疑惑の王宮建設

2006年12月9日 読書
密偵は家族ぐるみで動く。
そう、それがたとえ辺境の辺境。
ブリタニアの地であってもだ。

ローマ皇帝の盟友であるブリタニアの王。
その地位を名声を(なにがなんでも)守るために、皇帝の密命を受け、ファルコははるばると…北の地へ向かう。
そこは、野蛮な(笑)島国で、文明も文化も荒れ果てているのだが。

酒場はある。
密偵もいる。
そして、陰謀もある。

密偵頭のアナクリテスは、男をあげたとおもったら、またまた"油断のならない危険な男"に舞い戻る。
ほとんどストーカーだし…。

うわぁ、それはちょっと…と思うほどの乱心振りで、とうとうファルコも決意する。
そのお陰かどうか、自動的にファルコの親友ペドロの株が上がってしまう、それはそれで…どうしたもんかい?

どこへ行ってもお風呂を忘れないローマ人には、読んでいて共感を覚える。
汚れたり、汗をかいたりすれば、風呂風呂風呂、と忘れない。
垢すりも香油もちゃんと流行のものを使う。
彼らとなら上手くやっていけそうな"気も"する。

17〜8世紀の英国やフランスよりも遥かに衛生的ですばらしい、文明の地だと思ってしまうよね。

ヘレナの二人の弟達もいがみ合いながら活躍し、なかなかどうして役に立つところを見せてくれる。
このままファルコ兄さんのもとで社会勉強を続ければ、立派なローマ市民になれること間違いなし!…だね。

ISBN:4334761755 文庫 矢沢 聖子 光文社 ¥660

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