頼んでいた本が届く。
自費出版された本だと聞いていたのだが、装丁も中味も立派立派…
これからゆっくりと味あわさせてもらう。
現在読んでいる「アメリカは…」がスローブックであるように、この「ボ・ク・ハ…」もスローブックである。
ゆっくりと考えながら、心を浸しながら、ページをめくってゆきたい。

同日。
ハーディ・ボーイズの5巻〜10巻が届く。
わ〜い♪…である。
推理小説はスピードが命。
こちらはファストブックとして一気に行こう。
NHKで放送したドラマの俳優(アメリカ人)の写真がいきなりでてきてびっくりした。
こんなふけた顔だっけ?
記憶とはかくもあやふや。そしていいとこ獲り!
「なぜアメリカはこんなに戦争をするのか」へ戻ることにする。

ハリー・ポッターも映画にない部分や細かい心情が描かれていて「なるほど、ここにはこういう背景があったのか」と思うことが多い。

「映画を先に見て、それから原作なんか、よく読めるね」、と言われることが多いのだが、昔から「映画を見てから原作を読む」ことにまったく抵抗のない人間だったので、今回もまったく気にならなかった。

子供向けに書かれたものであるのだろうに、しっかりと大人も楽しめる小説である。
その第2弾「秘密の部屋」はしかし人気がない。
私はDVDで見た。それなりに面白かった。
が、映画を見た人はそろってけなす。
「学園生活ものになってしまっている」…と。
わざわざ混んでいるところに見に行って、高いお金を払った分、腹が立つのだろうか?
私は廉価版のDVDだから「こんなもの」で住むのだろうか?
しかし、もともと子供向けの小説であれば、行き着く先はそんなもんじゃないかな〜とかも思ってしまうのだが…そのように考えるのはいけないことなのだろうか。
期待しすぎると落胆も大きいということだな。

「なぜアメリカはこんなに戦争をするのか」が終わったら、「中国都市史」へ移ることになっている。こちらは身を入れて読まないと、付いてゆけそうにない。がんばろうっと。
ようやく出てくれた「ハリー・ポッター」の第一巻である。

煉瓦本みたいだったらどうしようかと思ったが、ごつい新書版ぐらいの大きさなので、これならひっくり返っても読める。

「なぜアメリカは…」はスローフードならぬ、スローブックで、少しすつ噛んで消化しながら読み進むようにと著者の注意書きがあったため、遠慮なく「ハリー」に浮気することとする。

映像のほうを(DVDで)先に見ていたが、文章としても十分に楽しめる。そもそも映像は「見て理解しろ」とはしょってしまう、或いはこちらが気が付かない部分と言うのが多分にあるものだから、原作を読んで「ああ、こういう意味があったのか」と初めて分かることも多い。
そういう意味で映像と本とはまったく別物として楽しめる。…そして、期待に違わず面白い。
確かにこれならヒットするだろう。
上手な訳者が付いていると思ったら、日本語自由自在のアメリカ人である。

9.11のテロを「戦争だ」とブッシュが宣言したことが、どういう意味を持つのか、実際ここまで考えてはいなかった。
現在アメリカと彼が遂行している「戦争」は、法的手続きも、疑わしきは罰せずの基本的人権も、な〜んにもいらない。
気に入らない奴は、疑わしき奴は、逆らう奴は、即、殲滅すればよいのだから。
恐ろしいことである。


所謂やくざの言いがかり戦争をああまで自信に満ちて強行し、どっかのネジが外れてるんじゃないの?という冗談にならないジョークを飛ばされているかのお人は、その口から出る「evil」そのものではないかと、ますます感じてしまった。

日本もしっかり「テロ対象国」に昇格(!)したことだし、これからは海外旅行も海外赴任も本当に命がけなのだろう。


アメリカの軍需産業はアメリカにとってだけでなく、人類にとっても癌になろうというのだね。

…茶化しているわけでなく、石ノ森章太郎氏の「サイボーグ009」に出てくる死の商人《ブラックゴースト》である。まさしく。

ボーイズ全記

2003年10月22日
今更ながら、とりあえずまとめて記載することにする。

?ハーディ誘拐事件
?水車小屋の秘密
?消えた仲間たち
?姿なきパイロット

           以上読了。

些細な記述にアメリカの市民生活の常識(日本人である私たちには非常識)を知ることができた。

ふう〜ん、読売新聞社が出版してたのか。
今時の朝日新聞は「世界遺産」だの「地図」だの写真週刊誌をよく出している。
叉、変わったところでは戦闘機だの魚だのお城だの、なんだかよく分からない小型模型を作るための本もある。

あれは何なんだろう…?

