日々使う通勤の足。
その電車の中で起こった事件。
係わり合いになるのを避けようとする心情はわからぬでもない。

ところが、その控えめな態度が裏目に出た。
信じがたいことだが、「襲わない代わりに金を寄こせ」と本来ならば弱い立場のはずの犯人から目撃者に脅迫が。

図太い犯人というか、気弱すぎる目撃者というか。

この犯人達に殺されたのが知り合い。
その恋人に警察での証言を懇願されても「他人事だ」「関わりたくない」などと夫婦で言っていたのが祟ったのだろうか。

いかにも今の日本的、といえばそうだが…
こういうパターンもあるものか、と思いなおす作品であった。

それにしても、首都圏には住みたくない。
あんな地獄的な通勤なんてしたくない。
(私は徒歩通勤)(笑)

大阪のラッシュでさえ死にそうになるというのに……。

だが。
大人しい人ほど変わる。
最期には自分のお腹に爆弾を抱いて決戦に臨むような……。
何かがぷつっと切れたか。

人間、あまりひとさまを見くびるものではない。

ウ〜ン、とりあえずこれで十津川警部シリーズは読み終えた。
さっさと母親に渡さねば…!

ISBN:4062759780 文庫 西村 京太郎 講談社 2008/02/15 ¥700

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