あれよあれよという間に読了。
忙しくて忙しくてしんどい(残業は当たり前…もしかしたら休日出勤?!)日々の割りに、結構すすんだな。
さて。
前作は春秋時代の名臣列伝。
そこで、春秋に続いてくるのは戦国。
当たり前。
このあたりになってくると、次も次も、宮城谷氏の小説に少なからず出てきた人物が勢ぞろい…の感がある。
ちょい役じゃなくて、主役とその周辺の人々…ということで、なじみのある人が出てきて楽しかった。
で、思った。
やっぱり秦は好きになれん…。
戦国の各国はそれなりに狐も狼も狸もいるけど。
なんでかなー。
秦という国で思うのは、とくに、わるがしこいというか、狐や狼の厭らしさというか、かっこいいダークじゃなくていやらしい汚さと言うか…(そこまで言うか。ファンのかた済みません。あくまで勝手なイメージですんでお許しを)
それだけ歴代君主が苦労したンもかもしれんね。
なにせ西の彼方の辺境地だから。
軽薄な文化爛熟国・斉が好きな私だから仕方がないのかも。
(いや、国が好きと言うより、太公望と孟嘗君が好き、なんだろうなぁ、きっと)
ISBN:4163244506 単行本 宮城谷 昌光 文藝春秋 2005/11 ¥1,700
忙しくて忙しくてしんどい(残業は当たり前…もしかしたら休日出勤?!)日々の割りに、結構すすんだな。
さて。
前作は春秋時代の名臣列伝。
そこで、春秋に続いてくるのは戦国。
当たり前。
このあたりになってくると、次も次も、宮城谷氏の小説に少なからず出てきた人物が勢ぞろい…の感がある。
ちょい役じゃなくて、主役とその周辺の人々…ということで、なじみのある人が出てきて楽しかった。
で、思った。
やっぱり秦は好きになれん…。
戦国の各国はそれなりに狐も狼も狸もいるけど。
なんでかなー。
秦という国で思うのは、とくに、わるがしこいというか、狐や狼の厭らしさというか、かっこいいダークじゃなくていやらしい汚さと言うか…(そこまで言うか。ファンのかた済みません。あくまで勝手なイメージですんでお許しを)
それだけ歴代君主が苦労したンもかもしれんね。
なにせ西の彼方の辺境地だから。
軽薄な文化爛熟国・斉が好きな私だから仕方がないのかも。
(いや、国が好きと言うより、太公望と孟嘗君が好き、なんだろうなぁ、きっと)
ISBN:4163244506 単行本 宮城谷 昌光 文藝春秋 2005/11 ¥1,700
リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間
2005年12月5日 読書
実は注目していた本だった。
しばらくしたらベストテン(取っている新聞)のいいところに入っていたので、「買うかな」とおもって買ったんだけど。
ベストテン入りの理由が判明。
ビジネス書だ!
まごうことなきビジネス書だ!
どっかの会社が纏め買いでもしたんかー?
研修資料にでもつかっとるんかー?
と。
面白くないわけでないけど。
私が求めていたのとは微妙にずれとる……。
いや。
違うな。
ビジネス書なんて読みたくね−!!
という気分だな、どっちかというと。
本に罪はない。
読んだら面白い。
でも、つい口を突いて出てくる言葉は、
「いいよなー、こんなに遣り甲斐のもてる会社はー」
になってしまうので、とっても惨めで哀しくなる。
自分次第なんだけど。
環境ってのは重い。
重いし辛い。
会社ってところは個人を殺しやすいところだから。
必死になって力を尽くして支えてやらないと、低い方へ楽な方へと集団で流れてゆく生き物だから。
流れに埋没してしまった方が楽だから。
惨め。
その裏返しが、
羨ましい。
…ならまだまし。
恨めしい。
なんて感じている。
みっともないね。
でも、とりあえず。
リッツカールトン・ホテルは大好きなホテルだ。
どうしてこんなに好きなのか、なんとなく分かったような気になる本だ。
ISBN:4761262788 単行本 高野 登 かんき出版 2005/09/06 ¥1,575
しばらくしたらベストテン(取っている新聞)のいいところに入っていたので、「買うかな」とおもって買ったんだけど。
ベストテン入りの理由が判明。
ビジネス書だ!
まごうことなきビジネス書だ!
どっかの会社が纏め買いでもしたんかー?
研修資料にでもつかっとるんかー?
と。
面白くないわけでないけど。
私が求めていたのとは微妙にずれとる……。
いや。
違うな。
ビジネス書なんて読みたくね−!!
という気分だな、どっちかというと。
本に罪はない。
読んだら面白い。
でも、つい口を突いて出てくる言葉は、
「いいよなー、こんなに遣り甲斐のもてる会社はー」
になってしまうので、とっても惨めで哀しくなる。
自分次第なんだけど。
環境ってのは重い。
重いし辛い。
会社ってところは個人を殺しやすいところだから。
必死になって力を尽くして支えてやらないと、低い方へ楽な方へと集団で流れてゆく生き物だから。
流れに埋没してしまった方が楽だから。
惨め。
その裏返しが、
羨ましい。
…ならまだまし。
恨めしい。
なんて感じている。
みっともないね。
でも、とりあえず。
リッツカールトン・ホテルは大好きなホテルだ。
どうしてこんなに好きなのか、なんとなく分かったような気になる本だ。
ISBN:4761262788 単行本 高野 登 かんき出版 2005/09/06 ¥1,575
トニー流 幸せを栽培する方法
2005年12月1日 読書
「予約してください♪」
というので、予約したら、なんて早いんだろう、こんなに早く出版されるとは思わなかったよ…
DVDとか、結構前から予約するからそのノリで考えてしまったのだった。
まあいい。
最近は自分で本屋を漂流する体力と気力がないのですっかりネット注文に嵌まってしまっている。
本日この本を取りに行ったら、新刊コーナーに平積みになっていた。
人気あるよね、このヒゲのおじさん(失礼)というか…その奥様(なんか呼び方に差が…(笑))
奥様のイラストや漫画は、とっても分かり安いので好き。
ヒゲのおじさん 旦那さんの文章も分かりやすく噛み砕かれているので好き。
内容の実践は難しいけどね(笑)
内容をちょっとだけ抜き出しましょう。
?「嫌い」と言う言葉を使わない。
ラズロ家では「好きじゃない」と言うようにと躾をされた、という話。
う〜ん、それは。
一種の言霊かな?と、東洋人である私は真っ先に感じてしまった。
自分で「嫌い」という呪い(?)をかけてしまうとどんどん「嫌い」になってゆく…って感じかな?
だって、「GOOD MORNING!」なんて最たるもの。
その日、その朝が「グッドでありますように!」って朝っぱらからのろって 祈願をしているわけだから。
人間は、言葉に出して心を再確認、というかある意味縛っている、と私も思う。
?黄金の中庸
凄く素敵な言葉だ!
これはギリシャの思想だけど、東洋にもある。
「過ぎたるは及ばざるが如し」
やりすぎは、やらないのと同じこと。
何事も"中庸"ーほどほどが大切という話。
洋の東西を問わず、考えることは同じかぁ。
しかし、「黄金の中庸」のほうが哲学的で格好良く聞こえるな…(今度からこれを使うかな)
?チョコレートはブラックのみを認める。
なにおぅ!(笑)
ブラックがすきなんだね…おじさん、じゃなくてトニーさん。(妹と同じだね)
私はミルクチョコが好きなんだ!
(トニーさん曰く、ホワイトチョコは"道を外れている"らしい…)
ところで、カカオ成分の高いチョコは血圧上昇の防止にいいらしい。妹が実践して結果を出している。
嘘みたいな話。
だが、彼女が食する(食後に数十グラムぐらい?)チョコの苦いこと!
