おじさんたち)がいっぱい写真を撮ってましたがね。
関西ではもう珍しかった。
九州ではまだ現役。
でも、ダイヤに組み込まれてディーゼルカーと肩を並べて働いている現役の蒸気機関車を見たのは、多分それが最後だったと思う。
ISBN:4198926166 文庫 西村 京太郎 徳間書店 2007/06 ¥600
これができるまで、代替え(?)の新幹線が走っていた?
その名も「リレーつばめ」。
博多から鹿児島まで。
けっこーな距離である。
だいたい、甲子園出場チームを見ていれば判る。
熊本や宮崎の高校はJRを利用している。
だが、これが鹿児島となるともう飛行機利用になる。
お隣の県だけど、何かが違う。
そこを越えると何かが違うのね。
…ではなく、"越えられない何か"があるんだ、絶対に(笑)
山あり谷あり。
JRは端っこを走っているんじゃないか?
そのJRも国鉄時代にとっとと廃線になっちゃったしなー。
誘拐を繰り返しては、目的の判らないものを要求し、人質は無事に帰す。
それが続いて、挙句、容疑者(共犯者)が先に殺された。
主犯の男は何を考えているのか?
ぎりぎりまで逆転が続き、残りページを見て、これってもしかして迷宮入りか?と思わせる粋な作品だったよね。
上手の手から水が漏れ…て、島国日本では完全犯罪は難しい…けど、ええ度胸をしている、この犯人は。
図々しさは少し前に読んだ「復讐するは我にあり」の犯人みたいだ。
大昔(笑)
熊本経由で京都に戻る列車の旅でのこと。
辿りついた熊本駅(多分)のホームには、蒸気を上げる(すなわち現役の)蒸気機関車が納まっていたのを覚えている。
それが客車を引っ張っていたんだ、まだ。
流石にカメラマン(大人の男の人たち=おじさんたち)がいっぱい写真を撮ってましたがね。
関西ではもう珍しかった。
九州ではまだ現役。
でも、ダイヤに組み込まれてディーゼルカーと肩を並べて働いている現役の蒸気機関車を見たのは、多分それが最後だったと思う。
ISBN:4198926166 文庫 西村 京太郎 徳間書店 2007/06 ¥600
舞台のひとつは富士の裾野に広がる青木が原。
一度行ってみたいとは…思っているが、霊感の強い妹が一緒に行ってくれなさそうな気がする。
猛ひとつが、山梨県、春が来れば一面桃色となる桃畑。
そのなも桃源郷。
中国の物語で。道に迷った男がたどり着き、その後は二度といけなかったと言う幻の町。
漢王朝末期の動乱から逃れた民衆が、そこで時代の流れも知らずに暮らしていたという、浦島的話なのだが(年はとって代を重ねてはいるが)
二つを繋いで起こる連続殺人事件。
欲が者(物)を動かす世界…。
桃源郷の美しさも人間の欲に掛かっちゃ台無しだ。
青木が原樹海…行ってみたいよなぁ。
ISBN:4041527767 文庫 西村 京太郎 角川書店 2007/05 ¥540
一度行ってみたいとは…思っているが、霊感の強い妹が一緒に行ってくれなさそうな気がする。
猛ひとつが、山梨県、春が来れば一面桃色となる桃畑。
そのなも桃源郷。
中国の物語で。道に迷った男がたどり着き、その後は二度といけなかったと言う幻の町。
漢王朝末期の動乱から逃れた民衆が、そこで時代の流れも知らずに暮らしていたという、浦島的話なのだが(年はとって代を重ねてはいるが)
二つを繋いで起こる連続殺人事件。
欲が者(物)を動かす世界…。
桃源郷の美しさも人間の欲に掛かっちゃ台無しだ。
青木が原樹海…行ってみたいよなぁ。
ISBN:4041527767 文庫 西村 京太郎 角川書店 2007/05 ¥540
夜と星のむこう 1巻 (1)
2007年6月17日 読書
今市子さんの新作〜をようやくゲットだ。
ネット通販の会社の新刊パトロールというものに登録をしておくと、この人の名前は本当にしょっちゅう上がってくる(きた)。
が、よく読まないと、実は雑誌だったりする。(一度失敗した)
雑誌ということは、色んな人がひとつのテーマで書いているだけであって、この人のコミックスと言うわけではない。
だけど売れっ子だから、表紙にどば〜ん!と出てくるんだろう、きっと。
だから、あたかもこの人の本のように、単行本のように出てきてしまうのだ。
仕方がない。
機械で検索をやっているんだろうから。
だからコイツがあがってきた時もちょっと警戒したわけだ。
予約注文なんて事になると内容についての記載はない、誰かのコメントもない。
だからますます怪しい…(笑)
そして第二に。
私の好きな(小説の)作家さんにも時々いえることだが、同じ作家が描いているのに好きなものと嫌いなもの、真っ二つに分かれてしまうこと。
同じ作家なんだから、大当たりと当りとまあ普通に分かれるのは良くあることだが…嫌い、になってしまうのは何故か。
なんでそんなに感性が合わないのか?
我ながら不思議だが。
さて、この新シリーズ。
人の書き分けが…出来ない著者…の思いを新たに(笑)しつつ、まぁ内容がよければいいんだが、と読み進む。
時代は現代だが、見てくれの良い「山姥」みたいな人(?)が出現!
そしてお付きの正体は…○○○だし(横溝?お庄屋でも殺すの?)
