友人Wさんよりのレンタル本です。

古き良き、イスラームの世界。

王の依頼(命令)で作られ描かれる細密画。
その職人がひとり。

…ある時、殺害された。

犯人は誰なのか?
細密画工房を巡る人と人が物語る。
人以外のものも語ろうとする。
                 たとえば木が。
                 そう、木までが。

どいつもこいつもおしゃべりである。

言葉は次から次へと語り継がれ、読み手は犯人に行きつくのだろうか?

…ということなので、

?登場人物が多くて、油断すると人間関係が分からなくなる。

?各登場人物がそれぞれ一人称で語るので、誰が誰だか気を引き締めていないと…やはり、わからなくなる。

?どのみちぼぅっと読んでいるので遠からず、分からなくなる。

さて、どれでしょう?

笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑。

とりあえず、(細密)画に具体的な絵を描いていいのか、イスラームなのに!?
とそっちに驚きつつ…。
描いて良いのも悪いのも、きっとなにか細かい差異(理由)があるんだろうね。(私が知らないだけで)
偶像崇拝禁止のイスラームは、幾何学模様しか許さないはずだから。

ま、そんなこんなで、じっくりゆっくり読んでます。

Wさん、時間かかるけど、許してね?

ISBN:4894344092 単行本 和久井 路子 藤原書店 ¥3,885

コメント

nophoto
睡蓮
2006年11月16日19:10

細密画は神の視点で描かれるので許されるのです〜
人の視点で描いてはいけませんよ〜偶像となります〜
南無ぅ〜〜〜(^o^)

翠雲
翠雲
2006年11月16日22:55

え〜そうなんや。
なるほど。全部ダメかと思ってましたよ。
でも、それだけ許すなんて、なんか片手落ちな感じがするわ(と、異教徒は思うのでありました)(笑)

ところでこういうのはやはり、権力者の個人秘蔵の書ですか?
コーランでもそんな貴重な(!)のは出回ったりはしないだろうし、この本を読んでると、戦に負けた権力者秘蔵のコーランとかは、ページをばらばらにして散逸していたり、他の本にくっつけてたりしてるよね。
おまけに絵柄はそのまんま模写、というか自分の意思を加えずに描くのが正しいと細密絵師は語っているし。
本当に、独特の世界ですね。

nophoto
睡蓮
2006年11月18日17:06

いやぁ、私もこの本を読んで知ったんですけどね。
作者は元々画家志望だったとかで、詳しいらしいですよ。
勿論、そもそもは偶像すべて否定していたのかも知れませんが、時代が下るとそうもいかなくなるのかなぁ。
例えば、モスクは人の集まる所(市場の中とか)に建てたので、モスク内に墓を作ることはしなかったんです。イスラムって土葬だしね。食べ物売ってる所に不衛生じゃない?
でも権力者は自分の墓(存在)が忘れ去られたり、死後に不安があったんでしょうね。最初はイスラム学校内に、やがてモスクの敷地内に墓を作るようになったの。
たしかスレイマン大帝の墓なんて、モスクのミフラブ(メッカの方向を示すへっこみ)の裏(モスク建物の裏というか、敷地内よ)にあった。つまり人々がメッカに向かって祈ると、自然に墓に向かって祈ることになる・・って寸法で。(^o^)

翠雲
翠雲
2006年11月18日17:16

スレイマン大帝…って、名前の割りにせこいね。
死んでからのことなんてええんじゃないか?と思うけど、それは諸行無常の仏教的思考だからいえるのかな。
イスラム圏(これはアフガニスタンだったけど)でも、こっそりお酒を飲んで「ダメじゃないか(笑)」と(異教徒が)注意したら、えへへ、と笑って「ボクは不真面目なイスラム教徒なんです」なんて答えが返ってきたと、とあるジャーナリストが本に書いてました。
宗教も適当に緩んだり締めたりする方が、長持ちするのかもね。

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