例によって廻す先があるので、慌てて読む。

夕べは具合が悪く、ろくに寝られなかった。
ゆえに気紛らわしにちょこちょこっと読んではちょっと寝る、の繰り返しで明け方読みきってしまったのだが。

坂本龍馬に自分をなぞらえて「日本の洗濯」を宣言した、ちょっとイカれた犯人。

勝手に標的を選んでは「義務」と称して殺して回るという他人迷惑なヤツである。
どういう基準で選んでいるのか見当がつかないので、また、被害者同士の繋がりがないので、犯人の特定がとっても難しい。
悩める十津川警部であった。

土佐かぁ…東京からだとやはり飛行機が一番なんだね。
大学の同窓生にも高知出身の子がいたが、休みのたびに飛行機で帰省していたのを思い出す。
3日も休みがあればいそいそと帰省していたから、本当に"地方のお嬢様"だったんだと思われる。
(都会とはいえないが)こっちで誰かと遊びまわる、ということを考えない子だったんだな。

ただ、この小説では、高知から京都に出る十津川警部が利用するのは鉄道なので、関西圏は飛行機ではなさそうだが…。

そこはそれ、西村京太郎氏だし?(笑)
鉄道をださんことには話にならんか。

ISBN:4101285209 文庫 西村 京太郎 新潮社 2007/01 ¥460
しょっぱな。
いきなり「前巻までのあらすじ」で仰天させられる。
が、内容を読み進むうちにこれもこのマンガのお得意なのだ、と(いまだ半信半疑ながらも)納得することにし、見なかったことにする。

糸色望(いとしきのぞむ)
それが彼の名前。
だから…表題になっちゃうのだ。

夏目漱石「坊ちゃん」風かと思えばなんのその。

DV。
ひきこもり。
ストーカー。
帰国子女。
などなど…現代高校生が抱える悩みや お笑い を体当たりで解決(?)しようとする、なんとも熱血(笑)先生であった。

一番ウケたのは、生徒が「進路希望調査書」を書く話。
世の中には絶望しかない!
希望を持っていいのは中学生まで!
高校生ともなれば、自分の限界を知れ!

…というわけで、どんなに頑張っても絶対自分がなれないものを書けと仰る。

一見秀才風の彼には、
?東大
?京大
?一ツ橋

サッカー部の彼には、
?セリエA
?日本代表
?Jリーグ

女子A
?アイドル
?女優
?アナウンサー

   以下続く……

とまあ、小学生が書く「わたしのしょうらい」か?
と思うような内容になってしまっている。
(今時は小学生でも書かないか?)

全編このノリ。

趣味は自殺。
続きはどうしようかなー。

それこそ、悩めるところ。

ISBN:4063635821 コミック 久米田 康治 講談社 2005/09/16 ¥420 
グリコ森永事件がきっかけで描かれた企業犯罪だと、家人が教えてくれたから。
そうか。
そう思って読めばなるほどだ。

マスコミや警察の裏面。
しつこさ。執念。図々しさ。
そして欲望。

いろいろ出てきますな。
それが人間といわれれば仕方ないけれど、しんどい小説ではある。

だけどこれが流行って売れて…読まれたわけだから。
まだまだ捨てたもんじゃなかった(過去形)(笑)日本人?

とりあえず。
大企業って……大変だ。
(負け惜しみではなく)

新聞社も大変だよね。
だけど、マスコミの「報道自由」は諸刃の剣。
怖い。

以前台湾で起こった誘拐事件。
ひとつの週刊誌だかがすっぱ抜いて、それゆえに、10代の娘さんがふためと見られぬほどの暴行を受けた遺体で見つかった。
彼女の亡くなった父親が有名人だったからな。
だが、娘を失った母の怒りは誘拐犯人と同様にすっぱ抜きをしたマスコミにも向いた(当たり前だ)

特ダネが人命に勝るかどうか、なんてことを真剣に悩むのがマスコミというものだとしたら、やっぱり怖いよ。



ISBN:4620105805 単行本 高村 薫 毎日新聞社 1997/12 ¥1,785
田舎に文明を(?)もたらし客をもたらす、バイ・ザ・ブックの経営者のひとり。
それが未亡人のペネロピー・ソーントン・マクルア。