大人のオモチャ本?

昔「科学と学習」という小学生向きの本があって、付録に実験道具やらプラモデルのようなものがついていた。
あれの延長線上になるのだろうか?
同じ日にどちらも読了。
「蛇女」は「白蛇伝」のルーツをさぐろうと言う旅の本だった。
心なしかヨーロッパ(ギリシア)の話が多いような気がするのは私の僻みか?それとも著者が英文科出身だからか?
でも、参考になりました。

ラミアやレイミアと一緒〜♪

とは絶対思いたくない!…けどね。


内容を整理して、拙サイト「牡丹亭」に掲載したいと考えている。ちゃんとまとまるかな…不安。

今市子氏の漫画。出ていたのに気が付かなかった…不覚。

最近、ちょっと中だるみがあったのだけど、この?巻はなかなか良い。
さすがに10巻も「妖怪漫画」を描いていると、ネタがなくなってきたかと心配していたところだったので、これで一安心。

闇夜からぬっと白い手が出て、正体が知れないまま追い回されて…という、なんとも言われぬ薄気味悪さがこの漫画家さんの特徴である。

20〜30年前ぐらいの日本の田舎のムードがあるのか、なんとなくノスタルジーで人気を呼ぶらしい。
どちらにしろ、人間の「念」「執着」がすべての根本になっているように感じる。
いざとなったら「出て行け!」と叫びなさいと。生きている人間のパワーに勝るものはない。
…そう信じて私も行こう。ま。まったく霊感のない人間なんだけどさ、私は。
だから一条戻り橋も平気さ〜!
お出かけしたときに見つけて買う。
久しぶりの山田氏の新刊。出版社はやはり怪しげな幻冬舎。

イラストと文章とで物語を綴るのは、この作者の得意の画法。
本当は白黒のほうがいいんだけどね。
それに、漫画を描くよりイラストのほうがいいし。

20頁足らずで1,500円はいい値段だが、好きなものだからついつい財布の紐を緩めてしまうのであった。
中古になるのを待てばいいんだけどね。
宮城谷氏の作品と同じで、待ってられないのだ。

ちなみにこれは探偵もの。
探偵・玄居煉太郎の家主である嗣磨子さんが魅力的だ。
シチュエーションとしては[ハドソン夫人」なのに、なぜか「ワトソン君」である。
いい味出してる。
1976年ごろの訳出本。
日本の情報が唐突に出てきて驚く。

盗品のラジオが日本製の「ヨコハマ・スーパーX」だと言う下り。(ネーミングはおいといて)
高級品でめったに手に入らない品物だから云々…と物語は続くのだが。

そうか。その頃はもう高級品の仲間入りしてたのね。そういう時代なんだ…

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で、日本製の四輪駆動車が羨望の的で出てきた時にも「ああ、そうなんだ」としみじみかみしめるものがあったのだが、そうか、そういう頃だったかと改めて実感している自分が笑える。

なんだか、貧乏人根性がしみついているというか、いつまでも舶来品が上等と言う意識が抜けなかったあの頃、「日本製は凄い」「高級品」と言われることに慣れていなかったあの頃を思い出して、なにやら懐かしい。


そういえば、映画で、過去に飛ばされたときのアメリカ人の意識(日本製なんか!とけなす)と、未来からやってきた主人公の意識(日本製なら上等だよ!と反論する)が「日本製のもの」に対してどれだけ違うか、と言うのも見せてもらえたなぁ。
そういう意味でも時代を感じさせる憎い演出をする監督だなぁと思いつつ、でもこんなん日本人にしか受けないんじゃなかろうか、とかも思ったものだった。

なんだか、過去を振り返るキーワードみたいな読み物と化しつつあるハーディボーイズだが、だからこそ心地よくもあるのだろう。

探偵団ご活躍中

2003年10月17日
ハーディ・ボーイズは就寝前の読みものにぴったり。
少女時代を思い出しつつ、素直で穏やかなストーリーと表現に浸りつつ、速やかに寝に入れるのが最高。

今は3冊目だが、このまま最後まで読み通したい気分である。

「白蛇伝」も仕事の昼休みに読み進む。
読み物、というよりも、理論的な解説本だが、あれこれと紹介されるので面白い。
以前訪れた観光地にちなんだ話題が出てくるのもなんとも言えずに嬉しい。

