これもまた友人からのレンタル品だ。
だが、つい写真って処に魅かれてずるずると…こっちを先に読み進めてしまった。

著者はその名前からも明らかなとおり、慶喜公の直系の曾孫である。
高松宮妃喜久子殿下は伯母上に当たるという。

そして、そういうことを頭に入れて写真を見る。
"著者近影"
…………
そこらにいる、陽気なおじさんにしか見えん。
ニッポンチャレンジのキャプテンを務めた故南波さんに似てるんじゃないかな?
などと思いつつ、見る。

職業はカメラマン。
そして慶喜公は、ミーハーであられた。
それも単なるミーハーではなく、とことん突き詰める・極めるまで熱中した。
勿論舶来渡りのカメラにも。

今では貴重な江戸文化の証拠写真と成る写真を、たくさん撮っているのが慶喜公であった。
勿論、将軍職を引退してからのこと。

ここぞ!という構図をちゃんと選ぶのはセンス?
いやはやたいしたカメラマンであった、元将軍様は。

たいしたものだと感心する著者はプロのカメラマン。
決して身贔屓ではないと仰るが、まあひーじーちゃんのことである。
ちょっとぐらい誉めてあげてもよかろうってもんよ。

維新後の社会を興味深くファインダーに収めた最後の将軍は、意外に進歩的で明るく、いいヤツだったのかもしれない。

大村益次郎の銅像の写真を嬉しそうに撮ってるぐらいだから……。
嗚呼。

それでも、有名人を身内にもつ利点は…。
特にご先祖にもって得なのは、業績・事績がわかりやすいって事か。
普通、先祖の記録や家系図なんかを書こうとしたら、大変だって。
意外に知らされてなかったり、覚えてなかったりで、年寄りが死ぬ前に話を聞きだそうと四苦八苦するらしい。

そんなことしなくても、皆、知っているし、それ以上に暴き立てようっていう研究者も存在する。


ISBN:4047100234 新書 徳川 慶朝 角川書店 2007/04 ¥760

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

日記内を検索