時代は明治。
日清戦争には「あと10年は欲しい」などと勝手なことをほざいている頃。(おのずと時代はわかるだろう)

なにせ元勲と言われる方々が…現役で頑張ってます(笑)
なんか、アヤシイというかいろいろ企んでいるハラグロな方々ではあるけれど。

大久保利通、なんて名前が出てくると、口の端が歪んでしまう。
陰謀の総元締めみたいに思われている(私も思っている)人ですから…

ついつい豪放磊落な西郷どんあたりと比較するからいけないのか?

さて。
(理由はまだ出ていないが)日本をおン出された日本人達は、はるか彼方英国にたどり着き、日本人村なる、日本の風俗をみせようかい、というイベント施設で働いている。
つまり見世物だ。
経営者は日本人妻を持つオランダ人。

一方、明治の元勲たちは、裏の工作・始末に忙しい。
明治政府内の、軋轢を収集させるのも忙しい。
表立っては鹿鳴館で忙しい。
お金もないのに背伸びして作るから、ダンスのたびに床がぎしぎしなるような安普請だった模様…
女性たちのドレスも流行おくれで、必死で西洋に比肩しようとあがいていた日本の姿が見えてきて、涙を誘う。

必死、必死。

「西洋を屁とも思わぬ日本人」
は確かに今では多いだろう。
ただし、屁とも思わないのは、自分の力を信じてではなく、相手の力を知らない、というナサケナイ理由によるものであろうが。

そんなとき、英国の、しかもよりによってロンドン塔で日本人が殺されるという事件が持ち上がった。
被害者は、森有礼の在英時代(前駐英大使だった)の情報をさぐれとの指令を受けてやってきた男である。
ひとくせもふたくせもあり、他人には嫌われていたこの男。
容疑者は山ほど出てきそう…

というわけで、ところどころ文章に引っかかるところを覚えつつ(作家の癖に私がなれてないんだろうな)話はここまで進んでいる。

倫敦塔には幽霊が…そして殺人鬼が?

いや、陰謀と政争、かな?
彼の地には、そのほうがよく似合う。

ISBN:439633320X 文庫 高橋 克彦 祥伝社 ¥690

コメント

nophoto
睡蓮
2007年2月8日15:36

時代背景や考証にめちゃめちゃ凝る作家さんだから・・・
面白いけど、くどい?(^o^)
ちょい役であんな人やこんな人、いろんな人が出てきます。
おたのしみに〜

翠雲
翠雲
2007年2月8日21:03

くどい、というより"てにをは"が、なんかヘン?と思ってしまうのです。
で、文章が突っかかってしまう。
多分、私がこの人の文章に慣れてないからだと思うんだけどね。
現在、殺人事件が起こりました。
犯人探しの始まり…?

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