思うに…この人たちの言葉は笑える。
人を攻撃して笑いをとるのではなくて…う〜ん、なんていうのか、厭味が無い。

そりゃま、衝撃的な発言もあるけどね。
そんなのはたいしたこっちゃない。
表面的な傷だし。

人の内面を、心を傷つけているようには思えないのがいい。

ボケと突っ込みの漫才かとおもったら、その言葉の端々がきちんと意味を踏んでいるらしい…のはほんま?(笑)
こじつけちゃううか?
と笑っちゃうけどね。

笑いの中で日本史の真相を探る。
新しい日本史!
てなわけで、これを読んで日本史を勉強する、できると思うのは早計というもの。
入門本にはならないだろう。

日本史を一応でも知っているから笑えるんだよ、これは。
知的笑い。
所謂エイプリルフールの笑い、というヤツね。

知らなかったらなにが面白いか判らない。
半分も判らない。
物事をポンっと目の前に出されて、そのものの見た目の面白さでしか笑えない。
そのものの、裏というか内面を垣間見た人ならば、或いはいつも背後から見ていてそれが正面だと信じてきた人なら、「えっ?」と声を上げ、ぽんっと膝を叩いて笑うかも。

逆にそういうことを知らずにこれだけ読むと、大誤解を招くかもしれない。
解説はしてあるけどね…そこまで読むかな?

<登場人物一覧>

◇秀吉
◇ヤマトタケル
◇平賀源内
◇吉田茂…戦後の人を検証するとはすごい勇気…!歴史学でも近い歴史は避けるのに〜
◇松尾芭蕉…門人=パトロン、成る程!確かに!
◇天草四郎
◇義経…源氏名の起源の説明には目からうろこが落ちた!
「源氏物語」54帖の巻名に基づいた称号を、宮中女官が賜る慣習が有ったらしいのだが、それが源氏名の始まり。
 宮中女官 ⇒ 大名・名家の奥女中に波及 ⇒江戸時代になって遊女の名乗り名になる。したがって源氏物語に無い名前も出てくる(そりゃ、数が足りないでしょう) ⇒ やがて、本名以外に名乗る名前のことを総称して『源氏名』というようになってしまったー!
そりゃすごいわ(笑)

◇空海
◇千利休
◇聖徳太子
◇紫式部
◇坂本龍馬


ISBN:4344406478 文庫 爆笑問題 幻冬舎 2005/04 ¥520
だからどうして……

病院なのにこんなおいしそうな漫画ばっかり……

接客とか、気配りとか。
商売人だけではなくて、一般でも見習えるところは一杯あると思います。

でもその前に…お寿司がたべたーい!
病院じゃ目の毒ー!

と言いたい。

親子で寿司店をきりもりする若大将。
ライバル多し!
お魚多し!(?)

さとう 輝 著
日本文芸社
500円
「美味しんぼ」が100巻を越えるなら、こちらの単行本は150巻を越えているらしい……すごい。

実は私は、これもまともに読んだことは無いが、噂に名高い超連載漫画として大体は承知しているつもりであった…。

が。
両さんのおじいさんが起業家(発明家)だとか、知らんかったよー。
やたら金持ちのぼんぼんでブランド仕立ての制服着てくる若いおまわりさんがいることぐらいしか知らなかったよー。

体力だけが武器で乗り切る"勢い"警察官。
でもそれなりに考えている、ということがワカリマシタ。はい。

こりゃ笑えるわ。

秋本 治  著
2008年
300円
これまた今回、病院で見つけた漫画。

小さな雑誌である。
厚さ3センチぐらい、かな。

なぜか食事制限が掛かる病棟で、こういう食べ物の漫画が多いのだが…何故だろう?

