伊平次は墓守。
日々、墓と死人を守り(供養して)生計を立てている。
実は、内緒だが、じいさまは士分でお祓いを生業とし、その死後には怨霊よけの守り刀なんてものも遺してくれている。
その血のせいか、けっこーいろんなものが"視えて"しまう。

わらわは、犬。
どこぞのひめさまが取り付いたので、いまだ自覚なし。
まま(食事)を乞い、生活改善を訴える、ひめさまにしてはいじましい部分も時折見せてしまう、人間付きの犬。

伊平次のもとに頼みをもってやってきたひめさまだが、頼みが終了してもその蕎麦を離れなくなってしまった。
そして、食事を、世話を、なんやかやと伊平次にねだる、命じる、文句を言う。

だけど……これがまたそれなりに役に立ったりするわけで。


正邪の屁理屈と、死者のわがまま。
そして化け物たちの頼みごと…

頼られている!
信頼されている男である、伊平次は!



ISBN:4267015775 文庫 坂田 靖子 潮出版社 ¥530

コメント

ボースン
ボースン
2006年12月30日12:20

バジル氏の特に前半は、アシとして、デビュー前の波津彬子さんがガンガン背景かいてたらしいです。むべなるかな…

ボースン
ボースン
2006年12月30日12:21

あ、コメントつける場所間違えた(笑)まあ坂田さん続きだから勘弁してください。

翠雲
翠雲
2006年12月30日13:58

へぇ〜!
それはいいことを聞きました。
とっても細かくて綺麗ですよね、エッチングみたいで…
波津彬子さん自身の漫画も好きですが、どっちかというと和調だと思っていて、意外です。
あ、でも、19世紀の英国だったら東洋趣味だからいいのかな〜?
耳寄りな情報を、有難うございました♪

ボースン
ボースン
2006年12月30日18:10

波津彬子さん、今フラワーズに時々連載してるのはヴィクトリア朝英国もののシリーズですよん。クラシック英国マンガも、このかた多いです☆
和も洋も、あの細くて硬質の、独特の美しい線で映えること映えること♪どちらもスキです。ふふふ。

翠雲
翠雲
2006年12月30日20:44

ほおぉ…もしかしたら、お姉さまの影響でしょうか?
クラシック英国調。
おねーさんの花郁悠紀子さんはアリスのような御伽噺やファンジーの素敵な漫画家さんでしたけれど。

ボースン
ボースン
2006年12月30日22:07

あと、思い出しましたが、クラシックアメリカも。30年代とか50年代とか…洋画がお好きなんだったと思います(坂田さんもですが)。坂田さんと橋本多佳子さんと三人でフレドリック・ブラウン本も描いてたくらいだから…あ、コレ実家にあったかも。

翠雲
翠雲
2006年12月31日1:00

あ、いいなぁ!
面白そうですねー。
三人の競作(共作)!
また機会が有ったらレンタルをお願いできれば…ゴニョゴニョ…。

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