琵琶湖疏水―よもやまばなし
2006年10月29日 読書
大学時代の恩師の著書である。
学部はぜんぜん関係ないが、最後の最後まで(就職の心配まで)ご面倒をおかけしてしまった。
その後、なんどかご趣味の版画展などにもお邪魔したのだが、近年はすっかりご無沙汰をしていたのである。
そしてつい先だってのこと。
展覧会の案内はがきを貰って、吃驚した。
「浅見素石<版画・版書>遺作展」などと書かれているではないか。
確かに長い間、音信は途絶えていたが…(全部私が悪いのだ)
2006年5月6日。
84歳を目前にしてなくなられた先生の著書を、実は一冊も読んでいなかったことにまたまた吃驚して慌てて注文。
というのも、この手の本は出版数も少なくて、ネットで調べると在庫希少なんて出ている。
これは大変とばかり入手したのである。
琵琶湖とその水系にまつわる歴史。
そしてその水系ゆえに発達することができたのだ、京の都は。
今でもあの巨大な(日本最大の)水がめのお陰で、どんな夏も水不足も、京都市民は"他所のお話"ぐらいにしか受け止めないですんでいる。
水不足のため、節水に協力…はしても、身に迫って水が足りない!と思うことなどいまだ嘗てなかった。
琵琶湖さまさま、なんである。
京都は、琵琶湖に守られているといっても言い過ぎでは在るまい。
偶然か必然か。
京都の桜の名所は、琵琶湖から導かれた疏水に関わる場所が多いのだ。
インクライン。
岡崎。
山科疏水。
哲学の道もまた。
偶然(ではあるまい)、この春に桜を求めて散策した山科疎水の記事が載っていた。
私が桜に誘われるままに歩いたのは、毘沙門堂から坂道を下って洛東高校の前を過ぎ、日本最古のコンクリート橋まで。
で、あっちへふらふらこっちへふらふらと歩いて2時間ぐらいだったろうか。
桜は満開なのに、休日なのに、人も少なく、静かで不気味なほどの静寂が支配する良い散歩コースであった。
この疏水に船が、観光船が戻ってきたら…すごい人出だろうなぁとは思う。
でも桜吹雪の下をのんびりと船に乗って、時々真っ暗な隧道を通り抜けて、というのは、想像するだけでもわくわくするね。
ISBN:4883251500 単行本 浅見 素石 サンライズ出版 ¥1,260
学部はぜんぜん関係ないが、最後の最後まで(就職の心配まで)ご面倒をおかけしてしまった。
その後、なんどかご趣味の版画展などにもお邪魔したのだが、近年はすっかりご無沙汰をしていたのである。
そしてつい先だってのこと。
展覧会の案内はがきを貰って、吃驚した。
「浅見素石<版画・版書>遺作展」などと書かれているではないか。
確かに長い間、音信は途絶えていたが…(全部私が悪いのだ)
2006年5月6日。
84歳を目前にしてなくなられた先生の著書を、実は一冊も読んでいなかったことにまたまた吃驚して慌てて注文。
というのも、この手の本は出版数も少なくて、ネットで調べると在庫希少なんて出ている。
これは大変とばかり入手したのである。
琵琶湖とその水系にまつわる歴史。
そしてその水系ゆえに発達することができたのだ、京の都は。
今でもあの巨大な(日本最大の)水がめのお陰で、どんな夏も水不足も、京都市民は"他所のお話"ぐらいにしか受け止めないですんでいる。
水不足のため、節水に協力…はしても、身に迫って水が足りない!と思うことなどいまだ嘗てなかった。
琵琶湖さまさま、なんである。
京都は、琵琶湖に守られているといっても言い過ぎでは在るまい。
偶然か必然か。
京都の桜の名所は、琵琶湖から導かれた疏水に関わる場所が多いのだ。
インクライン。
岡崎。
山科疏水。
哲学の道もまた。
偶然(ではあるまい)、この春に桜を求めて散策した山科疎水の記事が載っていた。
幅広く舗装され、なだらかな小関峠の頂上から左へ分かれる旧道の小径を400mほど下ると左手の凹地に第一竪坑上部のレンガ円筒が現存。さらに降りればJR湖西線トンネル口に隣り合う第一隧道西口で再び疏水の流路に出会う。
この辺りから水路沿いの道は切れ目のない桜並木だが、とりわけ一燈園横の四宮船溜り近傍の満開時は見事。水路は湖西線工事に伴い、昭和45年に新掘された諸羽隧道を直流し、旧水路は埋め立てられて山科盆地を見渡せる快適な散歩道。諸羽神社を舌に見て歩めば毘沙門堂参道に架かる安朱橋もほど近い。
疏水は安朱川と立体交差し、穏やかな曲線を描きながら洛東高校、安朱寺前を過ぎ、上野の山裾でJR東海道線に出会い北西に急転する。(翠雲注:ここの桜並木も、そりゃぁものすごい迫力!第三隧道まで続く桜並木!)⇒http://www.geocities.jp/sailorsladyluck/SAKURA.sosui.1.jpg(洛東高校付近の桜並木)
天智天皇陵裏の閑静な緑陰に突如現れる朱塗の正嫡橋は戦後堀川六条の市中より移転してきた日蓮宗本圀寺の参道でほどなく見えるのが第二隧道東口。
道はいったん日ノの岡住宅へ迂回し、再び隧道西口のある児童公園へ出る。その北岸には新山科上水道への取水施設が建ち、傍らに日本最初のコンクリート橋も架かる。(翠雲注;けっこう…かなりちゃちいけど)ここで4.2Km山科盆地を西流した疏水は、第三隧道東口に吸い込まれて一路蹴上へ。(ここより先はいったん旧東海道へ出て、日岡峠を越え地下鉄東西線蹴上駅東口まで歩くより他はない。)(翠雲注;私は日ノ岡駅へ戻ったが)⇒http://www.geocities.jp/sailorsladyluck/SAKURA.sosui.2.jpg(日本最古のコンクリート橋付近の桜並木)
私が桜に誘われるままに歩いたのは、毘沙門堂から坂道を下って洛東高校の前を過ぎ、日本最古のコンクリート橋まで。
で、あっちへふらふらこっちへふらふらと歩いて2時間ぐらいだったろうか。
桜は満開なのに、休日なのに、人も少なく、静かで不気味なほどの静寂が支配する良い散歩コースであった。
この疏水に船が、観光船が戻ってきたら…すごい人出だろうなぁとは思う。
でも桜吹雪の下をのんびりと船に乗って、時々真っ暗な隧道を通り抜けて、というのは、想像するだけでもわくわくするね。
ISBN:4883251500 単行本 浅見 素石 サンライズ出版 ¥1,260
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