天切り松闇がたり(第1巻)
2008年5月28日 読書
ほうほう、でましたか。これ。
友人からのレンタル本なので、風評とか評判とか聞かずに読み始めた新鮮な一冊。
著者は「鉄道員(ぽっぽや)」「地下鉄(メトロ)にのって」などの作者である。
情がものをいう物語であろうと想像しつつ本を開いた。
天切り松、というのは人のあだ名。
松蔵というのが本名で、盗人である(泥棒といってはいけないらしい)
天井の、瓦を数枚どけて、屋根を破って土蔵(土蔵出なくてもいいけど)破りをし、お宝をいただいて、屋根と瓦をもとどおりにして逃げる。
見た目、盗人が侵入したかどうかすらわからない。
腕のいい大工が見ればわかる、というやり方をするのが"天切り"というらしい。
その彼も、もうとうに70歳を超えた老人で、盗人稼業からも足を洗っていた。
その彼は、警察署長の要請によって防犯の指導をするかわりに、懐かしの我が家、ならぬ未決囚監獄へお泊りすること〜を楽しみにしているのだった。
だから、一応形として手錠も腰ひももするけど、署長クラスの呼び出されて防犯指導をして、その見返りに銀座に繰り出していっぱい〜その後、牢屋へお泊りする、というわけのわからん話になっている。
わけがわからんのはそこに収監されている犯罪者たちで、最初はねぐら+食事目当てのじーさんだと馬鹿にしていたが、話をするうちに聞くうちにとんでもない大物だと気づかされる。
題名の"闇がたり"、というのは彼ら古風な盗人の特技のひとつで、6尺四方にしか声が聞こえないように語ること。
その技を持って、(周辺の房の住人に迷惑だからと)自分の過去をそしてなによりも昔の盗人がどれだけ義侠心があってどれだけ見事な腕をもっていたかを語る。
その話の内容がこの本の内容である。
…というわけで、その昔(大正時代)に東京にその名を響かせた「目細の安吉」一家。
その末席に連なっていた天切り松による、義理と人情の盗人話が花開く。
牢獄で。
歓衆は、同房のむくつけき犯罪者たちと、当直の看守と非直の看守や刑事たち…。
満員御礼だ。
料金をとった方がいいんじゃないのかな?
公爵・山形有朋元帥の話などはスケールがでかくて最高に面白かった〜
嫌われていたとは知らなかったが…そしてあの大隈重信が民衆に絶大になる人気を誇っていたとは…歴史って不思議だね。
何十年単位で意識なんて変化するものだ。
だから、ず〜っと同じ意識を国民にもたせるためには、いかに普段の不断の努力が必要かってことだな。
そう思うと、よくやるねぇ、中国は。
友人からのレンタル本なので、風評とか評判とか聞かずに読み始めた新鮮な一冊。
著者は「鉄道員(ぽっぽや)」「地下鉄(メトロ)にのって」などの作者である。
情がものをいう物語であろうと想像しつつ本を開いた。
天切り松、というのは人のあだ名。
松蔵というのが本名で、盗人である(泥棒といってはいけないらしい)
天井の、瓦を数枚どけて、屋根を破って土蔵(土蔵出なくてもいいけど)破りをし、お宝をいただいて、屋根と瓦をもとどおりにして逃げる。
見た目、盗人が侵入したかどうかすらわからない。
腕のいい大工が見ればわかる、というやり方をするのが"天切り"というらしい。
その彼も、もうとうに70歳を超えた老人で、盗人稼業からも足を洗っていた。
その彼は、警察署長の要請によって防犯の指導をするかわりに、懐かしの我が家、ならぬ未決囚監獄へお泊りすること〜を楽しみにしているのだった。
だから、一応形として手錠も腰ひももするけど、署長クラスの呼び出されて防犯指導をして、その見返りに銀座に繰り出していっぱい〜その後、牢屋へお泊りする、というわけのわからん話になっている。
わけがわからんのはそこに収監されている犯罪者たちで、最初はねぐら+食事目当てのじーさんだと馬鹿にしていたが、話をするうちに聞くうちにとんでもない大物だと気づかされる。
題名の"闇がたり"、というのは彼ら古風な盗人の特技のひとつで、6尺四方にしか声が聞こえないように語ること。
その技を持って、(周辺の房の住人に迷惑だからと)自分の過去をそしてなによりも昔の盗人がどれだけ義侠心があってどれだけ見事な腕をもっていたかを語る。
その話の内容がこの本の内容である。
…というわけで、その昔(大正時代)に東京にその名を響かせた「目細の安吉」一家。
その末席に連なっていた天切り松による、義理と人情の盗人話が花開く。
牢獄で。
歓衆は、同房のむくつけき犯罪者たちと、当直の看守と非直の看守や刑事たち…。
満員御礼だ。
料金をとった方がいいんじゃないのかな?
公爵・山形有朋元帥の話などはスケールがでかくて最高に面白かった〜
嫌われていたとは知らなかったが…そしてあの大隈重信が民衆に絶大になる人気を誇っていたとは…歴史って不思議だね。
何十年単位で意識なんて変化するものだ。
だから、ず〜っと同じ意識を国民にもたせるためには、いかに普段の不断の努力が必要かってことだな。
そう思うと、よくやるねぇ、中国は。
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