カカオ分85だとか、70だとか…少し前に限定発売でコンビニで売り出されたものをいまだに彼女は探し回っている。
コンビニからコンビニへ…。
「ない〜ない〜」といいながら。
いや…だからさ…限定だからさ…。
そう言うけど、聞かない聞かない(笑)
ちなみに仏蘭西へいったら是非"ショコラ"をお試しあれ。
朝食時に、
「紅茶か珈琲かショコラか?」
といわれ、好奇心でショコラを選んだ私。
大当たり!
甘いからパンに合わない?
とんでもない!
とんでもなく、素晴らしく、美味しかったです〜。
毎朝ずっとショコラを飲んでました。
そう、まさしく吐くほどに…(笑)
さてさて。
まだまだたくさんお話は続きます。
楽しみにゆっくりと読みましょう。
(どうせすぐ読んでしまうだろうけど)
…で、次の本を待つわけだ。
ISBN:4797327634 単行本 トニー・ラズロ ソフトバンク クリエイティブ 2005/12/01 ¥1,000
というので、予約したら、なんて早いんだろう、こんなに早く出版されるとは思わなかったよ…
DVDとか、結構前から予約するからそのノリで考えてしまったのだった。
まあいい。
最近は自分で本屋を漂流する体力と気力がないのですっかりネット注文に嵌まってしまっている。
本日この本を取りに行ったら、新刊コーナーに平積みになっていた。
人気あるよね、このヒゲのおじさん(失礼)というか…その奥様(なんか呼び方に差が…(笑))
奥様のイラストや漫画は、とっても分かり安いので好き。
内容の実践は難しいけどね(笑)
内容をちょっとだけ抜き出しましょう。
?「嫌い」と言う言葉を使わない。
ラズロ家では「好きじゃない」と言うようにと躾をされた、という話。
う〜ん、それは。
一種の言霊かな?と、東洋人である私は真っ先に感じてしまった。
自分で「嫌い」という呪い(?)をかけてしまうとどんどん「嫌い」になってゆく…って感じかな?
だって、「GOOD MORNING!」なんて最たるもの。
その日、その朝が「グッドでありますように!」って朝っぱらから
人間は、言葉に出して心を再確認、というかある意味縛っている、と私も思う。
?黄金の中庸
凄く素敵な言葉だ!
これはギリシャの思想だけど、東洋にもある。
「過ぎたるは及ばざるが如し」
やりすぎは、やらないのと同じこと。
何事も"中庸"ーほどほどが大切という話。
洋の東西を問わず、考えることは同じかぁ。
しかし、「黄金の中庸」のほうが哲学的で格好良く聞こえるな…(今度からこれを使うかな)
?チョコレートはブラックのみを認める。
なにおぅ!(笑)
ブラックがすきなんだね…おじさん、じゃなくてトニーさん。(妹と同じだね)
私はミルクチョコが好きなんだ!
(トニーさん曰く、ホワイトチョコは"道を外れている"らしい…)
ところで、カカオ成分の高いチョコは血圧上昇の防止にいいらしい。妹が実践して結果を出している。
嘘みたいな話。
だが、彼女が食する(食後に数十グラムぐらい?)チョコの苦いこと!
カカオ分85だとか、70だとか…少し前に限定発売でコンビニで売り出されたものをいまだに彼女は探し回っている。
コンビニからコンビニへ…。
「ない〜ない〜」といいながら。
いや…だからさ…限定だからさ…。
そう言うけど、聞かない聞かない(笑)
ちなみに仏蘭西へいったら是非"ショコラ"をお試しあれ。
朝食時に、
「紅茶か珈琲かショコラか?」
といわれ、好奇心でショコラを選んだ私。
大当たり!
甘いからパンに合わない?
とんでもない!
とんでもなく、素晴らしく、美味しかったです〜。
毎朝ずっとショコラを飲んでました。
そう、まさしく吐くほどに…(笑)
さてさて。
まだまだたくさんお話は続きます。
楽しみにゆっくりと読みましょう。
(どうせすぐ読んでしまうだろうけど)
…で、次の本を待つわけだ。
ISBN:4797327634 単行本 トニー・ラズロ ソフトバンク クリエイティブ 2005/12/01 ¥1,000
幻想水滸伝3-運命の継承者 10(10) MFコミックス
2005年12月1日 読書
確か…春に出た前巻では、「夏に出る」の予告と、「最終巻です」の科白を見たような気が…。
深く追求してはいけないのだね。
出たんだから、良しとするか。
で、こう書けばもうお分かりのように、最終巻ではないわけです。
続くって…来年に…来年のいつ?
本の出るのは遅れに遅れるけれど、ゲームのいいところをぐっと掘り下げて、話はどんどん面白くなっている。
実際ゲームそのものより話は面白いかも。(3通りのゲームの筋があったけどひとつやってやめたしな…私)
人間ってのはどうしてもしょーもないことなかりをしてしまう"おろかな生き物"なんだが、たまに「はっ!これじゃあ駄目よ!」と理想が"萌え出る"ときが在る。
大戦の直後とか…。
そういうことを信じて、人間は、ひとりひとりが、自分が生きて行く道を選ばなきゃならない。
それは現状もそう。
皆、人生だけは「自分で選んだもの」
だから、よかろうが悪かろうが、納得しなきゃね。
そんなことを考えながら読み進むコミックスである。
う〜ん、一日でも早く出てよね〜!
ISBN:4840113424 コミック 志水 アキ メディアファクトリー 2005/11 ¥700
深く追求してはいけないのだね。
出たんだから、良しとするか。
で、こう書けばもうお分かりのように、最終巻ではないわけです。
続くって…来年に…来年のいつ?
本の出るのは遅れに遅れるけれど、ゲームのいいところをぐっと掘り下げて、話はどんどん面白くなっている。
実際ゲームそのものより話は面白いかも。(3通りのゲームの筋があったけどひとつやってやめたしな…私)
人間ってのはどうしてもしょーもないことなかりをしてしまう"おろかな生き物"なんだが、たまに「はっ!これじゃあ駄目よ!」と理想が"萌え出る"ときが在る。
大戦の直後とか…。
そういうことを信じて、人間は、ひとりひとりが、自分が生きて行く道を選ばなきゃならない。
それは現状もそう。
皆、人生だけは「自分で選んだもの」
だから、よかろうが悪かろうが、納得しなきゃね。
そんなことを考えながら読み進むコミックスである。
う〜ん、一日でも早く出てよね〜!
ISBN:4840113424 コミック 志水 アキ メディアファクトリー 2005/11 ¥700
ゴールデン・デイズ 1 (1)
2005年11月28日 読書
繊細な絵を描く人だなぁとまず思ったのだった。
この人の漫画は初めて読む。(これも借りた)
珍しくも舞台は大正時代の日本。
16歳の主人公は、現代(平成)からタイムスリップしてしまい…と社会と生活環境のあまりの違いにじたばたしながら話は進むのだった。
舞台はどちらも東京なのだが。
高層ビルがない。
夜が真っ暗。
子供はおおむね着物を着用。
でもね。
大正っていったら、モボにモガ。(モダンボーイにモダンガール)
カフェの女給にダンスホール…。
なんだかいい感じではない?
私は結構惹かれるけどね。
生真面目で無骨で必死な明治と、大国の仲間入りをしたくてなりふりかまわず不幸な戦争に突っ走ってしまった昭和の間は、実にノーテンキで明るくて、退廃的だけど魅力的な時代だったんではないかと…私は勝手に思うわけです。
そういう意味では、いいところを押さえているよな。
地震がきっかけでタイムスリップ…大正期へ。
大正って言えば関東大震災だわな〜。
地震つながりだろうか?
