南の探検

2007年2月9日 読書
友人Wよりレンタル本♪

蜂須賀氏…というと、連想し、思い出すのは蜂須賀小六だが(笑)
ちゃうちゃう(笑)…1871年生まれの正氏は、徳川家とも姻戚関係のある、いわばやんごとない身分の方におわす。
お母さんが徳川慶喜公の4女であるという…蜂須賀家16代目なんである。

17歳でケンブリッジ大学に留学、その学問的興味と探求心は鳥類へ、そしてそーゆーものがたわわに実る、ではなく、目いっぱい観察できる未開のジャングルだの熱帯雨林だのに向けられていった。
だいたい…暇とお金を持て余した"有閑人"というのは、とんでもないことを考えて実行(強行?)するから困ったものだ。(天皇家を見よ)

そのフィリピンのミンダナオ辺りを探検した御話がこの本であるらしい…まだ未読だから(笑)そんなところか。

所謂"とのさま"の探検記、は、往々にして笑えるのは確かだ。
なにしろなにを言ってもやっても、"素"だからね。
そこには悪意とか"受け"とか、そういう計算がまったくないのだ。

そして、序文では、過去の探検家が国家に貢献したことなどを2,3挙げて記している。
その中に、かのラッフルズの名前を見つけ、思わず突っ込みを…
ラフレシアという世界最大の花の名前の元となった、ラッフルズ氏……嬉しいだろうか?

あんな、醜く、臭い花。

10年以上前の話だが、大阪の鶴見緑地というところで行われた『花と緑の博覧会』通称「花博」というのが合って、そこの目玉展示品でもあった、このラフレシア。
だがしかぁし!
どのラフレシアも、樹脂で固めた展示品であった(私はこの目で見た)
これは、花が枯れて崩れないように、という心配りであった…が、あまりにも臭いから、だからきっとこうなっているのだと、そうだそれ違いないと、見ているほうはそう思いこんだものである。
それぐらい、キョーレツな花である。

田舎の僻地の港で海賊しかいなかったようなシンガポールを、あの一大貿易港に育てる礎を気付いたラッフルズ。
イギリス東インド会社の優秀なる職員・ラッフルズ。
家族をその地に捧げ、悲嘆のうちに命を落としたラッフルズ卿。

気の毒に…。

ISBN:458276570X 単行本 蜂須賀 正氏 平凡社 ¥1,785

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

日記内を検索