「ジャマイカの烈風」
2003年12月1日今回またしても散財してしまった原因となった、本たちの中のひとつである。
その昔題名を知って読もうと思ったら、絶版だか何だかで手に入らなくて、今頃のこのこ出てきたものだから、「江戸の仇を長崎で…」みたいになってしまって買ってしまった…。
話によるとサスペンス。
少し読み始めた今、フランス映画みたいにとらえどころがないね〜と思う。
せめて冒険が…ちょっとでいいから冒険がありますように。
一緒に買った「海賊日誌」は、お休み直前のお供である。(あんなに大版とは思わなかった…)
絵本みたいで面白そ〜って、絵本か、この場合。
その昔題名を知って読もうと思ったら、絶版だか何だかで手に入らなくて、今頃のこのこ出てきたものだから、「江戸の仇を長崎で…」みたいになってしまって買ってしまった…。
話によるとサスペンス。
少し読み始めた今、フランス映画みたいにとらえどころがないね〜と思う。
せめて冒険が…ちょっとでいいから冒険がありますように。
一緒に買った「海賊日誌」は、お休み直前のお供である。(あんなに大版とは思わなかった…)
絵本みたいで面白そ〜って、絵本か、この場合。
「英国ありのまま」より。
2003年11月30日紀元前1世紀にはゲール人の共同体国家が生まれていた。
紀元5世紀には、聖パトリックとともに、キリスト教(カソリック)がやってきた。
17世紀にスコットランドのアルスターから大挙して植民者がやってきた。
彼らは土着のアイルランド人を特定の居住区へと追いやり、収奪した土地に自分たちの社会をそっくり移し、プロテスタントの教えを護りつつ、カソリックのアイルランド人を弾圧した。
アイルランドが統一されたとき、北アイルランドの裕福な支配層であるプロテスタントたちは、英国国籍を失うことがマイナスになると考え、離婚や妊娠中絶などを認めないカソリックの考えにしたがって生きられないと考える。
アイルランドを統一するとき、北アイルランドの堕落したプロテスタントの風潮が、国内に流入することが耐えられないとカソリックたちは考える。
先週末のニュースで、アイルランドの選挙結果が流れていた。
第一党の座を獲得した、妥協も話し合いも許さない政党が今後英国との関係をどうするつもりなのか、注目される…とキャスターは語っていた。
「現実として、議会は成り立たないだろう」と市民は語っていた。
…で、どうすんの?
と、東洋の島国の片隅で、朝食を食べながら私は???…。
他人事じゃない。
今の世界は、何処もかしこも一触即発。
何が好転するか、一直線に悪化するか、まるで分からない、油断のできない時代だ。
こういうのを「塞翁が馬」状態と言うのだろうか。
紀元5世紀には、聖パトリックとともに、キリスト教(カソリック)がやってきた。
17世紀にスコットランドのアルスターから大挙して植民者がやってきた。
彼らは土着のアイルランド人を特定の居住区へと追いやり、収奪した土地に自分たちの社会をそっくり移し、プロテスタントの教えを護りつつ、カソリックのアイルランド人を弾圧した。
アイルランドが統一されたとき、北アイルランドの裕福な支配層であるプロテスタントたちは、英国国籍を失うことがマイナスになると考え、離婚や妊娠中絶などを認めないカソリックの考えにしたがって生きられないと考える。
アイルランドを統一するとき、北アイルランドの堕落したプロテスタントの風潮が、国内に流入することが耐えられないとカソリックたちは考える。
先週末のニュースで、アイルランドの選挙結果が流れていた。
第一党の座を獲得した、妥協も話し合いも許さない政党が今後英国との関係をどうするつもりなのか、注目される…とキャスターは語っていた。
「現実として、議会は成り立たないだろう」と市民は語っていた。
…で、どうすんの?
と、東洋の島国の片隅で、朝食を食べながら私は???…。
他人事じゃない。
今の世界は、何処もかしこも一触即発。
何が好転するか、一直線に悪化するか、まるで分からない、油断のできない時代だ。
こういうのを「塞翁が馬」状態と言うのだろうか。
言葉の秘密…「英国ありのまま」林信吾著
2003年11月28日コクニィは、英国はロンドンの下町言葉。
江戸っ子弁、と同じことで、地域制限が激しい。彼らは自分たちの生まれと育ちに大いに誇りを持っている…と言う。
「マイ・フェア・レディ」のヒロイン・イライザはそのコクニィ娘で、ヒギンズ教授が「最高級住宅地のメイフェアで通用するほどのレディにしてみせる」と賭けをしたのが、物語の始まり。
その、「メイフェア」が、コクニィ訛りでは「マイフェア」なんだそうだ。
マイフェア・レディ…つまりこの題名は駄洒落でもある、という。成る程、しゃれてる。面白い。
コクニィは英語版「べらんめぇ」である。ただし、江戸っ子弁が「粋」とか「(ひそかに)かっこいい」とか「懐古趣味」とか評されるのに半紙、英国人はコクニィを、「下品」とか「恥」とか思うらしいのだ。
だからと言って、ろくに英語を話せない(分からない)日本人が「コクニィなんてのは…」なんて格好の悪いことはしなさんな、と著者は言う。
英国英語と米国英語に関しても、どちらを贔屓にしどちらをこき下ろすか、というかなり傾向があるらしい。
落合信彦氏は親米英語派(曰く、「英国英語は鼻に付く」)、対して、故伊丹十三氏は親英国英語派(曰く「米国英語は大田舎言葉」)。どちらも文が立つから、そのエッセイなどを読むと、辛らつに相手をこき下ろしているらしい。…面白そうかなとちょっと食指が動いた。
私は…比較するほど英語がしゃべれないし分からないしで、文句の言いようがないのであった。
それから、世界に名高い英国の食のまずさ!!