家(本屋)に住み着いた、50年前にこの場所で殺された私立探偵の霊を相手に、今日も元気で独り言……。

最近は、探偵・ジャックの生きた時代にスリップ(夢の中だけど)する技なんかも覚えました、ペネロピーです。

地元で筋金入りの大金持ちだけど、根性悪の亡夫の実家…の攻撃に、だんだん反撃する気力を持ち始めたペネロピーが微笑ましい。
それもこれも、つぎつぎ起こる(彼女には不本意な)著名作家の殺人事件…に必死で取り組むうちに培われてきたものだ。
もともと彼女の中にあったものを、幽霊探偵・ジャックが上手に(?)引き出した、その能力。
あるいは生きるための本能でもある。
なぜならば、殺人事件のたびに、彼女自身が最有力容疑者に、彼女の大事なものが最有力容疑者に、と繰り返されるからだ。
小さな町ゆえの弊害か。
あるいは無能な州警察の無能な警部の偏見がなせる業か…。

著者、アリス・キンバリーは男女(夫婦)合作のペンネームなんだと。
ああ、だから、バランスよく男女が書けているのかな?

50年前にトリップしたペネロピーが、自分の衣裳(グレーのジャケットとグレーの長いスカートのスーツ、頭には小さな帽子)をみて「ああ、これがジャックの考えている女探偵のイメージなんだ」と納得する。
そのシーンが好き。

これからが楽しみなシリーズだ。
(アメリカ本国では三作目が出ているとか。さっさと訳してほしいものだ)

ところで。
逆三角形のいかした(ちょっとやくざな)ハードボイルド探偵であるジャックを、描写の限りでは「かっこいい♪」と思えない私はどっかおかしいのか?
それとも創造力欠如?

ちなみにジャックは、本屋を離れて外出する技を無事に取得。
善哉善哉♪

ISBN:4270100745 文庫 新井 ひろみ ランダムハウス講談社 2006/12/02 ¥861

街角花だより

2007年3月18日 読書
こうの史代の最新刊…とはいえ、マンガとして出たのは最初。
作者のデビュー作だというから、ほんまのほんまに最初の作品なんだろうね。

街角の花屋さん。
決して高利益を目的にしているのではなかろう、花が好きで、花の声を聞くことが出来る(?)店長さん。
そこにアルバイトとして勤める女性達。
客として訪れる人たち。

ほんわかほわほわなストーリー。

この作者の絵って、ほんとうに絵本みたいで柔らかくて…楽しい。
シビアな人間関係とか、都会で生きる女のつらさとかずるさとかしたたかさとか、そういうものもちゃんと差し入れてはいるんだけどね。

ISBN:457594078X コミック こうの 史代 双葉社 2007/03/12 ¥760
復刻本のなかにこのタイトルを見つけて、「おっ♪」と思ったら割合高かった…。
で、そこで諦めないのが私。
きっと、古本なら安いに違いない♪

安かった。

そしてゲット。
そして、「レディ・ジョーカー」を読みつつ横目でこっちにも手を出してしまった、という次第だ。

誰だそれは?、といわれても困るけど、司馬遼太郎の作品「坂の上の雲」の主役のひとり、それが秋山真之。
大日本帝国海軍に在籍し、日本海海戦で(ロシアの)バルチック艦隊と闘った人である。
有名な電文「天気晴朗なれど波高し」を打たせた人だけど、その文章はまるまる彼が考えてものではないとか云々……。まあ、それは些細なことである。

彼が海軍武官としてアメリカに留学していた時に、米西戦争がおこり、彼はその戦争を観覧(当時は専用の船を出して外国の武官や記者を戦争見学させていたのだ。勿論命の保障はしないが。)してきた。
そのときの経験やなんやかや、それらをあわせてバルチック艦隊を迎え撃つ戦略を考えたといわれる。
そう!彼は戦略家。参謀だったのであーる。

そんな彼がどんなアメリカ時代をすごしたのか。
とっても興味深い……。

ISBN:4022591528 − 島田 謹二 朝日新聞社出版局 1975/01 ¥1,529
冗談ではなく。
私はこの小説の内容を、一片たりとも承知していない。

その名前だけは知っている。
時々、北村薫と間違えたり(友人もやったが、私もやった)したが。

1ヶ月ほど前に妹が古本屋で見つけた買い込んだ…のを、私が先に読ませてもらうこととなった。

さて。
どんな世界が展開するのか。

あ。そーか。
この著者の本自体、読んだことがなかったわ(笑)
まだ。

ISBN:4620105791 単行本 高村 薫 毎日新聞社 1997/12 ¥1,785
一言で言えば、パロディ集だ。
しかも、いままで未訳だったもの。
雑誌掲載でストップしたままのもの。
つまり、あまり人の目に触れていないものばかりを寄って訳して一冊の本にまとめられている、というある意味貴重本!

