獣木野生 著

カーターに始まる(彼が一番年上だから)彼らの歴史。

それにしても…しょっぱなの文章(当たり前だが文字だけ)が32ページも続くのには参った。
漫画で表わすよりも手っ取り早いのはわかるし、小説を読む時に32ページというのは超短編ではあるが、漫画を読むつもりでページを開けて、文章がずらっと並んでいると「これはいったいどこまで続くのか?」と嫌な気がするわけだ。

日本人の血を受け継ぐカーターやシン。
その一家の歴史を思うに…そりゃ人間の歴史なんてややこしいものと決まっているが(私は亡き父の若いころの出来事も歴史も全く知らないのだ)ここまでややこしいものとは!

かえって感嘆するのである。

アメリカで、第二次世界大戦をはさんで日系というのはしんどかったろうな、とは想像するものの。
生まれてくる子供には罪はない。
日本人の特徴をたくさん受け継いだからと言って虐待されるいわれはない。
それが言えるのは、問題の渦中にない、つまり当事者ではないからだが。

蜘蛛の糸。
人生は蜘蛛の糸。
神様はまともな織物師ではない。
その描くタペストリーはしっちゃかめっちゃかだ。
だが、それは…とてつもなく美しい。
蜘蛛が描く糸(巣)のように。

幸せしかない人生は、それは無である。

参考

http://www.amazon.co.jp/gp/reader/440361874X/ref=sib_dp_pt

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

日記内を検索