悪い夢を見るような気がするんだけど。

久々に読んだら、奥さんとのあいだには双子の男女の子供がいたりする!
おお〜長いこと読んでなかったんだな(感慨)

相変わらずおとっちゃんとは喧嘩が続いているようだが、冷戦ではなく熱い戦いになっているのが気がついた点か。

単行本は100巻を越えているようで……すごいよね。
よくそれだけ描く事があるもんだ、と食にもふか〜い奥行きを感じるのであった。

花咲アキラ 著
2007年10月24日 小学館
テレビでおなじみのディアゴスティーニ♪

の、新刊である。
うちの妹が第一巻を買ったのは、「作りたいケーキがあったから」だそうで、これからも「あれば」買うのだそうだ。

予定は100冊(本気か?!)であるが、途中で終わるかも…と、この手の雑誌は最期まで行かない(売れない)のを前提として作られているという。

一体どこで利益を取っているのかな?
謎だ。

とりあえず。
便乗して作ってもらって食べさせてもらおうと、虎視眈々狙っているわけですね。
文語体だった……

レビュー出えへんし。
と思ったら、出版年は昭和15(1940)年じゃぁ仕方が無いか。
文語体も。

文学論は数学のように万国共通の思いでは語れない。
つまり思考とか思想とか、アといえばウンというようなものは、数字であればこそ数式で有ればこそ"言葉なんか要らない"が通じる。
文学は違う、と。

日本人は所詮日本という環境に育ったのだから、英国人がミルを理解するレベルまで理解するのはとっても難しい。
その域に達するのは艱難辛苦の果てである。
ちょっと読んだぐらいで"判った"というのはみっともない恥ずかしいことである。
人間には民族のバックボーン、土壌とか言うものが影響してくるのだから。(まさしく"お里が知れる"のだ)

…というようなことを最初に仰られている。
確かにね。
生活環境も宗教も歴史も言葉も…なにからなにまで我々を創り上げる要素にならないものは無い。
だから"理解できない"ことも出てくる。
理解した、と思っても、それはうわべだったりする。

傲慢になってはイカンなー。
謙虚にならんとなー。
などと、本来著者が述べようとしているのとは方向の逸れたところで感心している私である。

東京研究社 刊
¥2.50 ←この小数点…もしかして、2円50銭?!
もう買わない、と半分ぐらいは決めていたのに、また買った。毛糸と毛糸製品の市場調査に行ったのが敗因か。

その代わり、かわいいカーディガンを見つけたので、その売値(9千円前後)より安い値段で作ってみよう!と意欲だけはバッチリだ。
編み方は大体見てきたのであとは適当に…かぎ針だしなんとかなるのではなかろうか、と甘い目測をもっている私だった。

アンティークモチーフ。
その言葉に魅かれたんだな、きっとね。
薔薇とかマーガレットとか、どうせモチーフなので、どのように繋げて何を作るかは自分次第。
等身大の見本図つきなので、まめに比較検討していろいろ調整も効きそうだ。

そのせいか?
小さい本の癖にいいお値段なのが玉に瑕。


ISBN:4579107640 単行本(ソフトカバー) 文化出版局 文化出版局 1998/12 ¥1,470
さほど興味は無かったが、本屋には沢山平積みしてあったので、あるのは知っていた。

妹が…知っていた。
地元の新聞社が自棄に力を入れて宣伝していると。

なんやろぅ?
と思ったら、製作は地元のテレビ局、株式会社京都放送。
だから、どうしても京都の話に偏りますが、ご勘弁を♪
なんて書いてある。

京都放送局、とは、20年ぐらい前に潰れかけたローカルテレビ局だ。
別名、KBS京都という。
京都のど真ん中に本社がある。
つまり、御所の西隣。
ええ場所ですわ…。

旧暦、というのは太陽暦に対して使われる太陰暦。
その辻褄を合わせるための季節の決まりごと。
一年を24に分けた、その24節気。
紙をめくって日を送るだけの数字の行列とは違う、その季節に合わせた趣在ることば。
その意味と味わい。

例えば立春、例えば夏至、処暑や寒露なんてのもある。
ちょっと物知り。
ちょっと風流。
そんな気持ちになれるかと存じます。

つまり。
24節気にはどんなものがあって、その言葉の意味はこうこうで、この季節には各地で(特に京都で!)こんな季節行事が御座います、ということを、シンプルかつ面白げにまとめた本。

