消えた郵便船 〜ラミジ艦長物語7〜
ダドリ・ポープ 著
出光 宏 訳

1797年?
郵便船レディ・アラベラ号

カリブ海(ジャマイカ)島から英国本国へ向けて出港。
郵便船喪失事件調査のため、郵便船に客として同乗。
ほかに、サウスウィック航海長、ジャクソン、スタフォード、ロッシ、マクストン、ほかトライトン号の水夫を紛れ込ませる。
船客としてシドニー・ヨーク、陸軍の歩兵連隊のウイルソンとその部下若干名あり。

英国本国と植民地を結ぶ郵便船、その機能は想像以上に重大なものである。
駐屯する兵士への給料、武器弾薬、交代要員など、物的人的金的輸送を一手に担っているのである。
それがしょっちゅう拿捕されていたのでは、本国と各植民地の連絡が麻痺する。
英国は手足をもがれたも同然である。

まして、戦争勃発後は、海軍の働きによりフランスの私掠船は数を減らすたはず。
なのに、私掠船による郵便船拿捕の被害だけが上昇しているとはいかなることか?

その調査を命じられた若き海軍将校ニコラス・ラミジ。

あの手この手を使って子飼いの部下を郵便船に潜り込ませることに成功。
郵便船は一路本国へ向かって出港した。

久々に女っ気のない一冊だ(笑)
あの麗しきフランス女性たちはどこへいったのか?

子飼いの部下がいれば、なんとかなる。
どんな事態に陥ってもなんとかする。
部下たちもまた、
「艦長のためなら!」
「どこまでも艦長に付いてゆきます!」
だもの。
なんだか任侠の世界じみてきたぞ。
こうして、ラミジと陽気な一団が形成されてゆく。
その初期に当たるのが、この作品である。(ほんまか?)(笑)

ちなみに、英国からカリブ海の英国領まで、片道35〜45日だそうだ、この時代。
もちろん、郵便船は快速だけど…
コロンブスは遠くなったな……。

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