友人からのレンタル〜

ちょっと古風なタッチの小説である。
もともとは、政変で逃げ出さざるを得なかった故郷の地に埋蔵金が隠してる、と言う話を聞いた主人公・タナーが、はるばるトルコへ出かけていって…なんて話なのに、行く先々で問題を起こし、警察に追われ革命の引き金を引き軍隊と闘う羽目になり、欧州各国でお尋ねものになって…と雪達磨式に"こと"が膨れ上がってゆく。
最終的にはちゃ〜んと目的を達するのだが、それでもひとくせふたくせ…ありすぎる。
おかげで、どこまで問題を抱えて・増やして・整理整頓収集つけないまま突っ走るんだろうかこのひとは!と心配すること多々あった。

こういう書き方なんだろうなぁ。
新鮮だった。

眠らない、というのは、朝鮮戦争で頭に銃弾を受け、寝られなくなってしまったという…。

疲れないとはいえ、なんだか嫌だな、それ。
情報整理とか、どうするんだろ?
時間は余りそうだが…自分だけなられないのはなんか口惜しいやんか。

ISBN:4488268021 文庫 阿部 里美 東京創元社 2007/06 ¥798
この手のノンフィクションを色々読んでいるけれど、日本人が日本人向けに書いたものらしく、とっても判りやすい。

が、まあ臨場感と迫力には欠ける。
(アンナ・ポリトコフスカヤとかリトビネンコに比べるとだが)

たとえば、
リトビネンコ氏によれば、政敵とくに野党政治家の多くが特務機関に抹殺された。
これは日本人ならば、民主党の小沢一郎代表、共産党の志位和夫委員長、社民党の福島みずほ党首、国民新党の亀井静香代表代行などといった、有力野党政治家が軒並み殺されているようなものだ
 
すべてのテレビ局と朝日、毎日、読売、日経、産経の全国が政権の直接支配下に置かれ、北海道新聞、中日(東京)新聞、西日本新聞などのブロック紙までもが、権力に支配されているような状態だ。テレビ局なら、NHK,TBS,テレビ朝日そして、日本テレビ、フジテレビあたりまで政権に近い人物が支配権をもつか、実質国営のような状態である
 
真実を報道する人びとに対しプーチン大統領は、「ジャーナリストは敵である」と明言したことがある。

同時に、
そしてそれを容認する社会全体の空気こそが深刻なのだ。
 
そして何より怖いのが、日本の風潮がそのロシアに似ている、ということ。
著者にそういわれれば…と考えた。
確かに、世間は、日本人は、政治や選挙や社会や世界のことに無関心に、鈍感になってきているようだ。
自分さえ良ければ、と言うのではないだろう。
何を言ってもしても駄目なんじゃないかな、と失望を通り越して絶望に近いところまで言っているのではないだろうか?
これではロシアの二の舞…というか、怖い状態である。

国民はバカがいい、とどこかの政治家なら言いそうだが、バカになってはいけないのだ。

ISBN:4874983901 単行本 林 克明 高文研 2007/09 ¥1,260  
ドイルの短編集。
さすが!と思う、いかにも彼らしい短編が納まっていて、とっても面白い一冊だった。
友人からのレンタル本で、勿論、"別荘用"(笑)

不可思議なことが起こる(神秘現象)、それに絡んでの事件、ということで、はっきり言って科学的ではないし論理的ではない。だからこそ!
面白いってこと。
潤いがあるってものだ。

小説も理論と理屈だけでがちがちになったら、面白味がなくなるもんね。

エジプトのミイラがらみの殺人未遂事件 「競売ナンバー249」

何千年を生きる男が望むのは死ぬこと 「トトの指輪」

山奥にこんな狂人が住んでいたら怖いよなぁ 「血の石の秘儀」

死後、自分の手を捜して毎夜現れる(そして相手をたたき起こ
す…迷惑だなぁ)幽霊 「茶色い手」

呪われた男の恐怖と異常行動 「クルンバーの謎」

以上5編を収録。


ISBN:4488101127 文庫 西崎 憲 東京創元社 2007/05 ¥756
なにがって!
パパですよ。

パパがいい味出してますよねぇ!
あ、パパって、キャロル父ではありませんぞ。
「恥ずかしいことを書いてやる」の父、ユーマのほうです。

ええ相方、もとえ旦那やなぁ。
素敵な家庭(笑)
いいなぁ…

クリスの話はシビアすぎて可哀想。
殺し屋のにーちゃんは…う〜ん、割りにありそうな話かな?
ラクウェルねーちゃんはスーピィ君・命♪がよくわかってなにより…(笑)


ISBN:482911469X 文庫 榊 一郎 富士見書房 2002/10 ¥546
本編最終巻。
見事に大々円…なんだけど、ふつーの終わり方だったら面白くはないわよねぇ。

そう思うとこれはすごい。
よく最後まで騙してくれました!という感じでありました。

最後の刺客。
それもすごいし…でも、やっぱりおかしいよ、王族って。
精神的バランスが取れてないし。

その後、どうする気か?
と思ったが、成る程、そうきますか。
確かにそうするしかないわな、とおもいつつ最後までしっかり読まされました。

いや〜面白かったです♪

……で、あの子はどこの子?
というかどっちの?

