中南米のとある国(架空の石油産出国)の大統領が止るスイートからなら見える、というビルの屋上で、篝火まで焚いて能衣装をまとって舞った男が殺された。

…酔狂な。
と思うほどの舞台設定。
何の関係もないビルは製薬会社のもので、無断使用だから、夜誰もいなくなったビルの屋上まで男はヘリコプターを雇って(追加料金まで払って!)到達したと言う仕掛け。

でもなんで?

大統領の若かりしころの醜聞がかんけいするのか?
その昔、押しかけ半分でホームステイした金沢の友禅職人の娘とのひめられた(皆知っているが)恋。
娘を捨てて国に帰った大統領(勿論もう妻子もいる)が昔の恋の
相手を探し出そうとでもいうのか?

警察庁の特殊班だが動いてみたり、圧力が掛からない、と見せかけて妙なタイミングで掛かってみたり。

なにもかもが突飛で突然で有無をも言わせない強権で発動される。
こんな事件を十津川警部はちゃんと解決できるのか?

金沢は大学時代に二度。(一度は年末の卒業旅行の通り道で…そう、冬の東尋坊と永平寺のあの旅)

社会人になってから一度。
華やかな加賀友禅は、地味派手の京都の友禅とは一線を画している。
どっちがどうとは言いがたい。
あくまでもお好み次第だ。

…若い子向きかな?加賀は、と思うけど、私なんぞは。

伝統産業もしっかり残っていて、町並みもすばらしい。
喫茶店も多くてメニューも工夫がある(好奇心で身を滅ぼす私は、真夏の最中に入った喫茶店で"モンゴリアン・ミルク・ティー"を注文。無茶苦茶温まりましたわ)(笑)

なにより…鱒寿司がすんばらしい♪

どうやら私の金沢の印象は飲食物に偏っているようだ。

ISBN:4061825534 新書 西村 京太郎 講談社 2007/10 ¥840

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