見てくれは美しくないのは我慢我慢。
科白と設定が思わせぶりすぎて、中途半端感が強く、クエスチョンマークの羅列が続くのも我慢我慢。
一巻だけではわけわかめ、なのも我慢我慢。
スパンをなが〜くなが〜くして描く漫画家さんだからな……。
読むほうもそれに付き合わなくっちゃ。
つうことで評価はどっちつかず。
とりあえず「嫌い」にはならなかったので2巻も買ってみよう。
(雑誌は買わない私である)
ISBN:478592795X コミック 今 市子 少年画報社 2007/06/13 ¥880
ネット通販の会社の新刊パトロールというものに登録をしておくと、この人の名前は本当にしょっちゅう上がってくる(きた)。
が、よく読まないと、実は雑誌だったりする。(一度失敗した)
雑誌ということは、色んな人がひとつのテーマで書いているだけであって、この人のコミックスと言うわけではない。
だけど売れっ子だから、表紙にどば〜ん!と出てくるんだろう、きっと。
だから、あたかもこの人の本のように、単行本のように出てきてしまうのだ。
仕方がない。
機械で検索をやっているんだろうから。
だからコイツがあがってきた時もちょっと警戒したわけだ。
予約注文なんて事になると内容についての記載はない、誰かのコメントもない。
だからますます怪しい…(笑)
そして第二に。
私の好きな(小説の)作家さんにも時々いえることだが、同じ作家が描いているのに好きなものと嫌いなもの、真っ二つに分かれてしまうこと。
同じ作家なんだから、大当たりと当りとまあ普通に分かれるのは良くあることだが…嫌い、になってしまうのは何故か。
なんでそんなに感性が合わないのか?
我ながら不思議だが。
さて、この新シリーズ。
人の書き分けが…出来ない著者…の思いを新たに(笑)しつつ、まぁ内容がよければいいんだが、と読み進む。
時代は現代だが、見てくれの良い「山姥」みたいな人(?)が出現!
そしてお付きの正体は…○○○だし(横溝?お庄屋でも殺すの?)
見てくれは美しくないのは我慢我慢。
科白と設定が思わせぶりすぎて、中途半端感が強く、クエスチョンマークの羅列が続くのも我慢我慢。
一巻だけではわけわかめ、なのも我慢我慢。
スパンをなが〜くなが〜くして描く漫画家さんだからな……。
読むほうもそれに付き合わなくっちゃ。
つうことで評価はどっちつかず。
とりあえず「嫌い」にはならなかったので2巻も買ってみよう。
(雑誌は買わない私である)
ISBN:478592795X コミック 今 市子 少年画報社 2007/06/13 ¥880
ふしぎ道士伝八卦の空 3 (3)
2007年6月17日 読書
すっかり忘れていた!
…が、本屋で気付いた、出ていたのね?
忘れていたけど面白いんだこれが。
「変わり三国志」
の異名もぴったりな、後漢末期の中国のお話。
世は乱れ人も乱れて奇奇怪怪な事件が目白押し。
虎の化け物、神像の恋と聊斎志異的なものも沢山出てくるが、何より怖いのは人間。
色と欲とで変化した化け物…に成り果てた人間。
今回は司馬仲達のファミリーにまでその化け物が…。
その中で、活躍するのが洛陽令の玄龍と治せぬものはないという八卦の天才(?)・管先生。
二人セットであれこれと摩訶不思議・奇妙奇天烈な事件に挑戦…。
いや〜。
雑学増えますわ、この漫画(笑)
ISBN:4253097936 コミック 青木 朋 秋田書店 2007/06/15 ¥540
…が、本屋で気付いた、出ていたのね?
忘れていたけど面白いんだこれが。
「変わり三国志」
の異名もぴったりな、後漢末期の中国のお話。
世は乱れ人も乱れて奇奇怪怪な事件が目白押し。
虎の化け物、神像の恋と聊斎志異的なものも沢山出てくるが、何より怖いのは人間。
色と欲とで変化した化け物…に成り果てた人間。
今回は司馬仲達のファミリーにまでその化け物が…。
その中で、活躍するのが洛陽令の玄龍と治せぬものはないという八卦の天才(?)・管先生。
二人セットであれこれと摩訶不思議・奇妙奇天烈な事件に挑戦…。
いや〜。
雑学増えますわ、この漫画(笑)
ISBN:4253097936 コミック 青木 朋 秋田書店 2007/06/15 ¥540
とりぱん 3 (3)
2007年6月17日 読書
寒気団襲来…!
の寒気団の皆様。
コサック部隊ですか?
最高です。これ。
取りこぼしが局地的寒波、というのにもなるほどと頷いてしまいました。
その厳しい自然の中、野の鳥たちは一所懸命生きているわけです。
自然の摂理。
自然のおきては厳しいが。
そして数々の苦難を越えて、つぐみはシベリアから"歩いて"やってくる訳ですね(笑)
うちの近場では鳩とからすと燕と…桜の季節はメジロぐらいか?
あと、茶色くて綺麗ではなくて、でも泣き声は高くて可愛らしい鳥を見かけるぐらいかなぁ?(なんやねん?それ?ッて感じですすか)
燕の子育てと巣立ちは幸い何度か見ることが出来るけど…(近所に巣があって、繰り返しそこを利用しているから。時折威嚇される私だが)
自然が豊かで羨ましい。
でも都会育ちに慣れた私には、虫にまみれるのはもう無理かもしれない。
昔は蛭も平気だったのだが……。
ISBN:4063376192 コミック とりの なん子 講談社 2007/05/23 ¥620
の寒気団の皆様。
コサック部隊ですか?
最高です。これ。
取りこぼしが局地的寒波、というのにもなるほどと頷いてしまいました。
その厳しい自然の中、野の鳥たちは一所懸命生きているわけです。
自然の摂理。
自然のおきては厳しいが。
そして数々の苦難を越えて、つぐみはシベリアから"歩いて"やってくる訳ですね(笑)
うちの近場では鳩とからすと燕と…桜の季節はメジロぐらいか?