実は蛇…苦手なんだけどね。

BOYSのわけ

2003年10月16日
ハーディ・ボーイズ。
楽しんで読む。

学生の頃からず〜と読みたくて読みたくて…
ようやく念願かなったわけです。

で、やっと、ボーイズのわけが分かったよ…。
17〜8歳の兄弟が主人公なので、1976年訳出の作品なので、どうしてもそうなる。

今なら17〜8歳と言えば、十分にヒネていると思われるが、当時はまだまだ…青くて純情でこどもこどもしていたのだろう。アメリカにおいても。
それでも「え〜」という感じはない。
小学校で初めて読んだ「アルセーヌ・ルパン」みたいなものである。あれも大きな字で、挿絵入りで、丁寧な言葉で綴られた子供向きの文学全集だった。

しかし、NHKのドラマは立派な大人で、事件もシビアで有ったが…本のほうはどうなるんだろう?
1冊目は密輸事件だったけど…。一応命の危険はあったものの…。犯人間抜けだし。最後に改心するなよ。中途半端な。と思ってしまった私は十分ヒネているのかな?

現在2冊目を読書中。
待ちに待った本が届く…
嬉しい…
長い間追っかけてた「白蛇伝」…の研究本。
嬉しや嬉しや。

「白蛇伝」には、思ったとおり、いろんなストーリーがあるらしい。
好まれている物語だから、時代とともに枝葉が分かれてゆくのは宿命みたいなものだ。

目次をざっと見ると、ヨーロッパとのつながりまでもあるらしい…

しかし、中国で、「白蛇伝」だからロマンティックとか思うけど、「ギリシャの蛇女(へびおんな)」とか言われるとロマンもあったもんじゃないな。

メデューサみたいやんか。
(白素貞を妖怪にしないでほしい!…妖怪だけど)

著者の南條竹則氏も例の「東映映画」の「白蛇伝」でこれに嵌まったらしいというから、やっぱり名作だったと言わねばなるまい。
まかり間違っても「ほかに娯楽がなかったもんな」等と言ってはいけないのである。
切り抜き(宮城谷本)は自宅読書用なので、とりあえず持ち運びようにこの本を選ぶ。
随分昔に買った本であるが、その後何度も読み返している、なかなか含蓄のある本だ。

登場人物は、

竹林の七賢から阮籍(げんせき)と王戎(おうじゅう)
孔子の子孫である孔融(こうゆう)
神仙を追及した葛洪(かっこう)
詩人 王翰(おうかん)と杜牧(とぼく)
そして陶弘景(とうこうけい)に万宝常(まんぽうじょう)

この、「癖」というには激しすぎる個性のある8人の事跡について書かれた作品である。

この手の歴史紹介本は良くある。
だがこの本は、良くある本たちとは明らかに違う。

当たり前だが著者は学者ではない。
小説家であるので、8人の事跡を描くのも小説仕立てである。
そして筆を執るのが陳舜臣氏だと言うのだから、面白くないはずがない。

面白い。

この8人すべてが、決して幸福な人生を送るわけではない。
いや逆に、このうちの多くが政争と戦乱と家庭の不幸とで泣き、喚きして人生を過ごしていった人間たちである。
竹林の七賢のように世を捨て百姓(人民)を捨て、夢の中に逃げ込もうとも、孔融のようにその口で栄華と死を招こうとも、単純にただ生きた人間は誰一人としていないのだ。

歴史とは、過去の中に自分の未来を見るものだが、この8人はそういう意味ではち〜っとも参考にならん!

まさしく畸人の境地に達するにはまだまだ人生経験が足らないと痛感するのだった。
久々に読み応えのあるコミックスに遭遇。
今時流行りの陰陽師ものであるが、女の子がキャーキャー騒ぐようなメジャーな部分ではなく、マイナーな部分を感じさせる面白い一品である。

すなわち呪殺…。

人に危害を加えること。
加えられた人を救う、あ、そのついでに過剰防衛しちゃったわね〜という受動的なものではなく、自分から能動的に動く。
相手を傷つけようとすること。