著者には、A・A・ミルン(くまのプーさん)などもいたりして…短編だけどさ。

(ファンなら)ご存知、ライヘンバッハの滝でモリアーティ教授との格闘の末、落下・行方不明になってしまったホームズ。
これが1893年12月。(最後の事件)
復活は1903年9月(空き家の冒険)
その10年間の間に、色んな人が、有名無名のあらゆる人がホームズを"私的"に"詩的"に蘇らせた。
それが昂じてパロディやまったく別のストーリーモノを生み出してしまった。

ところで。
パロディが茶化したり揶揄したりするものならば、パスティーシュはなるべくコナン・ドイルの筆致を真似て本物そっくりに書こうと大真面目にあくなき努力をしたもの…が多い、とのこと。

そうか〜、単純にパロディとひと括りにしてきたけれど、深遠な思考と想いがそこにはあったのだね。

私も一時はシャーロックホームズのクラブに入ろうかと本気で悩んだ時期もあったぐらいである。(20代の話だ)

勿論、ホームズシリーズを愛している。
だが同時に。
パロディも好き♪
大笑いしている。
これって、シャーロキアンどころか、"真面目な"シャーロックホームズファンでもない、ってことかな?

「王道篇」
「もどき篇」
にはじまり、
「語られざる事件篇」
「対決篇」
「異色篇」
と続く。

王道とは言いつつも、アントニー・バウチャーの作品なんぞは、「かわいそうに、いたいけな子供相手になにすんねんな、あんた、ホームズはん!」と言い(突っ込み)たくなるような話である。
(そして同時に「このひとは、いつものことやがな!」と裏手で払う自分がいたりするのだ)

少々
お高い本であるが…まあ、ファンだし(笑)←まだ言うか!(笑)

ISBN:4846007448 単行本 北原 尚彦 論創社 2007/01 ¥2,625
赤い風船が飛んできたんだ。
助けてくれって女性の筆跡で…

費用なら、幾ら掛かっても構わない。

…なーんて、どこの世界の話じゃ?
と思えるような探偵依頼に、若き探偵たちは食いついた。
実費+日給+成功報酬50万(一人当たり)となれば、私だって考えるかも。

だけど、そんな酔狂な人物が、いかに好人物らしいといったって、いるだろうか?
この世知辛い日本という国に?
今の社会に?

サンタクロースになって、毎年お札を配って歩いてくれるアメリカ人の誰かさんのような人間は望むべくもない国だ、ここは。

だが、探偵たちはそうは思わなかったらしい…彼らが純粋なのだろうか、私がリアリストすぎるのだろうか。
ようわからん……。

結局、どっち(被害者側も犯人側)もウソをついていた、ということで絡みついた糸が解けると単純明快な答えが見えてくる。

西村氏は、ちょっとした謎を絡ませて複雑怪奇(笑)な話にしてくれるよなぁ(笑)
年はとっても腕は衰えていないという証明だろうか、度肝を抜くようなからくりはないのだけれど、「ああ!」「なるほど!」と思うことも多々有る。

さぁて。
舞台となったのは天橋立。
京都からは特急でいける…が、その先(例えば兵庫県の城崎温泉とかね)へは非常に行きにくくなったのが近年の現状である。
天橋立までは電化されて、列車も綺麗になったりしているんだけどね……その先の第3セクターが…。

乗り換え無しでは行き辛くなってきた。
つまり、列車の本数がぐんと減ったということ。
面倒な…。
その逆で、その先に行くのなら、大阪からのほうが断然便利が良い。
それがなんか腹がたつ。
なんか、京都が田舎みたいやんかー!(田舎やけど)

天橋立には私も観光客として行ったことがあるし、小さなベンチに上ってまた覗きもやった。
こうすると、天橋立の景色が天に掛かる梯子に見える…というのだ。実は私にはよくわからんかったのだが。

この梯子の松林が、虫にやられてひどいことになっている。
これも温暖化の影響である。
本来死んでるはず、或いは冬眠している、休眠しているはず、こんなところには発生しないはずの虫が、松を食い荒らすからだ。

東北の松島もたしか、悲惨な景色になってきているのではなかったろうか?
広島の宮島は…?
ああ、あれは台風でぶっつされたんだっけか…?