あれは、英国人が味オンチなのではないと著者は言う。彼らとて、おいしいものをかぎ分ける舌も鼻もってはいる。だが、幼いころより食してきたその「まずい」味が、彼らの他には変えがたい思い出でありルーツなのだ。
私が豊かな今の日本にあって、国産・外来の数ある調理パンを前に、素朴な「サンライス」を選んでしまうようなものなのか…。成る程。それなら納得がいくぞ。
だって、あれが、あの味が、私にとっては「ごちそう」の思い出であるのだから。
「美味」なものは英国人の食の思い出ではないのだ。
だから、ちっともおいしくならない。いや、やっぱりこれは、「美食」を追い求めないのは、彼らの罪だよ…。
あ、でも、英国に観光に来る日本人は心配しなくてもいいらしい。
各国から雪崩れのように押し寄せる英国は、都会に限っては、各国のコックがその母国で食べてるぐらいおいしい料理を提供してくれているらしいから。
そして、そういうレストランの、一番の顧客が地元の英国人だ、ってのが笑える。
江戸っ子弁、と同じことで、地域制限が激しい。彼らは自分たちの生まれと育ちに大いに誇りを持っている…と言う。
「マイ・フェア・レディ」のヒロイン・イライザはそのコクニィ娘で、ヒギンズ教授が「最高級住宅地のメイフェアで通用するほどのレディにしてみせる」と賭けをしたのが、物語の始まり。
その、「メイフェア」が、コクニィ訛りでは「マイフェア」なんだそうだ。
マイフェア・レディ…つまりこの題名は駄洒落でもある、という。成る程、しゃれてる。面白い。
コクニィは英語版「べらんめぇ」である。ただし、江戸っ子弁が「粋」とか「(ひそかに)かっこいい」とか「懐古趣味」とか評されるのに半紙、英国人はコクニィを、「下品」とか「恥」とか思うらしいのだ。
だからと言って、ろくに英語を話せない(分からない)日本人が「コクニィなんてのは…」なんて格好の悪いことはしなさんな、と著者は言う。
英国英語と米国英語に関しても、どちらを贔屓にしどちらをこき下ろすか、というかなり傾向があるらしい。
落合信彦氏は親米英語派(曰く、「英国英語は鼻に付く」)、対して、故伊丹十三氏は親英国英語派(曰く「米国英語は大田舎言葉」)。どちらも文が立つから、そのエッセイなどを読むと、辛らつに相手をこき下ろしているらしい。…面白そうかなとちょっと食指が動いた。
私は…比較するほど英語がしゃべれないし分からないしで、文句の言いようがないのであった。
それから、世界に名高い英国の食のまずさ!!
あれは、英国人が味オンチなのではないと著者は言う。彼らとて、おいしいものをかぎ分ける舌も鼻もってはいる。だが、幼いころより食してきたその「まずい」味が、彼らの他には変えがたい思い出でありルーツなのだ。
私が豊かな今の日本にあって、国産・外来の数ある調理パンを前に、素朴な「サンライス」を選んでしまうようなものなのか…。成る程。それなら納得がいくぞ。
だって、あれが、あの味が、私にとっては「ごちそう」の思い出であるのだから。
「美味」なものは英国人の食の思い出ではないのだ。
だから、ちっともおいしくならない。いや、やっぱりこれは、「美食」を追い求めないのは、彼らの罪だよ…。
あ、でも、英国に観光に来る日本人は心配しなくてもいいらしい。
各国から雪崩れのように押し寄せる英国は、都会に限っては、各国のコックがその母国で食べてるぐらいおいしい料理を提供してくれているらしいから。
そして、そういうレストランの、一番の顧客が地元の英国人だ、ってのが笑える。
ジャンク
2003年11月26日「江南のみち」にジャンクの話が出てきた。
自分が帆船好きなので、ついつい身を入れて読んでしまう。
舳先近くの横に描かれているでっかい目玉は、「道に迷わないように」書くものだと言うのが、ジャンクにおける迷信。
いな、迷信と言うのは早い。
どだい、船乗りと言うものは、どの国であれ、どんな船であれ、「板切れ一枚、その下は地獄」という、共通概念を持っている。
私がジャンクをこの目で見たのは、中国中心部を西から東へ横断する長江を下る途中だった。
怖くないのか、大型汽船である観光船のまん前を、彼女はのんびりと漂っていたのだ。
お世辞にも美しいとはいえない帆船であった。
黄ばんだ上にたるみきった帆。
雑然とした甲板。
帆船好きの私をして、がっくりと肩を落とさせるのに十分な、貧弱さと粗雑さ…ショックは隠せなかった。
が、それはジャンクがまだ中国の人々の生活に密着していることの証でもあったのだ。
数百年、或いは千年以上も変わらぬ姿で、人とかかわりを持っているかの船に今は敬愛すら覚える。
さて、ところで。
大海においては、人間は、自然の力の大きさを思い知るだけである。
どう科学が発達しようとも、油断をしたら、命とりなのだ。
謙虚で信仰深く、頑ななぐらいに迷信を恐れる、そんな気持ちでいてちょうどなぐらい、海を往くというのは大変なプレッシャーなのだろう。
…で、アンドレ・マルロー作の「征服者」と言う小説の一説に、若い中国の革命家が、強奪した蒸気船に目をつけようとしていて時間をとり、見つかってしまったと言うくだりがある。
アジア人の観念を見下した匂いも伺われるらしいのだが、未読ゆえに私には分からない。
だが、「船に目玉を」と必死に、真剣に考え行動した中国の若者の心理は、なんとなく理解できるような気がするから不思議だ。
これはアジアと言う同地域の意識の部分ではなく、ジャンクと言う帆船に対する意識の部分で、私の感情が動いているのかもしれない。
洋の東西を問わずに、船について(特に帆船について)語る研究者にとっては、船は単なる対象ではなく、単なる研究ではなく、「愛情を感じられる生き物である」らしい。それは論文を一読するだけで分かってしまうと、著者(司馬氏)が述べているのが、なんとなく嬉しい。
そう。船は、女性名詞であらわされる。
彼女は海の女王であり、永遠の女神である。
女である私ですら魅惑されてしまうほどに…
自分が帆船好きなので、ついつい身を入れて読んでしまう。
舳先近くの横に描かれているでっかい目玉は、「道に迷わないように」書くものだと言うのが、ジャンクにおける迷信。
