禅のいろは

2008年11月11日 読書
あれやこれやとつまみ食いをしているので、なかなかここに書けない(笑)

久々に一気読みしたこの本。
作者は現役のお坊さんで、芥川賞もとっていて、若いころは京都の天竜寺で修業をされていた方。

…托鉢にも出られていた、というそのあたりのエッセイを読むと時々朝方に托鉢のおぼうさんに出会うとどうしてもこの人のことを思い出してしまうのだった。

あの声は、凄くよく通る。
四条通りの車のうるさい場所でも、「おおぉ~」と響いてくる。
さすがお経で鍛えられた喉だなぁと感心するのであった。


この本はいろはにほへと、のカルタに添い、その意味を面白おかしく、しかしあくまで仏教者らしく読み解いてゆくというもの。
あさきゆめみし…なんて聞くと、ついつい大和和紀の源氏物語(来年アニメ化だって?できるの?あの絵?)を思い出してしまうのだが、違います。

昔のあいうえおですね。
それを覚えやすく歌にした。

いろはにおえどちりぬるを
わがよたれぞつねならむ
ういのおくやまけふこえて
あさきゆめみじよひもせず(出ない字は無視)

今の人は知らないだろうけど、ワープロの出る前は(言っておくが半世紀も前の話ではない)和文タイプというものがあり、その活字のならびというのがこの"いろは"並びであったのだ。
高校の普通科の生徒の癖に好奇心の強かった私。
高校3年の自由科目は、美術でもなく音楽でもなく書道でもなく英文タイプでもなく、この和文タイプを一年だけ履修したのである。(前2年は美術をとった)
おかげで"いろは"を覚えた。
それだけの話だ。
なにしろ大学に入ろうって頃にはワープロが出たんだから…(笑)

しかしそのせいではないだろうけれど、"いろは"には青春を感じさせる何かがある。
それは確か。

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