あと、茶色くて綺麗ではなくて、でも泣き声は高くて可愛らしい鳥を見かけるぐらいかなぁ?(なんやねん?それ?ッて感じですすか)
燕の子育てと巣立ちは幸い何度か見ることが出来るけど…(近所に巣があって、繰り返しそこを利用しているから。時折威嚇される私だが)
自然が豊かで羨ましい。
でも都会育ちに慣れた私には、虫にまみれるのはもう無理かもしれない。
昔は蛭も平気だったのだが……。
ISBN:4063376192 コミック とりの なん子 講談社 2007/05/23 ¥620
あっか〜ん♪
もうすっかりツボに嵌まっちゃって、げらげら笑いつづけて読むことしきり。
アオムシ系の話は、リアルな絵がダメなヒトもいるだろうけど、私にとってはその(大丈夫か大丈夫じゃないかの)ぎりぎりのラインを走っているので、まだ読める。
野鳥って……ここまで監察できないから(普通は)
実に目新しく楽しくって仕方がない!
やっぱろ、アオゲラのぽんちゃんが一等賞だろうか。
つぐみのいじらしい腰の低さもなかなかの高得点。
昔田圃でみたひばり、どこまでも天高く駆け上がっていたひばりはいないのかなぁ?
不特定多数の人間と不特定多数の野鳥達の交流が、ものすごく新鮮で面白くてついでに(?)勉強になる。
この調子で続くかな。
続くといいなぁ。
このシリーズ。
ISBN:4063376060 コミック とりの なん子 講談社 2006/09/22 ¥620
もうすっかりツボに嵌まっちゃって、げらげら笑いつづけて読むことしきり。
アオムシ系の話は、リアルな絵がダメなヒトもいるだろうけど、私にとってはその(大丈夫か大丈夫じゃないかの)ぎりぎりのラインを走っているので、まだ読める。
野鳥って……ここまで監察できないから(普通は)
実に目新しく楽しくって仕方がない!
やっぱろ、アオゲラのぽんちゃんが一等賞だろうか。
つぐみのいじらしい腰の低さもなかなかの高得点。
昔田圃でみたひばり、どこまでも天高く駆け上がっていたひばりはいないのかなぁ?
不特定多数の人間と不特定多数の野鳥達の交流が、ものすごく新鮮で面白くてついでに(?)勉強になる。
この調子で続くかな。
続くといいなぁ。
このシリーズ。
ISBN:4063376060 コミック とりの なん子 講談社 2006/09/22 ¥620
とりぱん 1 (1)
2007年6月15日 読書
これ……ッ無茶苦茶面白いやん!
と思わず声を上げてしまうぐらいのスグレモノである。
そりゃ、少し前にブームかなんか知らないが、女流漫画家を中心に、自分の飼っているペットの漫画だのエッセイだのを出すのがやたら流行った時があったけど。
それとは違うだろ?
いや、比較できるほど私も沢山よんじゃいないが。
これは違うだろ?と思う。
だって、ちょっとこれは…と思ったから、食指を動かさなかった私だもの。
だから、その手の漫画なりエッセイなりは、沢山読まなかった…読めなかったんだもん。
ところがね、これは読める。
続きが読みたい!と思わせる。
書き方が…なんというか。
自然と言うか。
手に取るように相手(生き物)の心理が伝わってくる。
漫画自体は半分以上が四コマ漫画のようなものだけど、合間合間に書かれている真面目な自然描写や心象描写。
それがなんともズンとココロに来る。
短い文章で大きな世界を描いてみせる、確かにこの作者は歌人だし俳人だと思った。
いや、おもしろいのなんのって…でかいポンちゃん、可愛いです。
アカゲラなら高山で人形を買ったんだが…アオゲラは買わなかったなぁ。
多分可愛くなかったんだろうなぁ。
私の目には(笑)
まぁ、私も若かったからさぁ(笑)
はっはっは!
さあ〜2巻と3巻も、買わなくっちゃ♪
ISBN:4063375943 コミック とりの なん子 講談社 2006/03/23 ¥620
と思わず声を上げてしまうぐらいのスグレモノである。
そりゃ、少し前にブームかなんか知らないが、女流漫画家を中心に、自分の飼っているペットの漫画だのエッセイだのを出すのがやたら流行った時があったけど。
それとは違うだろ?
いや、比較できるほど私も沢山よんじゃいないが。
これは違うだろ?と思う。
だって、ちょっとこれは…と思ったから、食指を動かさなかった私だもの。
だから、その手の漫画なりエッセイなりは、沢山読まなかった…読めなかったんだもん。
ところがね、これは読める。
続きが読みたい!と思わせる。
書き方が…なんというか。
自然と言うか。
手に取るように相手(生き物)の心理が伝わってくる。
漫画自体は半分以上が四コマ漫画のようなものだけど、合間合間に書かれている真面目な自然描写や心象描写。
それがなんともズンとココロに来る。
短い文章で大きな世界を描いてみせる、確かにこの作者は歌人だし俳人だと思った。
いや、おもしろいのなんのって…でかいポンちゃん、可愛いです。
アカゲラなら高山で人形を買ったんだが…アオゲラは買わなかったなぁ。
多分可愛くなかったんだろうなぁ。
私の目には(笑)
まぁ、私も若かったからさぁ(笑)
はっはっは!
さあ〜2巻と3巻も、買わなくっちゃ♪
ISBN:4063375943 コミック とりの なん子 講談社 2006/03/23 ¥620
天使達は闇夜に囁く 1 (1)
2007年6月15日 読書
時は19世紀(?ごろ?)
