詩を愉しむ 「六甲山房記」より
2006年11月20日 読書
短い言葉の中に、大宇宙が秘められている。
詩を詠むことは、宇宙を作ること。
そしてその宇宙に、我が身を委ねるのもまた楽しい。
羅浮山下四時春 羅浮(らふ)山下、四時の春
盧橘楊梅次第新 盧橘(ろきつ)楊梅、次第に新たなり
日啖茘支三百顆 日に茘支(れいし)を啖(く)らうこと、三百顆
不妨長作嶺南人 妨げず、長(とこし)えに嶺南の人と作(な)ることを
-蘇軾-
あの、高価な、茘支がおなか一杯食べられるなら、ここ(左遷先なんだけど)の人間になってもいい!
…という詩だけれど、茘支の食べすぎは糖尿病になりますぜ。
葡萄の娘への弔辞(ナーメタージーア)を書けば
友みな睫より流す血の涙
酒肆の門は閉じられても神よご安心を
虚偽(タズウイール)と偽善(リャー)の店の門が開かれますから
ー14世紀・ハーフィズー
(ムヴァーリッズ・ウッディーンの酒場閉鎖令発布に対して詠んだ詩)
よき晨(あさ) 我が耳に届きたるふしぎの声
シャー・シュジャーの世ぞ、酒は遠慮無用
識見ある人 千万の言葉を呑み
口とざし世にかくれし時代は終わりぬ
-ハーフィズ-
(酒場解禁令の発布に対して詠んだ詩)
イスラームでも、歴史上はいろいろ…そしてこの開放感は、戦後の言論と発言の自由がもたらされた時と同じだろうと著者・陳舜臣氏は語るのであった。
葡萄の娘への弔辞(ナーメタージーア)を書けば
友みな睫より流す血の涙
……そうですか。
血の涙を流したんですね?
凄まじいですねー。
同じ禁酒令でも、アメリカ人はどんなふうに心情を吐露したんだろうか?(ピストルと機関銃以外で)
詩を詠むことは、宇宙を作ること。
そしてその宇宙に、我が身を委ねるのもまた楽しい。
羅浮山下四時春 羅浮(らふ)山下、四時の春
盧橘楊梅次第新 盧橘(ろきつ)楊梅、次第に新たなり
日啖茘支三百顆 日に茘支(れいし)を啖(く)らうこと、三百顆
不妨長作嶺南人 妨げず、長(とこし)えに嶺南の人と作(な)ることを
-蘇軾-
あの、高価な、茘支がおなか一杯食べられるなら、ここ(左遷先なんだけど)の人間になってもいい!
…という詩だけれど、茘支の食べすぎは糖尿病になりますぜ。
葡萄の娘への弔辞(ナーメタージーア)を書けば
友みな睫より流す血の涙
酒肆の門は閉じられても神よご安心を
虚偽(タズウイール)と偽善(リャー)の店の門が開かれますから
ー14世紀・ハーフィズー
(ムヴァーリッズ・ウッディーンの酒場閉鎖令発布に対して詠んだ詩)
よき晨(あさ) 我が耳に届きたるふしぎの声
シャー・シュジャーの世ぞ、酒は遠慮無用
識見ある人 千万の言葉を呑み
口とざし世にかくれし時代は終わりぬ
-ハーフィズ-
(酒場解禁令の発布に対して詠んだ詩)
イスラームでも、歴史上はいろいろ…そしてこの開放感は、戦後の言論と発言の自由がもたらされた時と同じだろうと著者・陳舜臣氏は語るのであった。
葡萄の娘への弔辞(ナーメタージーア)を書けば
友みな睫より流す血の涙
……そうですか。
血の涙を流したんですね?
凄まじいですねー。
同じ禁酒令でも、アメリカ人はどんなふうに心情を吐露したんだろうか?(ピストルと機関銃以外で)
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