いな、迷信と言うのは早い。
どだい、船乗りと言うものは、どの国であれ、どんな船であれ、「板切れ一枚、その下は地獄」という、共通概念を持っている。
私がジャンクをこの目で見たのは、中国中心部を西から東へ横断する長江を下る途中だった。
怖くないのか、大型汽船である観光船のまん前を、彼女はのんびりと漂っていたのだ。
お世辞にも美しいとはいえない帆船であった。
黄ばんだ上にたるみきった帆。
雑然とした甲板。
帆船好きの私をして、がっくりと肩を落とさせるのに十分な、貧弱さと粗雑さ…ショックは隠せなかった。
が、それはジャンクがまだ中国の人々の生活に密着していることの証でもあったのだ。
数百年、或いは千年以上も変わらぬ姿で、人とかかわりを持っているかの船に今は敬愛すら覚える。
さて、ところで。
大海においては、人間は、自然の力の大きさを思い知るだけである。
どう科学が発達しようとも、油断をしたら、命とりなのだ。
謙虚で信仰深く、頑ななぐらいに迷信を恐れる、そんな気持ちでいてちょうどなぐらい、海を往くというのは大変なプレッシャーなのだろう。
…で、アンドレ・マルロー作の「征服者」と言う小説の一説に、若い中国の革命家が、強奪した蒸気船に目をつけようとしていて時間をとり、見つかってしまったと言うくだりがある。
アジア人の観念を見下した匂いも伺われるらしいのだが、未読ゆえに私には分からない。
だが、「船に目玉を」と必死に、真剣に考え行動した中国の若者の心理は、なんとなく理解できるような気がするから不思議だ。
これはアジアと言う同地域の意識の部分ではなく、ジャンクと言う帆船に対する意識の部分で、私の感情が動いているのかもしれない。
洋の東西を問わずに、船について(特に帆船について)語る研究者にとっては、船は単なる対象ではなく、単なる研究ではなく、「愛情を感じられる生き物である」らしい。それは論文を一読するだけで分かってしまうと、著者(司馬氏)が述べているのが、なんとなく嬉しい。
そう。船は、女性名詞であらわされる。
彼女は海の女王であり、永遠の女神である。
女である私ですら魅惑されてしまうほどに…
野蛮な国・日本
2003年11月22日「江南のみち」の一節。
遣隋使・遣唐使は無茶苦茶なことをしていた。
(これは誰でも知っている)
たらいを大きくしたような船で、黄海をわたった。
(陸地を横目で見ながらね)
だから明州(現・寧波)に入れといわれても、何処へ着くやら当の日本人にも分かるわけがなかった。
当時の中国人は思ったろう「なんて無茶なことをするのだ」と。
だけど「こうしなさいよ」とは教えてくれなかった。
中国自体、航海術は未熟だったから、教えたくても教えられなかった。
それぐらい「西の大国」からの知識が文化がほしかった。命を賭けてでも。
それぐらいの向上心・発展心・そして冒険心。
いまはないものねだりなのかも。
そして、知識が…知りすぎていることが、冒険心を抑制してしまうのか。
チャレンジする前から怖くなって足がすくんでしまうのか。
逆に、知らないから、無知だから、やってしまう、やれてしまう。
一歩足を踏み出す羽目にもなる。
禁断の世界へでも。
で、アメリカは、そしてわが日本は、いったい何処へ歩いてゆく気かな?
遣隋使・遣唐使は無茶苦茶なことをしていた。
(これは誰でも知っている)
たらいを大きくしたような船で、黄海をわたった。
(陸地を横目で見ながらね)
だから明州(現・寧波)に入れといわれても、何処へ着くやら当の日本人にも分かるわけがなかった。
当時の中国人は思ったろう「なんて無茶なことをするのだ」と。
だけど「こうしなさいよ」とは教えてくれなかった。
中国自体、航海術は未熟だったから、教えたくても教えられなかった。
それぐらい「西の大国」からの知識が文化がほしかった。命を賭けてでも。
それぐらいの向上心・発展心・そして冒険心。
いまはないものねだりなのかも。
そして、知識が…知りすぎていることが、冒険心を抑制してしまうのか。
チャレンジする前から怖くなって足がすくんでしまうのか。
逆に、知らないから、無知だから、やってしまう、やれてしまう。
一歩足を踏み出す羽目にもなる。
禁断の世界へでも。
で、アメリカは、そしてわが日本は、いったい何処へ歩いてゆく気かな?
「街道」を歩いて梅干へ到達
2003年11月20日江南を行く司馬遼太郎氏一行…と言えば、学者だ文筆家だとなかなかの大物が揃っていると思われる。
会稽山で、彼らが見つけたのは「梅干」。
日本の、塩漬けの、すっぱさのきわみのようなあれではなく、「青梅を干して砂糖水につけた夏の飲み物」と言うぐらいだから、「お菓子」である。
違うものだが、筵の上に並べて干されたそれを見つけて、見てくれも社会的地位も立派な方々が、
「梅干だ〜!梅干だ〜!」
とよってたかって、ガイドが困るぐらいそこから離れようとしなかった、と言う記述があった。
日本人ほどおいしいものを食べている民族はいないらしい。
外国人が「日本に行って太った」というのは珍しくない。
叉、「本国で食べる母国料理より、日本でアレンジされた料理のほうが美味しい」なんて話も聞く。
食を追及する日本人の情熱は、なみなみならぬものがあるのだ。
日本人だけではなく、「食」は凄い。
人間を支配する。
毛沢東はあの広大な中国大陸・あの多くの人民をひとつの国家に統一するに当たり、
「とにかく飢えさせないこと(=食べさせること)だ。」
といったそうな。
とりあえず、食べさせていれば、人間は我慢できる。ついて来る。支持してくれる。
逆に食べ物の恨みは恐ろしい。
「食指」のことわざの語源など、おすそ分けがなかったことが反逆を起こす原因になっているのだから。
そういうことか。とりあえず、食べて・眠って・生きることができるのならば、人間は我慢しできるものなのかもしれない。
いまやそれすらも怪しくなった日本と言う国家に住む一人として、そんな科白に頷いてしまいそうなことが、かえって空恐ろしい。(日本もそこまで来ちゃったのか、と)
会稽山で、彼らが見つけたのは「梅干」。