そういえば、嘗て京都市内のデパートで開催された和菓子展。 (⇒ http://www.geocities.jp/sailorsladyluck/KYO.wagasimeguri.2004.html :手前味噌でスンマセン、私のサイトですわ〜 )
24節気をタイトルに美しい和菓子が並んでましたなぁ。
いかにも、という季節感たっぷりの、おいしそうな和菓子が。

ISBN:4903822958 単行本 京都放送 コトコト 2007/12 ¥1,260
ボースンさまんちで、楽しそうに語られていたこの本…なので、興味津々で入手に動いた…ら、在庫なし。
絶版…?
なんの負けるかと古本屋へ場所を変え、意外にあっさりと入手。
今途中ですが、確かに、面白いですわ。

銀幕の、とあるので、昔の映画も今の映画も偏った見方しかしていない私についてゆけるだろうか?と思ったが、なんのなんの面白い!

こういう家具はね、と超有名・超高級なイスとか写真(映像の一部分とかもある)つきで出てくる。
そもそも私は、家具とか小物を見るのも楽しいのだ。
そこで、ここではなぜその椅子を選んだのかという監督の意図、(アメリカ映画がほとんどなので)アメリカ社会の生活常識、その家具が人にどういう心象を与えるのか等々を解説されると「はぁ〜成る程!」と上質の心理学を教えてもらっているようで非常に楽しくなる。
だから、映画のほとんどを見ていなくても楽しめるわけだ。
逆に「ほぅ、そういう映画があるのかね」と興味がわく。
……しかし、LDになってません、という注釈の映画が多いねぇ。
それってDVDにもなってないような気がするよ……。

ただ、私の好きな西部劇とか(昔の)戦争映画とかでは家具のコンセプト・置かれている意味はあんまり関係なさそう……?
だって、放り投げられたり蹴飛ばされたり、銃弾で穴ぼこになったりと、ぶっ潰されるのがオチだからなぁ(笑)
J・ウェインが上陸したフランスのノルマンジー海岸で、古風なの家に入り込んだらあるだろうか?
くたびれたロココの椅子とか…?

逆に言うと、日本の歴史ものの映画は小道具にしっかりと気を配ってほしい。
高津商会とか、昔からしっかりと目利きの出来る業者が京都(支店は東京)にあるのだから。
「これが!」と指を刺すことができなくても、「なんかそぐわないよ…」と違和感を抱く感覚をもった日本人は、まだまだいると思うから。
ぺらぺらのプラスティック製や合板は見ていてそれとすぐ判って、気分がそがれること甚だしい。だますなら上手にだましてほしいと思う。

この本に出てくるアメリカ映画のように、一客百万以上するホンモノの椅子が使えないとしても。

因みに私の椅子。
私の部屋の唯一の椅子は、PCの前にある。
そう、これに座ってキーボードをカシャカシャやっている椅子である。
これを入手するのにはそれなりに手間を掛けた。
楽な椅子でなくちゃ駄目。
冬場、冷たくなく、夏場、べたべたしない。
でも、キーボードも楽に打てて、尚且つ、本を読むのにも最適、頭を持たせかける部分も当然必要。
肘置き付き。
そして安くて(当然!)(笑)軽い。

あっちでこっちで椅子に座りたおし、目的のものを探索した。

で結局、家具屋ではなく電気屋(大阪の某量販店)で買った辺りが……

ISBN:4643970723 単行本 渡辺 武信 読売新聞社 1997/10 ¥1,785
沢山あるのに…また買った(笑)
買う理由は、「これを編むぞ!」という一品に出会うから。

仕方が無い…一つの本で一作?
いやいや2〜3作品編めば元は取れるか。

自然色、その美しさにほうっと見とれる一冊である。
ほんまに綺麗やなー。
編みたいなー。
と思う。

それでも何でも超極太毛糸……バーゲンでは入手しにくい。
それが辛い。

ISBN:4277114016 大型本 雄鶏社 2007/08 ¥987
SCOTTISH TEATIME RECIPES
友人に借りました。
ようは、お菓子のレシピ本です。
スコットランド菓子……しかぁし!
ページをめくると、左のページに英文がずらずらずら〜それも小説のように文字ばかり!
右のページにはなんの関係もなさそうな、エッチングのような風景画……。

なんのヒントもなし!
出来上がり図もなし!
材料も必要量も記載なし!

