イケズの構造 (新潮文庫 い 89-1)
2007年10月9日 読書 コメント (2)
中身のわりに以外にお安い…ってひとさまに借りといて言う科白ではあるまいが。
先だっての「京都な暮らし」はがちがちに京都人で、京都人であることの条件というかなんというかとっても固くて厳しくて読むのも大変であった。
著者の京都確執度もすごいし。
京都人でもそこまでしてへんし…ってしてなあかんのかいな?とわが身を振り返りつつの、おっかなびっくりの、ひと時(笑)
まあいいけど。
こちらは京都人が"嫌われる理由"であるイケズについて述べている。
イケズに生まれるのではなく、イケズになるのである。
ってどこかで聞いたような洒落で全編進んでゆくのだが、はたしてどうだろう。
そこまで京都人を理解しようとしているだろうか、よそさんは。
実際私も若い頃、腹が立って腹が立って仕方がないとき、ついうっかり"意地悪"をしてしまったことがある。
そうしたらやねぇ。
"京都人のイケズはせんといて!"
と怒られてしまった。
いやあのね。
イケズちゃうし…意地悪やし。
悪意あってしていることやし、そやしあんたも(その悪意が)わかったんやろうし。
いけずやったら…わからへんやろ?
だがしかし、
"こんなん、イケズとちゃうで!"
と思わず言い返した私の本意はわかるまい。
私も若かった。
ストレートな意地悪ではなく、イケズで返してあげるべきだったのかもしれない。
反省。(でも多分わかんないでしょ?)
私は気が短いし、世の中は忙しくなってきたしで、ゆっくりイケズをしている暇がなく、ついついストレートにずばりそのものを申し上げる時も多いのが実情だ。
それなのに、ああそれなのに。
判ってもらえない上、"京都人はほんまにイケズやな"とか言われてしまう。
そやからイケズやない!言うてるやんか、と言っても通らない判らないのでもう沈黙するしかない。
また、さり気にイケズをしても相手に通じないことが多くなってきている。(相手は神戸人であったが)
彼女が席を外した時に、その場にいた京都人だけは「(彼女との間に)一体何があったん?」と身を乗り出して聞いてきたが…されている本人は最後までわからずじまい。
"鈍感ちゃうか?"と思いつつ、こういうときはぶすぶす燻る不発弾を抱えて帰るしかないわけである。
まあそんな感じで不発弾も多いので、最近ではイケズをする余裕もなくなっているのが現状である。
余裕がなけりゃイケズを練る・発射する気力も体力もないしな〜。
淋しい限り。
「京都はすかれているが、京都人は嫌われている。」
その話を聞くたびに「ふふふっ」と笑うのが京都人なんだけど。
そういうところが気味悪がられるのか、なにか腹に一物があると(いや、たいていあるけどさ)思われて警戒されるのか。
まあね。
観光客や学生の下宿ぐらいの短い期間、"一過性"の立場で京都に滞在する分には、イケズを感じることもないでしょう。
腰を据えて住もうというなら覚悟は必要だけど(笑)
それもまた楽し。
だって、どんな地方だってよそ者(新参者)に対する違和感や態度の違い・対処の温度差って絶対あるはずやもん。
京都だけやないでしょう?
文章も面白かったけど、挿絵が最高に面白かったので自分でも買おうかな〜?と思う。
崖から落ちかけた人物が、「俺はいいからおまえだけ助かれ!」と叫ぶのに、其の手を握った崖上の京都人が「そやねぇ」と返事しているのなんか、最高のジョークやと思いますわ。
(こういう本を読むと所々に京都弁が……いろいろ混じってますけど)(笑)
ISBN:4101322716 文庫 入江 敦彦 新潮社 2007/07 ¥380
先だっての「京都な暮らし」はがちがちに京都人で、京都人であることの条件というかなんというかとっても固くて厳しくて読むのも大変であった。
著者の京都確執度もすごいし。
京都人でもそこまでしてへんし…ってしてなあかんのかいな?とわが身を振り返りつつの、おっかなびっくりの、ひと時(笑)
まあいいけど。
こちらは京都人が"嫌われる理由"であるイケズについて述べている。
イケズに生まれるのではなく、イケズになるのである。
ってどこかで聞いたような洒落で全編進んでゆくのだが、はたしてどうだろう。
そこまで京都人を理解しようとしているだろうか、よそさんは。
実際私も若い頃、腹が立って腹が立って仕方がないとき、ついうっかり"意地悪"をしてしまったことがある。
そうしたらやねぇ。
"京都人のイケズはせんといて!"