日本の、塩漬けの、すっぱさのきわみのようなあれではなく、「青梅を干して砂糖水につけた夏の飲み物」と言うぐらいだから、「お菓子」である。
違うものだが、筵の上に並べて干されたそれを見つけて、見てくれも社会的地位も立派な方々が、
「梅干だ〜!梅干だ〜!」
とよってたかって、ガイドが困るぐらいそこから離れようとしなかった、と言う記述があった。
日本人ほどおいしいものを食べている民族はいないらしい。
外国人が「日本に行って太った」というのは珍しくない。
叉、「本国で食べる母国料理より、日本でアレンジされた料理のほうが美味しい」なんて話も聞く。
食を追及する日本人の情熱は、なみなみならぬものがあるのだ。
日本人だけではなく、「食」は凄い。
人間を支配する。
毛沢東はあの広大な中国大陸・あの多くの人民をひとつの国家に統一するに当たり、
「とにかく飢えさせないこと(=食べさせること)だ。」
といったそうな。
とりあえず、食べさせていれば、人間は我慢できる。ついて来る。支持してくれる。
逆に食べ物の恨みは恐ろしい。
「食指」のことわざの語源など、おすそ分けがなかったことが反逆を起こす原因になっているのだから。
そういうことか。とりあえず、食べて・眠って・生きることができるのならば、人間は我慢しできるものなのかもしれない。
いまやそれすらも怪しくなった日本と言う国家に住む一人として、そんな科白に頷いてしまいそうなことが、かえって空恐ろしい。(日本もそこまで来ちゃったのか、と)
英国におけるスポーツのあり方
2003年11月18日またまた寄り道。
しかも本の一部分(スポーツについて)だけの拾い読み。
邪道もここに窮まれり!だね。
「英国ありのまま」(林 信吾著)曰く。
☆ゴルフは、自然に親しむスポーツなんかではない。
「まずあれをスポーツだと主張するのであれば、最低限の条件として、道具一式は自分でかついで歩かねばならぬ。さらに言えば、玉をかっとばしたら、落下点まで全力疾走するべきであろう」と。
さらに言う。
「日本のゴルファーの大半は、ゴルフが好きというより、会社の付き合いだの、いわゆるひとつのステータス・シンボルになる(ならへんならへん)と言った考えで、クラブを振り回しているのではあるまいか」
もともとゴルフは英国発祥で、英国では、荒地は荒地のまま、雑木林・砂地・がたがたな道、とすべてそのままだから、確かに「自然に親しんでいる」スポーツなのだろう。
だが、雨でも降ったら大変なことになる。
それに反して、日本のゴルフ場がそうで有るように、土を掘り返し、なだめ、芝を刈り、除草剤をまいて水はけの良い美しいゴルフ場にしちゃったのはアメリカなのだそうだ。
だから世界の4大大会のうち、3つまでがアメリカで開催されちゃうのだと。
そんな自然ののっぱらでやれるのなら、「自然破壊」とか言われないかもしれないね。
それに、湿気の多い日本では、雑草の生え方が半端じゃないから苦労するだろうなぁ。
☆ラグビーは、もともと上流階級が通うパブリック・スクールの名門校なんかで生まれたものだから、あんなに戦闘的なスポーツなのに、英国では「上流階級のスポーツ」と言われているらしい。
英国に赴任する可能性のあるサラリーマンは、ラグビーに興味をもっといたほうが何かとお得だろう。(実際、著者は得をしたらしい)
☆サッカーは…フーリガンを出すまでもない。
ブルーカラーのスポーツで、「下品」と思われているらしい。マナーも悪いと著者は言っている。
フーリガン⇒下層階級そのままの図式だそうだが、ベッカム氏人気はどうなるのだろう?
これは「見る」方の側の問題だからいいのかな?
スポーツをやるほうに関しては、
裕福な家庭(上流階級)⇒スポーツをする余裕がある⇒スポーツマンである
という図式らしい。
日本の、 秀才=ひ弱
と言う図式とはまったく逆だ。
ま、日本の場合は、「色男、金と力はなかりけり」と昔から言うぐらいだから、民族的DNAがそうなっちゃってるのかも。
スポーツについてだけでも、いろいろためになる(?)話が聞ける、楽しい読み物である。
しかも本の一部分(スポーツについて)だけの拾い読み。
邪道もここに窮まれり!だね。
「英国ありのまま」(林 信吾著)曰く。
☆ゴルフは、自然に親しむスポーツなんかではない。
「まずあれをスポーツだと主張するのであれば、最低限の条件として、道具一式は自分でかついで歩かねばならぬ。さらに言えば、玉をかっとばしたら、落下点まで全力疾走するべきであろう」と。
さらに言う。
「日本のゴルファーの大半は、ゴルフが好きというより、会社の付き合いだの、いわゆるひとつのステータス・シンボルになる(ならへんならへん)と言った考えで、クラブを振り回しているのではあるまいか」
もともとゴルフは英国発祥で、英国では、荒地は荒地のまま、雑木林・砂地・がたがたな道、とすべてそのままだから、確かに「自然に親しんでいる」スポーツなのだろう。
だが、雨でも降ったら大変なことになる。
それに反して、日本のゴルフ場がそうで有るように、土を掘り返し、なだめ、芝を刈り、除草剤をまいて水はけの良い美しいゴルフ場にしちゃったのはアメリカなのだそうだ。
だから世界の4大大会のうち、3つまでがアメリカで開催されちゃうのだと。
そんな自然ののっぱらでやれるのなら、「自然破壊」とか言われないかもしれないね。
それに、湿気の多い日本では、雑草の生え方が半端じゃないから苦労するだろうなぁ。
☆ラグビーは、もともと上流階級が通うパブリック・スクールの名門校なんかで生まれたものだから、あんなに戦闘的なスポーツなのに、英国では「上流階級のスポーツ」と言われているらしい。
英国に赴任する可能性のあるサラリーマンは、ラグビーに興味をもっといたほうが何かとお得だろう。(実際、著者は得をしたらしい)
☆サッカーは…フーリガンを出すまでもない。
ブルーカラーのスポーツで、「下品」と思われているらしい。マナーも悪いと著者は言っている。
フーリガン⇒下層階級そのままの図式だそうだが、ベッカム氏人気はどうなるのだろう?
これは「見る」方の側の問題だからいいのかな?
