英国では、結婚の条件が厳しい。

いや…
宗教をしっかり人生の、生活の基盤としている人たちはみんなそうだろうと思う。

神様だろうが仏様だろうがそんなの全部なしだろうが気にしない日本の大方の結婚とは違うのだ。

というわけで。

親が認めないと恋も出来なかったおじょーさまがた。
恋する相手は貧乏士官(やぱり陸地にいる分、陸軍が有利なのか?)と決まっている…らしい。

英国の結婚法。
3週間前から毎週提出する結婚予告、それによってこの結婚が親も認める差し障りのないものであると証明することが必要。
そして結婚許可証。
(めんどくさー)
そういうものをすっとばして結婚式を挙げられるのが、スコットランドだった。

英国が一方的に決めた法律を順守することを潔しとしなかったわけだ。
で、カップルは走る。
英国からスコットランドへ走る。
後ろからが追手が迫る。
親が家族が馬を走らせ追いすがる。
どちらが早いか?

いわゆる、駆け落ちといわれるやつですね。

立会人二人を見つくろい、式をあげ、隣室のベッドに服を着たままでいいから、とりあえず二人で潜りこんだら、若いカップルの勝ちだ。
それで既成事実、となるらしい。

スコットランドに入ったばかりのところ、グレトナ・グリーンという田舎の村が栄えたのは、そうやって駆け込んでくる駆け落ちものの結婚式を取り仕切った、その手数料とかそういうもので。

「グレトナ・グリーン婚」
その名前が若い令嬢たちの間で独特の響きを持って理解され、あるいはお芝居にあるいは物語に形を変えて受け継がれていった。

このおかげで、この地は有名な観光地にもなったし、現代でさえ、昔を偲んで別に反対をされていないのにここで式を挙げようとするカップルが、今もたくさんいるという。

ロマンチックに憧れる若い女たちの、その願望、駆け落ち願望とでも恋愛願望とでも言えるが、ハーレクインロマンスに通じるものがそこにある。

ちなみに、今ではスコットランドの法律も変わって、3週間滞在しないと結婚式は挙げられない。
とはいえ、恋愛結婚自体が変わってきたけれどね。
今、親の反対がどれだけの力を持っているか…「へっ」てなもんでしょ?
それでもグレトナ・グリーンの名前はロマンチックに響くのだ。

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