場所はオーストリーの首都・ウイーン……最初は思い込みで倫敦だとばかり。
だって川とか橋とか出てくれば、てっきり倫敦ブリッジかと思うじゃないか。
まあいいや。
贅沢三昧なに不自由なく暮らす貴族さまは、何を考つくやらさっぱりわからん。
不老不死を臨むお貴族さまは、それが唯一自由にならないものだからだそうだ。
その日暮の貧しいヒロイン・チェルシーにはわからない考えである。
そのチェルシーが出会ったこの二人。
金髪のエルネストと黒髪のアレクシス。彼らにはなにかとんでもない秘密があるらしい……。
あまりその正体を考えたくない二人、エル&アル。
否が応でもその二人とのかかわりを深めてゆくチェル。
彼らはこの歪んだ社会の中で、どこへ行こうというのか?
…ということで、今のところはまだ様子見の段階である。
まあ、まえの「ヴァルキュリア」が強烈だったからなー(笑)
あれに対抗しようというのは、如何にも(蛸にも)しんどい。
ISBN:4253194818 コミック さちみ りほ 秋田書店 2007/04/16 ¥410
場所はオーストリーの首都・ウイーン……最初は思い込みで倫敦だとばかり。
だって川とか橋とか出てくれば、てっきり倫敦ブリッジかと思うじゃないか。
まあいいや。
贅沢三昧なに不自由なく暮らす貴族さまは、何を考つくやらさっぱりわからん。
不老不死を臨むお貴族さまは、それが唯一自由にならないものだからだそうだ。
その日暮の貧しいヒロイン・チェルシーにはわからない考えである。
そのチェルシーが出会ったこの二人。
金髪のエルネストと黒髪のアレクシス。彼らにはなにかとんでもない秘密があるらしい……。
あまりその正体を考えたくない二人、エル&アル。
否が応でもその二人とのかかわりを深めてゆくチェル。
彼らはこの歪んだ社会の中で、どこへ行こうというのか?
…ということで、今のところはまだ様子見の段階である。
まあ、まえの「ヴァルキュリア」が強烈だったからなー(笑)
あれに対抗しようというのは、如何にも(蛸にも)しんどい。
ISBN:4253194818 コミック さちみ りほ 秋田書店 2007/04/16 ¥410
ひゃっほう♪
これも友人からのレンタル本。
相変わらずの重さと太さでもちにくいが、大好きなストーリーなので、思わず会社にまでもって言って昼休みに読みふけっている……。
それでもまだまだ半分いってないなぁ。
所謂、古本屋主人・京極本、は屁理屈…じゃない、理屈が多くて読んでいて辛い時もあるのだが、こっちはそうでもない。
江戸時代の怪異を、堂読み解くか。
人の意識でなんとでも変わる現象を、読み解くのも一興、そのまま心霊の奥深くに沈めておくのもまた一興。
巷説というぐらいだから、巷(=世間)であれやこれや勝手なことを言い合う噂話…の物語。
百介さんはそーゆー物語を集めている人間だからして、そういう題名にもなるのだろうが、気分はほとんど「都市伝説」
現代史で言うところの、「口裂け女」とか。
そーゆーことらしい。
…で、
波長が合うのか?
好みがあうのか?
私はこっちのシリーズのほうが断然、好きなんである。
全作品の主役(多分)百介が、好々爺になってしまった明治の御世。
ほどほど文明開化された社会なのに、まだまだ怪異現象は残っている。
ああだこうだ、と仲間内で話がはずみ、はずんだ配意がまとまらないので、好事家のじいさまのところへ出かけていって意見を拝聴しようではないか、年の功は侮りがたし、目を開かされることもあろう、と百介のもとへ出かけてくる若者達。
西洋帰りの知識を総動員してみても、判らぬものはわからぬままだ…。
登場人物(もめる若者たち)の数が多いのが少々うッとおしいが(誰が誰だっけ…?)、話は良い。
面白い。
いいなぁ……。
この世界はいい。
なんか最後ははぐらかされる様な、理詰めで追求しきらないところ。
なんとなく〜こんな感じ?
で終わっちゃうところがいいのでは、と思う。
ISBN:4048735012 単行本 京極 夏彦 角川書店 2003/12 ¥2,100
これも友人からのレンタル本。
相変わらずの重さと太さでもちにくいが、大好きなストーリーなので、思わず会社にまでもって言って昼休みに読みふけっている……。
それでもまだまだ半分いってないなぁ。
所謂、古本屋主人・京極本、は屁理屈…じゃない、理屈が多くて読んでいて辛い時もあるのだが、こっちはそうでもない。
江戸時代の怪異を、堂読み解くか。
人の意識でなんとでも変わる現象を、読み解くのも一興、そのまま心霊の奥深くに沈めておくのもまた一興。
巷説というぐらいだから、巷(=世間)であれやこれや勝手なことを言い合う噂話…の物語。
百介さんはそーゆー物語を集めている人間だからして、そういう題名にもなるのだろうが、気分はほとんど「都市伝説」
現代史で言うところの、「口裂け女」とか。
そーゆーことらしい。
…で、
波長が合うのか?
好みがあうのか?
私はこっちのシリーズのほうが断然、好きなんである。
全作品の主役(多分)百介が、好々爺になってしまった明治の御世。
ほどほど文明開化された社会なのに、まだまだ怪異現象は残っている。
ああだこうだ、と仲間内で話がはずみ、はずんだ配意がまとまらないので、好事家のじいさまのところへ出かけていって意見を拝聴しようではないか、年の功は侮りがたし、目を開かされることもあろう、と百介のもとへ出かけてくる若者達。
西洋帰りの知識を総動員してみても、判らぬものはわからぬままだ…。
登場人物(もめる若者たち)の数が多いのが少々うッとおしいが(誰が誰だっけ…?)、話は良い。
面白い。
いいなぁ……。
この世界はいい。
なんか最後ははぐらかされる様な、理詰めで追求しきらないところ。
なんとなく〜こんな感じ?
