地球人のお荷物 ハヤカワ文庫 SF 68 ホーカ・シリーズ
2006年10月31日 読書
可愛いティディベア、ホーカ族は、遠い宇宙の一惑星に住んでいる。
文明レベルはD。
すなわち、惑星上の大陸の、所々に分布して住み、爬虫類(トカゲ?)に似た異種族スリッシー族とこまかい喧嘩を繰り返し…。
要は、まだまだ宇宙空間に目を向ける文明をもってはいない素朴な生物達である。
地球人が"類熊人"と呼ぶホーカは人懐っこく、見た目も可愛い(♪)…から、ではないだろうが、とりあえず。
地球人は、彼らをして"好ましい"文明を発展させるため、先達者として"よりより方向に"導くことを決めた。
友好惑星として地球より全権大使を派遣し、進んだ文明の"小出しの"教育が始まる。
重責ある大使として任命されたのは、星間調査部少尉・アレクザンダー・ジョーンズ。
通称アレックス。
ホーカの、その、何にでものめりこみやすいという、民族的特性の最初の犠牲者となった地球人である。
のめりこむ。
そう。
地球人だってのめりこむ。
のめりこみ度には差があって、その小なるものは大なるものをさして<おたく>とか称するのである。
左様。
ティディベアに酷似して非常に愛らしい(イラストを見ていたら思わずふかふかしたくなるような…)ホーカ族は続々と…いろんなものに為り切る。
そして、そのシナリオ通りに行動し、コトを起こしてしまう。
大いなるトラブル…。
あるときは、インディアン(スリッシー族)の驚異におびえる西部の開拓町に住む、開拓者たち。
あるときは、宇宙の悪に敢然と立ち向かう宇宙パトロールの隊員。
そしてあるときは、英国・ヴィクトリア朝のホームズさん。
はたまた、あるときは、18世紀末〜19世紀初頭の英仏戦争(ナポレオン戦争)の主要人物…ネルソン、ナポレオン、そして海賊…?!
…以下続く。
というわけで、次には何になりきるつもり?と読者をわくわくさせてくれるエンターテインメント。
衣裳は勿論、大道具(町並みなど)・小道具(生活用具一切など)を全部(地球から)取り寄せて、為りきる。
或いは自分で調達(製作)する。←このエネルギーはすごい!
地球だって、そんなの何にするのかな?とは思っても、武器や有害図書(笑)じゃないのだから、せっせと笑顔でお届けしてくれるだろう。
町中が、大きな演劇を…否、コスプレイヤーの如く完全にその登場人物になりきっているのだ。
羨ましいような、羨ましくないような。
面白そうな、それどころじゃないような…。
ここで重要なのは、本気で為りきっているコト。
それがミソである。
これは巨大テーマパークに"本気で"のめりこんだみたいなものだ。
テーマパークは、生活の中の一部だが、こちらはいつ果てるとも知れぬ(ホーカが飽きたらそこまで)生活の全部になってしまうのだから。
そして、彼らがいつ、なんどき、なにに、かぶれるかは…神のみぞ知る。
地球の古い子供向け番組で。
古い映画のDVDで。
絵本を含む、本で。
そして、全権大使アレックス・ジョーンズ氏は、唐突にその一大演劇に巻き込まれるという生活の繰り返しなのである。
そんな生活の只中に、彼は新婚の奥様・タニ(旧姓ホストラップ)を伴って赴任したのである。
ホーカの惑星・トーカには、人類は彼ら二人だけ……。
…という。
好きな小説やテレビ番組や映画が出てくると、「よし!よくやった(選んだゾ!嵌まったゾ!)ホーカ!」と言いたくなってしまう。
そんな小説でもある。
お笑い度は満点。
話がかみ合わないながらも、アレックス全権大使は必死で"コトの終息"に勤めんとやっきになる。毎回毎回…。
彼の寿命も…いや、髪の寿命だけど…あまり長くはなさそうだね。
随分昔に読んだ本で、なんとな〜くのイメージだけ覚えていた。今回友人からお借りして…やはり、すっごく、面白い!と改めて認識する。
日本人としては、源氏物語とか、やってほしかったところだけど。
だめかなぁ…?
