長年検死(監察)医を勤めてきた著者。
彼が扱った事件、後に暴かれたその真相。

死体は語る。
自分はどうやって命を失ったのか……。
どうやって殺されたのかを。

「昭和」の死体と「平成」の死体は違う。
猟奇殺人、そして、些細なことで人を殺すその心情というか神経というか。
僅かな時間で、人はどうしてこんなにも、変わってしまったのだろうか。

殺された人間はしっかりと、犯人を語っているのだ、という。
その声を、検察医はちゃんと聞き取らねばならないのだ、という。

実際に起こった事件を題材に、著者が綴るのは死体の声、死体の声を聞き、その向こうに加害者の声(心)をも聞こうとする。
そういうことなのか。

怖い題名と題材の割には、興味深い…というか、面白い一冊である。
思わず著者の別本を注文してしまったよつい…(笑)

ISBN:4047101109 新書 上野 正彦 角川書店 2007/09 ¥720

コメント

nophoto
睡蓮
2007年12月19日23:07

あ。この本、私も買いました。
ちょっと気持ち悪いけど、なるほど〜と納得。

翠雲
翠雲
2007年12月20日9:02

そ。ちょっとキモチワルイ…実際の事件を扱ってますもんね。
ああ、あの事か、と思い出してしまうのです。
でも興味深い。
簡単に人を傷つけるな、殺すな、というのがよく伝わる本でもあります。

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