で終わっちゃうところがいいのでは、と思う。
ISBN:4048735012 単行本 京極 夏彦 角川書店 2003/12 ¥2,100
自分が経験した"理不尽さ"や"哀しさ"や"生きる喜び"
なんてものを、この作者は無駄にしない。
感情移入してしまうのは、そういう作者の思いをまともに受け取ってしまうから…?
ま、見てて楽しいハンサムさんが登場するというのも大きな理由ではあるが……。
ISBN:4253077692 コミック さちみ りほ 秋田書店 2001/07 ¥410
なんてものを、この作者は無駄にしない。
感情移入してしまうのは、そういう作者の思いをまともに受け取ってしまうから…?
ま、見てて楽しいハンサムさんが登場するというのも大きな理由ではあるが……。
ISBN:4253077692 コミック さちみ りほ 秋田書店 2001/07 ¥410
ちょっとしんどくて、ぐだぐらしたい時には、やはりこういうのがいい。
優しさと。
哀しさと。
人間の限り在る資源である命を題材に、その思いを昇華させる。
単なる邪霊祓いではないんだよね。
おしらさま。
古代日本の信仰心と思念はすごいエネルギーだよね、と思う。
ISBN:4253077668 コミック さちみ りほ 秋田書店 1995/04 ¥410
優しさと。
哀しさと。
人間の限り在る資源である命を題材に、その思いを昇華させる。
単なる邪霊祓いではないんだよね。
おしらさま。
古代日本の信仰心と思念はすごいエネルギーだよね、と思う。
ISBN:4253077668 コミック さちみ りほ 秋田書店 1995/04 ¥410
図説中国の神々―道教神と仙人の大図鑑
2007年6月11日 読書道教と仙人の事典…みたいなもの。
曼荼羅ならぬ仙人図など、中国独特の考え方と世界観とがひと目で見られるのがとっても楽しい。図版はカラーだし(笑)
道士、いな、仙人に成りたい。
と少しだけ、学生の頃から思っている。
寿命とか、義理とか、人情とか、な〜んにも考えない。
それが仙人。
それって、感情のない化け物だけど。
で、化け物らしく寿命がないわけだけど。
だから、少しだけ。
感情がなければ、寿命があっても面白くない。
ヘンに力のある皇帝なぞは、そうして不老不死を求め、あたら丹(水銀など)を服用して命を縮めた。
阿呆である。
でも、下手に力があるとそれが無限に在るように思えるのか。
今までの皆は失敗したけれど、自分なら成功すると思ってしまうのか。
不老不死。
財産。
自由自在に出没する。
天空を往く。
人間の欲を叶えるのが仙人であり、道教の神様なのか。
それをすべて超越するのが仙人であり、道教の神さまなのか。
その辺がどうもはっきりしないところである。
不老不死なんて究極のよくだと思うけど、それを得るのは、「欲」どころか、感情をもっていることもダメなようだし。
対極の仏教が輪廻転生、病気をすること、老いること、死ぬことのほかに、生きることの苦しみまでも並べて見せるのに対し、なんと道教は仙人は"なにも考えない"かのように見えることか(笑)
不老不死で何ものにもココロを動かされずに生きてゆく(というより、ただ在るだけ)のなら、もしかしたら、自ら死を選ぼうとするかもなぁ……私は。
だって、面白くないもん。
常に笑いを撮りたい(?)関西人としては。
道教の神さまや仙人にはこんなに面白い(変な)のが揃っているのになぁ。
ISBN:4056047014 単行本 学習研究社 2007/03 ¥1,575
曼荼羅ならぬ仙人図など、中国独特の考え方と世界観とがひと目で見られるのがとっても楽しい。図版はカラーだし(笑)
道士、いな、仙人に成りたい。
と少しだけ、学生の頃から思っている。
寿命とか、義理とか、人情とか、な〜んにも考えない。
それが仙人。
それって、感情のない化け物だけど。
で、化け物らしく寿命がないわけだけど。
だから、少しだけ。
感情がなければ、寿命があっても面白くない。
ヘンに力のある皇帝なぞは、そうして不老不死を求め、あたら丹(水銀など)を服用して命を縮めた。
阿呆である。
でも、下手に力があるとそれが無限に在るように思えるのか。
今までの皆は失敗したけれど、自分なら成功すると思ってしまうのか。
不老不死。
財産。
自由自在に出没する。
天空を往く。
人間の欲を叶えるのが仙人であり、道教の神様なのか。
それをすべて超越するのが仙人であり、道教の神さまなのか。
その辺がどうもはっきりしないところである。
不老不死なんて究極のよくだと思うけど、それを得るのは、「欲」どころか、感情をもっていることもダメなようだし。
対極の仏教が輪廻転生、病気をすること、老いること、死ぬことのほかに、生きることの苦しみまでも並べて見せるのに対し、なんと道教は仙人は"なにも考えない"かのように見えることか(笑)
不老不死で何ものにもココロを動かされずに生きてゆく(というより、ただ在るだけ)のなら、もしかしたら、自ら死を選ぼうとするかもなぁ……私は。
だって、面白くないもん。
常に笑いを撮りたい(?)関西人としては。
道教の神さまや仙人にはこんなに面白い(変な)のが揃っているのになぁ。
ISBN:4056047014 単行本 学習研究社 2007/03 ¥1,575
好々爺……であるとは、いえないが。
なにか突拍子もないことを考えるたび、行動をとるたびに、表紙裏の著者近影を見ずにいられない。
いちいち確認し、「この人がなぁ」と納得させないと、人心地つかないようだ。
我ながら狭量である。
およそ詩人と言うのは、小説家と言うのとちょっと違う、と思える。
小説家だって、普通のお勤め人とは大分違うだろうし。
今のように世間に気兼ねして者を行ったり書いたりしたりしないから、とんてもなく、突拍子もないことをやるように(事実やっているのだが)目には映るんだろう。
戦前の日本人が、満州に繰り出して大陸浪人だの馬賊だのにおのがカタチを変化させていった素養・素材・素質はこの辺にあるのだろう。
人間のデキが違う。
優劣ではなく、いや、優劣なのかな?