ちょっと展開が楽しみな漫画だね。
ISBN:4592181964 コミック 高尾 滋 白泉社 2005/11/18 ¥410
この人の漫画は初めて読む。(これも借りた)
珍しくも舞台は大正時代の日本。
16歳の主人公は、現代(平成)からタイムスリップしてしまい…と社会と生活環境のあまりの違いにじたばたしながら話は進むのだった。
舞台はどちらも東京なのだが。
高層ビルがない。
夜が真っ暗。
子供はおおむね着物を着用。
でもね。
大正っていったら、モボにモガ。(モダンボーイにモダンガール)
カフェの女給にダンスホール…。
なんだかいい感じではない?
私は結構惹かれるけどね。
生真面目で無骨で必死な明治と、大国の仲間入りをしたくてなりふりかまわず不幸な戦争に突っ走ってしまった昭和の間は、実にノーテンキで明るくて、退廃的だけど魅力的な時代だったんではないかと…私は勝手に思うわけです。
そういう意味では、いいところを押さえているよな。
地震がきっかけでタイムスリップ…大正期へ。
大正って言えば関東大震災だわな〜。
地震つながりだろうか?
ちょっと展開が楽しみな漫画だね。
ISBN:4592181964 コミック 高尾 滋 白泉社 2005/11/18 ¥410
この著者の久々の新刊!
ってわけで。
すっごく楽しみにしていたわけだ。
……お堅い。
分かるけど…お堅いぞ!
やはり小説とはいささか趣をことにするのだな。
いや。
面白くないって訳じゃないけど。
"語り"が有ったほうが好きなんだな、この作家さんは。
でも管中とか子産とか晏子とか。
ちゃんと出ているから、いいか、と言う気もする。
姉妹編の如く、「戦国名臣列伝」も出版されている。
よく分からない時代だけど、やたら長くて摩訶不思議で、面白い時代だよね、春秋戦国は。
宮城谷さんの小説のお陰で、つまり、興味対象が数百年分広がったわけですな。
ISBN:4163244409 単行本 宮城谷 昌光 文藝春秋 2005/11 ¥1,700
ってわけで。
すっごく楽しみにしていたわけだ。
……お堅い。
分かるけど…お堅いぞ!
やはり小説とはいささか趣をことにするのだな。
いや。
面白くないって訳じゃないけど。
"語り"が有ったほうが好きなんだな、この作家さんは。
でも管中とか子産とか晏子とか。
ちゃんと出ているから、いいか、と言う気もする。
姉妹編の如く、「戦国名臣列伝」も出版されている。
よく分からない時代だけど、やたら長くて摩訶不思議で、面白い時代だよね、春秋戦国は。
宮城谷さんの小説のお陰で、つまり、興味対象が数百年分広がったわけですな。
ISBN:4163244409 単行本 宮城谷 昌光 文藝春秋 2005/11 ¥1,700
ドイツの古城とライン川を行こう―ダヤンのスケッチ紀行
2005年11月27日 読書
なんというか…池田あきこさんの優しいドイツが目一杯。
てんこ盛り。
ラインに沿って下って上って、上って下って…。
かわいい国・ドイツはいかにも女の子受けする国なんだそうだ(池田さんのかつての仕事仲間の言)
でも私たちのイメージって…私は池田さんと同じく、ナチスとかヒトラーとか、舞姫とか…ビスマルクとか。
どうしてもきな臭い(舞姫はおいといて)、男性の国って感じなんだけどな。
スケッチの色合いがとっても素敵。
働く人々の様子が活き活きと描かれていて微笑ましい。
私もドイツに行きたい!と改めて思ってしまった。
ISBN:4871975606 単行本 池田 あきこ エムピーシー 2005/11 ¥1,680
てんこ盛り。
ラインに沿って下って上って、上って下って…。
かわいい国・ドイツはいかにも女の子受けする国なんだそうだ(池田さんのかつての仕事仲間の言)
でも私たちのイメージって…私は池田さんと同じく、ナチスとかヒトラーとか、舞姫とか…ビスマルクとか。
どうしてもきな臭い(舞姫はおいといて)、男性の国って感じなんだけどな。
スケッチの色合いがとっても素敵。
働く人々の様子が活き活きと描かれていて微笑ましい。
私もドイツに行きたい!と改めて思ってしまった。
ISBN:4871975606 単行本 池田 あきこ エムピーシー 2005/11 ¥1,680
フルメタル・パニック!シグマ(1)
2005年11月27日 読書
なんだか勢いで買ってしまったコミックス。
内容的にはシビアな方向へ向かいつつある時なので〜クルーゾーの登場・かなめとソースケの離別(?)など〜後半辛いかも。
私などは小説でその続きを読んでいるからかまわないけどね。
小説に忠実で面白いんだけど、4コマ漫画のほうがしっくり来る気がするのだった。
ISBN:4047124168 コミック 四季 童子 角川書店 2005/08/01 ¥609
内容的にはシビアな方向へ向かいつつある時なので〜クルーゾーの登場・かなめとソースケの離別(?)など〜後半辛いかも。
私などは小説でその続きを読んでいるからかまわないけどね。
小説に忠実で面白いんだけど、4コマ漫画のほうがしっくり来る気がするのだった。
ISBN:4047124168 コミック 四季 童子 角川書店 2005/08/01 ¥609
さおり&トニーの冒険紀行 ハワイで大の字
2005年11月26日 読書
絵が楽しいのに…でないのか。
久々にブックレビュー♪
いやいや本を読んでなかったわけではないです。
書く暇がなかっただけで…理由は「紅葉が綺麗過ぎるから!」
そう。今年の京都市内の紅葉は本当に美しい。
まったくもって美しい。
嘘みたいに美しい。
美しい紅葉を見て歓声を上げて……心を癒すリラクゼーションですね、これも。
さおりさんとトニーさんの本…といえば、言葉の不思議から文化の相違を認識して考え方を転換してみるとか、ちょっとした頭のリラックスをさせてくれる。
これもそう。
ハワイに家族で出かけた時の話をイラストや漫画や文章で綴っているのだが。
……癒される。
つうか。
いいね、ハワイって感じ。
ハワイというのは昔から人気の観光地で、バブルの頃から買い物客が押し寄せたイメージしかなくて、けっこー馬鹿にされていたりもする。
でもね。
ハワイはやっぱり、キング オブ リゾート!
ゆったりできる。
リラックスできる。
あくせくと、観光が〜買い物が〜なんていってないで、のんびりゆったりふにゃふにゃと贅沢に過ごすのがハワイだと私は思う。
…といっても私もハワイ島にしか行ったことがないけど(笑)
宝籤が当ったら、ここに家かって住もうかな〜と本気で考えるほどいいところだった。
気持ち、命が生き返るというか。
ISBN:4789726002 単行本 小栗 左多里 ソニーマガジンズ 2005/11/25 ¥1,155
久々にブックレビュー♪
いやいや本を読んでなかったわけではないです。
書く暇がなかっただけで…理由は「紅葉が綺麗過ぎるから!」
そう。今年の京都市内の紅葉は本当に美しい。
まったくもって美しい。
嘘みたいに美しい。
美しい紅葉を見て歓声を上げて……心を癒すリラクゼーションですね、これも。
さおりさんとトニーさんの本…といえば、言葉の不思議から文化の相違を認識して考え方を転換してみるとか、ちょっとした頭のリラックスをさせてくれる。
これもそう。
ハワイに家族で出かけた時の話をイラストや漫画や文章で綴っているのだが。
……癒される。
つうか。
いいね、ハワイって感じ。
ハワイというのは昔から人気の観光地で、バブルの頃から買い物客が押し寄せたイメージしかなくて、けっこー馬鹿にされていたりもする。
でもね。
ハワイはやっぱり、キング オブ リゾート!