話には聞いていたけれど〜(笑)

エッチングは好きだから良いけど。

想像力をフルに発揮して作ればいいのかな…?
もしかして、「こうなるはず!」「出来上がりはこう!」と思い込みと念力で作ってしまうお菓子?

スコーンやビスケットはいいとして……ケーキはどうすれば…???
チャレンジ精神旺盛な方むきですな。

ま、てきとーで、なんとかなるやろ……
番外編…といえども短編ではなく、中篇を三つという感じかな。
笑って読めるのは多分最初の一つだけ「恋愛指南」を優勝賞品として、皇城を舞台に武官がバトルを繰り広げる。

あとは黒狼にかかわる話と、紅黎深の科挙試験(といってよかったっけ?)&その奥方に関する話。
…笑えん。

登場するものとか、言葉の一つ一つとかやり取り(漫才?)は笑えても、全体として流れるものがシリアスすぎて笑えない。
余裕が感じられないのだ。

番外編だからもっと弾けてほしい、と思うのは私だけか?
ちゃんとリラックスした、笑える番外編がほしいなぁ〜。

ISBN:4044499152 文庫 雪乃 紗衣 角川書店 2007/11/01 ¥540
ようやく物語りが落ち着いてきた。と、思う。
いままでは、戦国乱世?
群雄割拠?
群国王政?
官吏封建制?

わけわからんがな〜と思えるぐらい、陰謀はあるわ、戦いはあるわ、王宮の駆引きはあるわ……そりゃ史上省みれば、それらが混然とあった時期もある。
だがしかし、それは長期には亘れない。
どこかへ、権力志向の強い方向へ進み、そして落ち着くものなのだ。
で、この物語の舞台はどうしたいわけ?
と定まらずにふらふらする腰のすわりの悪さが嫌だったのだが。

今回の結末。
摂るものは摂る。
捨てるものは捨てる。
あやふやさを取っ払い、覚悟を決め、お尻を据えたことを評価したい。
うん。
これで随分読みやすくなると思うな。

あとは不必要に蜘蛛の巣…伏線を引き過ぎないことか。
読者はうっとおしいとかややこしいとかは思っても、感動は今いちだ。
残念ながら。

なによりも、十三姫の覚悟やよし。
王様を呉れてやってもいいんじゃないの?(笑)

ISBN:4044499144 文庫 雪乃 紗衣 角川書店 2007/08/31 ¥540
十津川警部の本としては高価なほうだと思う。

そしてこの物語では、珍しく決着がつかないのだ。
犯人が確定されない。
容疑者は出てくるが…謎のまま、中途半端に終わる。

それは被害者も容疑者も、と津川警部の大学の同級生であることも影響しているのかもしれない。

会津精神「ならぬものはならぬ」というその思いを現世に持ち続け、理想の女性を求めてきた男。
その彼を中心にした仮想小説を書き、作家になろうとする男。

後者が殺され、前者が容疑者となった。

両者が残した手記が、事件の真相を語るはずだが、表と裏ほどに話が違いすぎる。
どちらが本当なのか?
悩める十津川。

真実はどちらにあるのか?
真相は?

被害者も容疑者も、ふたりの友は死して語らない。

会津精神、というのは、幕末の新撰組を辿ってゆくと行き着く一つの道でも在る。
だから、意外にその逸話は知られている…と思う。
日本人として逆賊といわれながら、明治政府においても不当な差別を受けながら歯を食いしばり、努力に努力を重ね、時代の表舞台にあって活躍した人物を出したほどだ。(例えば義和団事変の時、北京の日本大使館付き駐在武官で防禦線に活躍した人物は会津出身である)

