どこから引っ張りだせばいいのやら…ほんに、使いずらいレビューである。
何とか直してください、ダイアリーノートさん。
せめて旧態レベルぐらいには。

さて。
警察は不祥事やイメージ悪化を防ぐため、特別チームを編成した。
いまや大人が見て楽しむ戦隊モノ、それに似た組織を作るのだ。

"ボス"は例の、70〜80年代にパトカーが宙を舞い派手に吹っ飛ぶ迫力の映像を流していたドラマの"ボス"(笑)
しぐさも見てくれもボス。
わかる人にはわかる、ボスだ。(懐かしいなぁ〜)

そしてメンバーは。
ソルジャーブルー;銃マニア(おたく)
デジタルブラック;パソコンおたく
キューティイエロー;童顔の女好き
(以上男性陣)
ビューティパープル;同人誌書き手、分野はBL
バージンホワイト;潔癖症の格闘技おたく
(女性は二人)
とあまり冴えた命名ではないけれどね。
みな、現役の警察官なのである。
そして、広報の最先端を行くわけであるから、各方面向けに受けるように見目好い人員を集めているわけである。
性格と趣味はべつとして。

警察のイメージアップに組織されたチームだが、ほとんどイロモノのテレビヒーローみたいな扱い。
個々人が自分の趣味を追求する本格派色ものみたいなものだから、それは仕方がないかもしれないが。

妖しいオタクが望遠レンズをくっつけたカメラでおっかけをするわ、警察内部からですら失笑をかうわ…まあ当たり前だが。
それでも彼らはくじけない。

いやいや、というかわけわからんままに編入された職場だけど、いつしかわけわからん連帯感も生まれたし、逆恨みしている変態ストーカー男の逮捕にも一致団結して立ち向かうのだ!(笑)

大人なニュアンスを含みながら、全編大爆笑間違いなしで一気読み。
時代を読み切った作者と作品だなぁと感心する。

市民に愛される警察を。
この言葉に沿うように、努力する警察組織は現実にも結構ある。
んんん〜?
これってもしかして運命の出会いってやつ?

そういう人物が出てきました。
キリスト教に侵食されつつあるヴァイキング(笑)
駄目です。
骨抜きになります。
先が見えております。

まぁ、それはいいとして。

ウエールズの人たちは笑えます。
それも生き延びるための方便。
処世術って奴でしょうが。
弱い国ほど交渉術がうまい、というのはどうやら本当のようです。
いよいよヴァイキング、つうかデーン人の英国侵攻。
ロンドンもその戦いにさらされようとしている…。

砦並みに防御された橋…ロンドンだし…橋…ロンドン橋♪
と貧しい発想をしながら、ヴァイキングってば…戦うことしか頭にないんかい!といまさらながらの突っ込みを入れてみる。

いかに死ぬか?
そればかり考えていたら、人生面白くないと思うんだけどなーと、誘惑の多い現代に生きる私のたわごとである。

昔はもっと人も人生も、シンプルだったに違いない。
シンプルに殺されちゃたまらんけど。

英国。
そしてデーン人。
ウエールズはまた別物。

歴史という織物の複雑な縦糸と横糸がちらほらと、ほつれ目から見えるひとときである。

おおーっと、クジラ!
鯨食べてるねぇ。
当たり前だよね。
他に優良タンパク質、ないもんねぇ。

しかし、デーン人はデンマーク…。
今のデンマークとヴァイキングは違うとわかっていても、どうしても比べてしまう。
あまりにも…イメージ違いすぎや。
一気読みをしてしまったので、二巻です。

主人公の執念がどこから発しているのか、それが分かりました。
戦うこと。
戦士として死ぬこと。
それしかない(らしい)ヴァイキングに、彼の死はどう映ったのか、そして主人公の思いはどう影響してくるのか。

今はまだ、戦うことだけなので考える余裕がないでしょうが。
若い、ということもあるが。

真の戦士には武器は要らない。

含蓄のある言葉だ。

狂戦士のきのこ…バーサクやね、とか要らん突っ込みをする私であった。(つい…)
友人からのレンタル品です。
だいたいSAGAという言葉自体が北欧由来のも…だったんじゃないかな?