ゆったりできる。
リラックスできる。
あくせくと、観光が〜買い物が〜なんていってないで、のんびりゆったりふにゃふにゃと贅沢に過ごすのがハワイだと私は思う。
…といっても私もハワイ島にしか行ったことがないけど(笑)
宝籤が当ったら、ここに家かって住もうかな〜と本気で考えるほどいいところだった。
気持ち、命が生き返るというか。
ISBN:4789726002 単行本 小栗 左多里 ソニーマガジンズ 2005/11/25 ¥1,155
鋼の錬金術師(12) 初回限定特装版
2005年11月20日 読書
最新刊…を家族が入手したので、早速読む。
なんだかシビアでスピーディだ。展開が。
ばれ出すと分かりだすとどんどん芋づる式に分かってくる。
明かされる秘密…?
う〜ん、この夏に映画を見ちゃったからなァ。
あれとどーゆーふうに繋がるんだろう?と先に考えてしまうのが残念無念。
それでもわくわく感はたっぷり。
限定特装版なのでおまけの4コマ漫画も楽しめた。
ISBN:4757515499 コミック 荒川 弘 スクウェア・エニックス 2005/11/21 ¥600
なんだかシビアでスピーディだ。展開が。
明かされる秘密…?
う〜ん、この夏に映画を見ちゃったからなァ。
あれとどーゆーふうに繋がるんだろう?と先に考えてしまうのが残念無念。
それでもわくわく感はたっぷり。
限定特装版なのでおまけの4コマ漫画も楽しめた。
ISBN:4757515499 コミック 荒川 弘 スクウェア・エニックス 2005/11/21 ¥600
フルメタル・パニック! 悩んでられない八方塞がり?
2005年11月17日 読書
最新刊。
……いやぁ〜この巻、笑えました。
特に、ゲーマーならば、無条件に大爆笑でしょ?
「約束のバーチャル」は。
私はあくまでマイペース人間なので、オンラインゲームはやらない(興味がない)。
やらないけど、こういう小説でのお遊びは楽しいね。
レベル99の魔道士か…
遊び人とかも欲しかったところだけど、誰の配役だろ?
そうか…便所紙…そういわれれば、そうなんだけど。
日本語に直して気づく、大爆笑。
おお!
巻末に4コマ漫画まで!
なんというすばらしい悪のり!
なんか、二次元世界ですごいよね、この小説は。
こーゆーの、結構好きだな。
本編は暗いから、せめてもの番外編は明るく軽やかに行って欲しい。
そんな願いがしっかり届いた一冊だ。
ISBN:4829117400 文庫 賀東 招二 富士見書房 2005/07/20 ¥546
……いやぁ〜この巻、笑えました。
特に、ゲーマーならば、無条件に大爆笑でしょ?
「約束のバーチャル」は。
私はあくまでマイペース人間なので、オンラインゲームはやらない(興味がない)。
やらないけど、こういう小説でのお遊びは楽しいね。
レベル99の魔道士か…
遊び人とかも欲しかったところだけど、誰の配役だろ?
そうか…便所紙…そういわれれば、そうなんだけど。
日本語に直して気づく、大爆笑。
おお!
巻末に4コマ漫画まで!
なんというすばらしい悪のり!
なんか、二次元世界ですごいよね、この小説は。
こーゆーの、結構好きだな。
本編は暗いから、せめてもの番外編は明るく軽やかに行って欲しい。
そんな願いがしっかり届いた一冊だ。
ISBN:4829117400 文庫 賀東 招二 富士見書房 2005/07/20 ¥546
スレイヤーズすぺしゃる(25) 騎士道のススメ
2005年11月16日 読書
スレイヤーズももうはや25巻なんだ…としみじみ。
しっかしパワーが落ちないね、この作品は!
旅をしながら依頼を聞きながら魔術を高めながら旅を続ける(と私は理解している)リナ・インバース、通所ドラまたリナ。
いい加減、この世界も行くところ行きつくしたのではないのかと思うが、それとももっとずっと遥かに広い世界なのだろうか。
二度目三度目の町もあるから、そういうもんでもないと思うが…さして広くは無い同じ世界を、流れ流れていったり来たりもいい加減いやにならんのか?と、ふと思ったりする秋である。
とはいえ。
今更世界は広げられないか…地下世界とか、魔道の世界とか、闇の世界とか、怪しげなものを設定しない限り。(それも嘘臭いしな〜)
イエイティならぬ、"幸運をもたらす魔物"は果たしてなんなのか?
雪の降りしきる田舎の村でリナが巻き込まれた事件…に始まって、今回も"おーほっほっほ!"のナーガがらみで楽しげに話は展開する…模様(笑)
ISBN:482911763X 文庫 神坂 一 富士見書房 2005/10/20 ¥546
しっかしパワーが落ちないね、この作品は!
旅をしながら依頼を聞きながら魔術を高めながら旅を続ける(と私は理解している)リナ・インバース、通所ドラまたリナ。
いい加減、この世界も行くところ行きつくしたのではないのかと思うが、それとももっとずっと遥かに広い世界なのだろうか。
二度目三度目の町もあるから、そういうもんでもないと思うが…さして広くは無い同じ世界を、流れ流れていったり来たりもいい加減いやにならんのか?と、ふと思ったりする秋である。
とはいえ。
今更世界は広げられないか…地下世界とか、魔道の世界とか、闇の世界とか、怪しげなものを設定しない限り。(それも嘘臭いしな〜)
イエイティならぬ、"幸運をもたらす魔物"は果たしてなんなのか?
