十津川警部「スーパー隠岐」殺人特急
西村京太郎 著
集英社文庫

文庫本だからというだけではなく、すぐ読めるので入院向きかも、この本は。

隠岐という特急は山陰線の一部を走る特急である。
出雲とか津和野とか。
著者によると、その全行程は鳥取の米子から新山口(昔は小郡と言ったので、どこのことかと私は思ったのだった)までの285.4キロしか走らない、日本で最短の特急らしい。

人生に行き詰まった老夫婦が自殺の前に思い出の土地を訪ねる…そのあまりに悲しい旅行。
そしてその途中山口県の秋芳洞で彼らは謎の三人組に襲われ、連れ去られた妻が数日後に津和野で遺体となって発見された。

そして同時に起こる老夫婦の失踪 ⇒ 数ヵ月後にとんでもないところで自殺、の事件の繰り返し。
十津川警部はそこに誰かの介在を感じて捜査に乗り出す…といはいえ、彼も宮仕えなので自分勝手には動けない。
それでも警視庁にしては理解のある上司に制限付きで捜査を許可されて山口を飛び回る。

嗚呼。
その昔、友人と行った萩・津和野の旅を思い出しながら読んでいた。
あのとき秋芳洞にエレベーターなんてあったっけ?
「きゃーきゃー」「こわい!」という感じだったっけ?

安い旅費で、あとは若さと体力で補うビンボー旅だったから、萩ではレンタサイクルで暴走し、津和野でここに出てくる蒸気機関車を見送った。

ああ、なにもかも懐かしー。

あれから訪れていないけど、かわったんかなー?
次回はもうちょっとリッチな旅を、ちょっとでいいからましな旅をしてみたいものである。

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