「バカの壁」で有名な養老孟司氏と、「ベラボーな生活」の著者で現役のお坊さんである玄侑 宗久氏の対談本。
その内容は奥深く、そして……面白い。
理論的な学者なのかと思っていたら、「べらぼうめ」口調のアクの強いおじさんだったことが判明した養老氏。
だけど、未読の「バカの壁」の輪郭が判ってきたような気もする。
正常な、私でもわかるごくごく普通の、当たり前の…正常なことを言っているんだね、この人は。
いろいろ前段階をすっ飛ばす辺りは、確かに学者やな、とは思うけど。(知ってて当然、と思い込むのか?)
虫を追いかけているのだそうで、だから東南アジアとか良く行くとか。
昔昆虫採集(蝶々)をしていた私としては親近感も沸く。
珍しい蝶々を見つけた同行者がその途端に瞬間移動した、という話は笑った。
ジャングルの中、おぼつかない足元だというのに、いったいどうして…?と思うだろう。
写真を撮っていても、好きな人はカメラを構えると人間が変わる(笑)
昔、ディンギーヨットの舳先に乗っているとき、けっこー揺れて怖いものだが、写真を撮ろうとして身を乗り出したらそんな怖さも吹っ飛んでいる。
操船していた友達の方が「(今にも落ちそうで)怖い怖い」を連発したものだった。
ま、好きなものはそんなモンだろうさ。
玄侑 宗久氏は、臨済宗の天龍寺で修行をした人。
「ベラボーな生活」はその当時の話を綴ったもの。
これが、無茶苦茶面白い!
市内を托鉢もしたというから、学生の頃、もしかしたらすれ違っていたかも。
この人の、特にエッセイは面白いのだ。
勿論お坊さんだから宗教的なことに趣き深いのだが、決して押し付けがましくない、判りにくい専門語で誤魔化さない。
なにしろ、生臭坊主ではない…!というのはポイント高いかも(笑)
この二人が語る、今の社会。
老人問題とか安楽死の問題とか、若者、そして日本人の「これからどーすりゃいいのさ?」「どこへ流れてゆくのか?」というモンダイを、諭すわけではなく、勝手に語っているという(笑)……実に判りやすく為になりそうな一冊である。
ISBN:4480423265 文庫 玄侑 宗久 筑摩書房 2007/05 ¥735
その内容は奥深く、そして……面白い。
理論的な学者なのかと思っていたら、「べらぼうめ」口調のアクの強いおじさんだったことが判明した養老氏。
だけど、未読の「バカの壁」の輪郭が判ってきたような気もする。
正常な、私でもわかるごくごく普通の、当たり前の…正常なことを言っているんだね、この人は。
いろいろ前段階をすっ飛ばす辺りは、確かに学者やな、とは思うけど。(知ってて当然、と思い込むのか?)
虫を追いかけているのだそうで、だから東南アジアとか良く行くとか。
昔昆虫採集(蝶々)をしていた私としては親近感も沸く。
珍しい蝶々を見つけた同行者がその途端に瞬間移動した、という話は笑った。
ジャングルの中、おぼつかない足元だというのに、いったいどうして…?と思うだろう。
写真を撮っていても、好きな人はカメラを構えると人間が変わる(笑)
昔、ディンギーヨットの舳先に乗っているとき、けっこー揺れて怖いものだが、写真を撮ろうとして身を乗り出したらそんな怖さも吹っ飛んでいる。
操船していた友達の方が「(今にも落ちそうで)怖い怖い」を連発したものだった。
ま、好きなものはそんなモンだろうさ。
玄侑 宗久氏は、臨済宗の天龍寺で修行をした人。
「ベラボーな生活」はその当時の話を綴ったもの。
これが、無茶苦茶面白い!
市内を托鉢もしたというから、学生の頃、もしかしたらすれ違っていたかも。
この人の、特にエッセイは面白いのだ。
勿論お坊さんだから宗教的なことに趣き深いのだが、決して押し付けがましくない、判りにくい専門語で誤魔化さない。
なにしろ、生臭坊主ではない…!というのはポイント高いかも(笑)
この二人が語る、今の社会。
老人問題とか安楽死の問題とか、若者、そして日本人の「これからどーすりゃいいのさ?」「どこへ流れてゆくのか?」というモンダイを、諭すわけではなく、勝手に語っているという(笑)……実に判りやすく為になりそうな一冊である。
ISBN:4480423265 文庫 玄侑 宗久 筑摩書房 2007/05 ¥735
コメント