スポーツをやるほうに関しては、
裕福な家庭(上流階級)⇒スポーツをする余裕がある⇒スポーツマンである
という図式らしい。
日本の、 秀才=ひ弱
と言う図式とはまったく逆だ。
ま、日本の場合は、「色男、金と力はなかりけり」と昔から言うぐらいだから、民族的DNAがそうなっちゃってるのかも。
スポーツについてだけでも、いろいろためになる(?)話が聞ける、楽しい読み物である。
妙にリンクする本たち
2003年11月16日そういう読み方をするせいなのか、それとも偶然か。
「街道を行く〜江南のみち」と
「中国都市史」
が妙な具合にリンクする。
「中国都市史」で、南宋が臨安(現、杭州)の整備をしたの、人口が増えたの、食い扶持が足りないの…等々。都市の人口増加と、そのための「食料」の供給路の、街道(陸運)と水運の整備だのと進んでいると、「江南のみち」は(江南だから当たり前だが)唐・宋時代に発達した杭州・蘇州の町並みの見聞を始める。
おかたい論文と、観光旅行のエッセイと…。
こういう読み方も意外や分かりやすくて良いものだと気が付いた。
脆弱な、根性無しの宋王朝だが、私はすきだなぁ。
なにしろ「水滸伝」の時代だし。(理由はそれだけかも)
感受性豊かな時期に、中村敦夫主演のドラマ「水滸伝」を見たのが運の尽きかも。
印象的なドラマでした。
あのドラマは、ヨーロッパでも評価は高いと聞いている。
中国で源氏物語をやるようなものだろうとは思うのだが。(欧米にとっては、日本も中国も、どっちも一緒か)
街道を行く…今頃だけれど、そろそろ揃えて読んでみようかな。
「街道を行く〜江南のみち」と
「中国都市史」
が妙な具合にリンクする。
「中国都市史」で、南宋が臨安(現、杭州)の整備をしたの、人口が増えたの、食い扶持が足りないの…等々。都市の人口増加と、そのための「食料」の供給路の、街道(陸運)と水運の整備だのと進んでいると、「江南のみち」は(江南だから当たり前だが)唐・宋時代に発達した杭州・蘇州の町並みの見聞を始める。
おかたい論文と、観光旅行のエッセイと…。
こういう読み方も意外や分かりやすくて良いものだと気が付いた。
脆弱な、根性無しの宋王朝だが、私はすきだなぁ。
なにしろ「水滸伝」の時代だし。(理由はそれだけかも)
感受性豊かな時期に、中村敦夫主演のドラマ「水滸伝」を見たのが運の尽きかも。
印象的なドラマでした。
あのドラマは、ヨーロッパでも評価は高いと聞いている。
中国で源氏物語をやるようなものだろうとは思うのだが。(欧米にとっては、日本も中国も、どっちも一緒か)
街道を行く…今頃だけれど、そろそろ揃えて読んでみようかな。
やっぱり進むのは司馬遼太郎かな
2003年11月12日「江南のみち」のほうが進んでしまう。
一度か二度は読んでいるはずなのに、妙に新鮮。そんなに読み落としていたのか…!
ぽろぽろこぼしてしまったものは仕方ない。
もう一度拾いますか。
日本で呉音と漢音が混ざるのは、南北朝のころ、朝鮮半島の百済経由で文化を伝えてもらったため。
百済は身近の北方民族ではなく、東晋に始まる漢民族王朝に親しんだため。
朝鮮半島からはるばる黄海づたいに江南に接触していたらしい。
江南といえば、かつての呉や越やその奥の楚へとつながってゆく。呉音が朝鮮半島経由で日本にやってくるのは仕方ない。
その呉の服が日本固有の民族衣装をさし、聖徳太子の使いが「わが国は"にっぽん"である」と、当時は田舎言葉に成り果てていた呉音で胸を張って中華へ参じたのは、ものすごいこと。度胸があるというより、知らないからできることだ。
でも漢音だと"じっぽん"…余りきれいな音じゃないね。
百済滅亡時に、日本にはとても多くの人間が朝鮮半島からやってきて、例えば有名な秦氏のように秀でた技術や知識でレベルの高い氏族集団を形成した。
が、やがては彼らもゆっくりと日本と言う土地に沈んで、日本を作る人々の、ひとりひとりに化してしまった。
文明の溜まり場であり終点である日本。
ここもいくつもの民族が交じり合ってできた国であると言うことだ。
一度か二度は読んでいるはずなのに、妙に新鮮。そんなに読み落としていたのか…!
ぽろぽろこぼしてしまったものは仕方ない。
もう一度拾いますか。
日本で呉音と漢音が混ざるのは、南北朝のころ、朝鮮半島の百済経由で文化を伝えてもらったため。
百済は身近の北方民族ではなく、東晋に始まる漢民族王朝に親しんだため。
朝鮮半島からはるばる黄海づたいに江南に接触していたらしい。
江南といえば、かつての呉や越やその奥の楚へとつながってゆく。呉音が朝鮮半島経由で日本にやってくるのは仕方ない。
その呉の服が日本固有の民族衣装をさし、聖徳太子の使いが「わが国は"にっぽん"である」と、当時は田舎言葉に成り果てていた呉音で胸を張って中華へ参じたのは、ものすごいこと。度胸があるというより、知らないからできることだ。
でも漢音だと"じっぽん"…余りきれいな音じゃないね。
百済滅亡時に、日本にはとても多くの人間が朝鮮半島からやってきて、例えば有名な秦氏のように秀でた技術や知識でレベルの高い氏族集団を形成した。
が、やがては彼らもゆっくりと日本と言う土地に沈んで、日本を作る人々の、ひとりひとりに化してしまった。
文明の溜まり場であり終点である日本。
ここもいくつもの民族が交じり合ってできた国であると言うことだ。
やはりつまみ食い本はコレ、「国産ナチュラルチーズ図鑑」
2003年11月11日生産地域別ナチュラルチーズガイド
という副題が付いていたりするこの本。
どこかで貰った無料の配布本なのである。
社団法人中央酪農会議
社団法人全国牛乳普及協会(おし、メジャーな名前になってきたゾ!)
都道府県牛乳普及協会
…が発行。
農林水産省・農林産業振興事業団
…が後援している。
ただ本だけどお金はかかっている。
全編カラー写真で、牧場と、牛と、チーズの写真がこれでもかこれでもかと並んでいる。
見るほうは思わずツバと涎が…。
そう。チーズ好きの私としては、こんな本を読んだ日には、チーズを食べたくなることは必須。早速セール中の「とろけるチーズ」などを近くのスーパーで購入する。
まずはチーズの歴史から。
実は8世紀の文献「右官史記」に「酥(そ)」と言う名前で載っているのがそれだという。
国産チーズに、そんなに歴史があったとは…知らなかったとは不覚!!
牛乳を煮詰めて造る「酥」は、仏教伝来とともに大陸から伝わってきたそうな。
だから、その製法は、モンゴルのチーズ作りに似ている。
平安時代には不老長寿と強壮剤。
ただし鎌倉時代からは、仏教の教えである「不殺生」が災いして、自然消滅。(同時に肉食も
一般家庭からは、ほぼ壊滅…一部残ったけどね)
江戸時代に、8代将軍吉宗がインドから乳牛3頭を輸入し、チーズらしきものを作らせて江戸で独占販売していたとか、水戸黄門が「酥」にさらに改良を加えていたとか…
まあいろいろあって見事文明開化ののち、復活を遂げた国産チーズでありましたとさ。
ちゃんちゃん。
ああ、涎が…
という副題が付いていたりするこの本。
どこかで貰った無料の配布本なのである。
社団法人中央酪農会議
社団法人全国牛乳普及協会(おし、メジャーな名前になってきたゾ!)