ちなみに山陰方面にむかう、京都駅発の山陰線のホームは、「0番線」である。
今は観光地の名前をつけてやたら可愛らしい呼び名になっているんじゃなかったかな?
嵐山観光やトロッコ列車に乗るためにもこの路線を利用する。
だからいっつも満員なんだけど。
そこはやたら長いホームだったので、その昔は同じホームから違う方面行き(互いに反対方向に向かうから可能)の列車が発車していたぐらいなのだ…。

そういえば、一時はやった「電車でGO!」ではこの山陰線が出ていたなぁ。
去年落石事故のあった保津峡下りの舟が出る亀岡から、馬堀(トロッコ列車の始発・終点駅)を過ぎ、嵐山、円町、そして京都駅へと向かう。
特に保津峡を行くあたりの、途中の景色は極上なのだが、それどころではないゲームだった。
もう必死(笑)
大抵、時間切れ(遅延)で(乗客に)怒られるか、スピードを出したまま車止めに激突して多数負傷者を出したりしていた私である。
友人の子供に借りてやったんだった…なつかしいー。これまた腹が立つゲームだったけど!(笑)

今のJRなら、激突はダメとしても、少々遅れても怒られないだろうに……。(ちゃんとそういうソフトになっているのだろうか?)

男の人ってどうして、(あんな)列車の運転なんかに夢中になるんだろうか。
謎だ。

あ。この小説でひとつやたらと気になったのは、
自分が捜している女性(恋愛対象)には「さん」がついているのに、その女性が秘密を話したが為に巻き添えを食って殺されてしまったかわいそうな友達は呼び捨てだ……なんでだ?

ISBN:4087753735 単行本 西村 京太郎 集英社 2007/03 ¥840
田舎に戻って先祖伝来のふる〜い書店の経営を引き継ぎ(オバサンと共同経営だけど)、なんとか経営を立て直そう!
そう決意した未亡人・ペネロピー。
自殺した夫の親戚(特に姑と義理の姉)がやいのやいのと煩い中、一人息子を"まとも"に育てるべく、孤軍奮闘、がんばる(!)お母さんである。

さっそく話題を呼ぼうと、ハードボイルド小説作家を呼び寄せることにとりかかる。
まさかと思った、著名作家の呼び寄せに成功♪と喜んでいたら……あらあら、その作家が公演中に心臓麻痺で死んでしまった!

数十年前にも、一人の探偵が謎の死を遂げたというこの田舎の小さな本屋。(そのときは店に入ろうとしたところを撃ち殺された。念入りに何発も撃たれて。)
ここには一体どんな謎が眠っているのか?

謎を解決せざるを得ない状況に追い込まれた主人公・ペネロピーは、そのとき殺された探偵の幽霊を相棒に推理を働かせ、犯人を罠にかけるが………。
おまけにこの幽霊の探偵。
死んだ作家の昔の知り合いで、シリーズ作品の主人公がその探偵だ、というややこしさ!

この幽霊とのやり取りが軽快で面白い。
探偵が幽霊で、頭を使い、自供を引き出し精神的に優位に立つ手段を伝授しエールを送る。
そこだ!踏ん張れ!カウンターを食らわせろ!エトセトラエトセトラ…(これってエール?)

実際に動き喋るのは、今生きている人間で、素人の未亡人であるヒロイン。
臆病で、事なかれ主義で、穴に頭を突っ込んでいれば嫌なことは通り過ぎてゆくなどと誤った信念に囚われている、そしてその間違いを自分でも判っている、そんな彼女。
だが、それが間違いだと、ニューヨークを捨てて田舎に引っ込んだのは、決して負け犬じゃあないと、次第に自信を取り戻してゆく彼女。

この二人。
この組み合わせが珍しく、面白く、どんどん読める。

幽霊なのに、この家(本屋)から出られないのは何故?
それは貴方が殺された事件が解決していないからよ

とペネロピーは言い放つが。
続刊ではそのあたり、どうなるの?と期待を持たせてくれる、私にとってのアリス・キンバリー初読本。

勿論、二巻も注文中也。

ISBN:4270100273 文庫 新井 ひろみ ランダムハウス講談社 2006/01/22 ¥819 
すっかり忘れていた(ゴメン)(笑)ヒーローが帰ってきた!