雪の降りしきる田舎の村でリナが巻き込まれた事件…に始まって、今回も"おーほっほっほ!"のナーガがらみで楽しげに話は展開する…模様(笑)
ISBN:482911763X 文庫 神坂 一 富士見書房 2005/10/20 ¥546
おばかさんとは、知恵を磨くための砥石…なのだそうだ。
シャークスピアが言っている。(彼の場合は道化のことなんだけど…)
ウッドハウスが証明している。(この場合は勿論、バーティとその類友なんだけど)
今日も、やり手の執事・ジーヴスは行く。
そりゃあもう、ゆけゆけゴーゴー!ってな具合で、主の威光も意向もうっちゃって、己の希望の赴くまま。
しかし、彼の存在は、オバカで人のよい主、バートラム・ウースターあるがゆえのこと。
なんだかんだ言っても、「だまされているような…誤魔化されているような気がする」と自覚しつつも、「まあいいか」と、ジーヴスを大事に扱う彼の度量の広さ故のこと。
そのあたりを多分ジーヴスもわきまえていて、一線を越えないから上手く言っているのだと思う。
古きよき英国。
その中で、精神的にゆとりのある人々の、時としてはブルドックとまで称される英国魂の、片鱗であろうか。
ジーヴス・シリーズは、こんな具合で非常に面白い、大人の小説である。
ISBN:4336046778 単行本 森村 たまき 国書刊行会 2005/10 ¥2,310
シャークスピアが言っている。(彼の場合は道化のことなんだけど…)
ウッドハウスが証明している。(この場合は勿論、バーティとその類友なんだけど)
今日も、やり手の執事・ジーヴスは行く。
そりゃあもう、ゆけゆけゴーゴー!ってな具合で、主の威光も意向もうっちゃって、己の希望の赴くまま。
しかし、彼の存在は、オバカで人のよい主、バートラム・ウースターあるがゆえのこと。
なんだかんだ言っても、「だまされているような…誤魔化されているような気がする」と自覚しつつも、「まあいいか」と、ジーヴスを大事に扱う彼の度量の広さ故のこと。
そのあたりを多分ジーヴスもわきまえていて、一線を越えないから上手く言っているのだと思う。
古きよき英国。
その中で、精神的にゆとりのある人々の、時としてはブルドックとまで称される英国魂の、片鱗であろうか。
ジーヴス・シリーズは、こんな具合で非常に面白い、大人の小説である。
ISBN:4336046778 単行本 森村 たまき 国書刊行会 2005/10 ¥2,310
主人公は、仏蘭西(の伯爵家)を飛び出した父と、カナダ・インディアンの母をもつ一人の少女。
母のことを野蛮人と呼び、父のことを馬鹿だ阿呆だとけなす祖父(伯爵)に対し、両親の名誉を守るために単身仏蘭西にやってきた16歳の彼女・コリンヌは、祖父からひとつの条件を出される。
「ラインのほとリに起つ塔に閉じ込められた謎の人物が誰なのかさぐること」
そうすれば、おまえを認めようと。
…つまり、財産を相続させようと言うのだが、コリンヌの目的はお金ではなく名誉。
頑固で全時代的な祖父に、父と母と自分を認めさせること。
だが、そうは思わない人間もいる…んだよね……。
田中芳樹氏の珍しい(?)児童書風冒険小説。
ゼンダ城の虜とか、中国の演義とか(水滸伝や三国志など)、標題がすべてを表す描き方で、非常費面白い。
いかにもインディアン(東洋系?)の血が入っています、というヒロイン・コリンヌ。
やはりクオーター(父親がアフリカの混血)アレクサンドル・デュマ(大デュマ)。
いまや飲んだくれと化した、ようにも思えるが実は凄腕の、仏蘭西軽騎兵の勇・ジェラール准将(こういう嘗めの小説があったような…?)。
ダンディな海賊・ラフィット。
このでこぼこカルテット(?)というか、グループが、迫り来る陰謀を退け追い払いして目的を果たそうとする。
デュマの父親は「黒い悪魔」と呼ばれた百戦錬磨の仏蘭西の将軍だった。
以前読んだ小説を懐かしく思い出す。
その血を次ぐ彼が小説家…とはこれいかに。
だけど冒険小説を選ぶところは流石か。
その息子(小デュマ)のことも、会話には出てきている。
「今、6歳」
その彼の代表作は「椿姫」
祖父から父へ、父から息子へ。
実践で冒険する人⇒小説で空想で冒険する人⇒紙上で苦しい恋愛をする人
と変ってゆくのだね。
ちょっとセピアな写真っぽいイラストもなかなかいい。
子供向けなので字は大きいが、驚くなかれ、内容は大人が読むのにも充分耐えるのだ。
ISBN:4062705753 単行本 田中 芳樹 講談社 2005/07/07 ¥2,100
母のことを野蛮人と呼び、父のことを馬鹿だ阿呆だとけなす祖父(伯爵)に対し、両親の名誉を守るために単身仏蘭西にやってきた16歳の彼女・コリンヌは、祖父からひとつの条件を出される。
「ラインのほとリに起つ塔に閉じ込められた謎の人物が誰なのかさぐること」
そうすれば、おまえを認めようと。
…つまり、財産を相続させようと言うのだが、コリンヌの目的はお金ではなく名誉。
頑固で全時代的な祖父に、父と母と自分を認めさせること。
だが、そうは思わない人間もいる…んだよね……。
田中芳樹氏の珍しい(?)児童書風冒険小説。
ゼンダ城の虜とか、中国の演義とか(水滸伝や三国志など)、標題がすべてを表す描き方で、非常費面白い。
いかにもインディアン(東洋系?)の血が入っています、というヒロイン・コリンヌ。
やはりクオーター(父親がアフリカの混血)アレクサンドル・デュマ(大デュマ)。
いまや飲んだくれと化した、ようにも思えるが実は凄腕の、仏蘭西軽騎兵の勇・ジェラール准将(こういう嘗めの小説があったような…?)。
ダンディな海賊・ラフィット。
このでこぼこカルテット(?)というか、グループが、迫り来る陰謀を退け追い払いして目的を果たそうとする。
デュマの父親は「黒い悪魔」と呼ばれた百戦錬磨の仏蘭西の将軍だった。
以前読んだ小説を懐かしく思い出す。
その血を次ぐ彼が小説家…とはこれいかに。
だけど冒険小説を選ぶところは流石か。
その息子(小デュマ)のことも、会話には出てきている。
「今、6歳」
その彼の代表作は「椿姫」
祖父から父へ、父から息子へ。
実践で冒険する人⇒小説で空想で冒険する人⇒紙上で苦しい恋愛をする人
と変ってゆくのだね。
ちょっとセピアな写真っぽいイラストもなかなかいい。
子供向けなので字は大きいが、驚くなかれ、内容は大人が読むのにも充分耐えるのだ。
ISBN:4062705753 単行本 田中 芳樹 講談社 2005/07/07 ¥2,100
運命は剣を差し出す―バンダル・アード=ケナード〈3〉
2005年11月13日 読書
シリーズ最終巻。
1巻目で現状。
2巻目で隊長の過去と傭兵部隊の説明。
3巻目で…収拾つくのかな?
と心配してたのだが。
ついたな。
それも結構まるくきちんと収まるべきところに収まって。
たくさんの問題が集積した時には、とりあえず一歩づつ地道に解決の道を選べば連鎖(!"ぷよぷよ!")して解決する。
それが一番の早道…の見本みたいだ。
傭兵隊が主役の小説だから、勿論のこと、かれらの活躍するのは主に戦争中だからして、戦争もあったけれど、それは二の次。
…という面白い設定だったな。
傭兵隊自体の設定の仕方が斬新だったのと、ラストはな〜んだ、そうだったんか〜とくよくよ悩んでいたものが一気に解決して「なんであんなことで悩んでいたのか」と思わせてしまうぐらいすっきりと終わっていた。
ま、それも主役のジア・シャリースの性格ゆえ…ありえた結末ではあるが。
お医者様。
…かわいそうに。実はそんなに悩んでいたの?しかも一人で?
で、ひとりで割を食ったのは、Dr.ヴァルベイト。
しかしてその実体は……!
でした(なんのこっちゃら…笑)
けっこー人間の心理を尽きてくる作戦が多いので、そういうのが好きな人には大当たり。
嫌いだと徹底して好きにはなれないだろうな、この小説。
戦争中の傭兵団の話だというのに、戦闘場面もそんなに多くはないし。(と私が思うだけ?結構あった?)
ただひとつ。
彼とか彼とか彼が跋扈 うろうろする、エンレイズの宮廷って……
この作者の書き方というか、思考の流れ方が、好きだな。
ISBN:4125008922 新書 駒崎 優 中央公論新社 2005/06 ¥945
1巻目で現状。
2巻目で隊長の過去と傭兵部隊の説明。
3巻目で…収拾つくのかな?
と心配してたのだが。
ついたな。
それも結構まるくきちんと収まるべきところに収まって。
たくさんの問題が集積した時には、とりあえず一歩づつ地道に解決の道を選べば連鎖(!"ぷよぷよ!")して解決する。
それが一番の早道…の見本みたいだ。
傭兵隊が主役の小説だから、勿論のこと、かれらの活躍するのは主に戦争中だからして、戦争もあったけれど、それは二の次。
…という面白い設定だったな。
傭兵隊自体の設定の仕方が斬新だったのと、ラストはな〜んだ、そうだったんか〜とくよくよ悩んでいたものが一気に解決して「なんであんなことで悩んでいたのか」と思わせてしまうぐらいすっきりと終わっていた。
ま、それも主役のジア・シャリースの性格ゆえ…ありえた結末ではあるが。
お医者様。
…かわいそうに。実はそんなに悩んでいたの?しかも一人で?
で、ひとりで割を食ったのは、Dr.ヴァルベイト。
しかしてその実体は……!
