グリコ森永事件がきっかけで描かれた企業犯罪だと、家人が教えてくれたから。
そうか。
そう思って読めばなるほどだ。

マスコミや警察の裏面。
しつこさ。執念。図々しさ。
そして欲望。

いろいろ出てきますな。
それが人間といわれれば仕方ないけれど、しんどい小説ではある。

だけどこれが流行って売れて…読まれたわけだから。
まだまだ捨てたもんじゃなかった(過去形)(笑)日本人?

とりあえず。
大企業って……大変だ。
(負け惜しみではなく)

新聞社も大変だよね。
だけど、マスコミの「報道自由」は諸刃の剣。
怖い。

以前台湾で起こった誘拐事件。
ひとつの週刊誌だかがすっぱ抜いて、それゆえに、10代の娘さんがふためと見られぬほどの暴行を受けた遺体で見つかった。
彼女の亡くなった父親が有名人だったからな。
だが、娘を失った母の怒りは誘拐犯人と同様にすっぱ抜きをしたマスコミにも向いた(当たり前だ)

特ダネが人命に勝るかどうか、なんてことを真剣に悩むのがマスコミというものだとしたら、やっぱり怖いよ。



ISBN:4620105805 単行本 高村 薫 毎日新聞社 1997/12 ¥1,785

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