都道府県牛乳普及協会
…が発行。
農林水産省・農林産業振興事業団
…が後援している。
ただ本だけどお金はかかっている。
全編カラー写真で、牧場と、牛と、チーズの写真がこれでもかこれでもかと並んでいる。
見るほうは思わずツバと涎が…。
そう。チーズ好きの私としては、こんな本を読んだ日には、チーズを食べたくなることは必須。早速セール中の「とろけるチーズ」などを近くのスーパーで購入する。
まずはチーズの歴史から。
実は8世紀の文献「右官史記」に「酥(そ)」と言う名前で載っているのがそれだという。
国産チーズに、そんなに歴史があったとは…知らなかったとは不覚!!
牛乳を煮詰めて造る「酥」は、仏教伝来とともに大陸から伝わってきたそうな。
だから、その製法は、モンゴルのチーズ作りに似ている。
平安時代には不老長寿と強壮剤。
ただし鎌倉時代からは、仏教の教えである「不殺生」が災いして、自然消滅。(同時に肉食も
一般家庭からは、ほぼ壊滅…一部残ったけどね)
江戸時代に、8代将軍吉宗がインドから乳牛3頭を輸入し、チーズらしきものを作らせて江戸で独占販売していたとか、水戸黄門が「酥」にさらに改良を加えていたとか…
まあいろいろあって見事文明開化ののち、復活を遂げた国産チーズでありましたとさ。
ちゃんちゃん。
ああ、涎が…
自宅と会社で両立
2003年11月10日会社には「中国都市史」(斯波義信著)を、家では「ボ・ク・ハ…みかん・?世」を。
会社では、すぐに呼び出されたりして心落ち着かないせいか、「中国都市史」は「はじめに」を読むのが精一杯だった。
なんてこったい。
学生時代は意識していなかったが、歴史地図とか都市の建築史とか、歴地地理学的なことにけっこー興味があると、最近認識した。
もそっと真面目に勉強しておけばよかった…
「ボ・ク・ハ…みかん・?世」は、ネットで知り合った方の、自費出版である。
昨年急逝されたご子息の、書き溜めておられた詩をまとめられたもの。
平易な言葉で、端的に綴られた詩は、とっつきやすく、また、何よりも分かりやすい。
時々「はっと」するほど、率直に、勇気のある言葉を綴っておられる。
興味がもたれた方は、以下のHPへアクセスをされたい。
<http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/1325/>
おしゃべりも楽しい、優しく穏やかなHPである。
会社では、すぐに呼び出されたりして心落ち着かないせいか、「中国都市史」は「はじめに」を読むのが精一杯だった。
なんてこったい。
学生時代は意識していなかったが、歴史地図とか都市の建築史とか、歴地地理学的なことにけっこー興味があると、最近認識した。
もそっと真面目に勉強しておけばよかった…
「ボ・ク・ハ…みかん・?世」は、ネットで知り合った方の、自費出版である。
昨年急逝されたご子息の、書き溜めておられた詩をまとめられたもの。
平易な言葉で、端的に綴られた詩は、とっつきやすく、また、何よりも分かりやすい。
時々「はっと」するほど、率直に、勇気のある言葉を綴っておられる。
興味がもたれた方は、以下のHPへアクセスをされたい。
<http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/1325/>
おしゃべりも楽しい、優しく穏やかなHPである。
いよいよラストととなると寂しいね
2003年11月8日ハーディ君たちとのお別れが近づいてきた。
?剥製動物の謎
?黒いリムジン
?黄金のファラオ
?不吉な標識
?深夜の訪問者
?秘密の壁
フランクリン・W・ディクソン著
ジャン・マケーレブ、双木一志共訳
一人の人間の名前で書かれている。
違う名前で少女探偵「ナンシー・ドルー」も書いている。
そして極めつけ。
著者はディクソン名になっているものの、実はストラッティマイヤー・シンジケートなるところで複数のライターたちが書いている。
1930年から…
凄い。
もう70年にもなるわけ?
確かに子供向けの表現にはしてあるけど、そんなに昔の設定もあったとは。
当時としては無茶苦茶ハイテクな、未来生活を描いていたのだろうか?
最後の最後にとんでもないことに気が付いてしまった。
侮れない…。
兄弟の身内にやたらピューリタン的な発言の多い女性が出てきたりするのだが、これが当時のアメリカの姿の片鱗なのだろうか。
乱暴で短絡的な現在のイメージからは程遠い。
よく言われるが「古きよきアメリカ」である。
たとえどんな事件が起ころうとも、ピントのずれた「パックス・アメリカーナ」よりはるかに良い。
?剥製動物の謎
?黒いリムジン
?黄金のファラオ
?不吉な標識
?深夜の訪問者
?秘密の壁
フランクリン・W・ディクソン著
ジャン・マケーレブ、双木一志共訳
一人の人間の名前で書かれている。
違う名前で少女探偵「ナンシー・ドルー」も書いている。
そして極めつけ。
著者はディクソン名になっているものの、実はストラッティマイヤー・シンジケートなるところで複数のライターたちが書いている。
1930年から…
凄い。
もう70年にもなるわけ?
確かに子供向けの表現にはしてあるけど、そんなに昔の設定もあったとは。
当時としては無茶苦茶ハイテクな、未来生活を描いていたのだろうか?
最後の最後にとんでもないことに気が付いてしまった。
侮れない…。
兄弟の身内にやたらピューリタン的な発言の多い女性が出てきたりするのだが、これが当時のアメリカの姿の片鱗なのだろうか。
乱暴で短絡的な現在のイメージからは程遠い。
よく言われるが「古きよきアメリカ」である。
たとえどんな事件が起ころうとも、ピントのずれた「パックス・アメリカーナ」よりはるかに良い。
文化の違い、というよりも、(国)力の違いです。
2003年11月7日ハーディ・ボーイズ全10巻中、8巻目に入ったところで違和感の原因に思い当たる。ストーリィとはまったく関係のない部分のことなのでは有るが…。
17〜18歳の若者が、車を乗り回し、「ちょっと出かける」と飛行機(セスナとはいえ)をチャーターし、自分用のモーターボートを持っていたりする…。
[疑問]これでよいのか?
