ボースンどのからのレンタル本。
なつかしのアンジェリク。
大々々ロマンスの華麗なる物語。

A&S・ゴロン原作の本も面白かった(これもボースンさまからのレンタル本)けど、やはり綺羅綺羅しい木原としえ(当時は敏江と漢字表記)の漫画がよろしいかと存じまする。

や。
原作ってさ、やたら込み入っていて、NHKの大河ドラマみたいなんで、読み込むには最高♪なんですよ。
カソリックとプロテスタントの対立とか、歴史背景もしっかりと書き込まれているしね。
ただし長いのと、ただただロマンスだけでは済まないのが…興ざめかも?

「アンジェリク♪」
「ジョフレ♪♪」

だけでは話が進まないので、結構シビアな話の展開になっている。
男女関係も現実に近い(?)ので、一途な恋心を抱き続けて、というのでは決して無い。
ここまであからさまだと、思春期の娘さんたちは引くだろう、きっと引くだろう、と思わせる内容なのである。
嗚呼でも、長編小説としてはすばらしいので、そこんとこは誤解なきように。
シビアに時代と人間ドラマを追及したい人はどうぞ…新大陸に渡ってからでもうんとこさ苦労している様が描かれているので、なが〜く楽しめること請け合い。

全5巻。
ルイ14世、のちの太陽王を暗殺しようとした陰謀に巻き込まれた、アンジェリクと、その婚約者で男前で大金持ちで博識…こんな男がいて良いのか?と思うようなペイラック伯爵。

伯爵は冤罪で火刑となり、一人残されたアンジェリクはささやかな(?)復讐に走る。
ペイラック家の散逸した財産を取り戻すこと。
そして、幼馴染のニコラが実はペイラック伯爵の血縁者であることを知り、彼とともにパリの下町で生きようとするのだが。

じゃ〜ん!
美形はおいそれとは死なないのだ!
 を、地で行くストーリー。

ハンサムな伯爵は火の鳥のように蘇り、フランスとルイ14世に復讐を…ってそこまで過激ではないけど、企む。
王弟を人質にし、王を脅迫し…って過激ですかな?やはり。

伯爵とアンジェリク、そしてニコラの三角関係はいかに?
彼らは女癖の悪いルイ14世の魔手を(笑)逃れられるのか?

火刑直前の伯爵が、アンジェリクにだけ聞かせるために唄った恋歌。そして自分を貶めた修道士を呪う場面がとってもすばらしい(語弊あり?)
「いずれ神の前で会おう」

これって、テンプル騎士団の最後の総長が、自分を殺した王たちを呪った場面に似ていると思う。
彼は、一年以内におまえ達は死ぬであろう、とそういって火刑に処せられたのだ。
そしてその予言は的中した(多分、騎士団の誰彼が、予言どおりに暗殺をしたのだろうが)

なんにせよ、劇的な一幕である。

やはり良いな、この作品は。

この漫画、実は私ももっていた。
昔は。

始末しなきゃ良かったな〜。

ISBN:B00007CGB4 コミック 木原敏江 秋田書店

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