ユグドラジルの大樹。
天を往くヴァルキュリア。

北欧神話はヴァイキングの神話でもある…と思う。

ヴァイキングの漫画、というのは珍しい。
映画では有名なものもあるけれど、日本人には…親しみのない分野ではないだろうか。

ヴァイキングには、特に英国は随分ひどい目にあったけれど、ヨーロッパ各地は押し並べてひどい目に会っている。
海岸線の町や村だけではない。
結構内陸にまで入り込んで略奪を繰り返したから、村には石造りのでっかい塔があって、ヴァイキングが来るたび村人全員がそこに逃げ込んだという話もある。

のちの時代に地中海を荒らしまわったサラセン海賊というのがいて、地中海に面する町や村には海賊除けの城壁やひみつお逃げ道・洞窟などが存在するのだが、それと似たようなものだ。
結局ヨーロッパというところは、たくさんの民族が陸続きで生きているのでカオスのごとき血で血を洗う民族闘争・殺戮・勢力争いが起こるのだろう。

…で、出来上がったのが現在のヨーロッパ民族というやつだ。
そこから派生したアメリカやカナダも同じで、血なまぐささを理性で抑えようとするからやたらと理屈っぽかったり、キリストやマホメットなどの一神教で力強く抑えつけるしかない、という事情をわれらは考慮してやらねばならない。

ところで、この第一巻には、コロンブスより遥かに早く新大陸を発見したレイフさんが出てくる。
銅像とは…そして歴史書にかかれるようには格好良くはないけど、まあいい。

ヴァイキングが如何なる理屈で、いかなる彼らの流儀(決して正義などではない)で戦いに明け暮れたのか、その幕開けの第一巻。
導入はばっちりだ♪

櫂と帆で大海を乗り切った海の男たちに乾杯♪
ナポレオンの隠し札 〜ラミジ艦長物語20〜
ダドリ・ポープ 著
小牧 大介 訳

地中海(イタリア沿岸)…地中海は3回目だ
フリゲート艦 カリプソ号

ニコラス・ラミジ、30歳の誕生日まであと数日…

エイトキン
ケントン
ヒル(新顔;転出したワグスタッフのかわり)
マーチン

年を取ったなーという感じでしょうか。
最初の登場ってたしか21歳ぐらいじゃなかったかな?

海峡で別れたサラー夫人の行くへもわからないのに、イタリアのとある都市に大物英国人たちが幽閉されているらしいという極秘情報を得て、ラミジは捕虜の救出に向かう。
…というのも。

アミアンの和約でほいほいとフィレンツエあたりに遊びに行った呑気な英国貴族、提督、将軍エトセトラ…人質として価値の高い人々が、ナポレオンの切り札として所在を明らかにされないまま名前の伏せられたままどこかに幽閉されているとわかったからだ。

ラミジお得意の詐欺商法、もとえ奇襲戦法で死者を出さずに救出するが、よくよく話を聞いてみれば、捕虜はふた手にわけられて、あと半分、しかも女性を中心にどこかへとらわれているという。

囚われの奥方たちの件は命令外としてこのままジブラルタルへ戻るか?
それとも折角助け出した人々を死に直面させるという危険を冒しても救出に向かうか?

最後の最後にサプライズ!
よかったねぇ…ラミジ。

それにしてもトスカナ、ボルテラのあたりをうろうろしているが、結局ジアナは見つからない…。
消息すらつかめない…。

みなほとんど「死んだ」と思っているしな…(笑)
あんまりだ。

ところで、一介のフリゲート艦に複数の提督や複数の将軍や侯爵、伯爵などがぞろぞろ集合する図、というのも珍しく面白かった。
それでもあくまでも国王陛下に任命された艦長が一番偉いわけです。
狂気の目撃者 〜ラミジ艦長物語19〜
ダドリ・ポープ 著
小牧 大介 訳