今は無難に小さくまとまってしまっているから。
だから、たまに昔ながらの、戦前風の日本人が出てくると、「変人」ともてはやされて人気になるのだろう。
なにか突拍子もないことを考えるたび、行動をとるたびに、表紙裏の著者近影を見ずにいられない。
いちいち確認し、「この人がなぁ」と納得させないと、人心地つかないようだ。
我ながら狭量である。
およそ詩人と言うのは、小説家と言うのとちょっと違う、と思える。
小説家だって、普通のお勤め人とは大分違うだろうし。
今のように世間に気兼ねして者を行ったり書いたりしたりしないから、とんてもなく、突拍子もないことをやるように(事実やっているのだが)目には映るんだろう。
戦前の日本人が、満州に繰り出して大陸浪人だの馬賊だのにおのがカタチを変化させていった素養・素材・素質はこの辺にあるのだろう。
人間のデキが違う。
優劣ではなく、いや、優劣なのかな?
今は無難に小さくまとまってしまっているから。
だから、たまに昔ながらの、戦前風の日本人が出てくると、「変人」ともてはやされて人気になるのだろう。
いよいよ最終巻!
ヨーロッパから船で東南アジアを経由、そして日本へ…。
それもまた、妻・三千代とは別々に…嗚呼、この人ってばさ。
時代は戦争へ、まっしぐら、否、真ッさかさまに落ちてゆくところ。
帰りの東南アジアでは、排日感情丸出しの華僑その他の目の色におののきつつ、相変わらず茶目っ気(というか病気というか、あちこちに引っかかってばかりいるのが本当にすごいと思うよ)を忘れられない金子光晴氏であった。
さあ。彼は無事に日本にかえれるのか?(笑)
なんて、紙芝居のおじさんか講談師の科白のように言わなきゃならなくなりそうだ。
ISBN:4122004489 文庫 金子 光晴 中央公論新社 1977/06 ¥660
ヨーロッパから船で東南アジアを経由、そして日本へ…。
それもまた、妻・三千代とは別々に…嗚呼、この人ってばさ。
時代は戦争へ、まっしぐら、否、真ッさかさまに落ちてゆくところ。
帰りの東南アジアでは、排日感情丸出しの華僑その他の目の色におののきつつ、相変わらず茶目っ気(というか病気というか、あちこちに引っかかってばかりいるのが本当にすごいと思うよ)を忘れられない金子光晴氏であった。
さあ。彼は無事に日本にかえれるのか?(笑)
なんて、紙芝居のおじさんか講談師の科白のように言わなきゃならなくなりそうだ。
ISBN:4122004489 文庫 金子 光晴 中央公論新社 1977/06 ¥660
「ねむれ巴里」
に出てくる言葉。
さすがに明治の人間は使う言葉も書く言葉も違うが。
上手いこと言うなーと感心すること、一番だった言葉です。
怒涛のように読み進んで、世界をまたにかけた(?)旅遊記もいよいよ最終巻へ突入です。
…いまのところ、さほど嵌まった感じはないので助かっている、のか?(笑)
に出てくる言葉。
さすがに明治の人間は使う言葉も書く言葉も違うが。
上手いこと言うなーと感心すること、一番だった言葉です。
怒涛のように読み進んで、世界をまたにかけた(?)旅遊記もいよいよ最終巻へ突入です。
…いまのところ、さほど嵌まった感じはないので助かっている、のか?(笑)
僕は、自分がそれほど頑丈でないことをしっているので東南アジアのジャングルの中、スコールにあって泥の川を漕ぐように前進しつつ……著者・金子光晴は言うのである。
うそばっかり……。
充分、強いです、貴方は。
今の日本人から見たら数倍、数十倍お強いですがな。
「どくろ杯」は、日本でのごたごた。
妻・森三千代との出会いと馴れ初め。
上海への旅立ち。
上海でのあれやこれや。
…で終了。
その続きは、この本で。
(なんか詐欺みたいやな……)
さて。
上海は、"とりあえず日本におられなくなった"やからが大挙して押し寄せる吹き溜まりのようなところであるので、ここで腐って腐臭を花って動けなくなる前に、著者夫婦は腰を上げた。
巴里に向かって出発しなければ、東京で待つ、妻・森三千代の若い恋人に彼女を渡す羽目になる。
ならば前に進むしかない。
それで、絵を書き同胞の情けに助けられつつシンガポールまでたどり着く。
途中の香港は物価ばかり高くて、良いことはなかった様子。
そこからは、妻一人を船に乗せ、先に巴里に行けと送り出し、自分はジャワやマレーやらを転々としながら金を稼いで後を追うつもり。
奥方は。
森三千代は、多分英語もそんなに出来ないんじゃないのか?
もしかして?