……というか、あ〜そうだった、そうだった、と雷事件をつらつらと思い出す。
炎尾センセについてゆくので精一杯・手一杯なんもんで…ゴメンね、ヒーロー。

でもキミは強い。
漫画家はわがままで自分勝手でずるい(と、ここまでは言ってなかったかも?)もの。
それを承知で人身御供(笑)をおいて去って行くキミは強い。
合作マンガは、夫々の原作者がこれを言っているのかと思うと……ぷぷぷ…ですな。

漫画家の友情って……すばらしい♪

何度も繰り返して見てこそ、ハマる。
感動する。
心揺さぶられる。
そんな映画は確かにある。

初見ではそうでもなかったのに…という、私の場合はなんと「ラピュタ」がそうだった。
そして見るたびに深みに嵌まっていった……
何でだろ?
感性が鈍いのか。
感情の扉がさび付いているのか?



ISBN:4091573134 コミック 島本 和彦 小学館 2005/12/19 ¥560
マンガのキャラクターは生きている。
そんでもって自分の意思で動き出す。

だから……

突然、作者の下から消えて、他人(他作家)の元に表われたりするかもね〜?
なんて恐ろしい話をさらり。

いや…ありえる。
ありえそう。
だいだい作家とか漫画家とか、そのキャラクターが途中から勝手に動き出す、っていうのはよく言うこと。
性格設定とか書き込みが綿密になってゆけば、そう動かさざるを得ない、当初の思惑とは違ってくる、ということはありえる。

しかし、それがこうもあからさまに出てくるとなー。
話としては笑えるし、なかなか凝った話だったと思うけど。

&思いもかけず、伝説のちゃぶ台返し…を久々にこんなところで見られて、嬉し(笑)

巻末の韓国マンガ(?)も笑える。
韓国人のDNAが夫々の登場人物に影響して…★さんが、一番人間が変わっている。
でも……そうだとしたら、日本人って、日本人女性って、そんなにヒドイ?

ISBN:4091573126 コミック 島本 和彦 小学館 2005/07/19 ¥560
逆境マンガ「逆境ナイン」の映画化が決まった!
原作者、炎尾燃には勿論初体験の快挙!
映画の撮影進行が気になって仕方がない。

仕事の隙間を見つけて…というか、仕事をほったらかしてせっせと現場の三重に向かう。
そこで一筋縄では行かない監督と、役者とが勢ぞろいで……

というわけで。
舞台とストーリーの傾向が大きく違っている。
それがまた目新しく楽しかったよ、炎尾センセ!(笑)

理不尽というかその場逃れにも思える科白を、彼が言うとなんとなく理屈が通っているというか、迫力で押し切られるというか。

それがまた冴えているし(笑)

それに張り合える人が映画界に一杯いる様がまた面白い。
どっちも(漫画界も映画界も)普通じゃないってことで(笑)

覆面複眼編集者の★さん…炎尾の影に寄り添っている、いや、背後霊化している扉イラストに大うけ〜(笑)

ボースン様★
有難うございます〜楽しんでます〜♪♪



ISBN:4091573118 コミック 島本 和彦 小学館 2005/03 ¥560
こういう本は、つまり、ハウツーものにも似て、興味のあるところだけ読んだり、或いはざっと読み流して「ふぅ〜ん」と頷いたりして、終わり。
だから、辞書的に"積読"にしておいてもいいんだけど…といいつつ、一応読んでいる。

実は前から読んでいた(並行読みだ)けど、「樹木の世界」が読了したので、テンポが上がった。
とはいえ、たいした進歩ではない。
だって、正月から始まって、まだ小正月だ。

▲1月2日:初夢
1、富士
2、鷹
3、なすび
…までは皆が知っている。
ではその後はどうかといえば?
4、綿
5、煙草
…と続くのだ。
ではなぜ?
なぜこれらが縁起が良いのか?
共通項を探せば、これらがすべて駿河(今の静岡)の名産であることがわかる(らしい…)(笑)

そこまで言えば判るだろう。
つまり、徳川家康にあやかりたい。
あれほどに出世したい。
というのが始まりなんだってさ。
それが証拠に、この1富士2鷹…が始まったのは江戸時代。
室町時代には"宝船"の絵を枕の下に入れて寝てたんだそうだ。

出世か金か…。
出世すれば金はついてくる?