1803年
カリブ海から本国へ向かう途中
フリゲート艦 カリプソ号

悪魔島に流刑になったフランス王党派を救いだし、カリブ海のバルバドス島へ向かったラミジ。
鎮守府長官テューチンには敵のフリゲート艦2隻というお土産を持ってきてやったにも関わらず、72隻もの船団の護衛任務を押し付けられる。
しかも、捕獲した2隻の船、ラ・ロビュスト号とレスポアール号を加えた3隻で。

挙句、本国からの手紙で、海峡で別れた妻・サラーの乗った船が行方不明であると知り、意気消沈するラミジ。(新婚旅行の途中で別れたのだから当然である)

ただ唯一の救いは、船団のなかにあのヨークが、若い船主エドワード・ヨークが、美しい妹アレクシスとともに存在することか。(ほらほら、一人の女の影にはまた一人の女が潜むという、例のアレだ)

そして英本国への順調な航海の途中(珍しくも船団の船長たちはあまり手間をかけさせなかったのだ)(笑)、出会った英国のフリゲート艦に、カリプソ号はまさかの片舷斉射を受ける。

英国艦に見せかけて実はフランス艦か?!
田舎の牧師にしか見えない黒衣の人物は本当にシャーリー艦長なのか?
彼が指揮するフリゲート艦・ジェーソン号はいったいどうしてしまったのだ?

口をつぐむ士官たち。
拗ねたもの言いの航海長。
びくびくしている乗組員。

その答えは英国本土にあった。

すなわち。
帰還したラミジを待っていたのは、軍法会議であった。
しかもあのゴタード下級提督が議長を務めるという(しつこい男だなぁ…(笑))

なにゆえにラミジは軍法会議にかけられねばならないのか?
最後の1/3は軍法会議でのやりとりとなる。

ラミジ艦長物語といえば政治的な問題で海軍内に強力な敵を持つラミジがいかに罠(=軍法会議)を切り抜けるか、というのが物語初期の見どころであった。
それがネルソン提督の登場などでしばらく表に出てこなかったのが、ここにきて、出たわけである。
ああ、久しぶりだね、ゴタード提督、と感慨にふけるのも、まぁ今のラミジをどうこうするのは難しかろうという読者の読み(あるいは物語傾向への慣れ)もあるからだろう。

彼らラミジの強大な敵も、これで息の根を止められた感がある。
おじさん大量出演本、下巻(笑)

今日手に入れて、あっという間に読んでしまいました…ああ、どのページを繰ってもおじさんがみっちり詰まっている(作者言)
でも面白いのだから構わない。

なかなかシビアな展開を見せるのは、今回は敵地に(知らないうちに)侵入しちゃったんだから仕方がないといえば仕方がない。

ラストも仕方がないのかもしれないけど…あんまりだよぅ、という気がしないでもない。
素敵なキャラクターだったのに…おじさんだけど。

そこから人を助け出し、護衛しながら追手をかわし中立地帯へ逃げる。
それはとっても難しい。
誰が敵か味方かわからない今となっては。

こいつがあやしい!
と思っていたのが、それよりとんでもないやつが登場してきたり、意外性を衝くストーリー展開はさすがだ。
読み応えばっちりだ。

白狼エルディルは可愛いし、ドクターは働き者だし…♪
いや満足です。

因みに白狼エルディルは、登場人物紹介ではバンダル・アード=ケナード"一員"になっているのね…気がつかなかったけど。
まあ確かに一員だけど。

ご飯をわけてくれない(笑)厳しいおねーさまだけどね。
よしきた!ホー!

只今(笑いながら)読書中。

ただでさえ恋をしやすい(暇なのか?)登場人物、われらがバーディとその朋友たち。
そんな連中が"恋の季節"にぶち当たったらどうなるか?
それはもう!
手がつけられない。

警察沙汰。
叔母さん沙汰。
新しい恋に婚約解消騒ぎ。

その渦中に放り込まれたバーディを、はたしてジーヴスは助け出せるのだろうか?!
乞うご期待!

