高橋克彦 著

こういう面白い本もあったのかー。
感心。

短い話が寄り集まっているのだけど…これは面白い。

江戸時代の人形細工師の魂が、現代の少女の中によみがえる。
そして事件を解決する。
「もういい加減におやめなせぇ」
なんて江戸弁で言われたら、8歳の少女だけにびっくりするよね、相手も。

魂の持ち主は回向院門前町に店を構えていた、人形細工師の"泉 目吉"という男。
頃は幕末。
歌舞伎の小道具なども作っていたが、幽霊や生首の細工で有名であった。
「変死人形競(くらべ)」と称して等身大の生き人形を身投げや首吊りに仕立てて本物そっくりに再現したという逸話あり。
……趣味の悪い人の悪い親父のようである。

そして魂の問題だが、人間の脳はほとんど使っていないので、使っていない部分にほかの人間(前世の記憶)がよみがえっても(転生か?)おかしくはない。
これは理屈。

そもそも出産時には促陣痛ホルモンのオキトシンが分泌される。(という)
そのオキトシンは記憶をリセットする。(らしい)
安産ならオキトシンは多量には分泌されず、記憶が残るのではないか?という話だ。
多産系、すなわち安産が多い東南アジアやインドで転生の話が多いのはこのためだ、というのだが。

まあ、話としては面白い。
それぞれの短編も面白いので良しとしようか。

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