[答え]アメリカだから良いのだ。
18歳から選挙権もあるらしい彼の国では、高校生と言えども大人なのである。
[疑問]年齢ではなく、贅沢なのでは?
[答え]アメリカではこれが普通。
日本がびんぼーなだけ。
とっくにもろもろにおいて追い越したはずのアメリカに、2003年現在においても、いっぱいいっぱい負けているらしい。
これはもう、文化の差じゃない。
基本部分。
基礎の土壌に蓄えられた「力」の部分でもう負けているのだろう。
これを「なんて贅沢な!」といおうものなら「ひがみ」といわれかねない。
こんな贅沢、おっとと、結構な生活をしながら、探偵稼業にいそしむ主人公のハーディ兄弟であるが、その言動がその年齢にしては随分子供じみているので、違和感を覚えてしまうのだ。
訳者が「子供向きに」言葉を選んでいるにしても、それでもなんだかそぐわない。
それともそれが「アメリカ」の実態なのだろうか?
17〜18歳の若者が、車を乗り回し、「ちょっと出かける」と飛行機(セスナとはいえ)をチャーターし、自分用のモーターボートを持っていたりする…。
[疑問]これでよいのか?
[答え]アメリカだから良いのだ。
18歳から選挙権もあるらしい彼の国では、高校生と言えども大人なのである。
[疑問]年齢ではなく、贅沢なのでは?
[答え]アメリカではこれが普通。
日本がびんぼーなだけ。
とっくにもろもろにおいて追い越したはずのアメリカに、2003年現在においても、いっぱいいっぱい負けているらしい。
これはもう、文化の差じゃない。
基本部分。
基礎の土壌に蓄えられた「力」の部分でもう負けているのだろう。
これを「なんて贅沢な!」といおうものなら「ひがみ」といわれかねない。
こんな贅沢、おっとと、結構な生活をしながら、探偵稼業にいそしむ主人公のハーディ兄弟であるが、その言動がその年齢にしては随分子供じみているので、違和感を覚えてしまうのだ。
訳者が「子供向きに」言葉を選んでいるにしても、それでもなんだかそぐわない。
それともそれが「アメリカ」の実態なのだろうか?
「夢 命を賭けたV達成への647日」星野仙一
2003年11月6日…というわけで、ぷつぷつ切れていた本がようやく読み終えることに。
阪神が好きで、野球が好きで、と言う人ならかなり楽しめる。
野球が好きな人なら、まあまあ楽しめる。
阪神タイガースどころか、野球のことはさっぱりで、星野監督だけに興味のある人にはちょっと辛いかも知れない。
星野監督の本音がちらりほらり…。
今まで、否、今でも誤解していることがかなり多いということに驚かされる。
そして同時に、
「よう我慢しやはるなぁ…」
と、脱帽。
星野仙一とは、
深く、静かに考え、
静かに動く男なのだと、
まず随分と印象が変わる本である。
阪神球団内部の話。
選手たちの話。
コーチたちの苦悩。
仙ちゃんの顔写真とトラ縞の表紙に引かれてミーハーした一冊だったが、「大当たり〜!」だった。
よかった…。
阪神が好きで、野球が好きで、と言う人ならかなり楽しめる。
野球が好きな人なら、まあまあ楽しめる。
阪神タイガースどころか、野球のことはさっぱりで、星野監督だけに興味のある人にはちょっと辛いかも知れない。
星野監督の本音がちらりほらり…。
今まで、否、今でも誤解していることがかなり多いということに驚かされる。
そして同時に、
「よう我慢しやはるなぁ…」
と、脱帽。
星野仙一とは、
深く、静かに考え、
静かに動く男なのだと、
まず随分と印象が変わる本である。
阪神球団内部の話。
選手たちの話。
コーチたちの苦悩。
仙ちゃんの顔写真とトラ縞の表紙に引かれてミーハーした一冊だったが、「大当たり〜!」だった。
よかった…。
ハーディ君は後3冊半の命
2003年11月5日休日に読めなかったので、速度が落ちたハーディ・ボーイズだが、読み始めるととっとこ進んでしまう。
終わって離れるのは哀しいのだが、さりとて推理小説をちんたら読むのは尚難しい。
読み出すと手放せなくなってくるので、30年物の貫禄のある本を会社でも読んでいる。
するとさすがに「一体何を読んでいるのか?」と、周囲が興味を持っている様子。
言い出せないようだが、聞いたら驚くだろうね。
なにしろ彼らよりも、はるかに年長の古書なんである。
終わって離れるのは哀しいのだが、さりとて推理小説をちんたら読むのは尚難しい。
読み出すと手放せなくなってくるので、30年物の貫禄のある本を会社でも読んでいる。
するとさすがに「一体何を読んでいるのか?」と、周囲が興味を持っている様子。
言い出せないようだが、聞いたら驚くだろうね。
なにしろ彼らよりも、はるかに年長の古書なんである。
司馬遼太郎氏の著作で嘘がばればれ…
2003年11月4日時間つなぎにちらりと再読した「江南の道」だが、自分も行ったことのある蘇州の、わずかな記述で自分の思い込みや間違いに気づかされる。
旅行先で見て、聞いて、納得したつもりが、結構違っていることってあるものだ。
旅行記も修正を加えないと…。
やれやれというか、おやおやというか。
旅行先で見て、聞いて、納得したつもりが、結構違っていることってあるものだ。
旅行記も修正を加えないと…。
やれやれというか、おやおやというか。
「ダヤンとジタン」なんだか語呂合わせみたい
2003年11月3日ダヤンものとしては珍しい長編小説であった。
なかなか新鮮で面白かった。
バシリスクやカエルなんて…美しくはないものも描かねばならぬのが絵本作家の宿命か。
そこだけは、ちょっと…やだな〜と思った。
なぞのネコ・ジタン。
大体ネコと言うのは謎だらけだ。気ままでわがままというだけでは収まらない生き物だ。それは、今更言うまでもないことである。
おまけに「魔」に対しては鋭敏な感覚を持っている。それは映画「ハムナプトラ?」で証明済みだ。(最強最悪の魔ものがネコを怖がっていた)
「ハリー・ポッター」でもペットにしていいのは(使い魔として資格の有るのは)ネコとふくろうとカエルだとか言っていたのではなかったか?
