日本の名詩、英語でおどる
2008年3月23日 読書
ものすごく叙情的に、うっとりできるはずの本。
ああ、だけど。
私には学生時代のテキストに思えてしまう。
風情が足らぬ。
語学力が足らぬ。
詩。
が苦手というのもあり。
きっとあり。
『Don’t Lay Down Your Life』
I cry for you、Brother,
Don’t you dare lay down your life.
You,the youngest child in our family,
thus cherished all the more-
Mother and Father didn’t educate you
to wield weapons and to murder;they didn’t
bring you up,to the age of twenty-four,
so that you could kill,or be killed youself.
一番だけだがさて?
日本語と英訳と、どちらが感じる?
英語だと…語彙のせいかあまりにも直接的な表現になるんだよなぁとコレを見ていて思った。
育てるのは、教育するだけではなく、はぐくむ、という意味合いがあると思うんだよね。
はしたない、とは思わないけど、もうちょっとその、情緒とか表現とか、なんとかならんもんか。
日本語で慣れしたしんでいるからそう思うだけなんだろうか?
珍しくも(笑)好きな詩なので原文を記載する。
『君死にたまふことなかれ』
ああをとうとよ、君を泣く、
君死にたまふことなかれ、
末に生まれし君なれば
親のなさけはまさりしも、
親は刃(やいば)をにぎらせて
人を殺せとをしへしや、
人を殺して死ねやとて
二十四までをそだてしや。
(ここまでが上記英文である)
堺の町のあきびとの
旧家をほこるあるじにて
親の名を継ぐ君なれば、
君死にたまふことなかれ、
旅順の白はほろぶとも、
ほろびずとても、何事ぞ、
君は知らじな、あきびとの
家のおきてに無かりけり。
君死にたまふことなかれ、
すめらみことは、戦いに
おほみづからは出でまさね、
かたみに人の血を流し、
獣の道に死ねよとは、
死ぬるを人のほまれとは、
大みこころの深ければ
もとよりいかで思(おぼ)されむ。
(天皇=Emperorなんだね…)
ああをとうとよ、戦いに
君死にたまふことなかれ、
すぎにし秋を父ぎみに
おくれたまへる母ぎみは、
なげきの中に、いたましく
わが子を召され、家を守(も)り、
安しと聞ける大御代(おおみよ)も
母のしら髪はまさりぬる。
暖簾のかげに伏して泣く
あえかにわかき新妻を、
君わするるや、思へるや、
十月も添はでわかれたる
少女(をとめ)ごころを思ひみよ、
この世ひとりの君ならで
ああまた誰をたのむべき、
君死にたまふことなかれ
与謝野晶子 −旅順口包囲軍の中に在る弟を嘆きて−
ISBN:4622073102 単行本 アーサー・ビナード みすず書房 2007/12/22 ¥2,940
ああ、だけど。
私には学生時代のテキストに思えてしまう。
風情が足らぬ。
語学力が足らぬ。
詩。
が苦手というのもあり。
きっとあり。
『Don’t Lay Down Your Life』
I cry for you、Brother,
Don’t you dare lay down your life.
You,the youngest child in our family,
thus cherished all the more-
Mother and Father didn’t educate you
to wield weapons and to murder;they didn’t
bring you up,to the age of twenty-four,
so that you could kill,or be killed youself.
一番だけだがさて?
日本語と英訳と、どちらが感じる?
英語だと…語彙のせいかあまりにも直接的な表現になるんだよなぁとコレを見ていて思った。
育てるのは、教育するだけではなく、はぐくむ、という意味合いがあると思うんだよね。
はしたない、とは思わないけど、もうちょっとその、情緒とか表現とか、なんとかならんもんか。
日本語で慣れしたしんでいるからそう思うだけなんだろうか?
珍しくも(笑)好きな詩なので原文を記載する。
『君死にたまふことなかれ』
ああをとうとよ、君を泣く、
君死にたまふことなかれ、
末に生まれし君なれば
親のなさけはまさりしも、
親は刃(やいば)をにぎらせて
人を殺せとをしへしや、
人を殺して死ねやとて
二十四までをそだてしや。
(ここまでが上記英文である)
堺の町のあきびとの
旧家をほこるあるじにて
親の名を継ぐ君なれば、
君死にたまふことなかれ、
旅順の白はほろぶとも、
ほろびずとても、何事ぞ、
君は知らじな、あきびとの
家のおきてに無かりけり。
君死にたまふことなかれ、
すめらみことは、戦いに
おほみづからは出でまさね、
かたみに人の血を流し、
獣の道に死ねよとは、
死ぬるを人のほまれとは、
大みこころの深ければ
もとよりいかで思(おぼ)されむ。
(天皇=Emperorなんだね…)
ああをとうとよ、戦いに
君死にたまふことなかれ、
すぎにし秋を父ぎみに
おくれたまへる母ぎみは、
なげきの中に、いたましく
わが子を召され、家を守(も)り、
安しと聞ける大御代(おおみよ)も
母のしら髪はまさりぬる。
暖簾のかげに伏して泣く
あえかにわかき新妻を、
君わするるや、思へるや、
十月も添はでわかれたる
少女(をとめ)ごころを思ひみよ、
この世ひとりの君ならで
ああまた誰をたのむべき、
君死にたまふことなかれ
与謝野晶子 −旅順口包囲軍の中に在る弟を嘆きて−
ISBN:4622073102 単行本 アーサー・ビナード みすず書房 2007/12/22 ¥2,940
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