犬も歩けば…にちなんで付けられた題名だそうで、やはり路上観察者の著者がイタリアをうろうろ回った時の話が書かれている。

これまた絶版〜で古本屋で入手。
すべて混みで千円を切った。
まあまあのお買い物かな。

イタリアと言えば、やはりヴェネティアが一番記述が多い。それだけに魅力に満ちた町だと言うことだろう。
一度行ってみたいと私も思っている。
水没する前にね。
(ただでさえ水没する危険があるといっていたのに温暖化でその速度は速まっただろう)

ベネティアの守護聖人はサンマルコ…は翼あるライオンで示される。
よって、あっちにこっちにライオンの像が多いらしい。
関係ないけど、同じ猫科の猫(生きた)もかなり多いらしい。
いいなぁ…。
そして猫小屋(犬小屋と同じ)も多く見かけられるのがこの町の特徴らしい。
ちょっと浮かして作ってあるのは雨避けだけではなく、溢れる運河の水除けでもあるだろうと思う。

車が走らないベネティアでは、水音までホテルの枕元に届くのだとか。
鳥の声も凄く通る。
いいなぁ。

さて。
ベネティアは素晴らしい。
だがローマは見るもの見るものすごい。
で、フィルムも足りなくなるんじゃないか?というぐらい、路上にモノが溢れているのだそうだ。
さすが、ローマ帝国。

フランスでも思ったけれど、イタリアも石造りの意匠とか門扉の飾りとか、よくよくみると面白いよね。
フランスのマンション(大きな建物)のバルコニーの意匠の面白さは、私も気がついたんだけどな……。

で、そんな意匠のひとつ。
ゴルゴンが実は蛸じゃないか?
うにゃうにゃしたたくさんの脚をもつ生き物を見て硬直(=固まる)したのを、石化した、といったのではないか?
という著者の考察に私も一票を投じたい。

なんにせよ、ヨーロッパの玄関先(門)というのは怖い怪獣とか化物が目白押しで、"鬼は外"の意思がありありと見受けられる。
ちょっと前のオープンな日本家屋の"福は内"的なスタンスとは真逆である。(けっこー誰でも気軽に入れたし)
一歩出ればそこは戦場……みたいな緊張感というか切羽詰るものがあったのか。

ISBN:4331503658 単行本 林 丈二 廣済堂出版 1992/04 ¥2,050

コメント

ブログ脳外科医
脳外科医
2007年10月8日23:53

ローマもいつかは行ってみたいと思っていましたが,ベネティアで猫の写真を撮るというのも面白そうですね.もっとも,ゆっくり海外旅行なんてできる身分になれるかどうかもわかりませんが...

翠雲
翠雲
2007年10月9日16:01

脳外科医さま、こんにちわ。
いいですよね、ゆっくりのんびり気の向くままに海外旅行…私も夢です。
でもヴェネティアは昔から行きたい町なのでしつこく狙っております(笑)
でも当面の目標は北海道の旭山動物園だったりします(トワイライトエクスプレス使用で)

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