でした(なんのこっちゃら…笑)
けっこー人間の心理を尽きてくる作戦が多いので、そういうのが好きな人には大当たり。
嫌いだと徹底して好きにはなれないだろうな、この小説。
戦争中の傭兵団の話だというのに、戦闘場面もそんなに多くはないし。(と私が思うだけ?結構あった?)
ただひとつ。
彼とか彼とか彼が
この作者の書き方というか、思考の流れ方が、好きだな。
ISBN:4125008922 新書 駒崎 優 中央公論新社 2005/06 ¥945
流血女神伝 喪の女王 (1)
2005年11月12日 読書
表紙の絵を見ても分かるとおり…ヒロインは、寒い季節に寒い国"ユリ・スカナ"に入った。
ようやくすべてのしがらみ(?)を捨てて、新しい人生を拓こうとするカリエだったのに。
ここでもまだまだ危機は去らない。
…つうか、しつこすぎるぜ、ダンナ。
子供みたいに執着するのはエティカヤの血の王(もと旦那)。
邪魔だから、抹殺…とは小説にも書いてあるが、いやぁ〜これはやっぱり執着ですよ。
元彼(エド)(笑)と手に手をとって逃げたんが、そんなに気にくわんかったんか(笑)
なら、もっと素直になっとけ(笑)
「こういう男は嫌われる」を地で行ってるよ、あんた。
新しい命を抱いたカリエ。
その彼女をあくまでも守ろうとするエド。
ニヒルで危険な男から、女房に逃げられた亭主という三枚目に急落したバルアン。
(あ、すると、エドは不義密通の相手ですか!?)
雪と氷に閉ざされる北の国で、新しい陰謀がカリエを取巻く…予定のようだ。
こうなったら、エドが傭兵で出稼ぎして、カリエは人里離れた森で"森の人"となって暮らすしかないか〜。
あ〜でもって、村人にはいつしか"魔女"とか言われるんだ、きっと。
出入りしている連中(サルベーンとか?)が、とっても怪しいからさ……。
(ラクリゼはいいの…お気に入りだから)
ISBN:4086005972 文庫 船戸 明里 集英社 2005/06/01 ¥520
ようやくすべてのしがらみ(?)を捨てて、新しい人生を拓こうとするカリエだったのに。
ここでもまだまだ危機は去らない。
…つうか、しつこすぎるぜ、ダンナ。
子供みたいに執着するのはエティカヤの血の王(もと旦那)。
邪魔だから、抹殺…とは小説にも書いてあるが、いやぁ〜これはやっぱり執着ですよ。
元彼(エド)(笑)と手に手をとって逃げたんが、そんなに気にくわんかったんか(笑)
なら、もっと素直になっとけ(笑)
「こういう男は嫌われる」を地で行ってるよ、あんた。
新しい命を抱いたカリエ。
その彼女をあくまでも守ろうとするエド。
ニヒルで危険な男から、女房に逃げられた亭主という三枚目に急落したバルアン。
(あ、すると、エドは不義密通の相手ですか!?)
雪と氷に閉ざされる北の国で、新しい陰謀がカリエを取巻く…予定のようだ。
こうなったら、エドが傭兵で出稼ぎして、カリエは人里離れた森で"森の人"となって暮らすしかないか〜。
あ〜でもって、村人にはいつしか"魔女"とか言われるんだ、きっと。
出入りしている連中(サルベーンとか?)が、とっても怪しいからさ……。
(ラクリゼはいいの…お気に入りだから)
ISBN:4086005972 文庫 船戸 明里 集英社 2005/06/01 ¥520
頭は坊様のようにそり落としてます。
汚い着物を麻縄でくくっただけです。
どこまでも出かけて行き、一生他人のために働きます。
およそ、綺羅綺羅しい生活とは縁がありません。
というか、目もくれません。
墨子を祖とする、墨家一門の、それが本当の姿です。
(剃髪はこの小説の主人公・革離だけのようですが…)
ちょっと覗き見してみたら、離れられなくなってしまった…文庫本170頁ほどで370円弱。
安かったので、ちょっと読んでみようかな…と、手を出したのだった。
墨家については、ちゃんと本を呼んだことが無いので、漠然とした噂(他の小説に出てくる話として)しか知識が無かった。
戦争を忌み嫌う人々の集団である。
人が自分を愛するように府とを愛し、人類を愛すれば、戦争は無くなる、という考え方である。
自分と同じように他人を考えることが出来れば…二十一世紀のいまでも、充分人類の課題として成り立つな。
でも現実には戦争だらけ(墨子の生きた時代は中国の春秋戦国時代である)なので、『守る』徹底して『守って落とさせない』城を作ったのだ、彼らは。
だから、守城の専門家であり、軍事に秀でた戦略家でもあるという、墨家本来の理想とする「兼愛」とは真反対の活動により、平和を目指すという不可思議な集団となっていた…らしい。
『守る』といって約束すれば、たとえ城主が脱出しても最後まで城を守って戦い、刀折れ矢尽きたときには、全員枕を並べて自害したという。
激しい。
だが、故に、「墨家は信ずるに値する」という力を得た。
約束を破らないってこと、信頼を得るということは、簡単なようで難しいけれど、それが出来た時にはものすごい"力"になる。
ISBN:4101281122 文庫 酒見 賢一 新潮社 1994/06 ¥380
汚い着物を麻縄でくくっただけです。
どこまでも出かけて行き、一生他人のために働きます。
およそ、綺羅綺羅しい生活とは縁がありません。
というか、目もくれません。
墨子を祖とする、墨家一門の、それが本当の姿です。
(剃髪はこの小説の主人公・革離だけのようですが…)
ちょっと覗き見してみたら、離れられなくなってしまった…文庫本170頁ほどで370円弱。
安かったので、ちょっと読んでみようかな…と、手を出したのだった。
墨家については、ちゃんと本を呼んだことが無いので、漠然とした噂(他の小説に出てくる話として)しか知識が無かった。
戦争を忌み嫌う人々の集団である。
人が自分を愛するように府とを愛し、人類を愛すれば、戦争は無くなる、という考え方である。
自分と同じように他人を考えることが出来れば…二十一世紀のいまでも、充分人類の課題として成り立つな。
でも現実には戦争だらけ(墨子の生きた時代は中国の春秋戦国時代である)なので、『守る』徹底して『守って落とさせない』城を作ったのだ、彼らは。
だから、守城の専門家であり、軍事に秀でた戦略家でもあるという、墨家本来の理想とする「兼愛」とは真反対の活動により、平和を目指すという不可思議な集団となっていた…らしい。
『守る』といって約束すれば、たとえ城主が脱出しても最後まで城を守って戦い、刀折れ矢尽きたときには、全員枕を並べて自害したという。
激しい。
だが、故に、「墨家は信ずるに値する」という力を得た。
約束を破らないってこと、信頼を得るということは、簡単なようで難しいけれど、それが出来た時にはものすごい"力"になる。
ISBN:4101281122 文庫 酒見 賢一 新潮社 1994/06 ¥380
人はなぜ逃げおくれるのか―災害の心理学
2005年11月6日 読書
読み始め…なので今後どう展開してゆくのかは不明だが、序に述べられていることを要約すれば、
普段から細かいことは気にしない、くよくよしない、という精神的処理をして私たちは日常生活を送っている。
それは日本人だけではない。
人間一般にいえることだ。
逆に言えば、いちいち細かい事象を気にする人は「神経症」であるとか、「精神的不安定」と称されて、日常生活に支障をきたしている。
つまり、自分でブレーカーをあげてるんだね。きっと。
そうしないと、とてもじゃないけど対処していられない。
頭がおかしくなってしまう……。
