明治から昭和初期に掛けて、洋食が流布し始めた頃の物語。
まだまだ和食がメイン。
だけど鹿鳴館もあるし、文明開化だし、いつまでも日本的だと古臭いと言われるし…というなんともジレンマな時代の、面白い話が満載。
短編集であるが、一つの華族の家族(笑)をさりげなく追いかけてみたり、その友達や周辺のひとびと、世の中の流行など、、あた、庶民にとっての洋食はどうであったか?など、いろんな角度から描かれているのが面白い。

まあ…料理としては…今時流行りのおふらんす〜でもいたりあ〜んでもないので(あくまで洋食なので)、オムライス、だの、トンカツ、だの「へ?これが?」と私達の基準では?マークの出るところだが、明治の人々にとっては大ショックだったろう。

華族の姫君も、嫁ぎ先によっては大きく変わらなきゃならないし、庶民であっても職業女性は肩肘張って頑張らなきゃいけなかったり。
世相を反映しているのが楽しいね。
カフェーのシーンが多いのも眼福♪



ISBN:4087850919 文庫 市川 ジュン 集英社 2000/04 ¥620

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