だが自刃とは…あんまりといえばあんまり。
時代にそぐわないような気もするのだが、会津の人は未だにそんなまっすぐな気持ちの持ち主が多いということなのだろうか。

ISBN:4575007676 新書 西村 京太郎 双葉社 2008/01 ¥840
昭和9年から物語は始る。
海苔をとる漁師の家の長女として生まれた主人公・浦野すず。
彼女は成長し、呉へ嫁ぐ。
終戦まであと数年。
そんな時代であった。

兄も幼馴染も夫も、すべて軍関係の仕事をしている。
それが普通。
そんな時代。

舅・姑との同居。
口うるさい小姑。
戦時下の嫁の仕事。

……大変だけれど、幸せな、すずの小さな世界。

当時の世相を見事に描いた、珍しいのとすごいのと、知らない時代なのに何故か旅愁を感じる。
あんなに大変な時代…だったはずなのに。

この人の漫画は、本当に、心に響く。

ISBN:4575941468 コミック こうの 史代 双葉社 2008/01/12 ¥680
パブリックスクールはぜんぜんパブリック(公共)ではない。
裕福な家の子弟の為の私立のスクールである。

だが、英国は旧習を尊ぶ。
数百年前に出来上がったもの(名称)を今更変える必要は無いのだと。
それを扱う我々が、頭の中で変換して使えばいいのだと。

……なんと面妖な。

そして、寄宿生活は、食べ物も無ければ暖房も無い。
窓は開けっ放しで…よく死なないな?

それこそが頑健な身体を作るのであろうか?
先日のことである。
この季節に、京都市中を半袖のポロシャツで歩いている外国人(男性)を目撃した。あれはきっと英国人、しかもパブリックスクールで鍛えられたに違いない(笑)
だって、裕福で贅沢で消費生活を楽しむアメリカ人にはありえないし〜。

そのときの私たちの(複数であることに注目!私は寒がりだが、それだけではないのだ)服装は、複数のシャツ・セーターの上にダウンジャケット、手袋あり。

………化物ですか?
それとも皮膚が退化しているとか?

「自由と規律」
これは面白いわ。
戦後まもなくの話だけど、充分読むに耐える。
ちゃんと著者の感想も入れているが煩くなく、独りよがりでもなく、読者にこびるわけでもなく。
なにより格調高い日本語、乱れていない日本語の文章は読んでいて気持ちが良い。
ついでに英国の学生生活も詳細にリアルに見ることが出来る(だって著者自身の留学生活を語っているのだから)のが嬉しい。

これはお薦め図書になるはずだわ。
ある本の紹介で、ちょっと面白そうだったので捜した本。
ところがところが…発行年(1963年)を見れば判るとおり、絶版でありやしない。

古本屋で捜して入手したものが、1963年版(第25版改定発行)でお値段はなんと130円!
(勿論払ったお金は○倍だけど)

さあ、読もうかとページをくってみれば、いきなりぎょっと目を見張る。

旧仮名遣いとわ……(笑)
笑うしかないか。

否、読みますとも!
(よくよく読んでみれば、小泉氏による序文のみ旧仮名遣いであると判明、ほっとする)

ISBN:4004121418 新書 池田 潔 岩波書店 1963/06 ¥735
たま〜に、衝動買いが大当たりすることが在る。
これもその一つで、本屋さんの棚に何気なく一冊ぽつんと置かれていたのが目に付いた。
ぱらぱらと読んで、値段を見て、「まあいいか…」と買ったのだが。

面白い。

下(↓)の紹介の通り、著者はアメリカ人で日本に留学経験があり、アメリカと日本を行ったり来たりした結果、30数年後の今は日本の大学で先生をしている。
センセイと呼ばれるのは、赤提灯で飲み辛いので嫌だと仰る。
(京都で"センセイ"というとまた意味が違うと言うことを教えてあげたい)(笑)

つまり。
訳本じゃないのよ、これ。
自分で日本語で書かれているので、微妙なところがびしばし伝わってくるのが楽しい。
そして、日米の文化を比較する、という研究家らしく、些細なこと、身近なこと、を比較しつつ笑いつつ(ここが重要)それでいて問題提議をしているのがこの本のいいところだと思った。