その、自然のうちに「解消」してしまう精神構造が、万に一つの危機のときに障害となるわけだ。
つまり、「これぐらい大丈夫」「私は大丈夫」「きっと大丈夫」なんて思っているうちに避難のチャンスを失う。
洪水やなだれなどの避難指示に、全員が従わないというのがそのひとつの例。
また、日本における地震についての思考を考えると分かる。
昔から語られる"逃げようの無い"大地震については、おおかたの日本人は「なりゆきまかせ」で諦めているのではなかろうかと……。
だって、来るものは仕方が無いし。
いつ来るかわから無いんだし。
そんなものをびくびくしながら暮らしてゆけない。
ほかに、
9・11の時、警備システムの間違った指示(「パニックを嫌って脱出指示が遅れ、あたら犠牲者を増やした」)や韓国の地下鉄放火事件で「大丈夫だから動くな」という車内放送のため、とどまって焼死者が増えたことなど。
この二つは、スペシャリストの判断を過剰に信じすぎたからなんだそうだ。
このスペシャリストたちは、「パニックになるから」動くなと、じっとしているようにと、あたら多くの人命を奪うことになる指示を出してしまったのである。
だいたい、「災害時のパニック」については、実際に起こる確率は少ないというのが現状の見解らしい。
(知らなかった)
万が一、なにか大災害が起こったとしても、パニックに走る、という確率は少ないらしいのだ。
昔は何かというと「パニックになるから」といっていたらしいが…。
だから、今では研究者は、侮蔑をこめて「パニック"神話"」(神話=現実的ではないこと)と呼んでいるらしい。
また、自然災害は、そこにかける費用効果が、何もしない時に比べて上であると判断されればかけられるが、そうでなければ何もしない……。
都会の真ん中を流れる川の整備は大金を投じてなされるが(氾濫した時の被害が大きい)、過疎地ではされないのである。
被害が大きいとは、判断されないからだ。
なんだか…切ないですね。結局は自分で危険を判断して自分で行動しななさいって事だ。
判断できるように、間違った行動をおこさないように、常に準備をする(意識する)ってことが大事なんだろうな。
韓国の地下鉄でも、咄嗟に逃げた人は何人もいたらしいから…。
ISBN:4087202283 新書 広瀬 弘忠 集英社 2004/01 ¥735
普段から細かいことは気にしない、くよくよしない、という精神的処理をして私たちは日常生活を送っている。
それは日本人だけではない。
人間一般にいえることだ。
逆に言えば、いちいち細かい事象を気にする人は「神経症」であるとか、「精神的不安定」と称されて、日常生活に支障をきたしている。
つまり、自分でブレーカーをあげてるんだね。きっと。
そうしないと、とてもじゃないけど対処していられない。
頭がおかしくなってしまう……。
その、自然のうちに「解消」してしまう精神構造が、万に一つの危機のときに障害となるわけだ。
つまり、「これぐらい大丈夫」「私は大丈夫」「きっと大丈夫」なんて思っているうちに避難のチャンスを失う。
洪水やなだれなどの避難指示に、全員が従わないというのがそのひとつの例。
また、日本における地震についての思考を考えると分かる。
昔から語られる"逃げようの無い"大地震については、おおかたの日本人は「なりゆきまかせ」で諦めているのではなかろうかと……。
だって、来るものは仕方が無いし。
いつ来るかわから無いんだし。
そんなものをびくびくしながら暮らしてゆけない。
ほかに、
9・11の時、警備システムの間違った指示(「パニックを嫌って脱出指示が遅れ、あたら犠牲者を増やした」)や韓国の地下鉄放火事件で「大丈夫だから動くな」という車内放送のため、とどまって焼死者が増えたことなど。
この二つは、スペシャリストの判断を過剰に信じすぎたからなんだそうだ。
このスペシャリストたちは、「パニックになるから」動くなと、じっとしているようにと、あたら多くの人命を奪うことになる指示を出してしまったのである。
だいたい、「災害時のパニック」については、実際に起こる確率は少ないというのが現状の見解らしい。
(知らなかった)
万が一、なにか大災害が起こったとしても、パニックに走る、という確率は少ないらしいのだ。
昔は何かというと「パニックになるから」といっていたらしいが…。
だから、今では研究者は、侮蔑をこめて「パニック"神話"」(神話=現実的ではないこと)と呼んでいるらしい。
また、自然災害は、そこにかける費用効果が、何もしない時に比べて上であると判断されればかけられるが、そうでなければ何もしない……。
都会の真ん中を流れる川の整備は大金を投じてなされるが(氾濫した時の被害が大きい)、過疎地ではされないのである。
被害が大きいとは、判断されないからだ。
なんだか…切ないですね。結局は自分で危険を判断して自分で行動しななさいって事だ。
判断できるように、間違った行動をおこさないように、常に準備をする(意識する)ってことが大事なんだろうな。
韓国の地下鉄でも、咄嗟に逃げた人は何人もいたらしいから…。
ISBN:4087202283 新書 広瀬 弘忠 集英社 2004/01 ¥735
愛国の旗を掲げろ―海の覇者トマス・キッド〈4〉
2005年11月4日 読書
新刊が出ました!
あ〜前の話…わすれてるぅ〜〜。
主人公がひどい目に遭ったことだけは確かだが…。
さて、そのキッド君。
今度はザ・ロック(ジブラルタル)でひと時の甘い時間を過ごしながら、再会した朋友・ニコラスの勧めもあって地中海の奥深く、ヴェネチアへと向かう。
ニコラスが心配したのは、キッドがとある有力者の夫人の魅力に参って足元が見えていないってこと。
しばらく現場を離れれば頭も冷えると踏んでのこと。
なるほど。
名案。
ところかわって、そこはベネチィア。
カルナバルのキョウランに酔いしれる街。
ナポレオンのフランス軍はすぐそこに……。
で、そこでは今度はニコラスが…理性と理知の塊のニコラス・レンジが…
それもベネティアという街の見せる夢だろうか。
とまあ、艱難辛苦(?)が待ち構える前半戦。
セント・ヴィンセント沖海戦を勝利に終わらせた英国海軍の意気は嫌が応にも盛り上がっているはず、なんだけど…?
単純と言うか。
純真と言うか。
およそ人を疑わないトマス・キッド航海士。
彼の一歩づつを、その歩みをゆっくりと見守りたい…と思ってるんだけど、ホンマに大丈夫か?この御仁は。
ISBN:4150410976 文庫 大森 洋子 早川書房 2005/10 ¥1,029
あ〜前の話…わすれてるぅ〜〜。
主人公がひどい目に遭ったことだけは確かだが…。
さて、そのキッド君。
今度はザ・ロック(ジブラルタル)でひと時の甘い時間を過ごしながら、再会した朋友・ニコラスの勧めもあって地中海の奥深く、ヴェネチアへと向かう。
ニコラスが心配したのは、キッドがとある有力者の夫人の魅力に参って足元が見えていないってこと。
しばらく現場を離れれば頭も冷えると踏んでのこと。
なるほど。
名案。
ところかわって、そこはベネチィア。
カルナバルのキョウランに酔いしれる街。
ナポレオンのフランス軍はすぐそこに……。
で、そこでは今度はニコラスが…理性と理知の塊のニコラス・レンジが…
それもベネティアという街の見せる夢だろうか。
とまあ、艱難辛苦(?)が待ち構える前半戦。
セント・ヴィンセント沖海戦を勝利に終わらせた英国海軍の意気は嫌が応にも盛り上がっているはず、なんだけど…?
