黒猫の三角

2006年11月19日 読書
原作:森博嗣氏
漫画:皇(すめらぎ)なつき氏

…の、推理小説漫画である。

もともと皇さんは中国の歴史モノが得意な漫画家。
でも出ビュー作は室町〜戦国時代の時代物。
  …という漫画家さんである。

墨絵のような独特の画風で、ファンも多い。
(私もまた画集をもっている)

阿漕(あこぎ)荘という、ぼろアパートに住む住人3人と彼らと縁の深い、もと華族だかナンダカの、紅子おじょーさまの4人が巻き込まれた連続殺人事件。
それがこの「黒猫の三角(デルタ)」である。
(ほか、短編ひとつを収録している)

瀬在丸(せざいまる) 紅子おじょーさまは、飛んでいる。
何を考えているのか理解に苦しむが、一番哲学しているのは彼女である。
それは確かだ。
つまり…観念的であり、簡単に言えば、理屈っぽい(笑)
おまけに落ちぶれて金持ちの離れに居候する身で、おじょーさまなどと呼ばれている、魅力たっぷりの20代女性であるが、小学生の息子もいたりする。
「親ばかで〜♪」なんて、その容姿・見てくれからは、似合わない科白を言ったりする。

阿漕荘の面々は、半分探偵・半分何でも屋のような、保呂草(ほろくさ)潤平、理系の男子学生で女装しっぱなし(しかも嘗てのふりふりぴらぴらの、KANEKOさん時代のPH系衣裳:見る人が見れば分かる(笑))の小鳥遊 練無(たかなし ねりな)、文系学生だけど大学生であることを忘れるぐらい大学に行ってない、香具山 紫子(かぐやま・むらさきこ)。

彼らが探偵役となり、ぞろ目殺人事件を解決しようとするのだ、が?
ぞろ目というのは…年に一度、7月7日に11歳、翌年の7月7日に22歳、その次は6月6日に33歳の女性が、同じ手口で絞殺されているからだ。
そしてまた、今年も44歳の女性が…。

殺人犯の目的は何なのか?
4人は見事、犯人を突き止めることが出来るのか?

というわけで、最後の謎解きには、かなり、驚いた作品。
いや〜パターンとしてはあるだろうけど、動機がね。

ありえるだろうけれど…。
それを文章にするのは難しかろう。

数字(数学?)解説で、「ダヴィンチコード」のDVDのおまけの謎解きを…思い出してしまった。
嗚呼、わっかんないんだよ〜あれ。

ISBN:4048535307 コミック 皇 なつき 角川書店 ¥714

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