まぁ、漫画だから、生活設定とかはかなりご都合主義ではある。
が、内閣調査室とか国民があまり興味をもたない怪しげ組織同様に、あって不思議ではないかも。

管狐をペットの犬並みに可愛がる主人公(女)の背景もなるほどと妙に納得させるうえ、相変わらずのさばさばしたテンポのよさが心地よい。

シリアスとギャグと、適度に味付けしてあって、飽きさせないし、今まであちこちの分野で多出の「陰陽師もの」とは一線を引きたい。

そういえば、この作者の大昔の作品、「グリーンウッド」だって捻ったネーミングと登場人物の性格設定と、ちょっと変わっていたな、と今更思い出した。

巻1、ということで続編が出るのだろう。
期待するとともに、この魅力を最後まで持続させてくれますようにと祈っている。
「殺人者の陳列棚」読了。
犯人は意外や意外…というか、その頃にはすっかり忘れていた御仁だった。

話としては面白いし、登場人物も魅力的なのだが、犠牲になった方のご冥福を思わず祈らずにはいられないような死に方(殺され方)で随分気分が悪い思いをした小説だった。
が、この作者の著作をざっと見ると、そういう素養は多々あるらしい。
医学的な知識が豊富な方なのであろう。

いいな、と思ったくだりは、例えば始皇帝が求めていた物を目の前にしたとき、人間はどうするべきかと言う問いに、

『それが誰にでも利用できる安価なものなら、世界は人口増加で滅びるだろう。かぎられた人にしか手にできないものであれば、暴動と戦争で世界は滅びるだろう。』
『賢人が100人いれば愚者は1000人いるのだ。例えばアインシュタインやコペルニクスが200年生き延びるとしても、同じ200年を1000人の愚者が行き延びるほうが可能性は高いのだから(世界は滅びる)』
(言い換えれば、アインシュタインが200年生きて人類に有用な頭脳の使い方をしたとしても、同じ年月を100人のヒトラーが生きたとしたら、人類はどうなってしまうだろうということ)

だから、「消去せよ」というのが答えであった。こうもストレートに回答されてしまうとは。
ちょっと珍しい展開かな、と思ってしまった。

半永久的な寿命はいまだに憧れの的なのかもしれない。手塚治虫の名著「ブラックジャック」では発達した医学がソレを可能にしつつあった。が、やがて本人は「安らぎ」を、つまり「死」を求めるようになっていた。
何が人にとって幸福なのかは、その人によって一つ一つ違うだろう。

大金持ちでしたいことし放題ならば、そりゃぁ長生きしたいかもね、。
女性が「いつまでも美しく若くありたい」と言う努力も、そこから派生する感情かもしれない。
ま、永遠に美しく生きたいと本気で思っている人なんてそうざらにはいないと思うが。できるかぎり老化を遅らせたいというのは、もっと単純な感情だと思うし。
「永遠に美しく」…どっかの映画じゃないけど。怖くもあり、笑いもあり。

今日からは、叉、宮城谷氏の「香乱記」に入る。
新聞切り抜きなので、外出のお供にはできない。ちょっと寂しいけど、友人に思い切り無理をさせている(日々切り抜き作業をしてくれている)ので申し訳ないと思う読本である。

でも無理を言ってしまうほど、楽しみで楽しみで…。
「殺人者の陳列棚」を読む。
今日は休みだし、ご馳走を食べたので体力満点。
少々のことではへこたれないぞ〜と、読む。

殺人鬼が姿を現しつつあるってことで、人死にが増えて来た。加速度的に。

折角、おいしいものを食べたのに…。

気持ち悪くなってくる…。

もったいない…。

死体だらけの考古学ってのも好きではなかったのかと、今更ながら自己分析する。


京極夏彦氏の「陰摩羅鬼」を読了す。
殺人事件があって、呪だ何だと大騒ぎしたものの、終わってみれば何だかかわいそう…としか思えない。
推理小説と言うよりも、これは幻想小説とか怪奇小説とか、そっちの類ではなかろうか。

この作者の、妖怪探しも大変だろう…と思ってしまう今日この頃。

あとは文庫本を1冊残すのみとなってしまった。本に溺れた悦楽の日々も短かったなぁ…とはいえ、次の本はちゃんと目をつけているので余裕であるが。
すべからく人様に頼ってばかりで、自分ではしばらく本屋にも足を運んでいない。
もつべきものは友である。
今日は研修。

で、重たい煉瓦は止めて、「殺人者の陳列棚」を持って出ることに。

上巻が終わると踏んで上下刊もっていったが、珍しくも緊張したのか(否。隣の落ち着きのないねーちゃんのせいだ!)読みきれなかった。残念。

ねーちゃんの件は、日記に譲るとして、殺人が立て続けに発生して、被害者がどんどん増えてきて、ヒロインが危機一発というわけで…面白くなってきた。

脊髄切開は未経験で有るが、体にメスを入れるという経験だけは何度もしているので、リアル感があって気持ち悪くなったりする。
それだけでなく、傷みまで感じるような「気」がしてくる。
この本は面白いのだけど、そこのシーンだけは、ちょっと辛い。