単純と言うか。
純真と言うか。
およそ人を疑わないトマス・キッド航海士。
彼の一歩づつを、その歩みをゆっくりと見守りたい…と思ってるんだけど、ホンマに大丈夫か?この御仁は。
ISBN:4150410976 文庫 大森 洋子 早川書房 2005/10 ¥1,029
墜落遺体―御巣鷹山の日航機123便
2005年11月3日 読書
今年の春のJRの脱線事故でもそうだったが、人間の想像以上の事故が発生した時、人が普段考えてもいないような何かが起こったとき、無事でそばにいる私たちはいったい何ができるだろうか。
JRの事故のニュースでは、近くの会社の従業員が何人も何人も何度も何度も往復して水や毛布やその他色んなものを運んでいる、走り回っている姿が映っていた。
勿論、ニィースの中心は事故車両と救い出されてうめく血だらけの乗客たちだったが、画面の端々に登場する彼らの姿は、私の目には大きく写っていた。
私に、ああいう事ができるだろうか。
すぐに行動に移せるのだろうか。
残念ながら、それは疑問なのである。
あの日航機事故から、20年がたった。
夏休みのお盆前。
ちょうど休みに入ろうという時。
狭い日本を東へ西へ、人々が一斉に移動する時期だった。
著者は、警察側で指揮を執ったひとり。
その立場から、当時の一人一人の働きを、人間というものを、振り返っている。
不眠不休で働き、でも、遺族からは権力の手先のように誤解されもし、憤りよりも悲しみと未曾有の惨事に平常心を失いかけながら必死で働いた、とある。
炭化した遺体もあれば分断された遺体も多い。
そのなかで個人を特定するのは難しい。
今では当たり前のように思える、歯による判断は当時はまだ今ほど当たり前のことではなかったようだ。
そんななかで、歯科医はその重要性をきちんと把握していた。
関西を始め、各地の歯科医が「自分の患者は自分が見つける」と、診断記録や資料をもって現場に駆けつけた。
警察も、医師も、看護婦も。
そして現場の異臭の中で肉親を求める遺族も。
それらすべてを取巻いて、異様な空気が満ちていた。
想像の枠外の、異様なムードだったろう。
でも、何があっても、遺体を遺族に返すという気持ちとやり抜くという気持ちで強く結ばれていたという。
限界を超えたところで発揮される、実力以上の力が働いていたのかもしれない。
言い方は悪いが、火事場の馬鹿力、みたいな。
阪神大震災のときに、か弱い老人が、家の屋根や壁を押しのけて脱出したような…。
著者のメッセージは、ひとつしかない命を大事にして欲しい。
それに行きつく。
言われるまでも無い、と想いながら、実際には軽視している。
毎日テレビニュースで読み上げられる事故や事件を聞いていれば、そうとしか思えないだろう。
内容で気になったのは、宗教観の違い、ということ。
当時テレビでも話題がでたが、日本人以外の乗客の遺族は、遺体を取り戻すことに執着をしない。
「死んだ」という事実を確認できれば、あとは魂のない入れ物だから、現地で荼毘に付してもらえればいい。
そういう考え方だ。
例を挙げればとアメリカでの航空事故で、両親を失った人。
飛行機事故を知らされ、現地を見て、是なら誰も生きて入られないと思い、遺体も遺品も確認することもなく死亡を認めて補償交渉に入った、ということである。
こんなことが外国では当然として行われているのだという。
日本人はこのことをどう思うだろう?
そんなやり方を認めるだろうか?
多分、認めない。
どんな形になっていようとも、遺体を、遺体の一部であると信じられるものをその手にするまでは、決して認めない。
そう。
日本人は違うのだ。
シベリア抑留置の土を。
遠い南の島の土や石を。
海の水すらも、その人もからだの一部と信じて取り戻そうとする。
日本の国土に還そうとする。
"何か"を連れて戻ろうとする。
無宗教を標榜する日本人が信仰するのは、"日本"というこのの果ての小さな島そのものなのだろうか。
失ったものは帰らない。
二十年経とうとも、五十年たとうとも、悲しみは癒されることは無い。
それが過ちによるものであればなおさらの事。
防げ得るものであったのなら尚のこと。
遺された我々の胸には、後悔ばかりが降り積もる雪のように静かに層をなしてゆく。
そんな気がする。
ISBN:4062565153 文庫 飯塚 訓 講談社 2001/04 ¥714
JRの事故のニュースでは、近くの会社の従業員が何人も何人も何度も何度も往復して水や毛布やその他色んなものを運んでいる、走り回っている姿が映っていた。
勿論、ニィースの中心は事故車両と救い出されてうめく血だらけの乗客たちだったが、画面の端々に登場する彼らの姿は、私の目には大きく写っていた。
私に、ああいう事ができるだろうか。
すぐに行動に移せるのだろうか。
残念ながら、それは疑問なのである。
あの日航機事故から、20年がたった。
夏休みのお盆前。
ちょうど休みに入ろうという時。
狭い日本を東へ西へ、人々が一斉に移動する時期だった。
著者は、警察側で指揮を執ったひとり。
その立場から、当時の一人一人の働きを、人間というものを、振り返っている。
不眠不休で働き、でも、遺族からは権力の手先のように誤解されもし、憤りよりも悲しみと未曾有の惨事に平常心を失いかけながら必死で働いた、とある。
炭化した遺体もあれば分断された遺体も多い。
そのなかで個人を特定するのは難しい。
今では当たり前のように思える、歯による判断は当時はまだ今ほど当たり前のことではなかったようだ。
そんななかで、歯科医はその重要性をきちんと把握していた。
関西を始め、各地の歯科医が「自分の患者は自分が見つける」と、診断記録や資料をもって現場に駆けつけた。
警察も、医師も、看護婦も。
そして現場の異臭の中で肉親を求める遺族も。
それらすべてを取巻いて、異様な空気が満ちていた。
想像の枠外の、異様なムードだったろう。
でも、何があっても、遺体を遺族に返すという気持ちとやり抜くという気持ちで強く結ばれていたという。
限界を超えたところで発揮される、実力以上の力が働いていたのかもしれない。
言い方は悪いが、火事場の馬鹿力、みたいな。
阪神大震災のときに、か弱い老人が、家の屋根や壁を押しのけて脱出したような…。
著者のメッセージは、ひとつしかない命を大事にして欲しい。
それに行きつく。
言われるまでも無い、と想いながら、実際には軽視している。
毎日テレビニュースで読み上げられる事故や事件を聞いていれば、そうとしか思えないだろう。
内容で気になったのは、宗教観の違い、ということ。
当時テレビでも話題がでたが、日本人以外の乗客の遺族は、遺体を取り戻すことに執着をしない。
「死んだ」という事実を確認できれば、あとは魂のない入れ物だから、現地で荼毘に付してもらえればいい。
そういう考え方だ。
例を挙げればとアメリカでの航空事故で、両親を失った人。
飛行機事故を知らされ、現地を見て、是なら誰も生きて入られないと思い、遺体も遺品も確認することもなく死亡を認めて補償交渉に入った、ということである。
こんなことが外国では当然として行われているのだという。
日本人はこのことをどう思うだろう?
そんなやり方を認めるだろうか?
多分、認めない。
どんな形になっていようとも、遺体を、遺体の一部であると信じられるものをその手にするまでは、決して認めない。
そう。
日本人は違うのだ。
シベリア抑留置の土を。
遠い南の島の土や石を。
海の水すらも、その人もからだの一部と信じて取り戻そうとする。
日本の国土に還そうとする。
"何か"を連れて戻ろうとする。
無宗教を標榜する日本人が信仰するのは、"日本"というこのの果ての小さな島そのものなのだろうか。
失ったものは帰らない。
二十年経とうとも、五十年たとうとも、悲しみは癒されることは無い。
それが過ちによるものであればなおさらの事。
防げ得るものであったのなら尚のこと。
遺された我々の胸には、後悔ばかりが降り積もる雪のように静かに層をなしてゆく。
そんな気がする。
ISBN:4062565153 文庫 飯塚 訓 講談社 2001/04 ¥714