友人に借りたのだった。
これは小説版。
つまり原作。

以前に、レビューしたのは漫画のほう。
話は同じでも、文章で決め細やかに描くのと視覚でひとめでわからせようとする(さりげなく隠しているものもあるが)のと、お味は違う。

東京の落語家である主役・三つ葉。
彼の意思に反し、"しゃべること”に何がしかのコンプレックスのある人間に、落語を教えることとなる。
嫌われ者の元野球選手(代打専門)。
対人恐怖症でテニスコーチの仕事ができなくなった従兄弟。
自分の性格のため人とのコミュニケーションがうまくいかない黒猫の君(美人だけどそう見える妙齢の女性)。
関西弁ゆえにいじめられっこだという小学生(阪神ファン。よしよし…)(笑)

この4人を相手にまだまだ一人前でもない三つ葉がどこまでやれるのか?
彼自身の落語への思い・悩みとともに話は進む。


NHKの「ちりとてちん」というドラマのおかげで落語人気が高まっているようだ。
私も友人からDVD「寝ずの番」を借りたり、こうして落語にまつわる小説を借りたり、桂吉弥さん(ちりとてちんの一番弟子・草原役の人)の落語のCDを入手したりしている。
本当は全集もほしいんだけど、高価だねぇ。
仕方がないんだろうけれど。
簡単に手の出るようなものじゃあない。

ISBN:410123731X 文庫 佐藤 多佳子 新潮社 2000/05 ¥620

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