最近発見。
で、何で買ったんだろう?
と今頃???マークで読み始めた。

時代は、古代。
だから、大和朝廷の初期から、物部氏だの蘇我氏だの、中大兄皇子だの中臣鎌足だのが活躍した時代を経て、そして平将門の乱、保元平治の乱で終わり。

物部氏は日本古来の神さまを祭っていた。
その中心地である石上神社には朝廷から刀が沢山奉納されたので、そこは大和朝廷の武器となった。
だから、"もののふ"の語源は、物部氏の"もののべ"からきている。
…なんて、日本史ではもしかして常識?

ちなみに石上神社は小さな、本当に小さな神社である。
山之辺の道という、風光明媚なならの景色を眺めながら何十キロを歩くハイキングコースの、出発点でもある。
(昔、元気な時に、ハーフコースを歩いたことがある。山だの畑だの岡だの古墳だのを越えて迂回して横目で見ながら延々歩いた)

物部氏と蘇我氏はもともと姻戚で仲も良かったのに、天皇家の争いに巻き込まれて戦う羽目になった。
聖徳太子の息子、山背大兄王の殺害は、ひとり蘇我入鹿の陰謀によるものではない。
跡目争いのひとつであり、それはあくまでも天皇家の問題であった。
などなど。

血みどろの…歴史だ。
天皇家の歴史も。(権力の中心はどうしてもこうなるが)

それに聖徳太子だの蘇我氏だの山背大兄王だのが出てくると、山岸良子の「日出る処の天子」(漫画)だの、梅原猛の「隠された十字架〜聖徳太子論〜」だの思い出して背中が寒くなる。

そんなわけで、あまり「地図で読んで」いないけど(笑)、話が面白いのは確かだ。
奈良から大阪の東の端っこへ攻め込むのでも、時代が時代だけに随分な遠征になる。
兵隊を徴収して食料を徴収して、遠方へ遣わすのだから、戦争というのは本当に金がかかる。
無駄なことである。

大和朝廷の話が多いので、当時の朝鮮半島との係わり合いが深い。
話が沢山出てくるのも特徴だ。
百済にしろ新羅にしろ、大和朝廷と絡み合って話が進んでいる。
もはやれっきとした、陰謀の相手…である(笑)

ISBN:4582852726 新書 武光 誠 平凡社 ¥756

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