フランス語は出来ないと書いてある。
勉強しようにも、貧乏すぎて本も買えない生活だ。
もともと地方(地元)では首席を通して、御茶ノ水に入学したほどの才媛である。(そしてかなりの変人:昔はこーゆー感じだったのか、才媛ってのは。)
賢いのは賢い…でも、さぞかし心細かろうに、夫・金子光晴を信じたのか?
ちゃんと追いかけてきてくれると思っていたんだろうか?
それとも、どうせちゃらんぽらんだ、行ったら行ったで自分でなんとか生きてゆこう、ぐらいの気概があったのか。
なんでもあり、な感じがする…。
割れ鍋にとじぶた。
上手く出来てる、世の中は。
この文体。
この文章のイメージと言うか、感じる妖しさと言うか、…なにかを思い出す。
なんだろう、とおもったら、さっき気がついた。
江戸川乱歩だ。
江戸川乱歩のなんともいえない奇怪な匂いが漂っているのだ。
現代の漫画で言うなら高橋葉介か。
嵌まったら怖い…という、この本の貸主(友人)の科白に頷く。
ISBN:412204541X 文庫 金子 光晴 中央公論新社 2005/06 ¥840
南京路に花吹雪 [少女向け:コミックセット]
2007年6月6日 読書 コメント (2)懐かしい、という本だから、やっぱり画像が……出ない、か。
これも好きな漫画だった。
主役は黄子満…同人のパロディで「キッコーマン!」なんてのもあったな(笑)
昭和の初期から戦争にかけて、大陸に、特に舞台は上海だったが、中国に渡ったもののそこで夢破れて阿片と酒に身を持ち崩して、ぐずぐずと…。
まさしくぐずぐずと腐って命を落としていった日本人達。
それは漫画で、さほどショックを感じはしなかったが、文章だけでここまでショックを感じるとは…。
いや、ショックではないか。
驚きと言うか、あの漫画のまま、というか。
この本の題名の、
「どくろ杯」
は象徴ではなく、まさしく人間の、しかも処女のどくろで作った酒盃であるとのこと。
そんなものを荷物から取り出して、「これを元手に勘を儲けて…」なんて朽ちたアパートの一室で打ち明けられてもねぇ。
しかも、例えばそんなこんな曰くの在る小金を手にした彼らが何をするかといえば、放蕩三昧。
近場の蘇州あたりにくりだして、贅沢に浪費する。
なんか、ぜんぜん建設的ではないんですけど。
こういう日本人がごろごろしていたようです。
それだけで、なんというか、何もいえないというか。
独特の世界だ。
一番近いのは、
20数年前の中国奥地(いろんな意味で)。
電気もまともにないのか、夜の夜中の露店で、灯りは豆電球ひとつ。
しかもその電線はどこから伸びているのやら判らない。
その電線の伸びる先は暗闇だから。
そのわずかな黄色いといか赤いというか…の灯の下に男たちが3〜4人集まってなにやらぼそぼそと喋っている。
そういう塊(島)が、ぽつん、ぽつん、と数箇所にある。
これが夜の市、だというのだから。
……なんというか、不気味な雰囲気の、宜昌の町。
あの光景が、目に焼きついている。
今ではぎんぎんぎらぎらの中国であるけれど、一歩路地に入ったら、判ったものではないぞ、と思う。
ISBN:B0000BX76L コミック 森川 久美 角川書店
これも好きな漫画だった。
主役は黄子満…同人のパロディで「キッコーマン!」なんてのもあったな(笑)
昭和の初期から戦争にかけて、大陸に、特に舞台は上海だったが、中国に渡ったもののそこで夢破れて阿片と酒に身を持ち崩して、ぐずぐずと…。
まさしくぐずぐずと腐って命を落としていった日本人達。
それは漫画で、さほどショックを感じはしなかったが、文章だけでここまでショックを感じるとは…。
いや、ショックではないか。
驚きと言うか、あの漫画のまま、というか。
この本の題名の、
「どくろ杯」
は象徴ではなく、まさしく人間の、しかも処女のどくろで作った酒盃であるとのこと。
そんなものを荷物から取り出して、「これを元手に勘を儲けて…」なんて朽ちたアパートの一室で打ち明けられてもねぇ。
しかも、例えばそんなこんな曰くの在る小金を手にした彼らが何をするかといえば、放蕩三昧。
近場の蘇州あたりにくりだして、贅沢に浪費する。
なんか、ぜんぜん建設的ではないんですけど。
こういう日本人がごろごろしていたようです。
それだけで、なんというか、何もいえないというか。
独特の世界だ。
一番近いのは、
20数年前の中国奥地(いろんな意味で)。
電気もまともにないのか、夜の夜中の露店で、灯りは豆電球ひとつ。
しかもその電線はどこから伸びているのやら判らない。
その電線の伸びる先は暗闇だから。
そのわずかな黄色いといか赤いというか…の灯の下に男たちが3〜4人集まってなにやらぼそぼそと喋っている。
そういう塊(島)が、ぽつん、ぽつん、と数箇所にある。
これが夜の市、だというのだから。
……なんというか、不気味な雰囲気の、宜昌の町。
あの光景が、目に焼きついている。
今ではぎんぎんぎらぎらの中国であるけれど、一歩路地に入ったら、判ったものではないぞ、と思う。
ISBN:B0000BX76L コミック 森川 久美 角川書店
行き当たりばったりで恋をし、
子供が出来て、
結婚して。
生活できずに夜逃げを繰り返しながら、
上海へいってみたり、
恋人を作ってみたり。
子供を親元に預けて外遊するなんてまだまし。
好き勝手に恋をして離れたりよりを戻したり。
奥さんを一人で置いて(お金も渡さずに)自分だけ上海へ行く旦那も旦那だが、帰ってみたら奥さんは出奔、恋人と同棲していた、というのに驚いた。
いかに詩人と言う浮き草な職業とはいえ、それで何とか生きてゆけるし世間も生かしてくれるし。
不思議な時代もあったものだ。
これが昭和初期の日本?
