天魔…って、問うまでもなく信長くんである。(笑)

戦国時代末期。
武田勝頼と信長・家康連合軍がぶつかる長篠の戦い。
有名な種子島の三段構えで武田自慢の騎馬隊を破った信長の戦法。
これによって戦国時代は大きな転換を見せるわけだが…

この小説はこの種子島が火縄銃ではない。
木製+鉄製+釜による蒸気を動力とした、でっかい機甲戦士である。
つまりぃ…木製ロボットみたいなのを思えばいいわけで、操縦士が中に入って動かす。

……まあいいわな。
こういうのも。

16世紀にありえない~と言ってもそこは作家のアイデアと、いかに"らしく"思わせるか、ってことで、木製だったり蒸気で動いたりするわけだから。
で、その見た目から"鬼"と呼ばれるその兵器、操縦士は操鬼士だし、頑張って戦って来いと声をかけるときは「鬼働きをしてこい」だし、武器は"金棒"だし…(笑)

悪乗りって言っちゃあいけないんだね。
でも悪乗りだなぁと笑ってしまう。

そしてなによりも、銅線コイルを張り付けた鉄かぶとをかぶって、シンクロする者だけが、操鬼士になる資格をもつもの。

よそで作って動かしている普通の鬼は、足一つ動かすためにもペダルのようなものを踏んでよっちらよっちら動かさなくてはならないらしいが、それだとバランスを取るのも大変だから、実戦には向かない、というのが常識。
だから、ブルトーザーやショベルカー代わりに築城や土木に使うのが関の山だという。

ところが、このシンクロによって思考のままに動かせるのが信長軍の鬼の特徴なんだそうで、実戦投入が可能になった…で、その勢いで全国制覇を狙うらしいのだが。

シンクロできる人はもちろん限られていて、柴田勝家、明智光秀の二人。
それだけでもあちゃーな人選(?)だと思うけど、そこに主人公の若者(百姓出)穴山小平太。
…この名前、似たような名前をどっかで聞いたような…?
まあいいけど。

実際こんなのがあったら歴史は違う方向に動いていたろう。
鎖国は…無理かも。

でも、実際にあったら、ミーハー信長くんはまっさきに手を出していたろう、確かに。
凄い発想だけど、その性能や素材を時代的に見せる(設定する)のに作者の苦労が見え隠れしている…。

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