というか、いろいろいろいろ想像してしまうんですが(笑)

ISBN:4829115629 文庫 榊 一郎 富士見書房 2003/10 ¥588
王都は叛乱騒ぎで大混乱。

王族・貴族は亡命へ。

実の母親・エルマイアとの再会を果すもそれは別れの時でもありる。
それにしても。
いかにたおした前政権の王族とは言え、無茶苦茶しますな〜。
なにか取引に使えるかも?とか考えなかったのかなぁ。

それとも、側室(愛妾)いっぱいもっている王様だから、王妃にその価値はないと思われたのかな?
それそれで悲惨だ。


ISBN:4829115394 文庫 榊 一郎 富士見書房 2003/07 ¥546
要塞(戦艦?)からほっぽり出されてしまったパシフィカはお約束どおり記憶喪失になってしまい……。

それでも逞しくパシフィカらしく生きてゆくところがすごい。
人間の本質ってモノは記憶を失ったぐらいでは消されないんだな。

もと必殺の仕事人(笑)フューレ。
彼も…苦労するのだった。

レオポルドも大人になって再会。
だけどこの人のイメージがどうにも固定しない私であった。(悪いけどイラストとは誤差があるのだ)



ISBN:4829115149 文庫 榊 一郎 富士見書房 2003/04 ¥546
私が何に期待したかというと…表紙と口絵に大々的に出張っている<ゼフィリス>ではない。
<どっかうらぶれた狼犬>である。

これがシャノンを指すことは一目瞭然なので、どういう出し方をしているのか、とってもわくわくしてしまった。

ああなのに…!
ちょっとしか出ないのね。
心象風景じゃ仕方がないけど。

もっと突っ込んで、活躍して欲しかったなァ。



ISBN:4829114401 文庫 榊 一郎 富士見書房 2002/06 ¥546
いや〜。
そりゃ海豚もシャチも知能が高いのは認めますが…途中から「まさか?」とおもったらその「まさか」であった。

すごいね、この作者は。
結末の付け方はシビアだが、そこまでやらないと、勝気なプリンセスは確かに動かないかも。

条件次第の敵味方、というのもあまっちょろくなくて宜しい。



ISBN:4829113855 文庫 榊 一郎 富士見書房 2001/10 ¥588
ああ〜!
パシフィカに紐ネクタイを結ばれながら、ぼけ〜としたシャノンの表情がすきなのに、これも出ないのか!
残念である。

この話のハンター(殺し屋)…あまりにもマニアックすぎてこわい。

変身〜!ってとこは、古の金曜日夕方5時台の特撮シリーズ(或いはアニメーションでも可)を髣髴させるものがあったが。


ISBN:4829113650 文庫 榊 一郎 富士見書房 2001/07 ¥546
何がいいって、<赤目の魔女>(笑)こと、母上・キャロルとその夫(実はちょっとファン)ユーマがちらりと登場しているのがいいですな。

兄・シャノンと妹・パシフィカのなれそめ…もとえ、出会い。
そうでしょそうでしょ。
犬でも猫でも、後から来た奴に先にいる奴は警戒心と嫉妬心を燃やすもの。

思わぬ赤ん坊を拾ったが為に巻き込まれたお家騒動…だけど、ラストの落ち(赤ん坊が実は…)も「そこまでやるのか」と感心。

それにしても、魔術ってこわいですね〜。
ラクウェルねーさんののほほんさは、自動的にブレーカーが上がっているのかもしれない。
そう思うひと時であった。

ISBN:4829113243 文庫 榊 一郎 富士見書房 2001/01 ¥546
前作のシビアさに反し、その分弾けたんじゃないのか?と思える一冊であった。

劇中人物になりき…れない、人々、いや、一人かな?
旅は何かと物入りなんです。
守護者ってのはそっちの面倒も見なくちゃいけないんだよね。
おつかれさま。

ずっこけ殺し屋兄弟がいい味を出していました。

ISBN:4829113065 文庫 榊 一郎 富士見書房 2000/10 ¥546
うう〜画像なしかぁ。
ちょっと悲しい。

話の内容もちょっと悲しい〜シビアだし。
お笑いオンリーではやっていけないのが、この世界。

人は出生を選べないから、それが<世界を破滅に導く存在・廃棄王女>だとうと、そうと知っても彼女を守ろうとする<守護者>だとうろ<秩序守護者>であろうとも。

スィンの存在は、大河の中の一滴の哀しみ、かな。

ISBN:4829129611 文庫 榊 一郎 富士見書房 2000/04 ¥546
アレックス・カー氏は絶望している。

日本の現状・日本の未来に。
その絶望がすでにもう7年も前の話……。

今の日本が"考え直して"美しくなったか?といえば、恥ずかしくていえないよね。

三国志〈第5巻〉

2007年11月4日 読書
最新刊をもっていったつもりで、去年刊行の本をもって行ったらしい。
しかも読み直して、既に一度読んでいる、という事に気がつかない辺り……