…ってとこです。
いやぁ、読ませるよねぇ。

夜行列車の女

2008年8月25日 読書
そして誰もいなくなった……

派手な終焉が待っている。
十津川警部シリーズで、ここまで派手なのは珍しいのではないかな?

事件に関係した多くの人(加害者も被害者も巻き添えも)がみな、いなくなってしまった…とは。

東京から四国、あるいは山陰に向かう(岡山で分岐する)夜行列車に乗り込んだ旅行写真家は一人の美女に出会う。
"女にだらしがない"と評判の彼は彼女に近づくが、翌朝女は絞殺死体で発見される。
第一容疑者は写真家となり、無実を訴えるが……("女にだらしがない"男性にいい教訓では?同じことを繰り返しているみたいだしなー)

二転三転。
次から次へと容疑者があらわれ、推理が追いつく暇もなく新しい被害者があらわれ、十津川警部もいいように翻弄される。

事件には一つの流れがあり、その最深部に最大の黒幕がいると気がついた時、数年にわたって暖められてきた復讐の炎が一気に燃え上がる。

やるかやられるか。
復讐は、かたき討ちは正当な好意なのか?
いまの不十分な法律(特に殺人に対して)に対する疑問を呈しつつ、物語はクライマックスへと進む。

なんか、すごい展開です。
ラストもここまで派手だとテレビ向きかな?


物語の中にちらりと出てくる道後温泉…一度行きました。
また行きたいです。
みかんの羊羹が美味しかったなー。
道後温泉で出たおみかんも美味しかったし♪

それよりもなによりも。
夜行列車…ではなく、寝台車!
それもトワイライトエクスプレスに乗って北海道に行きたい!
    北海道<トワイライトエクスプレス
というのが私の本音だけど。
北海道一泊で往復トワイライトエクスプレスでもいいなぁ〜と思っているのだが、誰がそんなのに付き合ってくれるだろうか?
同じく。

ブラックジャック先生も登場している。

戦後の大変な復興期、焼け野原から一からスタートした少年少女が40年後の未来に幻滅する。
いや、40年後の自分たちの姿に幻滅する。
戦争は二度と嫌だといいながら、玩具とはいえ兵器を作って金儲けをし大金持ちに成り上がったとは。

自分の体の中に侮蔑していた黒人の臓器が移植されていると知った白人至上主義者。
空襲で死んだはずの旧友や恩師に出会った生き残りの男の話。

一味違うね…ふぅ。

戦場を外から眺めていると、残酷で悲惨でむちゃくちゃでとても同じ人間がやることとは信じられないが、その輪の中に入ってしまうとそれが普通のことになる。

やらなければやられる、というだけではない。
そうするのが普通なんだ、という意識。

だからたとえばイラク戦のアメリカの帰還兵が、平和な祖国で自分の家族相手にとんでもない信じられない暴力をふるったりするという。
自分で自分が止められないんだそうだ。

怖いよね…。
新書番だけど中身は漫画という…かなり変わった体栽の漫画本である。

手塚治虫の全集は、父の代から集めていたのが長い間持っていたけれど、何やかやで手放して今ではほとんどない。

戦争漫画、ということでテーマで集めているこの親書漫画本は、あちらこちらから引っ張ってきているので読み覚えのある漫画もいくつか入っていた。
「大将軍森へ行く」がそう。

考えさせられたのは「処刑は3時に終わった」である。
時間を引き延ばすことができる新薬をユダヤ人科学者(医者)から奪い取ったナチスの将校が、自分の処刑の瞬間に薬を服用することで逃げる時間を稼ごうとする。
わずか数秒が数時間にもなるという薬。
縄を解いて処刑場から逃げ出すには十分だ…ということだったのだが。
さてどうなるか?

意外な落とし穴。
人間が人間である理由。
そういうところを突っ込んで描く手塚漫画はやはり感慨深い。

ひすいの国(1)

2008年8月24日 読書
諏訪 緑の新作なんだけどね…

前作・諸葛孔明を主人公にして書かれた「時の地平線」もオリジナル設定にはびっくりこいた(悪い意味ではない)が、今回も…!