実は「ダヤン」に関しては、食べ物関係の料理絵本も多いので、読んでいておなかの空くことがあって困ることも少なくない。食べ物に執着する小説は嫌いではない。
なかなか新鮮で面白かった。
バシリスクやカエルなんて…美しくはないものも描かねばならぬのが絵本作家の宿命か。
そこだけは、ちょっと…やだな〜と思った。
なぞのネコ・ジタン。
大体ネコと言うのは謎だらけだ。気ままでわがままというだけでは収まらない生き物だ。それは、今更言うまでもないことである。
おまけに「魔」に対しては鋭敏な感覚を持っている。それは映画「ハムナプトラ?」で証明済みだ。(最強最悪の魔ものがネコを怖がっていた)
「ハリー・ポッター」でもペットにしていいのは(使い魔として資格の有るのは)ネコとふくろうとカエルだとか言っていたのではなかったか?
実は「ダヤン」に関しては、食べ物関係の料理絵本も多いので、読んでいておなかの空くことがあって困ることも少なくない。食べ物に執着する小説は嫌いではない。
読書が進む、病院の待合と電車の中
2003年11月2日野暮用で、しばしパソコンを触れなかったが、先週買い込んだ、星野監督のタイガース再生に関する自叙伝とダヤンの物語は結構読み進んだ。珍しくもダヤンは絵よりも文字が多い。
かの愛らしいネコがいかにして"わち・ふぃーるど"に来る羽目になったかを、叉来た当時の事件を、人間関係ならぬ動物関係を、しっかりと分からしめるために書かれた本である。
ああ、この本を展覧会の前に読んでいたならば、もっと楽しめただろうになぁ…。
ところで。
病院の待合室とちょっとの間の移動時間というのは、読書が進むものである。
あと、退院まじかの入院患者も。(疾病と戦っている最中はそれどころではない。よく入院すると本が読めていいじゃないかと言う人がいるが、それは「本を読んでいられるぐらい元気な人のみ」のこと。入院してる人というのは「眠ることすらできない」傷みや苦しみと戦っているのだ)本が読めるようになったら、相当回復してるか、軽症ってことだね。
さて。
落ち着いたところで本来の「ハーディ」クンたちとみかん君を復活させねば。
かの愛らしいネコがいかにして"わち・ふぃーるど"に来る羽目になったかを、叉来た当時の事件を、人間関係ならぬ動物関係を、しっかりと分からしめるために書かれた本である。
ああ、この本を展覧会の前に読んでいたならば、もっと楽しめただろうになぁ…。
ところで。
病院の待合室とちょっとの間の移動時間というのは、読書が進むものである。
あと、退院まじかの入院患者も。(疾病と戦っている最中はそれどころではない。よく入院すると本が読めていいじゃないかと言う人がいるが、それは「本を読んでいられるぐらい元気な人のみ」のこと。入院してる人というのは「眠ることすらできない」傷みや苦しみと戦っているのだ)本が読めるようになったら、相当回復してるか、軽症ってことだね。
さて。
落ち着いたところで本来の「ハーディ」クンたちとみかん君を復活させねば。
「なぜアメリカはこんなに戦争をするのか」読了。これはやはり「蔵書票入りかな?
2003年10月30日楽しませてもらった。
色々なものの見方をしなくてはいけないが、そのためには知らねばならない。
たくさん教えてもらった。
しかも凄く分かりやすく…だから、蔵書票にいれとくかな、と思っている。
今日はたくさん本を買い込んだ。
星野監督の自著伝でしょ、ワチフィールド・ダヤンの物語本でしょ。
今月はやたら本を買う。
お金の減り方が激しい…。
ま、本だし。いいか。
そして…
ゆっくりと読む、と決めている「ボ・ク・ハ…みかん?世」(詩集)
HPで知り合った方が、亡きご子息の残された詩をまとめ、それにご子息の友人たちがイラストをつけて自費出版されたもの。
温かい、そして心地よい風が吹いてくるような気がする…不思議な本。
気取らない、気負わない詩が、なぜだか印象的なんだなぁ。
色々なものの見方をしなくてはいけないが、そのためには知らねばならない。
たくさん教えてもらった。
しかも凄く分かりやすく…だから、蔵書票にいれとくかな、と思っている。
今日はたくさん本を買い込んだ。
星野監督の自著伝でしょ、ワチフィールド・ダヤンの物語本でしょ。
今月はやたら本を買う。
お金の減り方が激しい…。
ま、本だし。いいか。
そして…
ゆっくりと読む、と決めている「ボ・ク・ハ…みかん?世」(詩集)
HPで知り合った方が、亡きご子息の残された詩をまとめ、それにご子息の友人たちがイラストをつけて自費出版されたもの。
温かい、そして心地よい風が吹いてくるような気がする…不思議な本。
気取らない、気負わない詩が、なぜだか印象的なんだなぁ。
「なぜアメリカは…」やっぱり世界制覇を狙っていたらしい…
2003年10月29日異なった意見を述べるのも、異なった考え方を持つのも、それは個人の自由である。
マナーさえ護れば。
判断のための材料は、自由に取捨選択されるべきであり、各人の主張に対し、自分が何を信じるかは自分自身が決めることである。人はそうして自分の信念を持つことができる。
材料が本当に自由に供給されるならば。
戦争が起こる⇒動員される兵士が増える⇒復員兵が増える⇒犯罪が増える
と言うのが統計として証明されているものだと言う著者の言葉を信ずるならば、確かに、
「軍隊は自国を、自国民を最大の敵として存在する」
ものなのだろう。
他にもたくさんの材料を提供してくれるので、読みやすく、理解しやすい本である。
ちょっとばかり、ものの見方も変えてくれるので、新鮮でもある。
しかしながら、この本を読んでいると、ますます未来が恐ろしくもある。
マナーさえ護れば。
判断のための材料は、自由に取捨選択されるべきであり、各人の主張に対し、自分が何を信じるかは自分自身が決めることである。人はそうして自分の信念を持つことができる。
材料が本当に自由に供給されるならば。
戦争が起こる⇒動員される兵士が増える⇒復員兵が増える⇒犯罪が増える
と言うのが統計として証明されているものだと言う著者の言葉を信ずるならば、確かに、
「軍隊は自国を、自国民を最大の敵として存在する」
ものなのだろう。
他にもたくさんの材料を提供してくれるので、読みやすく、理解しやすい本である。
ちょっとばかり、ものの見方も変えてくれるので、新鮮でもある。
しかしながら、この本を読んでいると、ますます未来が恐ろしくもある。