妃は船を沈める

2008年9月11日 読書
おおっと、検索機能だけはよくなったな。
それは認めましょう。
御立派。

さて。
有栖川有栖氏の本をまた友人からレンタルしました。
この人の作品は好きです。
特に火村助教授(准教授)シリーズは、関西弁で関西が舞台でほっこりする。
ゆとりがあるように思えて(多分読み手である自分の方にゆとりはあるのだろう)読める。
どんな凄惨な事件も私にとっては緩く読める。
緩く、はこの場合悪い意味ではないのだ。

これもとっても面白かった。
そこそこの中編。
長編…ではないよね。


妃というのは登場人物の名前に含まれる文字で、愛称としてそう呼ばれれている。
若いツバメ…じゃないけど、20歳前後の恵まれない青年たちを周りに侍らせて援助するという女性である。
彼女は一代でそれに使える財産を作り上げた女傑である。

話は二つ。
彼女のそばで起こった殺人事件が二つ。

彼女のために…起こった事件。
それを彼女はするりと身をかわして逃げた。
限りなく犯人に近い女。

もうひとつは、やはり彼女のために…のつもりで起きた。
「彼女はそう願っている」と勝手に確信したから。
彼女は…。

魔性の女、というのではない。
なんだろう?
自分なりの幸せを追求しているだけなのかもしれない。


沈んだ船には鼠も残らない。

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