QED鬼の城伝説

2008年4月8日 読書
不吉な薬剤師探偵・タタル シリーズである。
今回は桃太郎伝説で有名な岡山へ。

桃太郎だけではなく、あれこれと名所旧跡は多い。
意外にも。
それが岡山という地である。

なんといっても、あの、横溝正史の血なまぐさいドラマの舞台にも数多なったところだしね。

ウラ伝説というのがある。
ウラというのは朝鮮半島から戦争に負けて日本に逃げてきた王子だったが、製鉄技術など進んだ大陸の技術を持ち込み栄えた。
栄えすぎたので、当時の中央政府に目をつけられ、滅ぼされた、というのが通説である。

タタラとか…「もののけ姫」でもそうだった。
製鉄技術を持つゆえに時の権力者に狙われる里。

まあ、彼らを悪者とするために鬼だとかとんでもない言いがかりをつけて歴史を封印するのはいつものこと。
京都の土蜘蛛族だって、そうやって滅ぼされたのだから。

その地で起こる連続殺人。
鬼の歴史を受け継ぐ一族と彼らを滅ぼした裏切り者たちの、今に至っても拭えない恐怖と憎しみ。

あとからフラッと来て、しかも「こんなことをしているより観光したい、温泉に行きたい」などという不埒なことを言うタタルがあっという間に解決するという…なんだか了承できないストーリーではあるが。

まあいつものこと。
それよりも彼が登場する前の8割がたのストーリーで、観光案内を済ましてしまう作者もなんというか。

この小説にかぎらず、最近の推理小説は地元の観光案内は必須のようである。

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