十津川警部五稜郭殺人事件
2008年6月22日 読書
IT戦争、とは言うけれど。
世界に雄飛しようとするIT企業の裏の一面を殺人事件にひっかけて描いた一冊。
半分どころか2/3ほど読み進まないと、結末がどっちを向いているのかすらわからない、なかなか巧妙な謎の展開である。
西村京太郎、侮りがたし!
北海道の函館で生まれた小さなIT企業が、東京に本社を移転し、アメリカにまで翼を広げようという成長ぶりとなった。
そんな上昇気流に乗った会社であるが、そこにとどまるのを潔しとしない少数の人間が、古巣の函館に別会社を設立しようとする。
社内造反…?
会社は造反組にあれやこれやの手を尽くし(脅迫状含む)思いとどまるように運動するのだが、そんな中、造反組の中心にいた男が他殺死体で見つかった。
そして、今度は一人が行方不明に。
そしてまた一人…。
東京と函館。
その両方の地に分かれた二つの組織が、互いに詰り互いに罪を暴こうとし、事態はどんどんエスカレートしてゆく。
函館に本拠を移した造反組は、幕末に五稜郭で榎本武明らが立ち上げた新しい政府に意気を感じ、それを真似て「函館新撰組」を自称していたため、ことはあたかも幕末の新政府軍と函館の旧幕軍の戦いであるかのような様相を呈してきたのである。
殺人者は誰か?
東京の本社か。
函館の造反組か。
函館戦争の歴史の裏の仕組み。
それになぞって考えれば、話は通るのである。
なるほど!
これってちょっと凄い。
榎本武明がなんで生き残って明治政府の重職についたか、これなら納得できるよね。(実は私は知らなかったのだが)
新撰組の生き残りが京都のお寺で老後を過ごしているとき、なんで榎本武明に会いたがらなかったか。
歯牙にもかけなかったか、それがよくわかる。
もちろん、それは一つの風説だけど。
辻褄が合うんだよね。
それはともかくとして。
上昇気流に乗っているとはいえ、企業が個人あてに脅迫状の発送とか当たり前にやっていて、恐喝罪にならないの?
それって問題じゃないのかなぁ?
こういうことって、どんなに上手くやっても、いずれ噂になって真相を知られてしまうのが落ちだと思うのだが。
…怖い話である。
あ、新撰組はテロ集団、そしてまんまと騙されて…という話の内容なので、強力な新撰組ファンは読まないほうが無難かと思います。
世界に雄飛しようとするIT企業の裏の一面を殺人事件にひっかけて描いた一冊。
半分どころか2/3ほど読み進まないと、結末がどっちを向いているのかすらわからない、なかなか巧妙な謎の展開である。
西村京太郎、侮りがたし!
北海道の函館で生まれた小さなIT企業が、東京に本社を移転し、アメリカにまで翼を広げようという成長ぶりとなった。
そんな上昇気流に乗った会社であるが、そこにとどまるのを潔しとしない少数の人間が、古巣の函館に別会社を設立しようとする。
社内造反…?
会社は造反組にあれやこれやの手を尽くし(脅迫状含む)思いとどまるように運動するのだが、そんな中、造反組の中心にいた男が他殺死体で見つかった。
そして、今度は一人が行方不明に。
そしてまた一人…。
東京と函館。
その両方の地に分かれた二つの組織が、互いに詰り互いに罪を暴こうとし、事態はどんどんエスカレートしてゆく。
函館に本拠を移した造反組は、幕末に五稜郭で榎本武明らが立ち上げた新しい政府に意気を感じ、それを真似て「函館新撰組」を自称していたため、ことはあたかも幕末の新政府軍と函館の旧幕軍の戦いであるかのような様相を呈してきたのである。
殺人者は誰か?
東京の本社か。
函館の造反組か。
函館戦争の歴史の裏の仕組み。
それになぞって考えれば、話は通るのである。
なるほど!
これってちょっと凄い。
榎本武明がなんで生き残って明治政府の重職についたか、これなら納得できるよね。(実は私は知らなかったのだが)
新撰組の生き残りが京都のお寺で老後を過ごしているとき、なんで榎本武明に会いたがらなかったか。
歯牙にもかけなかったか、それがよくわかる。
もちろん、それは一つの風説だけど。
辻褄が合うんだよね。
それはともかくとして。
上昇気流に乗っているとはいえ、企業が個人あてに脅迫状の発送とか当たり前にやっていて、恐喝罪にならないの?
それって問題じゃないのかなぁ?
こういうことって、どんなに上手くやっても、いずれ噂になって真相を知られてしまうのが落ちだと思うのだが。
…怖い話である。
あ、新撰組はテロ集団、そしてまんまと騙されて…という話の内容なので、強力な新撰組ファンは読まないほうが無難かと思います。
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