▲1月7日:七草粥の日
古来、中国では、1月7日は、官僚の昇進を発表する日だったので、縁起を担ぐ(立身出世を願う)ために薬草である若菜を食べた、というのが始まり。
日本では平安時代に宮廷の儀式として定着した。

では、正月の暴飲暴食で荒れた胃袋を労わる為…というのはいつから出来た伝説なんだろうか?



ISBN:4413040465 新書 飯倉 晴武 青春出版社 2003/01 ¥700
童話の中に現れる、木々、樹木などを考察し説明する。
それも、童話の世界をそのまま受け継いだ、無理のない口調(文章)でだ。
だから、無理なくすんなりと、著者の分野に入ってゆける。

…で、とっても面白い!

童話なのに、よく知っているはずの話なのに、「え?そうだった?」と思うような話も度々出てくる。

一寸法師の御碗(船)とお箸(櫂)の素材は?
海幸彦が使っていた釣り竿は何で出来ていた?
などなど…。
おまけに童話に対するコメントが……ほんまに学者さんか?この人は。

童話・神話は日本のものだけではなく、東洋・西洋ともにピックアップされて、それぞれの話に出てくる木々を取り上げていく。
歴史や人間とのかかわり、夫々の働きとか社会に与える影響とか。
その過程が、面白い。
その話も面白い。

林生学・森林文化学専攻の教授なんだけど、学術的な説明がぜんぜん厭味ではない。
判りやすく、しかし、しっかりと、述べるべきことは言っている、というのかな?
これって(大学教授なんて人種にしては)珍しいよね。

知識をひけらかし、難解なことを述べるのは、あまり意味がないと思うから。
判りやすく、高度なことを説明することほど、頭脳と技術を要するものはない。

これこそ、熟練の技かなぁ?(笑)

実はこの本は、何かで題名を見て、「面白そう」という言わば勘だけで買ったもの。
買った…とはいえ、古本屋で、だけど。
大当たり〜!
 …で、気分も良い私である♪

ISBN:4022594195 単行本 筒井 迪夫 朝日新聞社 1986/12 ¥1,050
つまみ食い読みの一冊。
並行読みなので、なかなか進まないけど。

別に日本文化(?)を勉強しなおそうとか、わが国の誇れるものを見つけ出そうとか、そういうつもりで読み始めたのではないけれど。

日本には、世界でも有数の、それこそギネスにずらずらと並べてもおかしくはない老舗企業が現存している。

なにしろ、奈良の金剛組という建築会社にいたっては、その初仕事は西暦593年の、四天王寺(難波)の建設………。

聖徳太子の世界です。

そこまで古くなくても、そこそこ古い。
だから「千年働いてきました」なんて、サラリーマンが見たらぎょっとするような題名がついているのだ。
(いい加減、引退させてくれ〜)

外圧のきつかったアジア諸国(つまり植民地化されたところ)では自国民からの"企業"は成り立ちえず、成ったとしても外圧のため長くは続かず、「古い」といわれている企業も、もともとは外国資本(=植民地経営側)の企業であった。

フィリピンの不動産王といわれる(らしい)、アヤラ商会は1834年設立。
但し当時はスペイン植民地だったので、経営者は勿論スペイン人。
そしてあろうことか、現在にいたるまで、地元(フィリピン人)との混血は一切なし。
すべてスペイン人(一部にドイツ人)の血統を守っているのだそうだ。
でもって、一族が使う言葉はスペイン語か英語。
それのみ。
スペインとは地球の裏側ぐらいに離れたところで1世紀も世代を重ねてきたくせして、徹底して、"スペイン人"であることを主張している。
へんなの……だけど、すごいエネルギーだね。
きっと一族の誰か一人ぐらいは現地人と恋愛ぐらいしたろうに。
それを許さなかったんだね…嗚呼、かわいそうに(と勝手に物語を作る私であった)