情けなや。

孫策にーちゃん、死亡、曹操の一人勝ち、の巻。


ISBN:4163253300 単行本 宮城谷 昌光 文藝春秋 2006/09 ¥1,700
オランダだけをここまで探索する人も珍しいんだろうなぁ。

番地制度がなかったころ、この家は何屋さん、看板代わりに、家の正面の壁に絵をくっつけていたんだそうだ。
それが本の表紙にあるような"ゲーブルストーン"というもの。
これを求めてオランダ中を歩き回った記録がこの一冊に纏められている。

家の改築とか、日本に比べればヨーロッパは制限もきついしかなり古いものも残っているほうだろうけれど、それでもこのゲーブルストーンはどんどん減っているそうだ。

どんどんホンモノの町家が減ってマンションと高層ビルが幅を利かせてしまっている京都に住んでいて、他人事を言っている場合ではないけれど、やはり淋しいね。


ISBN:4331507149 単行本 林 丈二 廣済堂出版 2000/02 ¥2,100
路上観察者のパリ日記。
へぇ〜こんなものがあるのか、と目を開かされることが多い、というよりも、目からうろこがぼたぼたと際限なく落ちている感じだ。

こういう目で、都市を町を見ていったら面白いだろうなぁとほんまに思う。

これだけではわからないね、多分。
なにが、とは言いにくいんだけど、只今現在、私の琴線に触れまくっているのが著者。

とにかく面白いのだ!(としかいいようが…)(笑)

ISBN:4309016472 単行本 林 丈二 河出書房新社 2004/07/14 ¥1,890
これまた病院の売店(生協)で……見つけた、ちょっと変わった本。
魚へンの漢字といえば、魚の名前に決まっているが(想像上のものもあるが)その理由まで追求している。

例えば烏賊。
死んだ振りして波間に漂い、狙って降りてきたカラスを取って食った…という、まったくの嘘話が名前の理由なんだと。

烏賊にはひともじで書く漢字もあるのだけど、一般的にはこっちを使う。
使うたびにこの嘘・逸話を思い出しそうだ。

ヒラメは魚へんに平と書く。
平だから…は判る。

では、カレイは?
鰈とかく。
旁の意味は、なんと、薄っぺらいということ! 
なんだかな〜(笑)

とまぁ、全編こんな調子。

ISBN:4101160619 文庫 江戸家 魚八 新潮社 2004/08 ¥460
一部内容が「地中海」とダブっているので、今なら(今限定!)判りやすい。

おおよそキリスト教では修道院はひとつのものとして存在し手北と思ったんだけど、どうもそうではないらしい。

司祭と言うものが中世まで、貴族の次男坊とか三男坊の職種で、しっかり妻帯し主食に溺れ、世俗の権益をぎらぎらと狙っていた…とは。
いや、厳格な修道院の中で、たま〜にそういう"生臭坊主"が存在するんだと思っていたわけだよ、私は。

ところが、あくまでも清貧をモットーとし、苦行に生きる修道院の修道士と、貴族階級が締めていた司祭とか修道院長とかはまったくベツモノだったという。

修道士と修道院長はこれまた違うのか?と問われればその通りm違う。
なぜなら、修道院長はその土地の権力者(王や貴族)に任命権があったからだ。
でもって、せっせと欲の命ずるままの生活をしていたらしい。

その司祭、修道院長。修道士が一体化したのがやはり中世のことで、騎士たち、戦場では強く逞しい騎士たちが、精神面では救われていなかったため。
ノストラダムスではないが、世の滅び、という予言にびくびく怯えて、救うわれることを心の底では願って暮らしていた。
それを「助けてあげましょう、その代わり…」と、修道院長の任命権など干渉を排除しようとした修道院に対し、
「ならば、その代わり…」と遺族達は、修道院に属するものは(キリストに仕えるものは)生臭を放棄するように迫ったわけである。
つまり修道士は修道士らしく生活せいと、そういうわけである。

こうして、互いに交換条件を出したわけであるな。

また、言うことを聞かないのなら、修道院側には「破門」という黄門様の印籠があったわけである。

そうなると、貴族(世俗)側としては、こんどは「救い」を実践するものが必要になる。
一族の中から修道士を出すとか、キリストに仕えるものを選出して、一族を代表してお祈りをしてもらいましょうと……
オリンピックかいな。

なんだか、都合のよい話だけど、ほんまに怖かったンやナー、というのは判る。

病気(ペスト)とか、自然災害とか。
どこにもここにも神さまがいて、何が起こってもまあしかたがないかいなーというアニミズムではなくなっているから、余計にそうなのかもしれない。

実は、現在まだ途中。
ほかに並行して読み始めた本があるので、まだもうちょっとかかりそう〜。

ISBN:4061492519 新書 朝倉 文市 講談社 1995/05 ¥714
全大家最強伝説の再確認(笑)と、大家さんの母上(つまり、最強である前大家の奥方ということである)の初登場篇。

メリハリがあって、やっぱり面白いねー。
笑える。

病院にはぴったり!

ISBN:4758053111 コミック 宮本 福助 一迅社 2007/10/25 ¥580

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