かつて読み出して、読みきれなかった「殺人鬼」は、手術の前後の処置を経験した人間ならば、「その傷み」が「その苦しみ」が想像できてしまって、読むのはかなり辛い。

嘘だと思うかもしれないが、移動式点滴架を「ポチ」と呼び、何度も注射を射つがゆえに腫れ上がった腕を「蛇が鼠を飲んだ」といいあって笑った(笑うしかなかった)ころ、本当に、痛くて、しんどくて、辛くて、耐えられないと思った。
逆に、今思うと良く耐えたもんだなと思う。

そういうことをわかってくれと言うのではなく、だから「殺人鬼」なんかは読めない体質になってしまったと言いたいだけであるが。

手術して、痛み止めを断るFBI捜査官に「ア、イタタタ…。」と呻いてしまう。

面白いのは、この捜査官氏が過去の事件を探るその方法である。
綿密に完璧に資料をあたり、過去の情景を細部まで「想像」し、「創造」してしまうのだ。
過去の現象・事象の中に幽霊の如く入り込み、「見て」「感じて」そして、真相を「視る」
これが凄い。面白い。

やっぱり「想像する」ってすごいことなんだなぁと改めて知る。
ARCHIE,THE ARMCHAIR DETECTIVE(安楽椅子探偵)が読めてしまいました。

椅子が推理するというファンタジーと、事件を解決するという現実と、アンバランスがアンバランスに感じない面白い小説でした。

加えて、最後はなかなかはらはらものでした。

登場人物の平均年齢がいきなり上がって、さあ大変。
アクの組織(?)も出てきて、おお、大変。 

…それは兎も角。

戦中の妖しい上海で間諜(スパイといってはいけない)活動をやっていたなんて、やはり子供向けではないわ、この本は。
「海と毒薬」ばりのこともしてるしさ。

さて、
あとがきに閃くものがあったので少し。

少年少女シリーズとして、作者があげていた「少女探偵ナンシー・ドルー」。
そう。
随分昔、NHKで放送してましたよね。
そう、アメリカでちゃんとドラマになってるんです。
こういうところ、アメリカってえらいなぁと思います。(よくわからない国だが)
もっとも、私の見る限り、20歳前後の「若い女性の」探偵であって、少女?…と?マークつきですが。

私はこれと交互に放送されていた「ハーディ・ボーイズ」のほうが好きでした。

フランクとジョーの兄弟で探偵やってます。

母親はいません。(登場しません)

父親のフェントンは司法省の委託を受けたりして働く探偵です。

まあ、弟が「霊感体質」であることを除けば、普通に事件が起こって推理して、犯人を見つけて、めでたしめでたし。
時折「もしかしてお化け?」「もしかして怪奇現象?」ってのが有るぐらいです。
時折ね、時折。
まあ、まれです。

ナンシーが少女なら、こちらは少年…ってことなのでしょうか?
でも、ジョーは結婚を考えるぐらいの年齢だったし、何より事件の内容が凄くシビアで、麻薬とか誘拐とか、殺人とか有りました。
ギャングも出てきたしね。
ああ、旧ソ連からの亡命の話もあったなぁ。

これでもアメリカでは「少年少女」あるいは「少年少女向け」なんでしょうか…?
疑問です。

付け加えて、この「ハーディボーイズ」には原作があります。
読みたいんです。
ず〜っと、ず〜っと、そう思い続けてます。
10年ぐらい前かに出たというので本屋に尋ねたら「絶版」といわれてしまいました。
だから、相変わらず読んだことがありません。
こんなにずっと思い続けているのにさ。

相性悪いのかな?
NHKも再放送してくれたらどうなんだよぅ、とついつい絡みます。

読んだ後で、そんなこんなをあれこれ考えて、なつかしい気持ちにさせてくれた一冊でした。
小学生が主人公(で良いんだよね。まさか椅子が主人公って言わないよね)なので、もっと優しいかと思いきや、結構読み応えあり。

もっとも、小学生が主人公なので、事件は彼を中心に、ごくごく日常のものが取り沙汰される。

今のところ殺人事件も出そうにないから、本当に年齢層も幅広く、安心して読める本かな。

推理の組み立て方も、ホームズ張り。
つまり、見えるものから推理する。
観察がものを言う。
好きなタイプです。

…そういうことです。

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