先日嵐山・嵯峨野方面に出かけた。
京福嵐山駅の混雑する構内で、「有栖川…」と言いかけ(京福嵐山線にある駅名なのである)そのまま「有栖川有栖…!」なんて声が聞こえてきた。
「で、オチは?」と待ったがそれっきり。
オチのないジョーク?(今いちである)


さて。
少し前から読み始めている、久々にぶっとい長編推理小説である。
実は読了してからここに書くつもりだったのだが。
今日あたりから展開が急になって、面白味が増してきたのでまあいいかな、と。

信州の寒村にでっかい施設を創り上げた新興宗教は、UFOというか地球外生命体の存在を信じ、教会の会祖が出会ったという宇宙人の再来を願って日々を過ごしている。
そこにむかった先輩を心配し、その足跡を追って村へたどり着いたのが、後に火村助教授のワトスン役となって活躍(?)する、小説家・有栖川有栖クン。
しかもまだ大学生。

癖の強い先輩二人と心憎からず思っている(とはいえ彼女は先輩に心を奪われていると思っている)同輩・マリアと、先輩の江神に再会を果したのはいいものの、新興宗教団体の中で連続殺人事件が起こり…

巻き込まれ。
監禁され。
逃げ回り。

と大活躍。

いやー若いから(笑)
まだフットワークがきくようだね、アリス。
ご立派。

山奥の寒村に突如現れる宗教都市(新興デザイナーに任せたと言う建築物がまたまたぶっとんでいる)に、○ームを思い出し、その中で殺人事件が連続して起こったことに「やはり」と気持ちを深める。
また、村を封鎖して警察への事件の通報をストップしたり、目撃者である一般人を不法軟禁して自由を奪ったり…宗教と名のつくものへの日本人・日本社会の一般的な不信感満載で、なんともいえないいや〜な感じ、というのを上手に表わしている。

映画・大脱走まで持ち出した直後に展開する脱走劇はなかなか面白かった。
私はあの映画のファンでもある。
勿論、リアルタイムで劇場で観たわけではない。残念ながら。
去年の夏(?)は、特別劇場公開を見に行ったぐらいだ。
テレビでやるときは2回に分けるほどの長い映画なので、お尻が痛かったけど。

バイクですっ飛ばし脱走するくだりはやはりスティーブ・マックインを意識しているのかな?(でも失敗するんだよね…彼は)


ISBN:4488012272 単行本 有栖川 有栖 東京創元社 2007/09 ¥2,310

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