赤い風船が飛んできたんだ。
助けてくれって女性の筆跡で…

費用なら、幾ら掛かっても構わない。

…なーんて、どこの世界の話じゃ?
と思えるような探偵依頼に、若き探偵たちは食いついた。
実費+日給+成功報酬50万(一人当たり)となれば、私だって考えるかも。

だけど、そんな酔狂な人物が、いかに好人物らしいといったって、いるだろうか?
この世知辛い日本という国に?
今の社会に?

サンタクロースになって、毎年お札を配って歩いてくれるアメリカ人の誰かさんのような人間は望むべくもない国だ、ここは。

だが、探偵たちはそうは思わなかったらしい…彼らが純粋なのだろうか、私がリアリストすぎるのだろうか。
ようわからん……。

結局、どっち(被害者側も犯人側)もウソをついていた、ということで絡みついた糸が解けると単純明快な答えが見えてくる。

西村氏は、ちょっとした謎を絡ませて複雑怪奇(笑)な話にしてくれるよなぁ(笑)
年はとっても腕は衰えていないという証明だろうか、度肝を抜くようなからくりはないのだけれど、「ああ!」「なるほど!」と思うことも多々有る。

さぁて。
舞台となったのは天橋立。
京都からは特急でいける…が、その先(例えば兵庫県の城崎温泉とかね)へは非常に行きにくくなったのが近年の現状である。
天橋立までは電化されて、列車も綺麗になったりしているんだけどね……その先の第3セクターが…。

乗り換え無しでは行き辛くなってきた。
つまり、列車の本数がぐんと減ったということ。
面倒な…。
その逆で、その先に行くのなら、大阪からのほうが断然便利が良い。
それがなんか腹がたつ。
なんか、京都が田舎みたいやんかー!(田舎やけど)

天橋立には私も観光客として行ったことがあるし、小さなベンチに上ってまた覗きもやった。
こうすると、天橋立の景色が天に掛かる梯子に見える…というのだ。実は私にはよくわからんかったのだが。

この梯子の松林が、虫にやられてひどいことになっている。
これも温暖化の影響である。
本来死んでるはず、或いは冬眠している、休眠しているはず、こんなところには発生しないはずの虫が、松を食い荒らすからだ。

東北の松島もたしか、悲惨な景色になってきているのではなかったろうか?
広島の宮島は…?
ああ、あれは台風でぶっつされたんだっけか…?

ちなみに山陰方面にむかう、京都駅発の山陰線のホームは、「0番線」である。
今は観光地の名前をつけてやたら可愛らしい呼び名になっているんじゃなかったかな?
嵐山観光やトロッコ列車に乗るためにもこの路線を利用する。
だからいっつも満員なんだけど。
そこはやたら長いホームだったので、その昔は同じホームから違う方面行き(互いに反対方向に向かうから可能)の列車が発車していたぐらいなのだ…。

そういえば、一時はやった「電車でGO!」ではこの山陰線が出ていたなぁ。
去年落石事故のあった保津峡下りの舟が出る亀岡から、馬堀(トロッコ列車の始発・終点駅)を過ぎ、嵐山、円町、そして京都駅へと向かう。
特に保津峡を行くあたりの、途中の景色は極上なのだが、それどころではないゲームだった。
もう必死(笑)
大抵、時間切れ(遅延)で(乗客に)怒られるか、スピードを出したまま車止めに激突して多数負傷者を出したりしていた私である。
友人の子供に借りてやったんだった…なつかしいー。これまた腹が立つゲームだったけど!(笑)

今のJRなら、激突はダメとしても、少々遅れても怒られないだろうに……。(ちゃんとそういうソフトになっているのだろうか?)

男の人ってどうして、(あんな)列車の運転なんかに夢中になるんだろうか。
謎だ。

あ。この小説でひとつやたらと気になったのは、
自分が捜している女性(恋愛対象)には「さん」がついているのに、その女性が秘密を話したが為に巻き添えを食って殺されてしまったかわいそうな友達は呼び捨てだ……なんでだ?

ISBN:4087753735 単行本 西村 京太郎 集英社 2007/03 ¥840

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