なんだか異世界か、外国の話みたいだよ……
そして、女が家庭に縛られたいない、つうか必ずしも我慢しないというこの風潮は?
この人たちだけが特異なのか?
この人たち……金子光晴とその周辺の詩人や小説家たち。
ほんまに変(笑)やもんな。
とりあえず、昭和の軍国時代の教育で、女は家庭に縛り付けられたんだろうか?やはり。
なんでも我慢しろ、耐えろ、と?
だったら、耐えない女が増えた現代は、昔に戻っただけの事になるなぁ。
金子光晴氏の「どくろ杯」を読んでいると、とっても奇妙な気分になってくる。
子供が出来て、
結婚して。
生活できずに夜逃げを繰り返しながら、
上海へいってみたり、
恋人を作ってみたり。
子供を親元に預けて外遊するなんてまだまし。
好き勝手に恋をして離れたりよりを戻したり。
奥さんを一人で置いて(お金も渡さずに)自分だけ上海へ行く旦那も旦那だが、帰ってみたら奥さんは出奔、恋人と同棲していた、というのに驚いた。
いかに詩人と言う浮き草な職業とはいえ、それで何とか生きてゆけるし世間も生かしてくれるし。
不思議な時代もあったものだ。
これが昭和初期の日本?
なんだか異世界か、外国の話みたいだよ……
そして、女が家庭に縛られたいない、つうか必ずしも我慢しないというこの風潮は?
この人たちだけが特異なのか?
この人たち……金子光晴とその周辺の詩人や小説家たち。
ほんまに変(笑)やもんな。
とりあえず、昭和の軍国時代の教育で、女は家庭に縛り付けられたんだろうか?やはり。
なんでも我慢しろ、耐えろ、と?
だったら、耐えない女が増えた現代は、昔に戻っただけの事になるなぁ。
金子光晴氏の「どくろ杯」を読んでいると、とっても奇妙な気分になってくる。
大正末期。
著者夫妻は旅に出る。
金も当てもないというのに。
たいしたもんだ。
いけばどうにかなる、というのがあったみたい。
他の旅行集を読んでも、どこかへたどり着くと、その血の在留邦人をたずね、日本語で日本の話をする代わりにしばらく面倒を見てもらい、次の目的地の何某への紹介状などもちゃっかり貰って、次へと出発をしている。
その繰り返し。
ありがたきは、同郷、というか同国の友。
けっこー面倒を見てくれるもんだな、これが。
さほど海外雄飛する日本人がいなかったのと、数少ない日本人同士助け合おうという心がまだあったのか。
このご夫婦。
上海へ友人を案内し、ちょこっと出かけたのが運のつき。
またまた旅行熱が沸いて、幼い子供を妻の実家に預け夫婦で上海へ渡り、そのままジャワへ。
そしてあろうことか、ヨーロッパまで足を伸ばして7年間帰ってこなかった、というんだから、暢気と言うか無責任というか。
7年ですよ。6歳(小学校入学)の子供も13歳(中学生)になってますけど…。
ええんか、それで?
この時代、そんなんだったの?
いくらモボ・モガとかで自由を謳歌したとはいえ。
かたや、家族を引き連れ満州土を開墾せんと一大決心のもとに向かう。
かたや、しばし日本から姿を晦ます為に上海へ行く。
その違いを述べている。
大陸浪人…「夕日と拳銃」やな。
みっちり詰ったこの本を、読み上げるのはいつの日か(笑)
忘れた、忘れた、といいながら、これだけ書ければ立派なもんだ。
ISBN:4122044065 文庫 金子 光晴 中央公論新社 2004/08 ¥760
著者夫妻は旅に出る。
金も当てもないというのに。
たいしたもんだ。
いけばどうにかなる、というのがあったみたい。
他の旅行集を読んでも、どこかへたどり着くと、その血の在留邦人をたずね、日本語で日本の話をする代わりにしばらく面倒を見てもらい、次の目的地の何某への紹介状などもちゃっかり貰って、次へと出発をしている。
その繰り返し。
ありがたきは、同郷、というか同国の友。
けっこー面倒を見てくれるもんだな、これが。
さほど海外雄飛する日本人がいなかったのと、数少ない日本人同士助け合おうという心がまだあったのか。
このご夫婦。
上海へ友人を案内し、ちょこっと出かけたのが運のつき。
またまた旅行熱が沸いて、幼い子供を妻の実家に預け夫婦で上海へ渡り、そのままジャワへ。
そしてあろうことか、ヨーロッパまで足を伸ばして7年間帰ってこなかった、というんだから、暢気と言うか無責任というか。
7年ですよ。6歳(小学校入学)の子供も13歳(中学生)になってますけど…。
ええんか、それで?
この時代、そんなんだったの?
いくらモボ・モガとかで自由を謳歌したとはいえ。
満蒙へ出かけて行った浪人たちは、しきりに日本の捨石になることを広言したが、上海組は行ったり来たりをくり返して、用あり気な顔をしながら、何もせず半生を送る人間が多かった。とのこと。
かたや、家族を引き連れ満州土を開墾せんと一大決心のもとに向かう。
かたや、しばし日本から姿を晦ます為に上海へ行く。
その違いを述べている。
大陸浪人…「夕日と拳銃」やな。
みっちり詰ったこの本を、読み上げるのはいつの日か(笑)
忘れた、忘れた、といいながら、これだけ書ければ立派なもんだ。
ISBN:4122044065 文庫 金子 光晴 中央公論新社 2004/08 ¥760