徐福&始皇帝。
はーそうきますか。

呂不韋はたしかに悪役だけど、ここまでド悪役、陰謀の黒幕に仕立て上げられるとは…まぁ細かいところは上品に話を替えてあるけれどね。

翡翠で白菜を作る徐福…台湾の故宮博物院にある白菜を思い出しました。
美しい、を通り越して美味しそう!という気持ちもわかる。
台湾のは、蟋蟀だったかキリギリスだったか飛蝗だったかが止まっていたように思うけれど。
表紙の背景が…なんか見たことあるなーと思いつつ。

漫画家によるマンガによる対戦後半である。

いかにも手抜きな女性漫画家の、背後からひと刺し!…の絵が稚拙なだけに怖い。
それも繰り返し繰り返す…。

ホットラインで登場した大会の総裁…日本の有力議員(笑)って…ええんかな?これ?
わかっちゃうでしょ。

話に聞いたところによると、海外の賓客をもてなすのに力士の恰好でブートキャンプをやる、という芸を披露したというあの人でしょう?
こわいですなー。

この漫画家大戦の結末は結構好き。
日本(だけ)の平和のために、日本の漫画をリアルタイムで配信し、「続きが読みたかったら攻撃しないでねー♪」でないと「漫画の配信ストップ(封鎖)で文化(的)制裁だ!」というのは…すごいよ。
すごい発想だ…。

あり得そうで凄い(笑)
いまや古い文物があるからなんて理由で爆撃対象から外してくれるようなことはないから(中近東なんて世界遺産並みのものが山ほど吹っ飛ばされたし)、いっそこっちの方があり得る、と思った。
そうなると人気漫画家を日本国中にまんべんなく配置しないとあかんけどな。

マンガに守られる国…というのも……
なにこれ!?どうした!?
…と言うぐらい息をもつかせぬ新展開。
いや、ある意味読みきりだから新展開というのはおかしいかもしれないけれど。

特におかしい、面白い。

漫画家のサイン会にかけるスタッフの心意気(笑)に触れ、そーだよねースタッフが漫画家のファンであってもおかしくないんだよねーと妙に納得してみたり。

TVに出まくって妙なブームを作る漫画家とかには、そーいやーいつ仕事しているんだこの人?と昔疑問に思ったことを思いだしたり。

…いろいろしてました。

そしてなにより漫画家によるマンガによる対戦。
これが次巻に引き継がれているのでリアルタイムで単行本を買っていたら待ち切れなかっただろうなーと。

テンポ良すぎて一気読みしちゃったよ…ああ勿体ない。
話はいよいよ佳境に!

ホムンクルスも不死身じゃないってことが…なんとなくわかってきたというか、慣れてきた(笑)というか。

それぞれがあちこちで動きだし、最後にはセントラルで集結することになるのだろうけれど、どういうおさめ方を見せてくれるのか、とても楽しみである。

オリヴィエ少将…やっぱり格好いいねぇ。
エンヴィー"さま"(笑)は賢いのか単純なのかどんくさいのかよくわからないです…

年内にあと一冊出て、それで完結と言う噂。
そうか、これもいよいよ終わるのか〜。しみじみ。
猫を主題に漫画家またはアニメーターなどが描いた漫画です。
もちろん短編だし、実力の差も(失礼ながら)ままあったりしますが…。

まあ入院の伴としては結構な本でしょう。
考えなくていいしー。
どこでも読み切りだしー。

それに合わせて病棟図書館には犬の気持ちとか猫の気持ちとかそういう雑誌が氾濫していたようだ(妹による情報)
癒し系?
悪魔島 〜ラミジ艦長物語18〜
1803年5月17日 アミアンの和約、敗れる。英仏戦争再開に。
フランスのブルターニュ〜ブレストから脱出〜カリプソ号を取り戻して南アメリカへ。

