とりあえず、レビュー。

友人からレンタル…で加療中なので、気分がわるくなるかなーとおもったら、わりに読めた。
善哉善哉。

さて。
華麗なる名探偵・榎木津礼ニ郎くん。
彼に
「女性関係はあったのか?」
そういわれれば、関口くんでなくともぶっとぶだろう。たぶん。

そーゆー感じじゃないよな、人間越えているというか……。

「あれだって人だ」
と、鴉こと京極堂は言いはするが…。
しんじられるか……。

でも、彼は彼なりの青春時代みたいなもんがあったわけで、そのへんの所謂"人間的な"しがらみが、今度の事件の発端になっているという、ちょっと驚き桃の木なストーリーなのであった。

煩い読み仮名とか。当て字とか、無用と思える漢字とか…いつも目の前をぶんぶん飛んでいるハエの如く感じるものが今回はなかった。
それがすんなりと本書を辿らせたのだろう。
あるいは、私が京極堂流に慣れたか。
どちらかだ。

まぁ、慣れるというほど接してはいないけど。

探偵と京極堂が(あまり)でしゃばらないのが珍しい。
関口くんがちょっと挽回しているのが微笑ましい。
そういう意味では、いい本だった(笑)

その代わりに変な、というか「阿呆かあんたは!」「どっかおかしいで!あんた!」と叱咤したくなる男たちが数人、いや、多数登場してきた。
この作者は、一作中にバカな男を散りばめないと気がすまないのか?と思う由縁である。
それが今回は一人ですまないから始末が悪い。(…というか、そこまでバカにするのは可哀想ではないかと、虚構の人物ながら同情する。私は。)
容赦ないよな、作者。

世界は一人の為にある。
人は一人で(彼自身の)世界にあ(存在す)る。
人は一人で生きて、最後は一人で死んでゆく。

…そんなことは分かっているから。

だからこそ、

生きている間は、うたかたの夢を求めるのだろうにサ。

ISBN:4061824384 新書 京極 夏彦 講談社 ¥1,680

コメント

nophoto
睡蓮
2006年11月12日1:10

もう・・今回は、あの!エノさんに女性関係があったか・・
これが全てでした。(^o^)
しかし考えてみれば、あの!京極道だって妻帯者なんだし。
関口君だって奥さん居るし。
人のこと言えるか、と思いましたけど・・でもあのエノさんだしな。

翠雲
翠雲
2006年11月12日1:22

「爆撃なら一瞬で燃え尽きるから」と彼女の写真を京極堂に渡した探偵が、自分の"死"をも見つめていたんだなーと、それが一番意外でした。そうは見えない…失礼だけど。
でも女って強い・しぶとい・タダではすまない…流石だ。

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