受験生の方々にくれぐれも申し上げます。ここに書いてあることを信じて受験に臨んではいけません。<著者"あとがき"より>
その通りです(笑)
でも、作者の名前を見たら、そんなことは分かっていると言われましょう。
でも、前著「蕎麦ときしめん」が料理本コーナーに置かれていたのを目撃したと著者自身が言っておりますから、そういう危険性も無きにしも非ず。
1億数千万の日本人の中には、著者の駄洒落と言うかウイットを真っ正直に受けとめる(というか、この人がどういう人だか知らない)人も、本屋さんにつとめる人もいるかもしれない…ということで。
馬鹿馬鹿しいんだけど、ほう、なるほどね、と思わず唸る国語入試問題必勝法。
ほかにも社会科篇とか理科篇とかあるようなので、そそります。
御伽噺「猿蟹合戦」は男女の戦いの話であり、最終的には女親(母親)の仇を子供が取る、つまり男親(父親)は常に敵とみなされ討ち果たされる対象であるということが、なんとはなく快感…というか、笑えるというか。
こじつけだけど、そういえば…と思い当たる節があるような錯覚を抱かせるところがこの作者の上手さである。
「靄の中の終章」は自分の、人間が生きて長生きする限りはそこに到達してしまう怖さを感じて最後は怖かった。
けど、その道のりは滑稽で笑える。
人間、最後は、最終的には、自分のことを笑い飛ばしてしまわないと狂喜に陥ることもあるのだろう。
「いわゆるひとつのトータル的な長嶋節」は…。
アンチ巨人でもアンチ長嶋は存在しない、と(特に関東方面では)言うらしい。(関西人でも長嶋サンは好きでしょ?と言いたいらしいのだが…。)
らしい、というのは、私はそうではないからだ。ちなみに友人もそういっているので、関西地方では、最低二人は例外がいることになる。
いや、私については、ものすごく嫌い、というのではないが、好きでない。なんかわけのわからんオジサン、という認識だ。(友人は嫌いだと名言している)
つまりどーでもいい、と思っているだけで、ただ、どーでもいいはずの人がどこにでもしゃしゃり出てくると"うっとおしいなぁ""なんでこの人出てくるの?"と反感を持つことはある。
でも常にポジティブで前向きな長嶋節は、なんとなく、聞いている人の心を明るくするのだそうだ。
だから好かれるのだそうだ。
…やっぱり、わけわからん。
けど、この著者の、この本のストーリーとしては、これはこれでよいのだが。
「人間の風景」は1億総作家、といわれる日本の現状。
文盲率が限りなく0%に近い(今の社会を見ていると、ちょっとはいるのではなかろうか?と私は疑っているのだが;ケータイを使うな、と書いてあると途端にケータイを取り出してメールをしたり、病院で堂々と使っているのを見ると)日本では、ちょっと文章を書いてみようかな、という人間は無限に存在するし、"この程度(の小説)なら俺にも書ける"と思っている日本人もかなりたくさんいるはず。
で、60才を過ぎて現役を退いた男たち4人がリレー小説でも、と筆を取る気持ちは分からないでもない。
その中身が、リレーというルールを無視し、自分の嘗ての栄光(職)を賛美し説明し、分かってもらおうとする…のも分からなくはないけど。
なんかすごい、と思うのは、いかにも"今風"だからか。
どこまでもマイウエイ。
強引にマイウエイ。
前後の関係や調和なんてしったこっちゃないわいな〜をいい年をしたおじさんたちが…。
否。
この著者に関しては、あんまり堅苦しい正面切った感想は滑稽かも知れないな。
そのまんま、ストレートに読んで、充分笑えるし楽しめる。
では、解説(丸屋才一氏)より、パロディについて。
わが庵は都の辰己午ひつじ申酉戌亥子丑寅う治
ー喜撰法師ー<蜀山人作・狂歌百人一首より>
鐘は上野か浅草か
白きを見れば夜ぞ更くる
「故蘇城外寒山寺」
数ふる指も寐つ起きつ
首縊(くく)らんか鳰(にほ)の海
ぶら下げぬぞうらみなる
身をば投げんか鷲の峰
もぐり込まぬぞ恨みなる
小楊枝むづと手に執(とっ)て
喉笛美事に掻切れば
ちょいと痛めど血は出でず
死するも命別儀なし
天地玄黄千字文
無理心中は止むべきぞ
<斎藤緑雨による与謝野鉄幹のもじり>
ISBN:4061847740 文庫 清水 義範 講談社 ¥470
コメント
この「友人」が私を指すのでなければ、もう一人増えますねアンチ長嶋(笑)
より厳密には王さん派なんですが…そういや王さんの術後その後調子どうなんだろ。お大事に〜
それより新庄、(こないだ本を読みましたら)、長嶋を越えるわけのわからなさでしたな。
世の中広いわ。
アンチ長嶋(笑)
(主に)関東人が「(長嶋さんを)好きなはず」と自信をもって言う、その自信の根拠が皆目分かりません。
新庄…は宇宙人ですよ、なんと言ってもやはり。
でも不振の阪神で頑張ってくれたから(わけはわからん人だけど)なんとなく恩義は感じてます。
で、日ハムを応援してました(笑)