倚りかからず

2007年5月6日 読書
…という詩集もレンタル。
詩ってあまり、というか、ほとんど読まない私。

………

難しそうだから。

だが。

ヒマラヤを越える鶴。
アネハヅル。
その姿は私の目にも蘇る。

NHKのドキュメント。
私も見ていたからね。

だが。
この詩は難しくなかった。

現実を見つめて語る。
いや、歌う。

だから、心には痛いかもしれないが。
女の孫は 清純の美をかなぐり捨て 踏み抜き
男の孫は 背をまるめゴリラのようにあるいている(「疎開児童も」) 

(↑)
これなどは、好き。

「店の名」もよいな。
<はるばる屋>
<なつかし屋>
<去年屋>
<おいてけぼり>
なんて、なんていかしたネーミング。
遊び心満点ではないか。

遠路はるばるの輸入雑貨。
なつかしい品物ばかりを並べた古書店。
去年流行ったものばかりを売る店。
おいていかれた喫茶店。

うん。
この人の詩は、難しくない。
ぜんぜん。

いまどきの無茶苦茶な日本語。
脱臼、骨折、そして捻挫。

言葉が、だって。

ひやりとする、皮肉屋さんでもあるらしい。


ISBN:4480423230 文庫 茨木 のり子 筑摩書房 2007/04 ¥609 

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