と怒られてしまった。
いやあのね。
イケズちゃうし…意地悪やし。
悪意あってしていることやし、そやしあんたも(その悪意が)わかったんやろうし。
いけずやったら…わからへんやろ?
だがしかし、
"こんなん、イケズとちゃうで!"
と思わず言い返した私の本意はわかるまい。
私も若かった。
ストレートな意地悪ではなく、イケズで返してあげるべきだったのかもしれない。
反省。(でも多分わかんないでしょ?)
私は気が短いし、世の中は忙しくなってきたしで、ゆっくりイケズをしている暇がなく、ついついストレートにずばりそのものを申し上げる時も多いのが実情だ。
それなのに、ああそれなのに。
判ってもらえない上、"京都人はほんまにイケズやな"とか言われてしまう。
そやからイケズやない!言うてるやんか、と言っても通らない判らないのでもう沈黙するしかない。
また、さり気にイケズをしても相手に通じないことが多くなってきている。(相手は神戸人であったが)
彼女が席を外した時に、その場にいた京都人だけは「(彼女との間に)一体何があったん?」と身を乗り出して聞いてきたが…されている本人は最後までわからずじまい。
"鈍感ちゃうか?"と思いつつ、こういうときはぶすぶす燻る不発弾を抱えて帰るしかないわけである。
まあそんな感じで不発弾も多いので、最近ではイケズをする余裕もなくなっているのが現状である。
余裕がなけりゃイケズを練る・発射する気力も体力もないしな〜。
淋しい限り。
「京都はすかれているが、京都人は嫌われている。」
その話を聞くたびに「ふふふっ」と笑うのが京都人なんだけど。
そういうところが気味悪がられるのか、なにか腹に一物があると(いや、たいていあるけどさ)思われて警戒されるのか。
まあね。
観光客や学生の下宿ぐらいの短い期間、"一過性"の立場で京都に滞在する分には、イケズを感じることもないでしょう。
腰を据えて住もうというなら覚悟は必要だけど(笑)
それもまた楽し。
だって、どんな地方だってよそ者(新参者)に対する違和感や態度の違い・対処の温度差って絶対あるはずやもん。
京都だけやないでしょう?
文章も面白かったけど、挿絵が最高に面白かったので自分でも買おうかな〜?と思う。
崖から落ちかけた人物が、「俺はいいからおまえだけ助かれ!」と叫ぶのに、其の手を握った崖上の京都人が「そやねぇ」と返事しているのなんか、最高のジョークやと思いますわ。
(こういう本を読むと所々に京都弁が……いろいろ混じってますけど)(笑)
ISBN:4101322716 文庫 入江 敦彦 新潮社 2007/07 ¥380
コメント
イケズは洗練されすぎていて、理解されないこともあるのですね(笑)
伝統を守るのは大変そうです(私もニブチンなほうだから、たぶんどこかでイケズを目にしていながら気付いてないのかもなあ…と思ったり)。頑張ってください。
何事も風の如くに吹きすぎるままに放っておくのがいいのかもしれません。
京都人全般について言えば、イケズも最近は力不足です。(余裕のない京都人が多すぎて)(笑)
私自身もついつい「面倒くさ」と思うことも多いし(京都人にあるまじき発言?)
せいぜい気張ってみます(笑)