なにはともあれ。

日本のそーゆー企業(しかも中小企業である)が長くなが〜く続いたのは、日本人の、企業ではたらく人(経営者もサラリーマンも)の特性にある、と言う。

つまりやね。
商人ではなく、職人である
ということらしい。

へー。ほー。

つまり『匠』をめざしていると……?(笑)

なかなか面白そうやん。

ISBN:4047100765 新書 野村 進 角川書店 2006/11 ¥740 

インドカレー伝

2007年2月26日 読書
リジー・コリンガム原著。
下(↓)に出ている名前は訳者。
念のため…(だって気になりだしたら気になるんだもん)

これまた、友人Wよりの借り物である。

名前からして、美味しそう…。
そして、中にはちゃんとレシピもあるから、芸が細かいよな。

インドであれこれ食べまくったら、コレラに罹って苦しんだ、と冒頭からそんな話をしているが、この著者は。

だけど、私が聞いているのは、
「インドに行って、なんらかの病状を発しない日本人はおらん!」
であるから、まあ日本人ではないにしろ、順当な流れではないかと思う。

なんでも口に入れていたら、そりゃあねぇ。

中国の硬水だけでも、おなかを下すのが日本人なのに。
そう思うと、戦争中の兵隊さんたちは強かったな。
いや、我慢しただけか。
映画「硫黄島からの手紙」でも赤痢で亡くなった兵隊さんが多かったと描かれていたし。

ぽつぽつと読み始め。

ISBN:4309224571 単行本 東郷 えりか 河出書房新社 2006/12/16 ¥2,520
単なる妖怪物語かと思えば…馬鹿にしてはいけない。

かなり深い洞察と、設定と、伏線が垣間見えた第二巻であった。

うわ〜こりゃ、かなり深く読み込んでいかないと、ついてゆけないな、この物語は。

史上最強の女好き・紀 玄龍と世紀の占い師・管 公明と。
その二人が出会ったいきさつ、二人の過去など、読者がそろそろ知りたがっている(であろう)内輪ネタに移行。

そうしておいて、ニヒルなんだかドジなんだかよくわからない、東方朔がまたまた悪役として登場し…失敗して退場するという(笑)
だんだんと、女を騙して利を得ようとする、どうしようもない小悪人に思えてきたぞ…。

だんだんパターンが出来てきたな(笑)
それがどこまで受け止められるか、面白いと感じてもらえるか、そこが作者の腕の見せ所だろう。

一見黒犬にみえる、木の精・彭侯の話がなかなか良かった。(←犬好き)
尻尾のないのが彭侯なのだそうだ。
 

ISBN:4253097928 コミック 青木 朋 秋田書店 2006/09/15 ¥540
一冊目が"軍師"シリーズだったので、二冊目は"武将"シリーズらしい。

まずは、曹操陣営から典韋。
これまた珍しい人を選択するなぁ…と感心する。

すると、劉備くんのところからは、趙雲とその部下。
でも十万の民衆を引き連れて曹操から逃げる!という話なので、張飛もかなり活躍したりして…

最期は呉の淩(←出ないのね…可哀想に)リョウ統。
マイナーというか、あまり目立たないというか?
いや、あくまで私見だから。
目立つところでは目立っているはず。

変わったところに視線を送るよな、と思いながらまあまあ楽しく読んだ。

そしておまけマンガはやっぱり趙雲なので、作者が好きなのは彼かもしれない。(趙雲って男は、地味だけどもてるのだ)
だけど、「女は世間に腐るほど…」という科白。
たしかに、世の中の半分を敵に回したね。

ISBN:4834261786 コミック 桑原 裕子 集英社 2006/10/25 ¥800
一度は乗って見たい、憧れ(?)の列車。

一人旅は乗せないという噂の列車(話し相手がいないと発狂すると思われているらしい…)

本気で乗るんか?と思ったけど、目次を見る限りでは、乗るらしい。
すごいぞ、十津川警部!

事件もインターナショナルなのだな!

ウラジオストックからアムール川沿いに走り、バイカル湖を横目にみてロシア中部を行く。
やがてウラル山脈をこえ、列車はヨーロッパの匂いを感じるモスクワへ。

長い旅だろうなぁ。

気が狂うか?
どうかな?



………(読後感)
結構、いやかなり、力作だったなー
いや、ほんと。

ISBN:4334742076 文庫 西村 京太郎 光文社 2007/02/08 ¥680

< 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 >

 

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