眼下の敵 〜ラミジ艦長物語11〜
ダドリ・ポープ 著
田中 航 訳

デービス提督の罠(?)にはまり、前任者の失敗の穴埋めをさせられるはめになったラミジである。

ふぅ〜楽して暮らせないかわいそうな主人公であるな。

マルティニク島の港は、当たり前だがフランスの砲台ががっちり守っているので、下手に入ろうとする大やけどする。
で、ラミジは考えるのだ。

やられたふりをしてフランス側をだまし、まんまと湾内のフリゲート(しかもジュノー号より性能がよい)を乗っ取った。(詳細は面白すぎるので、ここには書かないが)

敵をだますのが上手な主人公である。
…つうか。

賭けが上手。

自分でも言っているけどね。
できるだけの手を打って、勝ち率を上げるだけ上げてから賭けるのだと。

でも万が一、ということもある。
いつその目が出てくるか、それは誰にも分らない…。

「眼下の敵」というのは、とある砲台を築いて、そこから下の敵艦を狙い撃ちする作戦をとるからだけど、同じ邦題の映画がある。
しかも海を舞台に、戦争を舞台にしたものである。
Uボートと駆逐艦のだましあい、息の詰まる探り合い、を描いたんもので、非常に面白い。
相手が「多分こうくるだろう」という推理で、自分の次の攻撃とか回避とか考えていくんだけど…ただ、映画では、最後が和気あいあいなのが気に入らない。
原作は違うのだ(笑)

相打ちになって、救命ボートに入り乱れて乗って救助を待っているんだけど、どっちが勝ったで言い争いになり、挙句殴り合いが始まるという…その後…はやッぱり黙っとこう。
しゃれが効いていて面白いし(笑)
しゃべったら台無し。

とりあえず、ラミジ一家は西インドに来てから敵艦・敵商船の捕獲でずいぶん金持ちになったものである。(捕獲した船と積み荷を海軍が買い取ってくれるのだ。その賞金は決めた利率で戦闘に参加した全員に与えられる…戦闘に参加していない提督にもだが)

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