ラミジはサラーと新婚旅行中だった。
前巻で私掠船の捕虜になっていたロックリー公爵一家と出会って、一人娘のサラーといい感じになった…と思ったら、巻が変わったらいきなり新婚旅行だった。

まあいいが。
ジアナを妹と認識するようになってから、早い早い(笑)

その新婚旅行で、ラミジ一家と昔馴染みのレンヌ伯爵(フランス貴族)の旧館に止っていたら、アミアンの和約は破れてしまったと〜いきなり騎兵隊の登場である。

新婚旅行で敵の基地を偵察するのもいいけれど、そういえばジアナのことはどうしていたんだろう?と思わずにはいられない。
そうしたら話の途中で、「探したが消息がつかめなかった」と一言出てくるのだから、なんだかな…。

いつものようにまんまと逃げ出し(こういう悪運は強い)海峡艦隊に出くわし(ほんまに運が強い)、狂気の艦長からカリプソ号を取り戻し(……)政治犯として南アメリカの悪魔島に送られるレンヌ伯爵以下の人々の救出任務に"単独で"つくのだった。

うまい設定やな〜
美味しい。
実に。

平和が終わった。
戦争が再開した、という情報を持たない敵艦をだまし捕獲し、作戦に使う…ラミジの十八番である。

情報って確かに大事。
孤島の人質 〜ラミジ艦長物語17〜
1802年 アミアンの和約により、英仏戦争は一旦休戦
ニコラス・ラミジ 27歳
フリゲート艦 カリプソ号

久しぶりにまた読み始める。
実は、他に何かないかな〜とレイ・ハリスンの「ジョン・ブルの誇り」なんかを読んだりしていたのだが…。

平和になって軍艦はどんどん就役を解かれてゆく。
士官は陸上にあげられて路頭に(笑)迷い、水兵は故郷や自分の好きな所に散っててんでバラバラになる。
息切れしたナポレオンが、戦争アイテムの再収集に励む間の息抜き、とわかっていながら英国は自ら戦闘態勢の解除に努めるのであった。

阿呆である。
とは言わないが。
ラミジや父・ブレージー伯爵はそう思っている。
おまけにジアナが…平和を過大評価してボルテラへ帰ると言いだし、説得に応じないまま大陸へ向けて旅立ってしまった。
なんという短慮!とむかむかしながらラミジは平時の任務、薪水補給のための無人島を調査するべく南大西洋へむけて船出した。

ところが。
平和になって困るのは国王から免状をもらって公認の海賊行為を働いている私掠船も同じである。
平和になったら、自国・敵国・第三国関係なしにとっ捕まえては売り飛ばし乗客は殺し、という非道を行っているらしい…と気がついたのは、その無人島のはずの島に捕虜の商船が何隻も係留されていたからだ。

商船の乗員乗客という人質を取られた形のラミジ。
しかしこんな状況を無視して通り過ぎるわけにはいかない。

さて、どうするか…?

ジアナとの決別がはっきりしたとたん、ロックリー公爵の令嬢・サラーとの出会いがある。
ご都合主義ではあるが(笑)ヒーローは仕方がないのか。

ジアナを崇拝するラミジの愉快な一団は、どう思ったんだろう?本当のところ。
はい。
これが最終巻。

表紙を帯のように取り巻くイラストが面白い。
ぶつぶつ凹凸があるのがまた変わっていて楽しい。

マンガのキャラクターイメージはこのイラストから取っているな、というのがよくわかる。

図書隊内の反発分子、いつのまにやら潜んだ反抗分子を一気に洗いだしたいところだ。
不利・危機を転じて自分の有利に持ってゆくのは戦法の一つ。
最終巻だから反撃に出る図書隊の姿が頼もしくも楽しい。

意外性、は推理物でもある。
一番意外だったのは、ラスト。
そうかーそうだよね、恋愛小説ではないけど、そうだよね。
まっとうな決着のつけ方だよねーと納得。

ちなみに、エプロンつけてるのかな?
教官殿は。

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