ISBN:4150100683 文庫 稲葉 明雄 早川書房 ¥420
文明レベルはD。
すなわち、惑星上の大陸の、所々に分布して住み、爬虫類(トカゲ?)に似た異種族スリッシー族とこまかい喧嘩を繰り返し…。
要は、まだまだ宇宙空間に目を向ける文明をもってはいない素朴な生物達である。
地球人が"類熊人"と呼ぶホーカは人懐っこく、見た目も可愛い(♪)…から、ではないだろうが、とりあえず。
地球人は、彼らをして"好ましい"文明を発展させるため、先達者として"よりより方向に"導くことを決めた。
友好惑星として地球より全権大使を派遣し、進んだ文明の"小出しの"教育が始まる。
重責ある大使として任命されたのは、星間調査部少尉・アレクザンダー・ジョーンズ。
通称アレックス。
ホーカの、その、何にでものめりこみやすいという、民族的特性の最初の犠牲者となった地球人である。
のめりこむ。
そう。
地球人だってのめりこむ。
のめりこみ度には差があって、その小なるものは大なるものをさして<おたく>とか称するのである。
左様。
ティディベアに酷似して非常に愛らしい(イラストを見ていたら思わずふかふかしたくなるような…)ホーカ族は続々と…いろんなものに為り切る。
そして、そのシナリオ通りに行動し、コトを起こしてしまう。
大いなるトラブル…。
あるときは、インディアン(スリッシー族)の驚異におびえる西部の開拓町に住む、開拓者たち。
あるときは、宇宙の悪に敢然と立ち向かう宇宙パトロールの隊員。
そしてあるときは、英国・ヴィクトリア朝のホームズさん。
はたまた、あるときは、18世紀末〜19世紀初頭の英仏戦争(ナポレオン戦争)の主要人物…ネルソン、ナポレオン、そして海賊…?!
…以下続く。
というわけで、次には何になりきるつもり?と読者をわくわくさせてくれるエンターテインメント。
衣裳は勿論、大道具(町並みなど)・小道具(生活用具一切など)を全部(地球から)取り寄せて、為りきる。
或いは自分で調達(製作)する。←このエネルギーはすごい!
地球だって、そんなの何にするのかな?とは思っても、武器や有害図書(笑)じゃないのだから、せっせと笑顔でお届けしてくれるだろう。
町中が、大きな演劇を…否、コスプレイヤーの如く完全にその登場人物になりきっているのだ。
羨ましいような、羨ましくないような。
面白そうな、それどころじゃないような…。
ここで重要なのは、本気で為りきっているコト。
それがミソである。
これは巨大テーマパークに"本気で"のめりこんだみたいなものだ。
テーマパークは、生活の中の一部だが、こちらはいつ果てるとも知れぬ(ホーカが飽きたらそこまで)生活の全部になってしまうのだから。
そして、彼らがいつ、なんどき、なにに、かぶれるかは…神のみぞ知る。
地球の古い子供向け番組で。
古い映画のDVDで。
絵本を含む、本で。
そして、全権大使アレックス・ジョーンズ氏は、唐突にその一大演劇に巻き込まれるという生活の繰り返しなのである。
そんな生活の只中に、彼は新婚の奥様・タニ(旧姓ホストラップ)を伴って赴任したのである。
ホーカの惑星・トーカには、人類は彼ら二人だけ……。
…という。
好きな小説やテレビ番組や映画が出てくると、「よし!よくやった(選んだゾ!嵌まったゾ!)ホーカ!」と言いたくなってしまう。
そんな小説でもある。
お笑い度は満点。
話がかみ合わないながらも、アレックス全権大使は必死で"コトの終息"に勤めんとやっきになる。毎回毎回…。
彼の寿命も…いや、髪の寿命だけど…あまり長くはなさそうだね。
随分昔に読んだ本で、なんとな〜くのイメージだけ覚えていた。今回友人からお借りして…やはり、すっごく、面白い!と改めて認識する。
日本人としては、源氏物語とか、やってほしかったところだけど。
だめかなぁ…?
ISBN:4150100683 文庫 稲葉 明雄 早川書房 ¥420
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