比較研究…とはいえ、内容は笑えるエッセイが基本。
例えば、居酒屋が大好きな著者。
とある居酒屋の紹介記事に「オヤジ率が低いので、利用しやすい」なんて書いてあると、もう悩む。(この言い方は確かに失礼だと思う。あんたらかていずれはオジン・オバンやで〜と言いたくなるのは、私ももういい年だからだろうか。)
そして「自分は外国人だから別枠だ」とかあらぬ方向へ思考を到らした果てに、「なんでオヤジ率があってオバン率がないのか?」と憤慨する。(いや、あのね……)

変な外人、という呼称についての考察もあるにはあるが…こういうのを聞くと、我々としてはやはり「変な外人」と言うしかないのだが…どうなんだろう?
やはり怒られるのかな?(笑)

御年52歳…故に、言葉には煩い?
いえいえ年のせいではない。
文化を愛すればこそ、言葉の滅亡が気にかかるのは先生だろうとそこらのおじさんだろうと変わらぬ。

「えー加減にせえよ!」
と著者は言い。
言っているのだが、それがなんだか知らぬが厭味ではない。
そして妙な代案を示しつつ、日本だけではなくアメリカの言葉の変化・滅亡を語る。

滞日外国人(の一部であっても)が、こんな風に日本を、私たちを観て、こういう風に感じているのかなぁ?と知るのも面白い経験だ。
それを自分のために役立てない手はないと思うのだが。

ISBN:4121502604 単行本 マイク・モラスキー 中央公論新社 2007/11 ¥798
原作は友人から借りて読んだ(大分前)
これは漫画化されたもので、画風が結構好きなので買ってみた。

今、映画で賑わっている、その作品。

う〜ん。
どうかなぁ。

もともとこの漫画家さんは、ちょっとおどろおどろしいと言うか、怖いと言うか、普通じゃないというか…そういう漫画を描く人なんだけど、それが際立っている。

まだ一巻で、一番出ているのは木場のダンナ。
次点で関口クン。
京極堂は、最期の1ページのみ。

続き…どうしようかなぁ。
熱狂的なファン、というわけでもないし。

ISBN:4048541560 コミック 志水 アキ 角川書店 2007/12 ¥588
草津温泉、と聞けば関西に住む私たち(私だけか?)は、滋賀県の草津市を考えてしまうのだが、勿論違う。
東京で活躍する十津川警部どのである。
舞台は群馬県草津市。
その草津温泉での出来事だ。

京都で問題を起こして東京に逃げてきた一人の女性。
彼女が防寒に襲われた時、助けてくれたのが十津川警部だった。
その後の草津温泉での治療にも付き合い、ずるずると1週間休みを取って(!)楽しく過ごした二人。

……勿論、偽の戸津川警部の話である。

名前を利用されるのは有名人の宿命とは言え。
難儀なことでございます。
しかし、一般人と違って、警察ではその嫌疑は晴れやすい模様。
一月間事件にかかりっぱなしで休みなし、とか。
仕事柄、常に所在は報告済み、とか。(これって医者も同じことが言えると思う)

そのニセモノに関わって、二人の女性が死んでいく。
過去に遡ればもうひとりの犠牲者も。

鍵を握り且ネックになるのは、有名政財界人やタレント。
本物の十津川警部は、見事事件を解決できるのだろうか?

草津温泉の旅館、温泉、湯の花、こじゃれた喫茶店、食べ物、風土など、女性から(偽だけど)十津川警部あてのしょじょうで詳しく述べてある。
旅情を感じさせ、温泉への観光客を誘うようなそんな香りが漂う。
東のほう…とくに東で北は、行ったことがない。
行ってみたいなぁ。

草津といえば、せっせとアルバイトで生活費や遠征費用などを稼ぎながら頑張っている(サッカーの)J2のチームがあったはず。
去年、セレッソに勝って大金星(言いすぎ?)を挙げたんじゃなかったっけ?

ISBN:4198927251 文庫 西村 京太郎 徳間書店 2008/01/05 ¥620

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